【演説の達人】口八丁な銀行強盗「響野」の魅力その2

『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎 作中の登場人物、演説の達人「響野」の魅力について語るシリーズ2弾。

1弾:【演説の達人】口八丁な銀行強盗「響野」の魅力その1
https://renote.net/articles/1487

3弾:【演説の達人】口八丁な銀行強盗「響野」の魅力その1
https://renote.net/articles/1494

迷言・迷セリフその3「たぶんあいつなら、南極観測隊にビーチパラソルを売ることだってできる」

4人組のリーダー「成瀬」の友人で、逃走用の車に付ける偽装ナンバープレートなど、一般人では出に入らないものを融通してくれるブローカー「田中」から、あまり普段役に立たなそうな「フラッシュレスカメラ」を買わされてしまったときの言い訳。

自分で「最低の商品だ」と吐き捨てるほど使い道が無い様子。
しかも、響野には前科が色々とあるようで、奥さんの祥子からは、

「この人は自分がでたらめばかり喋っているくせに、人の口車には簡単に乗せられるのよ。どこに行っても、下らないものばっかり買わされて帰ってくるの」

とまで言われてしまう始末。
ちなみに、見出しの言い訳の後に、「断食中の僧侶にハンバーガーをだって買わせられるさ」と付け加えている。
決して自分のミスだったとは認めず、言い訳までくどい。悔しいのは分かるけど、まず奥さんに謝った方が良いんじゃ……。

迷言・迷セリフその4「世の中で一番大切なのはローンだよ。地球はローンで回ってる」

凄腕の銀行強盗でありながらこのセリフ。
日ごろ「ロマンはどこだ」なんて言いつつ、案外堅実志向なところも。
それなら余計なものを買わないように気をつければいいのに……。

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents