いちご100%(河下水希)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『いちご100%』とは、河下水希が週刊少年ジャンプにて連載していた漫画作品、あるいはこれを原作としたアニメ作品である。ジャンルはラブコメディー。
頼りないが夢に対してはまっすぐで情熱的な少年真中淳平をめぐって様々な恋模様が展開される。それらを通じて人間関係のすれ違いや将来の夢への苦悩を経験する中で登場人物が内面的に成長していく様子が描かれている。本筋に関わる部分でのヒロインたちの繊細な心情の描写とそれ以外の部分でのお色気、ギャグといったコメディ要素とのギャップが大きな魅力の一つである。

『いちご100%』の概要

『いちご100%(Strawberry 100%)』とは、週刊少年ジャンプにて2002年12号から2005年35号まで連載されていた河下水希原作のラブコメディー漫画であり、週刊少年ジャンプのラブコメディー作品としては『ニセコイ』に抜かれるまで最長連載の作品であった。略称は「いちご」「いちパー」「いち100」など様々。コミックスは全19巻、文庫版は全10巻刊行された。なお『ジャンプGIGA』2017 vol.1〜2017 vol.4にて、続編『いちご100% EAST SIDE STORY』が連載された。
『週刊少年ジャンプ』誌上および「河下水希」名義での漫画作品は前作の『りりむキッス』に続いて二作目である。今作は当時の担当編集から「恋愛中心の漫画を制作するように」との提案を受けたことに端を発する。
アニメ版は2005年7月から9月まで1話約11分、30分枠に2話放送という形式で放送された。テレビ版では24話(高校2年生編、文化祭用映画のヒロインを西野にする話)までだったが、2006年5月から8月にかけてアニマックスで再放送された際には第25・26話(唯が父親に勘当されて一時的に逃避行する話)まで放送された。
男性目線から描かれたお色気表現と女性目線から描かれた微細な心情描写が特徴的であり、本作の大きな魅力でもある。こうした特徴から読者のヒロインへの評価は非常に高く、連載当時は「東か?西か?北か?」というヒロイン論争が巻き起こった。
中学3年生編で真中と出会うことになる2人のメインヒロインである東城綾と西野つかさ。この2人のヒロインとの出会いを皮切りに真中をめぐる恋模様が展開される。高校進学後は新たなヒロイン、ライバルの登場、そしてそれぞれの将来の夢と向き合うことを通して登場人物たちが内面的にも成長していく様を描いている。

『いちご100%』のあらすじ・ストーリー

中学3年生編

中学3年生の真中淳平がある日学校の屋上に出ると頭上からいちご柄のパンツをはいた女の子が降ってくる。その女の子、東城綾は夕日が映える美少女であり、真中は東城に心惹かれ、屋上に残された数学のノートを手がかりに彼女を探し始める。ところが実際に会った東城は眼鏡におさげ髪という屋上で見た姿とはかけ離れた地味な恰好であり、真中は「いちごのパンツを履いている」という学年一の美少女西野つかさを屋上で会った女の子だと勘違いし、彼女に告白して付き合うことになる。
屋上のノートの中身は東城が書いた小説だった。映画監督を志す真中は東城の文才に感動し、いつか東城の小説を原作に映画を作ることを約束する。夢を共有し、次第に惹かれあう真中と東城。2人の想いに気付いていた西野はあえて真中と別々の高校に進学することにする。

高校1年生編

泉坂高校に無事進学した真中は、北大路さつきという女の子と出会う。読んでいる漫画や笑いのツボなど波長の合う彼女に対し、真中は東城や西野といるときには感じられなかった居心地の良さを感じるようになる。
その後さつきから直接好意を伝えられ、真中は告白への返事を保留にしながらも気持ちが東城、西野、さつきの間で揺れ始める。
映像部に入りたいという理由で泉坂高校に入学した真中だったが、もう泉坂高校には映像部はなかった。そこで真中は映像研究部を立ち上げ、東城やさつき、友人の小宮山や外村とともに自主製作映画を作りだす。一方久々に再会した西野とは関係がぎくしゃくしたまま続いており、一度は破局の危機を免れた真中であったが、煮え切らない態度の真中を待ちきれなくなった西野からとうとう別れを告げられてしまう。

西野から別れを告げられた夜、真中は幼馴染である南戸唯と再会する。彼女は高校進学のために田舎からやってきたのであった。
淳平の家に居候しながら受験勉強を進めるうちに東城やさつきと仲を深めていく唯。田舎の中学校に行くため一度実家に帰らなければならなくなった唯は出発する前日、偶然会った映研部員たちとかくれんぼをして遊んだのだった。そして出発当日、唯は涙を流しながら真中や東城ら映研部員たちと再会することを約束して笑顔で実家へ帰っていった。
一方、泉坂高校には東城に好意を持つ天地という男が転校してきた。

高校2年生編

2年生に進級した真中たちは新たに後輩として外村の妹である外村美鈴を映研に迎え入れ、文化祭での映画製作に向けて動き出した。
一方唯の頼みで西野や唯の通う桜海高校に潜入した真中は、西野と再会する。映画館でバイトを始めた真中とその近くのケーキ屋で働く西野は再び距離を縮めていく。東城やさつきの前ではすでに破局した西野と親密な様子を見せたくない真中であったが、外村美鈴の推薦で映画のヒロインは西野に決定するのだった。
合宿から無事に帰った真中は、唯から「迎えにきて‼」と書かれた手紙を受け取る。唯は彼女の父親が唯と真中との関係を誤解したことから、桜海学園を中退させられそうになっていた。
急ぎ唯の実家に向かった真中であったがそこに唯の姿はなかった。一時友人の家に避難していたのだ。真中は唯を迎えに行き、実家へと送り届けようとするが唯の「帰りたくない」というわがままに付き合い、旅館に泊まっていくことになった。
唯の父親はこれに激怒したが唯の必死の説得もあってなんとか誤解は解けた。その後唯が一人暮らしをすることに決めたというので真中はその決定を尊重し、一人で家に帰るのだった。

修学旅行で京都へ行くことになった真中たち。真中の班のメンバーはさつき、さつきの親友の冬田涼子、小宮山、外村であり、東城は別の班となった。
班行動の中で班からはぐれてしまい、京都の学生からナンパされる東城を助ける真中。二人はそのまま安心感からかキスをしそうになるが、その場面をたまたま同じく京都まで修学旅行に来ていた西野に見られてしまう。真中はすぐに西野にメールして桜海学園の宿泊先へと向かう。そして東城と真中が付き合っていると思っている西野の誤解を解くとともに、次の日の自由行動で一緒に京都散策をすることを約束するのだった。
親友のトモコの協力もあり、無事桜海学園の生徒群から離れられた西野は真中と合流する。二人の京都デートは移動だけで2時間近くかかるなど締まりのない部分はあったが、真中はまた一歩西野との距離を縮めたような気がするのだった。

無事新年を迎えた真中は偶然東城と天地が一緒にいるところを目撃する。二人はたまたま会っただけだと言うが、天地とどちらが東城により親しいかという口論をしているうちに東城の家に行くことになった。
東城の家には東城の従妹、東城遥がいた。彼女は「女の扱い方トレーニング」と称して真中に肩のマッサージをさせ、そのまま胸まで触らせようとする。しかし真中は「好きでもない男にそんなことをさせてはいけない」という理由でこれを拒否。彼女はそんな真中を気に入り、東城に「綾にはかっこよくて完璧な人より、頼りなくても素直で優しい男の人が似あう」と助言するのだった。

文化祭、修学旅行、クリスマス、正月イベントを経て場面はバレンタインデーへ。真中は東城と西野からチョコレートをもらう際に今後の進路について話し合う。
東城は卒業後真中と同じ大学に行って一緒に映画を作りたいと真中に告げるが、西野は卒業後はパリに留学すると告げるのだった。
東城と西野の進路に関する話を聞いて動揺を隠せない真中。そんな真中の様子を見かねた外村は、真中をカラオケに誘う。しかしその正体は泉坂高校の男子4人(真中、外村、大草、高木)と桜海学園の女子4人(東尾繭子、西園寺めぐみ、北原沙恵、後から遅れてやってくる唯)が集まる合コンだった。
初めて経験する合コンの空気に苦手意識を抱く真中だったが、高木が遅れてきた唯に一目ぼれしたことで唯が心配になり、帰るに帰れなくなってしまった。
その様を目撃していたテアトル泉坂の館長豊三郎は、西野を呼び出して真中たちがいる部屋に突入する。その結果真中は嫉妬した西野から顔面にパイを投げつけられてしまうのだった。

高校3年生編

3年生に進級し、受験のことを意識し始める真中たち。真中は映像学科のある大学を目指すため、東城と同じ塾に通って勉強することに。塾で出会った向井こずえは男性恐怖症であったが痴漢から救ってくれた真中に対しては平気なようであり、こずえの友人である浦沢舞や東城の協力もあって二人は親密になっていくのだった。
やがてこずえは真中に惹かれ直接好意を伝えるが、これに対し真中はその場で返事をしなかった(結局最後まで真中は直接こずえに返事をすることはなかった)。
ある日、外村の美少女を集めたホームページを見ると西野のページにアクセスが異常に集中していた。また大量に送られてきたメールには「つかさちゃん結婚しないでーっ」と書かれている。西野が働くケーキ屋「パティスリー鶴屋」の店長が孫の日暮龍一と婚約した、ということを勝手に公表したせいで雑誌に取り上げられてしまったのである。真中は雑誌の内容を真に受けてはいなかったが、まったく気にしないわけにもいかなかった。
後日、学校からの帰り道でチンピラにしつこく絡まれる西野。その様子を目撃していた唯は急いで真中に助けを求めたが、真中が到着するより先に日暮が現れ、あっさりとチンピラを蹴散らすのだった。
後から現れた真中に西野は噂の真相を話すのだったが日暮の方はまんざらでもなさそうであり、真中は自分より頼りがいのある日暮と西野が結ばれてしまうのではないかと焦りを感じるのだった。

高校最後の映画製作に向けて動き始める映研部。3作目のヒロインは東城がつとめることに。東城のセリフには演技以上の真中への想いが込められているのだった。
場面は変わって文化祭へ。今年の文化祭はラブ・サンクチュアリというカップル限定の企画が催されるのだった。同時に迫る西野の誕生日。西野は誕生日プレゼントとしてラブ・サンクチュアリに参加したいとねだるが真中は誤魔化し、誕生日当日は二人で水族館デートをすることになった。デートの途中でもう一度真中の彼女になりたいという自分の気持ちを再確認した西野は、かつて真中が西野に告白した時と同じように鉄棒で懸垂しながら真中に告白するのだった。
東城やさつきのことがよぎり、すぐには返事を出せない真中であったがその東城にはラブ・サンクチュアリの相手がいるという話を耳にする。

真中は東城のことや映画製作の期間勉強できていなかったこともあって塾での成績が下がっていたことにショックを受ける。帰り道、偶然西野と会った真中は一緒に帰ることに。そこで西野は「好きな人がいるから」という理由で日暮との婚約を断ったことを真中に告げる。また、西野は弱みを見せる真中を優しく受け止める。そんな西野に真中はようやく想いを告げ、二人は再度付き合うことになるのだった。
東城に西野と付き合い始めたことを伝えないまま迎えた文化祭当日。西野とともに行動する中で真中は東城のラブ・サンクチュアリの相手が実の弟だったこと、そして東城は真中が西野を選んだことを知る。それでも東城はこのまま真中を諦めることに納得できず、真中に中学から秘めていた想いを打ち明ける。真中はそんな東城の想いを受け止めたうえで、今は西野を大事にしていきたいということを東城に伝えるのだった。

高校3年時に作った映画が映画監督の角倉から評価され、このまま大学進学せずに映画業界に踏み入ることを夢見る真中。しかし次に一人で撮った短編映画は酷評を受け、真中は再び大学受験に向けて動き出すことになった。そして迎えた試験当日。試験後、東城は真中に最初に読んでもらった小説の続きを送るのだった。
小説の続きを読んで遊び半分ではなく本気で映画監督を目指すことを決意した真中は西野に関係を白紙に戻すことを提案し、西野もそれを応援してパリ留学まで彼女でいることを条件に承諾するのだった。

そして迎えた卒業式当日。東城の答辞を聴きながら、3年間の思い出を振り返る真中。映研部は将来東城の小説を原作に映画を作ることを約束してそれぞれの道を歩みはじめるのだった。

エピローグ

卒業から4年後。北大路の料亭に再度終結する泉坂高校映研部の面々。彼らは東城の直林賞受賞の祝賀会として集まったのであった。東城と再会した真中は初めて読んだ東城の小説を映画として実現させることを再度誓った。
そしてフランスから帰国した西野を迎えに行く真中。彼はもう一度、西野に交際を申し込むのだった。

EAST SIDE STORY

時系列でいえばエピローグの前、真中たちが卒業してから2年後の話になる。
主人公は小説家になるという夢を胸に秘めた青年、中間。彼は実家の古本書店の店番中、ある一冊の小説に心惹かれる。それは東城綾が高校在学中に執筆した小説『夏に歌う者』だった。彼は小説に感動するとともに自分と同じ年で素晴らしい小説を書く東城に悔しさを覚えていた。
そんなある日、一人の客が高い所の本を取ろうとして古く傷んだ使用禁止の脚立にのぼっていた。脚立の脚が折れ、落下してきたその客を下敷きになって守る中間。彼はその時、ワンピースからのぞくいちごパンツをはっきりと見た。その客とは彼が惹かれた小説の作者、東城綾だった。中間はそのことを知らなかったが彼女に一目惚れし、友人の外山に馬鹿にされながらも嫌がっていた店番を進んでするようになった。
少しずつ会話が増え、距離が近付く中間と東城だったが東城はある時、中間のことを間違って「真中くん」と呼んでしまう。彼女はどことなく真中に似ている中間に、真中の影を重ねてしまっていることにショックを受けるのだった。
中間の中に真中の影を見ながら彼と接するのは失礼だと感じ、東城は彼と距離を置こうとしていた。
一方京都からは、さつきと美鈴がやってくる。当時東城はアイドル作家としての顔しか取り上げられず、肝心の小説を正当に評価してもらえない現状に悩んでいたため、さつきと美鈴はそんな東城を励ましに来たのだ。彼女らは東城からの相談に乗りつつ、思い出話に花を咲かせた。
美鈴と別れた後、二人になった東城とさつきは現在の動向が不明な真中に想いを馳せる。そこへ中間が現れた。その場にいたたまれなくなった東城は逃げ出してしまうが、その時さつきが東城の名を呼んだことで、中間は自分の惚れた相手が憧れの小説家東城綾であることを知る。

後日、書店を訪れて中間との接触を図るさつき。彼女もまた中間に真中の影を重ねていたのである。中間の口から直接東城への想いを確認したさつきは、中間が自分と東城が想い続けた真中に似ているという事実を伝えてしまう。
東城が見ているのは自分ではなく、自分に似た他人であるということを知らされた中間は東城への恋を諦めようとする。一方東城はさつきから中間に真中の影を重ねてしまうことよりも、中間の東城への気持ちを無視してしまうことのほうが失礼だと指摘されるのだった。
その後映画館で偶然会った東城と中間は一緒に映画を観ることに。店番を理由に早く帰りたいと思っていたが、東城と過ごすうちにやはり東城が好きなのだということを再確認する中間。映画からの帰り道、ふと落としてしまった東城の鞄から書きかけの小説の原稿が飛び出る。中間は原稿を拾い集めたが東城は失敗作だから集めなくて構わないと言う。
東城と別れた後、ふとインターネットで東城綾の名前を検索した中間は彼女の小説が正当に評価されていない現状を知る。中間は、あの書きかけの小説に失敗作という評価を下した東城は自身の小説に対する自信を失っているのではないかと思い、急いで家を飛び出して集めかけていた原稿をすべて拾い集めて読んだ。そしてもう一度東城に会うことを決意するのだった。

映画館に行った翌日、中間は東城と再び会いに行った。
彼は自分の小説家になりたいという夢を打ち明け、「あなたが失敗作だと言った小説もやはり東城綾らしさが出ていて好きだ」「中傷を浴びながらも小説を書くあなたを思うと、自分も頑張ろうと思える」という本音を素直に東城にぶつけた。それに対して東城も本音で応える。「今になってもずっと好きだった人を忘れられない自分は君を利用して逃げているだけだ」と。
中間はそんな東城の本音に対し、「自分が真中に似た人ではなく、一人の男として会えるようになるまで頑張る」「あなたは自分の目標だから、どうか小説を書き続けてほしい」と答える。その言葉に、東城はようやく笑顔を見せた。
彼は一人前の男になって胸を張って会えるようになるまで東城には会わないと決めた。二人は前に向かって、再び筆を走らせるのだった。

番外編 京都初恋物語

高校を卒業し、京都の大学に進学するために引っ越してきた美鈴。彼女はすぐに大学の映研サークルに参加した。しかしその大学の映像研究サークルは映画について感想を述べるだけの場であり、泉坂高校映研部のように自主製作映画を作ってはいなかった。
サークルの飲み会会場を抜け出し、大きなため息をつく美鈴。美鈴の隣には彼女と同じく落胆した様子の男、内場がいた。内場も参加した漫画研究サークルに違和感を覚え、飲み会会場から抜けてきたのだった。二人は意気投合し、内場は美鈴に描いた漫画を読んでもらうことに。美鈴は内場の漫画に、東城の脚本を読んだ時以来の心から震える感動を覚えた。
二人は以降もたびたび会い、内場は美鈴に漫画の感想を求めるのだった。

一緒に過ごす時間が増えていくにつれ、美鈴は次第に内場のことを異性として意識していく。
ある日美鈴は、内場から花火大会に一緒に行こうと誘われる。これをデートの誘いだと受け取った美鈴は着物の着付けをさつきに手伝ってもらい、浴衣姿で花火大会へと向かった。
内場と合流し、屋台を巡り歩くうちに内場との温度差に違和感を覚える美鈴。内場は漫画の取材をするために花火大会に来ていたのだった。
そのことを知った美鈴はその場にいたたまれなくなり、内場から逃げ出すようにその場を離れた。内場はそんな美鈴を追い、漫画の取材を口実に美鈴を花火大会に誘ったこと、そして初めて漫画を読んでもらったときから美鈴のことが好きだということを告げる。その気持ちに美鈴も応え、二人はめでたく結ばれた。
それから3年後、二人は同棲生活を送っていた。美鈴は内場と一緒に居られる幸せをかみしめつつ、こんな日々がずっと続けばいいと願うのだった。

『いちご100%』の登場人物・キャラクター

メインキャラクター

真中 淳平(まなか じゅんぺい)

CV:鈴村健一/斎賀みつき(幼少期)
本作の主人公。身長170センチメートル。5月10日生まれ。趣味は映画鑑賞であり、映画監督になることを夢見ている。
外見は冴えないごく平凡な男子であり、学校の成績もいつも底辺組で泉坂高校にも補欠合格でかろうじて入学した程度の学力であった。中学ではサッカー部に所属していたがポジションはベンチであり、運動神経もそれほどよいわけではない。興味のないことにはまったく興味を示さないが自分の夢に対してはとことんまっすぐで情熱的。
女の子には優しくその上優柔不断であるが、それは自分が誰か一人を選ぶことで自分に好意を寄せてくれている他のヒロインを傷つけてしまうということを理解しているからである。たびたび妄想にふける癖があるが自分に都合の良い妄想だけではなく、ときには脳内のヒロインたちが流されそうになっている真中を戒めるという妄想をすることもある。また友人想いな一面も見せており、小宮山が事故に遭って頭から血を流しているのを見たときは東城と一緒に映画を見に行くという約束を破って小宮山に付き添った。
ときに外村美鈴や角倉から厳しい意見を受けて映画監督としての腕を磨いている。
卒業後は日雇いの仕事をしながら貯金をためて世界を巡り歩き、そこで撮ったフィルムで小さな映画賞を受賞するなど一歩ずつ夢に近づいている模様。なお日雇いの肉体労働のせいか学生時代よりも体格が筋肉質になっている。

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@akky551

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