グリーンマイル(The Green Mile)のネタバレ解説・考察まとめ

『グリーンマイル』とはホラー小説家スティーヴン・キングのファンタジー小説が原作で、1999年にアメリカで公開されたフランク・ダラボン監督の映画。トム・ハンクスなどの豪華キャストで製作された感動傑作で、2000年度のアカデミー賞で4部門にノミネートされている。物語は1935年のある刑務所の死刑囚棟が舞台で、主人公は看守主任のポール。そこに死刑囚として送られてきた不思議な力を持つ大男の黒人ジョンと、他の看守や死刑囚、ネズミのMr.ジングルスたちとの交流を描いたファンタジーヒューマンドラマである。

「おれは人生において、いくつか胸を張って言えないことをしたことがある。しかし地獄へ落ちるんじゃないかと思ったのは初めてだ」

自分の尿路感染症やメリンダの脳腫瘍を治してくれたジョン。彼が実は無実と知ったポールはどうにかしてあげたいと思ったが、無実を証明する方法はない。そんな時に悩んだポールが妻のジャンに話した言葉。「最後に何をしたいのか、ジョンに聞いてあげたら」と妻はアドバイスした。

ジョン・コーフィの名セリフ

「私の名前はジョン・コーフィです。飲みもののコーヒーのスペルとは少し違います」

ジョンが死刑囚棟に送られてきて、看守のポールに名前を聞かれているシーン

ジョンが映画の中で初めて登場するシーンに、大男のジョンを看守たちが見上げる映像がある。ジョンは巨大で恐ろしい感じに見えるが、彼の自己紹介を聞いて彼の印象がガラリと変わる。ジョンの子供のような純粋さがわかるセリフで、彼は名前を聞かれる度に同じように自己紹介をする。

『グリーンマイル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

Mr.ジングルスの演技はほぼ100%本物のネズミ

映画『グリーンマイル』に重要な役で登場したMr.ジングルスは、99%のシーンが本物のネズミを使って映画撮影されている。当初は登場シーンの約3割がCGの予定だったが、本物のネズミが予想以上の演技をしたため、CGを使ったのは約1%だけになった。Mr.ジングルスの登場シーンは、天才ネズミが登場するコメディ映画『マウス・ハント』のブーン・ナールがアニマル・トレーナーを、子豚のベイブを主人公にした映画『ベイブ』のチャールズ・ギブソンが第二班監督として演出を行った。この映画の監督のフランク・ダラボンは、「経験豊富なふたりはネズミの考え方がわかるからこそ、ネズミにしてほしい演技をやらせることができる」とふたりを大絶賛した。

『トップ・ハット』は『グリーンマイル』に欠かせない重要な映画

『グリーンマイル』の原作では回想シーンは1932年だが、映画では1935年に変更されている。変更になった理由はポールが看守時代の記憶を思い出させるきっかけに、どうしても映画『トップ・ハット』を使いたかったため。1935年の大恐慌時代、ミュージカル映画の『トップ・ハット』は夢の象徴だったことから、フランク・ダラボン監督は「物語の導入としてこれ以上にぴったりな映画はない」と思ったと言っている。

映画のキャスティングは脚本執筆時から決まっていた

フランク・ダラボン監督は『グリーンマイル』の脚本を書いていた時に、無意識に登場人物をどの役者にするのか当てはめながら書いていた。主人公のポールにはトム・ハンクス以外にはいないと思ったフランク・ダラボン監督は、脚本を書きあげてすぐにトム・ハンクスに話を持ちかけた。フランク・ダラボン監督の脚本を読んだトム・ハンクスは、「今まで読んだ脚本の中で最高の脚本」と言い、すぐに主人公を引き受けた。

『グリーンマイル』の主題歌・挿入歌

挿入歌:『Cheek to Cheek』

映画『トップ・ハット』の中でフレッド・アステアが歌っている歌。映画の中で使われている重要な歌で、作中では3回登場する。一つ目はポール老人が老人ホームのテレビで白黒映画の『トップ・ハット』を見た時、二つ目はジョンに人生初の映画『トップ・ハット』を見せた時、三つ目はオールドスパーキーに座ったジョンが歌を口ずさんだ時である。

サウンドトラック

『グリーンマイル』で使われたサウンドトラックは全37曲。映画の音楽担当は映画音楽家アルフレッド・ニューマンの息子、トーマス・ニューマン。アルフレッド・ニューマンはアカデミー賞を9回受賞している映画音楽家。

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