EVE burst error(イヴ・バーストエラー)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『EVE burst error』とは、シーズウェアの開発によるアドベンチャーゲーム。
PCゲームとして発売され、その後セガサターン、PS2、PSP、PS Vitaに移植された。その人気から何度もリメイクされている。
絵画捜索依頼を受けた私立探偵・天城小次郎と、女子高生の身辺警護の指令を受けた凄腕国家情報エージェント・法条まりな、男女二人の視点から猟奇殺人事件の真相を追う。
主人公二人の視点を切り替えながらゲームを進行する「マルチサイト・システム」が高い評価を受けた。

CV:納谷悟郎/麦人(リメイク版)

生命保険会社のセールスマンを名乗る男。まりなと何度も接触する内に互いに愛し合うようになり、エール外国人学校のプールで逢瀬をした際に、互いに婚約を約束する。その正体は、弥生の父である元・所長桂木源三郎。幼い時親を亡くした小次郎を弥生と姉弟のように育て上げた養父でもあり、探偵としての師匠でもある。小次郎とは実の親子のように時に互いにぶつかりながらも心の奥には深い絆を持っている。桂木探偵事務所所長として小次郎や弥生たちと働いていたころ、小次郎による不正告発で服役、刑務所で起きた火災により死亡したことになっているが、実は脱走していた。日本で家庭を持ち探偵を始める前、元はエルディア特殊部隊・テラーの精鋭であり、御堂、ディーブと共にエルディア共和国を影で動かす三人の実力者の一人だった。プリシアのクローンに前王の人格を移植する計画であるÇプロジェクトの発案を行い実行に移してきたが、完成したクローンであるμ‐101を見ているうちに自分たちの行なってきた前王のエゴの実行のために生命を産み出すという行為の残酷さに嫌気がさし、日本へ帰国。そこで桂木探偵事務所を立ち上げたのだった。小次郎による不正告発は実は源三郎が自ら仕組んだ事件であり、古巣であるエルディアからの刺客が日本へ来た事を察知し、わざと刑務所へ入ったのだった。シリアは彼とエルディア人女性の娘。終盤、沈没するトリスタン号の中でシリアをかばうために足を負傷し、同じく動けなくなったシリアと共に海へ沈んだ。最後まで娘である弥生の事を案じていた。

氷室恭子(ひむろ きょうこ)

CV:松井奈桜子/今井麻美(リメイク版)

シーズウェアの過去作『悦楽の学園』にも登場。公的調査機関、教育監視機構の調査員。エール外国人学校校長・ストールマン・孔の横領を調べるため、女子生徒として潜入していた。公務員としてのプライドが高く、時に高圧的に振舞うことがある。任務以外の事件に首を突っ込む傾向がある。同じ調査員であるまりなにライバル意識を持つ。まりなによる真弥子の身辺警護任務が優先され恭子の遂行中の捜査が打ち切られたことに納得できず、独自に捜査する中で出会った小次郎と共にテラーによる殺人事件を追うようになる。パソコンが得意で、機密データベースへのハッキングを小次郎と共に行う。容姿がとても幼いが、年齢はまりなよりも上である。小次郎と共に無茶な捜査や潜入を行ううちに、自分の仕事に疑問を持ち始める。小次郎へ恋愛感情を持ち、あまぎ探偵事務所の助手となる。

シリア・フラット

CV:高乃麗/植竹香奈(リメイク版)

真弥子の通うエール外国人学校のアラビア語担任の外国語教師。出身はエルディア共和国である。度々小次郎・まりなの主人公二人の前に現れては意味ありげな発言を与え、時に威嚇、アドバイスを行う。非常に胸が大きく、本人はコンプレックスに感じており、胸のことを言われると怒る。正体はエルディア人女性と源三郎の間の娘であり、面識はないが弥生とは異母姉妹である。幼い頃から源三郎に戦闘訓練の教育をされてきており、愛情を与えられ普通に育てられた弥生に嫉妬心を持っている。エルディアの情報部員でもあり、源三郎が情報部に潜り込ませた二重スパイでもある。使用武器はテラーと同じエルディアの特殊部隊用ナイフである。一度はテラーの振りをして小次郎と戦闘するが、後に瀕死の状態のところを小次郎の不眠不休の介抱によって助けられ、和解する。父である源三郎によく似た小次郎に惹かれる。物語後半ではディーブ率いる敵の派閥の一員として現れながらも密かに拘束された小次郎の鎖を外すなど助けようとする。トリスタン号沈没の際、源三郎の胸の中で共に海へと沈んだ。

ロス・御堂(ろす みどう)

CV:若本規夫/太田哲治(リメイク版)

エルディア駐在大使であり、エール外国人学校の重役。娘である真弥子を狙う過激派から彼女を守る任務をまりな達内閣調査室に依頼する。アクア首相と同じく、エルディア改革急進派である。娘を心配する良き父親としての姿を見せるが、基本的には冷静に振舞う。実は死去したエルディア前王の狂的な支持者であり彼の使命を受けて動いている。エルディア情報部のトップという経歴があり、かつてはディーブ、源三郎と共にエルディアの中で暗躍していた。桂木探偵事務所の二階堂に王位継承に必要となる国璽を捜索させ、また真弥子を自作自演の襲撃に巻き込む事でプリシア派の評判を落とし、真弥子を王位継承させやすくしようと画策していた。真弥子という前王の人格を持ったクローン・μ‐101を産み出したÇプロジェクトの主要メンバーである。終盤、テラーによって殺害されるが、御堂は狂信する前王の人格を持つ真弥子以外の人間が王位を継承することが許せず、自分が死ぬとトリスタン号に仕掛けた大量の爆薬が破裂する仕掛けを施しており、彼の死亡と同時にトリスタン号は沈没した。

ストールマン・孔(すとーるまん こう)

CV:茶風鈴/河本邦弘(リメイク版)

エール外国人学校の校長。行方不明になっていたが、帰宅後、ナイフによって惨殺された。このナイフに二階堂が指紋を残したことで二階堂は指名手配された。殺害現場で居合わせた恭子と小次郎は互いに探り合いながら手を組むことになった。祖父の頃からエルディア国王に仕えており、エルディア国内の教育水準を上げるようにと国王に助言するなどしていた。エール外国人学校の設立者でもある。エルディア穏健派であり、御堂やアクア達改革派のやり方に反感を持っている。同じく穏健な政治信条を持つプリシアの支持者である。プリシア来日の際に、彼女の命を狙う改革派の刺客から彼女を守るためプリシアに同意の元で催眠をかけ、別の人格で行動するようにし逃がした。父であるドールマン・孔やロス・御堂達が進めていた改革派によるプリシアのクローン計画であるÇプロジェクトを破壊するため父を殺害、それにより計画は不完全なものとなった。国璽を隠したものの、デイーブに拷問され、殺された。源三郎とは旧友であり、催眠を受けたプリシアが小次郎の事務所に向かうよう協力して仕向けていた。

ディーブ

CV:茶風鈴/河本邦弘(リメイク版)

ストールマン・孔になりすまし小次郎や桂木探偵事務所に絵画捜索を依頼した肥満体系の東洋人の男。その正体はエルディア情報部主要メンバーである。御堂の指令で絵画に隠された国璽を手に入れようと画策しストールマンを捕らえたものの口を割らず、その後逃亡され、仕方なくストールマンになりすまし小次郎と二階堂に依頼をした。それでも国璽が見つからず再度ストールマンを捕まえ拷問したうえで殺害した。他人をいたぶることを何より好む、真性のサディストである。己の上司でありながら意見の対立する御堂に国璽獲得の先を越される。茜と小次郎を捕らえ、国璽のありかを聞き出すため薬物を投与し拷問した。御堂と仲間割れし、国璽を手に入れたディーブはそのままエルディアへ逃げるためトリスタン号へ乗りこむが、真弥子の中に眠る前王の人格により殺害され国璽を奪われた。

アクア

CV:田中敦子

小次郎が捜査中プリンセス・ホテルのショットバーで出会う女性。その美貌に目がくらんだ小次郎に迫られるが、軽くあしらう。源三郎とも面識があり、密会している。その正体はエルディアの首相であり、改革派のトップ。エルディア前王と妾の間に生まれた国王の実の娘であり、その妾と御堂が結婚したため御堂の義理の娘でもある。妾である母がアクアにも王位継承権があると主張したことから母がテロに見せかけ暗殺されたという過去を持つ。真弥子の御堂の娘としての記憶はアクアの記憶を刷り込んだもの。留学ののちエルディアへ帰国したアクアは政治家として成功し、王政ではない民主的改革を行う。その改革により伝統が破壊されることを恐れるプリシア派を王政の信奉者だと誤解し、敵対視し、プリシアのクローンである真弥子を擁立することで自らが指揮を執り改革する事を目論んだ。プリシア側もアクアの事を王政の信奉者だと誤解していたが、トリスタン号で会談した際、プリシアの信念を理解してからは意見が同じであることを知り彼女を女王として認めた。その会談を目撃した真弥子の中の前国王の人格が己の絶対王政を破壊するアクアの本音と行動に怒り、アクアは惨殺される。

『EVE burst error』のアイテム

絵画(国璽が隠されていたもの)

ディーブが小次郎に捜索を依頼した絵画。アラビア絵画であり、持ち主は死ぬという呼ばれている絵画。仕掛けが施されており、内部にはエルディアの国璽が隠されている。

国璽

エルディアの王位継承権に関わる重要な証であり、物語はこの国璽を巡る謀略も大きく関わってくる。ディーブが小次郎と二階堂に依頼した絵画捜索の絵画に隠されていた。御堂も独自に入手しようと二階堂と裏取引をしていた。最終的に真弥子の手に渡るが、彼女はこれをプリシアに引き渡し、王位継承権を放棄した。

YAMAKUZIRA
YAMAKUZIRA
@YAMAKUZIRA

目次 - Contents