海辺のエトランゼ・春風のエトランゼ(エトランゼシリーズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『海辺のエトランゼ・春風のエトランゼ』とは日本のボーイズラブ漫画で、作者は元アニメーターの紀伊カンナ。本作の主人公となる橋本駿と知花実央の離島での出会いと旅立ちを描いているのが『海辺のエトランゼ』、そして続編として離島からの旅路と北海道での新たな生活を描いているのが『春風のエトランゼ』である。作品のキャッチコピーは「心が洗われるようなボーイズラブ」となっており、その言葉通り純情ラブストーリーとなっている。また主人公らの家族との関係や他愛のない日常生活も多く描かれており、家族愛も楽しめる作品。

カニまんま

実央の母親の料理で猫まんまにかにかまを乗せた料理。カレーばかり食べたかがる幼い実央に他に何か食べたいものがないか実央の母が聞くと、実央がカニと答える。お金がなくカニを買う余裕はなかったが何とか実央の希望を叶えてあげたいという気持ちから実央の母が作った。実央はカニまんまを食べてご満悦の笑みを浮かべる。

ひまわり園

文が橋本家に引き取られるまで暮らしていた施設の名前。

『海辺のエトランゼ・春風のエトランゼ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

駿「俺もお前もたまたま同性が恋愛の対象ってただそれだけなのに、なんでそれが世間ではおかしなことなんだろうな」

海辺のベンチで実央に「気持ち悪い」と言われて、過去のトラウマがよみがえり倒れてしまう駿。今まで好きな相手と結ばれたことがなく、また同性愛者である自分に嫌気がさしている駿の切ない気持ち伝わるセリフ。

実央「俺だって離れたくない」

桜子が離島に来て駿を実家へ連れ戻そうとしているのは、駿の父の具合が悪いということが原因であったことを知る実央。桜子と駿が大喧嘩をし、桜子が家から飛び出してしまった後、駿は実央ともう離れるつもりはないから帰らないと言い切る。自分の存在が駿を島に留めてしまっていることに気づいた実央は「人は死んじゃったらもう会えないんだよ、俺はいいよ、いいから帰ってあげなよ」と駿に言い残し、家を出ていく。ただ桜子の後を追うため夜道を一人で歩いている時に、「俺だって離れたくない」と本音がこぼれるのであった。

実央「ひとりで勝手に切っちゃダメだよ」

北海道の実家まで帰ってきた実央と駿。駿と駿の両親の関係はとてもギスギスしているものと考えていた実央であったが、両親の様子から駿は同性愛者であることから勘当されたのではなく、駿自身の意志で家族から離れていったことを察する。そんな駿に実央は勝手に一人で家族の縁を切っては駄目だと言う。

文「おかしくないよ、ウソじゃないよ、嘘でもほんとうなのに」

家族が授業参観に来てくれて嬉しかった文は実央と教室の外で楽しそうに戯れている。その様子をみていたちほは大好きな母親が忙しいことから寂しさを感じていた。そして、血のつながりがない家族とも楽しく過ごしている文に苛立ち、文は養子であって今の家族も全部「ウソじゃん」と意地悪を言ってしまう。今の家族に幸せを感じながらも、ちほに言われたことが事実であることには変わりない文は上手く言い返せない。血のつながりがなくても「ほんとう」の家族と信じる文の切ない気持ちが伝わる。

桜子「キライじゃない」

中学生になった文は桜子に恋をしている。そして桜子との婚約破棄をした駿に対して苛立ちを感じ喧嘩が絶えない。そんな中で迎えた体育祭で駿と文は父兄参加のリレーに出場する。走る直前、文の駿に対する苛立ちはピークに達するも、そんな文に駿は、文が駿と桜子の関係を妬む気持ちはわかるが、文だって駿の知らない桜子のことを知っているだろうと諭される。自分でも分かりきったことを言われた文はリレーで走り出した途端に文は桜子への好きという気持ちが爆発する。断トツ一位でコースを走る文は、バトンタッチするはずの駿を追い越し、桜子のもとに駆け寄って今すぐじゃなくていいと言ってプロポーズをする。もしキライになったら言ってと涙ながらに言う文に対して桜子は「キライじゃない」と笑顔で返事をする。文の恋が一歩進展するのであった。

『海辺のエトランゼ・春風のエトランゼ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

駿は全く料理ができなくて、味オンチな設定になる予定だった

作者の中で、駿は壊滅的に料理ができないうえに味オンチという設定を描きたいという気持ちがあった。しかし、実際作品の制作を進めていく中で、毎回ページの都合でその設定を描くことができないまま『海辺のエトランゼ』が完成した。

『海辺のエトランゼ・春風のエトランゼ』の主題歌

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