ダイの大冒険(ダイ大)の魔王軍六大軍団まとめ

『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』とは、原作:三条陸、漫画:稲田浩司、監修:堀井雄二による漫画作品。
世界征服を目論む魔王が、勇者によって倒されてから十数年。デルムリン島に住む少年ダイは、ある日「勇者の家庭教師」アバンと出会う。勇者に憧れるダイはアバンの弟子となるが、やがて彼こそが伝説の勇者であることを知る。戦いの中倒れたアバンの志を継ぎ、ダイは仲間たちと共に壮大な冒険の旅に挑む。
魔王軍六大軍団は、本作の物語前半の敵組織である。それぞれの軍団長は際立った個性を持ち、人気が高い。

魔王軍六大軍団とは

魔王軍六大軍団(通称:六大軍団)とは、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場する組織である。主人公ダイとその仲間たちの前に、物語前半の強敵として立ちはだかった。
百獣魔団、不死騎団、氷炎魔団、妖魔士団、魔影軍団、超竜軍団の六つの組織が存在し、かつての魔王であるハドラーが魔軍司令としてそれらを統括している。
ドラゴンクエストシリーズでお馴染みのモンスターを種族ごとに分類した集団であり、それぞれのトップである軍団長は一騎当千の力の持ち主。軍団長はある者は名誉のため、ある者は復讐のため、ある者は真意を隠したまま魔王軍に参加しており、全員が主人公ダイの敵でありながら際立った個性の持ち主である。組織としては瓦解したものの、軍団長の大半は物語終盤まで生き延び、個々が様々な立場から活躍。本作に欠かせないキャラクターとなっていった。

魔軍指令

魔王六大軍団を統括する存在。魔界の覇者である大魔王バーンに直接任命され、世界征服作戦を推進する。同作戦に関するほぼ全面的な指揮権を与えられており、事実上魔王軍の前線部隊のリーダーである。物語前半はハドラーが着任していたが、バーンの思惑一つで左右される立場でもある。そのためハドラーは自分の地位が脅かされかねない事態が起きるたびに冷静さを欠き、失敗を重ねていくこととなった。

ハドラー

十数年前、世界征服を目論み人類に牙を剥いた魔王その人。勇者アバンによって討ち取られたが、死の間際に大魔王バーンが魔界から手を差し伸べて生き永らえ、魔軍司令に着任した。自身を救ってくれたバーンを崇め、彼の意志の下に新たな魔王軍を率いて世界征服作戦を実行する。
魔王を名乗っていたのは伊達ではなく、作中最高峰の魔力と格闘能力を持つ強大な魔族の戦士。残忍で敵には容赦のない苛烈な性格ではあるが、勇猛果敢で誇り高い武人としての一面も持つ。だが魔軍司令に就いてからは、バーンへの畏怖、魔軍司令という立場への執着、自分を上回る可能性すらある魔王軍六大軍団長への恐怖などから次第にその美点を失い、ただ己の地位を守ることに固執する卑劣な小物と化していった。このことはかつての宿敵であるアバンや、その弟子であるポップからも直接指摘されている。
デルムリン島でアバンを倒すも、その弟子であるダイを「新たな脅威」と認識。魔王軍六大軍団長にその討伐任務を任せるが、ダイは仲間たちと協力して次々とそれを撃破。このままでは魔軍司令の地位が危ういと焦燥を募らせる。ついにはバルジ島に魔王軍六大軍団中三軍団を結集させてダイたち一行を討とうとするが、離反したクロコダインとヒュンケルが敵に回り、死闘の末にヒュンケルに倒される。
心臓を貫かれて死亡したはずがバーンの力で復活し、自身が傀儡でしかないことを知る。その後魔王軍六大軍団長の中でもっとも恐れていたバランが、ダイが生き別れた彼の息子だと気づいたことを知り、「ただでさえ自分を超える力を持つバランが、それに匹敵する存在(=ダイ)を仲間にしたら、魔軍司令の地位を奪われる」と恐怖。魔王軍全体の利益より己の保身を優先し、我が子に接触しようとするバランをダイが退けることを願う卑屈な態度を見せた。
ダイたちがなんとかバランを退けた後、消耗の極みにある彼らを今度こそ討ち果たすべくザボエラと共に出陣。眠り薬をバラ撒いた上で夜襲を掛けるというかつての魔王にあるまじき作戦を取るが、これをも破られて重傷を負う。ここに至って「魔軍司令の地位に汲々としているままの自分ではダイたちに勝てない」と悟り、全てをかなぐり捨ててでも彼らに“戦士として”一矢報いたいと渇望する。
ザボエラと共に行方をくらまし、彼の技術で自身を改造。高潔な武人としての精神を取り戻し、現在の地位、過去の栄光、自身のこの先の寿命、文字通りに全てを捨ててダイたちとの決戦に臨む。

百獣魔団

動物系、植物系、昆虫系のモンスターで構成された軍団。知性の高いモンスターが多いとはいえず、軍隊として統制が取れているのはクロコダインという強大な存在がトップに立っていることが大きい。世界の国家群の中では弱小とされるロモス王国の攻略を命じられているが、戦うに値する強敵がいないと判断したクロコダインがまともに指揮を取っていないため、攻略は足踏み状態が続いている。

クロコダイン

百獣魔団のリーダー。獣王の異名を取るワニ面のリザードマンで、純粋なパワーにおいてはハドラーをも上回る。ダイと最初に戦った魔王軍六大軍団長である。年齢は定かではないが、人間で言うと三十歳前後と思われる。
誇り高き武人であり、ハドラーやバーンには忠誠を誓っていたものの、弱小のロモス王国の攻略にはやる気を出せず部下たちに任せっきりだった。ハドラーからダイたちの討伐を言い渡された際、当初は「ただの子供ではないか」と難色を示すも、勇者アバンに代わる新たな脅威だと告げられて興味を抱く。その力を確かめようと自ら赴き、終始圧倒。しかしマァムという予想外の増援とたまたま昇った朝日の光が目に入るという不運が重なり、左目を失う重傷を負う。
一時撤退し、子供相手に不覚を取ったことに怒り狂っていたところにザボエラの訪問を受け、「もし今度ダイに負ければ、軍団長としての地位も武人としての名誉も失う」と唆される。断ろうとするも表面上は自身を思っての言葉に丸め込まれてしまい、ザボエラが用意した秘策を受け取る。
後日、ダイたちを誘い出すため軍団を率いてロモス城に侵攻。王を手にかける寸前で割って入ったダイと交戦する。たった数日で予想を超える成長を遂げていたダイに瞠目し、今ここで倒さなければならないと判断してザボエラが用意した秘策=ダイの育ての親であるブラスを増援として呼び出す。破邪の結界が施されたデルムリン島から連れ出され、大魔王の邪気を長時間浴び続けたブラスは、本来の善良さもダイとの記憶も失っていた。事実上の人質であるブラスと共に、攻撃できないダイたちを蹂躙するが、そこに自身への恐怖で戦場から逃げていたポップが駆け付ける。なけなしの勇気を振り絞り、勝てるはずもない相手に友を救うがため挑む彼の姿を見て激しく動揺する。
「こんな未熟な少年までが友情にすがり命をはってまで戦っている…!それにひきかえこのオレは、己の身の可愛いさに誇りを捨て卑劣な手段を用いてしまった…。本当にいいのか…このままで!?男の誇りを失ってまで得る価値のある勝利かっ…!?」
決死の覚悟でポップがブラスを正気に戻す一方、ダイが覚醒。父から受け継いだ竜の騎士の力を発動して猛然と反撃し、自身の戦いに疑問を抱いたままこれに応戦。必殺技の打ち合いに敗れ、胴を半ばまで切り裂かれる致命傷を負う。その後敗北を認め、ポップの勇気を称賛し、卑劣な手段で勝とうとした自分の愚かさを悔いながら、城外へと身を投げる。その際、「負けるなよ。勇者は常に強くあれ」と言い残した。
死んだものと思われていたが、その強靭な生命力によって危ういところで死を免れ、その後もヒュンケルとの戦いやバルジ島の決戦に駆け付けてダイたちを援護。以降は本格的な仲間として、年若い一行の中で頼れる大人として、戦力的にも精神的にも物語の終盤までダイたちを支えていく。自身の心の迷いを払ってくれたポップには特に感謝しており、強い信頼を寄せる。
前述の通りハドラーすら上回る剛力と、バランすら驚嘆させる耐久力が持ち味。呪文こそ使えないものの、得物としている「真空の斧」は風を操る力を持ち、これを攻防に活用している。「頭が悪い」と自称しているが、性格的なものもあって策謀を考えるのが苦手というだけで、むしろ機転を利かせて窮地を脱するシーンがたびたび見られた。
高潔な武人かつ豪放磊落な人物で、勇敢な者には立場も種族も超えて敬意を示す。忠誠心も強く、その在り様は敵味方から高く評価される。作中では「タフな前衛」ということもあり、彼が最初に強敵と交戦して(あるいは仲間を庇うために)強烈な一撃を受け、絶叫して倒れるという場面が多く描かれた。とはいえただのやられ役ではなく、彼がこうすることで味方を守り、そこから敵の強さや攻略法を考えていくことにも繋がっている。「自分では絶対に勝てない」と承知しているバラン相手に、後に駆け付けるだろう仲間たちが少しでも楽に戦えるよう、彼の必殺技を食らい続けて消耗させる作戦を取った時などはその典型である。驚異的な耐久力あっての活躍であり、どれだけやられてもすぐに立ち上がり、最後の最後まで肉壁となり続けた。

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ガルーダ

画像左上がガルーダ。

百獣魔団に所属する大型の鳥系モンスター。ドラゴンクエストシリーズにおいてガルーダはモンスターの種族名だが、作中にこの個体の他に同型のモンスターは登場しない。しゃべることはできないが言葉をほぼ正確に理解するほどに知力が高く、口からブレスを吐いて攻撃するなど戦闘力もかなりのもの。獣王直属の配下という触れ込みだが事実上クロコダインの相棒的な存在であり、呪文を使えない彼に空を移動する必要が生じるたびに登場した。長距離の移動、空からの偵察、果ては空中戦まで様々な場面で活躍し、ダイ一行の貴重な空中戦力となる。逆にクロコダインに飛ぶ必要が無い時は姿を見せないが、普段はどこで過ごしているか、どうやって呼び出しているのかは不明。

不死騎団

ゾンビやスケルトンなど、アンデッド系のモンスターで構成されている軍団。基本的に大魔王バーンの魔力によって活動しているモンスターであり、彼に不測の事態が生じると活動できなくなる可能性がある。その点を補うため、生きた人間であるヒュンケルが軍団長に据えられている。
ハドラーの命令でパプニカ王国に侵攻。攻略は完了しているものの、王女であるレオナを始めかなりの数の要人を討ち漏らしている。しかしヒュンケルが功に興味が無いためか、それを本格的に探そうとはしていないようである。

ヒュンケル

不死騎団のリーダー。魔族でも魔物でもなく人間であり、かつてはアバンの弟子だった。ダイたちからすると兄弟子に当たる。21歳。
かつてハドラーが魔王だった頃、その配下である骸骨剣士バルトスに拾われた赤ん坊。バルトスは親に捨てられたらしいこの赤ん坊を不憫に思い、自身の下で育てることにした。この赤ん坊が後のヒュンケルである。
魔王城を出ることは許されなかったものの、高潔で人望もあるバルトスと彼の配下たちに優しく見守られながら育ち、ヒュンケルもまた彼らを慕う。しかしある時アバンがハドラーを倒すために魔王城に乗り込み、バルトスは死を覚悟して出撃。「思い出をありがとう」と言い残し、駆けつけたヒュンケルの目の前で灰となって崩れ落ちる。
その直後ハドラーを討伐したアバンに保護されるが、「この男こそがバルトスを、自分の育ての父を殺したのだ」と直感。敬愛する父の仇を討つためアバンの弟子となり、彼の下で剣士として腕を磨き続ける。やがてアバンから卒業の証を渡された際、ついに己の本心を明かして彼に斬りかかるも、反撃を受けて川に転落。当時のアバンですら「咄嗟に剣を取ってしまった、そうしなければ確実に殺されていた」と驚嘆するほどの斬撃であり、この頃から天賦の才を見せていた。
溺れかけたところをミストバーンに保護され、以後は彼の下で暗黒の闘気を操る訓練を受ける。剣士として成熟し、アンデッド系モンスターと相性の良い暗黒の闘気を操る力を持つことから、人間でありながら不死騎団長に抜擢。パプニカ王国を攻め滅ぼす。
このような経緯からアバンのことを今でも憎んでおり、「この手で殺してやりたかった」とも言っている。パプニカ王国の跡地へとやってきたダイたちを迎え撃ち、圧倒的な力でこれを降すも、とどめを刺す寸前で駆け付けたクロコダインによりマァム以外を取り逃す。
ダイたちとの再戦では、雷撃呪文に苦しめられるもこれを耐え抜き、勝利を目前にする。しかしそこに「魂の貝殻」というマジックアイテムを発見したマァムが現れ、そこに残されたバルトスのメッセージを聞き、衝撃的な真実を知る。
バルトスはアバンに殺されたのではなく、彼の戦士としての器量と優しさに感服して自ら負けを認め、「あなたがハドラーを倒すのならその魔力で生きている自分は滅びる。自分亡き後、我が子ヒュンケルを導いてほしい」と依頼していたのである。アバンはそれを快諾した後にハドラーを倒すも、どういうわけかバルトスはまだ健在だった。魔界に住む大魔王バーンの力で、ハドラーは危うく死を免れたのだ。生き永らえたハドラーが最初にしたのは、戦闘を放棄しアバンの通過を許した裏切り者、つまりはバルトスの処刑だった。
仇と憎み続けたアバンが、バルトスに頼まれた上で自分を育ててくれたのだと知って動揺する中、気を失っていたダイが立ち上がる。「今さら生き方を変えられない」と彼に挑むも、剣技と魔法を組み合わせた新戦法に敗北を喫する。負けを認め、自分がずっと間違っていたことも認める中、フレイザードの襲撃を受け、ダイたちを逃がすために奮戦して自身は炎の中に消えていった。
しかし危ういところでクロコダインに助けられ、以後はダイたちに協力する。兄弟子として、一行の中で最強の剣士として活躍し、幾度となくダイたちの窮地を救った。
真実を知る以前の、徹底してアバンと彼が守った人間を憎む姿勢をバーンに気に入られており、彼が不死騎団の長になったのはそういった事情も含まれているのではないかとハドラーからは見られていた。そのこともあってハドラーからは“自分の地位を脅かしかねない者”として警戒されており、ヒュンケルもまた「ハドラーがもっと強ければバルトスは滅びずにすんだ」としていつか報復することを胸に秘める剣呑な間柄だった。他の軍団長ともあまり交流は無いが、クロコダインに対してはその勇猛さと魔王軍への忠誠心、武人としての高潔さから敬意を抱いていた。ダイたちの仲間になった後は、兄弟子として彼らを守り、信頼される一方、ポップからはマァムを巡る恋敵として複雑な感情を向けられる。育ての父であるバルトスを今も父として剣士として敬愛し、「たとえ敵でも女は殺すな」といった彼の騎士道精神にも似た教えを守っている。マァムを捕虜とした時もそれ以上危害を加えるようなことはほとんどせず、「これ以上悪のために力を使わないで」とバルトスを引き合いにして諭された際に思わず殴ってしまった時は、そのことを一人悔やんでさえいた。
純粋な剣士であり、剣術においては作中最高峰の実力を持つ。鞘が変形して鎧となる「鎧の魔剣」を所有しており、鎧を着た状態になるとほとんどの魔法を無効化するため、攻防に隙が無い。ただし鎧(=金属)である以上電気は通るようで、作中では雷撃呪文によりダメージを受けていた。本作後半に登場した、触れるもの全てを消滅させる呪文メドローアが通用するかどうかは不明。
アバンや人類を裏切り、パプニカ王国を滅ぼした罪の意識は最後まで忘れることなく、常にどこか暗い影を背負う。パプニカ王国の王女であるレオナに「自分を裁いてくれ」と頼んだ際は、「自分を卑下せず、歩みを止めず、正義と友情と愛のために残りの人生を生きる」ことを命じられる。自分の過ちを償い続ける機会を与えられたことに、安堵か喜びか一粒の涙を流した。
マァムとは互いに特別な感情を抱いていた節があるが、上記の贖罪の想いゆえか、彼の方がそれに応えることは最後までなかった。

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氷炎魔団

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