JIN(仁)のネタバレ解説まとめ

『JIN(仁)』とは、TBS系列にて2009年10月〜12月まで放送されたTVドラマ及び、『スーパージャンプ』で連載されていた村上もとかによる漫画作品。「現代の医師が、もし幕末へタイムスリップしたらどうなるか?」を描いたSF要素の強い医療時代劇漫画をドラマ化したものである。第五話で視聴率20%超えを達成し、最終話では平均視聴率25.3%、瞬間最高視聴率29.8%を記録した。この記録は、2009年に放送された民放の連続ドラマ視聴率の中で最高記録となり、大きな反響を呼んだ、国民的人気ドラマである。

『JIN』の概要

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『JIN』とは、2009年10月期に放送された大人気ドラマである。後に、『JIN(完結編)』も放送されている。
幕末の江戸へタイムスリップしてしまった脳外科医・南方仁が、満足な医療器具も薬もない環境で人々の命を救っていき、その医術を通して坂本龍馬・勝海舟・緒方洪庵ら幕末の英雄たちと交流を深め、いつしか自らも歴史の渦の中に巻き込まれていくという、壮大なストーリーとなっている。
”誰一人自分を知る者がいない”という孤独な状況下で、知恵と情熱をもって患者たちを救う仁の姿は、「人を救うのは人である」ということを見る者に真っ直ぐに伝えてくれる。
東都大学付属病院で脳外科医をしていた南方仁は、平成12年(2000年)のある夜、急患で運ばれてきた男性の脳から奇形腫を摘出した後、ひどい頭痛と空耳に襲われる。やがて、集中治療室から脱走した患者を追いかけていた仁が非常階段から転落する途中で気絶してしまう。ようやく意識を取り戻してふと辺りを見渡すと、そこは全く見ず知らずの場所であった。周りを見渡すと、侍たちが行き交い、身を斬り合っていた。やがて、仁が辿り着いたのは、文久2年(1862年)の幕末だということが分かる。仁は幕末の人々の運命や歴史を変えているのではないかと自らに自問自答しながらも次々と巻き起こる病や災害から彼らの命を救うため、現代から持ち込んだ知識を活かし、坂本龍馬、橘咲らとの交流を深めながら、医術を通して共に様々な困難に立ち向かっていく。

『JIN』のあらすじ・ストーリー

時空を超えた愛と命の物語。歴史の針が動き出す。

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病院の非常階段から転落し、幕末の世界へタイムスリップしてしまった仁

都内の病院に勤務する脳外科医・南方仁は、過去に恋人の未来の手術を失敗して未来が脳死状態になってしまって以来、難しい手術を拒み続けていた。ある日、仁は、救急患者から胎児の形をした腫瘍を摘出する。その後、患者は病院を抜け出そうと試みるが、その患者を追い掛けた仁は階段から落ちてしまう。しばらくして、目を覚ますと何とそこは幕末の世界だった。
歩き回っていると、ちょんまげ姿の武士が斬り合いをしている。仁もその事態に巻き込まれ、自身も斬られそうになるが、武家の一家、橘家の長男である橘恭太郎らに助けられ何とかその場を逃れることができた。しかし、仁をかばった恭太郎が、頭に大きな傷を負ってしまう。
仁は急遽、恭太郎の自宅で緊急手術を行うことを決意する。充分な手術道具もなかったが、もてる医術を駆使して瀕死の恭太郎を救い出した。そんな仁に、恭太郎の妹である橘咲は、次第に興味を持ち始める。
江戸時代にタイムスリップしてしまったことを確信した仁。なぜ江戸時代に来てしまったのかわからないまま、どうにかして現代に戻ろうとする仁の前に、一人の男が現れた。後に、その男の名が、坂本龍馬だと知り、驚く。

コロリの猛威が江戸の町を襲う

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コロリが遂に仁をも襲う

そんな中、江戸の町では1822年(文政5年)に大流行した「コロリ」という名の死の伝染病が、再び猛威を振るおうとしていた。仁は、現代医学の知識をもって次々に倒れ込む村人たちを治療し続ける。江戸が“死の都”になることを恐れた西洋医学所の蘭方医・緒方洪庵は、洪庵の弟子で若き医師である佐分利祐輔の口から仁の体得している進んだ医療技術について聞きつけ、橘家を訪問し、仁に、「コロリの治療法を指導してほしい」と願い出る。だが、「自らの言動により、歴史が変わることになるかもしれない」と不安を抱きはじめていた仁は、「コロリという病気を知らない」と嘘をつく。

そんなある日、仁が助けたタエの息子・喜市がコロリに感染してしまう。
目の前に広がる惨状に意を決した仁の指揮の下、コロリ患者の治療を始めることとなった。仁は咲や洪庵、佐分利らに、コロリによる脱水症状の対処法や点滴の使用法を教える。より効果的にコロリの治療をするためには、当時の江戸にはない「点滴」の技術が必要だと感じ、仁は洪庵を通じて、江戸の職人に専用の道具を作ってもらえるように依頼する。皆の懸命な治療のかいあって喜市の病状も回復した。さらに、勝海舟が幕府に出向きコロリの危機管理、対策をとることの重要性を熱弁したことにより、幕府によるコロリ対策の援助が決定する。
ところが、コロリの治療が大きな前進を見せたそんな矢先、仁が突然嘔吐し、倒れてしまう。治療に専念するあまり、仁もコロリに感染してしまっていた。一時、危篤状態に陥っていた仁だが、咲の好判断により、一命を取り留める。仁から聞いていた点滴の施術を、記憶を頼りに行ったのだ。

野風との出会い。そして歴史に背く薬、ペニシリンの誕生

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現代の恋人・未来と瓜二つの野風に出会い驚く仁

江戸の暮らしにも慣れてきた仁は、洪庵の紹介で、西洋医学所で講義をするようになる。ある日、仁は龍馬に強引に連れられ嫌々ながらも吉原を訪れる。そこで、現代の恋人・未来とうり二つの花魁・野風に出会う。野風は仁に、重体の店の主人を助けてほしいと頼む。主人は、既に意識がない状態であった。神棚の手入れをしていて、転んだ際に、頭を強く打ち、頭の中に血が溜まっている状態であった。野風の強い思いを受けとり、手術を決意した仁。無事に手術を終え、主人は一命を取りとめる。

更に、仁は野風に連れられ、梅毒で苦しむ夕霧の元へ行く。だが、既に手の施しようがない状態にまで陥っていた夕霧の姿に仁は言葉を失う。仁は梅毒の感染防止のため、他の女郎たちの検診を申し出るが、治せないのなら診てもらっても仕方ないと猛反発を受ける。そこで仁は、この時代にはなかった梅毒の特効薬・ペニシリンの精製を試みる。何度も試作を重ねた結果、ペニシリンの精製に成功する。

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咲らと共にペニシリン製造に励む仁

そんな折、仁は、西洋医学所を敵視する医学館の多紀に呼び出され、どこで医術を学んだのかと詰問される。どう答えていいか分からず、仁は無言を貫いていた。その時、その場に同席していた医学館の医師・福田が倒れ、仁が手術を行うことになる。佐分利の手助けもあり、手術は無事成功する。
その後、佐分利に女郎殺害の疑いが掛かる。問い詰められた佐分利は、女郎からの依頼により、腑分け(解剖)をしていたことを証言する。医術を学ぶ為、師匠である洪庵の許可を得ず、自らの判断で実施していたとのことであった。洪庵は、自らが西洋医学所を去ることで、許してやってほしいとお願いする。

佐分利が発端となって起きた西洋医学所を揺るがす騒動は、仁が自ら医学所を去るという形で収まったかに見えた。ところが、西洋医学所には依然として仁のことをよく思わぬ医師たちが存在し、仁の医術を支持する洪庵たちにもその影響は及んでいた。何者かによってペニシリン精製所が荒らされたり、西洋医学所の建物を燃やされてしまう。

医学所を辞めて橘家にこもった仁の元に、近くの茶屋の娘・茜が鍋の揚げ油をかぶり、顔に大やけどをしたとの知らせが入る。仁は皮膚移植を決断するが、手術後の感染症予防のためには大量のペニシリンが必要だった。仁は洪庵に依頼しペニシリンの精製を進める。その代わりに手術を知人に見せてほしいと洪庵は仁に頼むのであった。洪庵らに見守られる中、茜の手術は無事成功したが、ペニシリンの精製が間に合わず、感染症を起こしかけてしまう。洪庵の力により、醤油醸造所の経営者である濱口儀兵衛に依頼し、新たなペニシリン醸造所を立ち上げ、ペニシリンの精製を継続させることが出来た。

恩師の死。そして野風の願いとは…

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見請け話を受ける前に、仁との思い出づくりを願う野風

洪庵にお礼に訪れた仁。その時、洪庵は既に重い労咳(結核)を患っており、先は長くなかった。洪庵に対し、どう恩に報いれば良いかと問う仁に対し「より良き未来をお作りください」と答える洪庵。その後、間も無くして洪庵は帰らぬ人となる。
突然、大きな支えとなってくれた洪庵を亡くし、今まで以上に強く生きることを決心した仁は『仁友堂』という病院を開院し、より薬効の強いペニシリンを作るために咲と日々実験を繰り返していた。しかし、従来のものより薬効の強いペニシリンを作るには莫大な金が必要であり、援助を濱口に依頼するも、援助をするに値する器を持っている人物か証明しろと言い放ち、難色を示されていた。薬効の強いペニシリンを作る為に莫大な金が必要になると聞いた龍馬は、仁を吉原に連れて行く。半分呆れながらも、護衛の恭太郎と共に3人で吉原を訪れると、野風が一人の武士らしき男に詰め寄っていた。男がその場を去ったのち、人だかりの中に仁の姿を見つけた野風は、病に苦しむ花魁・初音を診察してほしいと懇願する。
初音が敗血症であると診断した仁は、更に強力なペニシリンが必要だと判断し、初音の元に通っていた歌舞伎役者・田之助に金を借りに行く。血を吐く思いで芸を磨いてきた田之助は、「やっと手にした金を渡すわけにはいかない」と最初は仁たちを追い返すものの、彼らが自分と同様に血のにじむような努力を重ねてペニシリンを作っていることを知り、考えを改める。田之助から金を受け取った仁たちは、ついに強力なペニシリンを作り上げ、それを投与された初音は快復し、無事に意識を取り戻した。

突如、野風に身請け話が舞い降りる。身請け話を断ることができないことを分かりながらも、野風の仁に対する気持ちは日に日に強くなっていくばかりだった。
一方、仁は、佐分利らが作った新たな医療器具に感心していたが、その医療器具を見た火消し「を組」の親分・新門辰五郎は、それを鼻で笑い、仁の医療を真っ向から否定する。その素性を知らず、辰五郎にひるむことなく意見した仁は、次に火事があった時、火事場で治療することを約束してしまう。
そんなある日、野風からの「相談がある」との手紙を受け取った仁は、一緒にいた龍馬と共に吉原へ向かう。野風のもとへと向かう仁に、咲は切なさを募らせていた。相談があるというのは、単なる口実であり、吉原を訪れた仁たちを待っていたのは、野風をはじめとする花魁たちによる宴であった。酔いつぶれる龍馬をよそに、ついに野風と二人きりになった仁は、野風が顔だけでなく、心までも未来と似ていることに気付いてしまう。

その夜、街で火事が起こり、駆け付けた仁は、咲らとけが人の治療を始める。そこへ、気道にやけどをした辰五郎の子分・千吉が運ばれてくる。辰五郎は、火事場で死ぬのは火消しの本望だと言い、千吉を寺に運ぼうとするが、仁は医者として救える命を見捨てることは出来ないと、医者の心意気をみせ、懸命に千吉の治療にあたる。喉を切断し、管を挿入して、手術は無事成功し、千吉は一命を取り留めることが出来た。辰五郎も火消しとしての心意気を見せ、明け方、ようやく火を消し止めることは出来た。しかし、江戸の町は焼け野原と化していた。辰五郎は、仁に医者の心意気は大したもんだと言い、仁も火消しの心意気を信じたから逃げ出さずに助けることが出来たと、笑い合った。

友との別れ?!タイムスリップの果てにあったもの。

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吉原を出る野風を見送る仁・咲・龍馬

咲に縁談がきていたが、咲はそのことをなかなか仁に伝えることが出来ずにいた。一方、野風は、身請けが決まってしまう。野風の強い希望によって最後の診察をすることになった仁は、咲と共に吉原へと向かうのだが、そこには身請け先の藩医も同席していた。仁は、診察の途中、野風が乳がんを患っていることに気づく。しかし、現代からタイムスリップした際に持ってきていた写真の中に写った未来の姿が、野風の状況によって薄くなったり、濃くなったり変化をしていることに危機感を感じた仁は、野風が身請けを受ければ、未来は助かるのではないかと考え、野風の乳がんを見て見ぬふりをし特に問題はないとの診察をする。未来のために、野風を見殺しにしようとしている仁の姿を見た咲は、仁に食って掛かる。

突如、刺客に襲われた龍馬を助けようとした仁は、そのまま龍馬とともに崖から落ちてしまった。ところが、仁が目を覚ました時、龍馬の姿はどこにもなかった。自分がタイムスリップした時と同じような状況を前に既視感を抱く一方、「あの日運ばれてきた身元不明の患者は龍馬だったのではないか」という疑念を抱く仁。がけから落ちて姿を消した龍馬の捜索が始まった。しかし、龍馬の行方は分からず、勝は龍馬抜きで海軍の整備を始めようと動きだす。それに対して仁は、自分がタイムスリップしたことで、死んでいたはずの人間の命を救い、本来の歴史が変わってしまうことを恐れ、このまま幕末を迎えることに焦りを感じる。一方、咲の縁談の話は進み、野風の身請けの日も近づいてくる。咲はずっと仁を支え、仁のことを好いていた。咲も、女としての義務である結婚を前に、仁と同様に自分の人生を考え始める。
そんなある日、仁のところへやってきた佐分利は、自分が乳の岩(乳がん)について調べたという資料を仁に渡し、「もし乳の岩かもしれない患者がいるのなら、調べさせてほしい」と訴える。思い悩む仁の元に、突然龍馬が現れる。崖から落ちた後、しばらく漁師の町で過ごしていたとのことだった。佐分利と龍馬の熱意に動かされ、仁はふたたび野風を診ることを決意。身請け話の行方が恋人・未来の存在に関わると考え、未来を変えないために病のことを黙っていようとしていた仁だったが、決意を固め、身請け前の野風の手術に踏み切る。その手術の日は奇しくも、咲の結納の日であり、咲なしで手術に臨んだ。一方、咲は土壇場で、花嫁衣裳のまま仁のもとへ駆けつけることを決め、花嫁衣裳のまま手術を手伝った咲の尽力もあり、野風の手術は無事成功する。

そして仁、咲、龍馬は、雪の降る日、身請けされて吉原を出る野風を送り出すのだった。

『JIN』の登場人物・キャラクター

主要登場人物

南方仁(みなかた じん)

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