黒森町綺譚(Tales of the Black Forest)のネタバレ解説まとめ

『黒森町綺譚』とは中国のインディーズゲーム制作チーム・拾英工作室が開発したSteam配信のゲーム。ジャンルはホラー探索アドベンチャー。舞台は1998年日本。黒森町という田舎町に迷い込んだ幽霊や妖怪が見える女子高生・希原夏森が、様々な神や妖怪、あるいは都市伝説のバケモノとの触れ合いを通して自らの過去の空白へと迫っていく。ノスタルジックな趣に満ちた緻密なドット絵、美麗なビジュアル、ホラー演出よりもストーリー性を重視した泣ける物語が見所。

豊水

雪が祝福し豊神の力を与えた特別な水。農作物を豊かに実らせる効果がある。この水を原料とする作物の成長促進剤を、誠一が委託を受けた食品加工会社が開発した。

豊水神社

鹿鳴村にある豊神教の本拠地となった神社。

玉前

玉前一族から栄枯へと贈られた神木。現在栄枯が眠る沼のほとりに植えられている。栄枯が降らす天気雨でしか育たず、眠りに就く前の栄枯はこの木を枯らしてしまうことを心配していた。

真理天堂

杉原広済が創立した新興宗教団体。高度経済成長期に急激に力を増した。この宗教団体の信者が東京の営団地下鉄で毒ガステロ事件を起こし、以降信者が各地で毒ガスを散布した。渡辺英誠は雪の死後、豊神教から真理天堂に乗り換えた。
松山正男も信者だったが毒ガステロ事件に関与した良心の呵責、及び教団の危険性を痛感した事で保身に走り、信者の名簿を警察へ持ち込もうとしていた。
内部の体制は厳格で、裏切り者へのリンチや殺害が日常的に行われていた。モデルはオウム真理教である。

営団地下鉄毒ガス事件

真理天堂の信者が1995年7月に東京の営団地下鉄で起こした毒ガステロ事件。電車内で毒ガスが撒かれ、多数の犠牲者を出した。この事件以降、日本全国で真理天堂の信者による類似のテロ事件が起こる。モデルは1995年7月にオウム真理教が起こした地下鉄サリン事件。

バブル景気

1988年頃から1991年まで持続した日本の好景気。この景気によって大勢の人が儲け、バブル崩壊と同時に破産した。

バブル崩壊

1991年の3月から1993年の10月までの景気後退期の通称。好景気が終わって株価が暴落し、多くの企業や人々が倒産した。誠一が委託を受けた食品加工会社が、鹿鳴村の土地を買収して進めていた工場建設計画も、バブル崩壊のせいで立ち消えになった。

『黒森町綺譚』

雪が出版した、黒森町での出来事を綴った怪談。ラストシーンで夏森が購入している。

『黒森町綺譚』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「自分の目で世界を見てみないと、一生後悔する」

第一章にて、人間の世界への未練を断ち切り、親に言われるがまま嫁入りしようとした静を諭す夏森の言葉。静は人間の夏森を危険に巻き込むのを是とせず、一度は上京の夢を諦めかけたが、夏森の説得を受けて再び前を向く。

「あのカフェは私にとって終着駅ではありません。列車は別れをもたらしますが再会もまたもたらすものです」

第三章にて、夏森と別れ際に真が告げた言葉。真は自分が旅猫の話と父に憧れ乗務員になった過去を思い出し、再び列車に乗って旅に出る決意をする。毒ガステロ事件の際に乗客を守り非業の死を遂げた真は、それでもまだ深く列車を愛していた。彼女の前向きな気持ちが伝わるセリフ。

「あなたがどんなに仲良くしようと微笑んでも冷たく背を向ける人がいる。そして同じように、あなたのことを温かく抱きしめ生涯の友となる人もいる」

第四章にて、人に見えないものが見えるせいで孤立した小学生の夏森を励ます妖怪のセリフ。周囲に嘘吐きよばわりされ、父親にも妖怪が見える事を理解してもらえず孤独な夏森だが、彼女が会った妖怪は、いずれ夏森にも理解者が現れると親身になって励ます。人と姿は違えどぬくもりに満ちた妖怪の優しさが伝わる。

「心から笑うみんなの笑顔を、舞台裏から見ているだけで、私は満足なの」

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@masami

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