わたしを離さないで(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『わたしを離さないで』とは、日系イギリス人のカズオ・イシグロが2005年に発表した長編小説で、日本ではTBS系列で放送された脚本・森下佳子によるテレビドラマである。「臓器提供」を目的としてこの世に誕生した「クローン人間」の子供時代から始まり、成長とともに人生を受け入れ、全うしていく姿がドラマの中で主人公の恭子、友彦、美和の姿を映しながら描いていく。見どころは、作品の中では、現実の人物に近いキャラの恭子が自分の人生を振り返りながらすべてを受け入れ「生きる」ことに前向きになるという作品になっている。

保科 恭子(ほしな きょうこ)

演:綾瀬 はるか / 幼少期:鈴木 梨央

子供のころから絵を描くことが得意である明るくてお人よしな優等生で、いつも友彦を気にかけ、手を差し伸べていた女の子だ。いつしか、友彦に惹かれ、友彦も同じ気持ちでいる。
陽光学苑を卒業した猶予期間のコテージでの生活で、友彦と美和との間がこじれたことで、恭子は二人から一時期距離を置いていた。ある時、恭子に美和からのリクエストがあり、美和の介護人を引き受けたことで再会し、その後は友彦の介護人となる。

いつも冷静だが、その心のうちは、疲れとあきらめの境地にいるような精神状態だった。

土井 友彦(どい ともひこ)

演:三浦 春馬 / 幼少期:中川 翼

子供のころからのあだ名は「トモ」。性格は、やさしいが押しに弱く、優柔不断なところがある。感情が高ぶるとオナラが出てしまう体質で、陽光学苑で過ごしていたころは、よく女の子たちの前でもオナラをしていた。思い通りにならないとかんしゃくを起こすこともあり、陽光学苑のころには同級生からからかいの対象になっていた。サッカーが得意で将来はサッカー選手になる夢を持っていた。

提供者となったときに、友彦の介護人だった珠世が「提供者通知」を受け取ったことで、次の介護人に疎遠になっていた恭子にリクエストする。恭子と再会した友彦は、再びお互いが「好き」だという気持ちを持ち、本当に愛し合あっている者同士に与えられる「猶予」のために、苦手だった絵を描き始める。

恭子と一緒にいられたことで、幸せだったと思える人生を送り、最期を恭子に託して提供者として全うしていく。

酒井 美和(さかい みわ)

演:水川 あさみ / 幼少期:瑞城 さくら

子供のころから自己中心でわがままな性格である。陽光学苑のころには、先生が恭子の絵を褒めて仲良く話しているときも、先生を連れだしたり、友彦が恭子にプレゼントしたCDを盗んだり、陽光学苑を卒業した後も、恭子が恋心を持っていた友彦と強引に付き合うことにしたりと、いつも恭子を振り回していた。

恭子の好きなものや、大事なものを奪うことで、自分の欲求を埋めていっていたが、実は恭子にあこがれ、恭子の様になりたいと人一倍思っていた。そして、いつしか恭子に依存するようになり、心のどこかでいつも恭子を求めているのだった。介護人に恭子をリクエストすることで、疎遠になっていた恭子と再会する。

遠藤 真実(えんどう まなみ)

演:中井 ノエミ / 幼少期:エマ・バーンズ

恭子・友彦・美和の同級生。子供のころから大人びて冷静で、しっかり自分を持っていた。猶予期間に恭子たちとは別のコテージで過ごしていて、そのコテージの仲間と自分たちの人権を守る為に戦い、最終的には警察に追われ自殺してしまう。

大山 珠世(おおやま たまよ)

演:アジアン・馬場園 梓 / 幼少期:本間 日陽和

恭子・友彦・美和の同級生で、のちに友彦の介護人になる。明るい性格でおおらか。珠世自身にも「提供者通知」が届き、人生を終える。

花(はな)

演:大西 礼芳 / 幼少期:濱田 ここね

恭子・友彦・美和の同級生。性格はおとなしく、自分とは真逆のタイプの美和が苦手だった。絵が得意で、介護人の講習を受けていた時に友彦と再会する。その時に友彦に絵を教えてあげた。

三村 広樹(みむら ひろき)

演 :小林 喜日

恭子・友彦・美和の同級生。陽光学苑では、やんちゃでガキ大将的存在だった。いつも友彦をからかっていた。龍子先生の「未来は変えられるよ」という話に感化され、学苑の外の世界に興味を持つ。ある日、同級生の内田 聖人と一緒にはしごを使い、閉ざされている学苑の門を乗り越えて外に出てしまう。

その後、消息を絶ち学苑に戻ることはなかった。何年も経って、消息を絶ったその時、学苑のルールを破ったことですぐ提供者となり、ある男性に心臓を提供していることがわかる。

内田 聖人(うちだ まさと)

演 :石川 樹

恭子・友彦・美和の同級生。陽光学苑の外の世界に興味を持ち、広樹と一緒に学苑の外に出たが、消息不明になりそのまま戻らなかった。

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