さらざんまい(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『さらざんまい』とは、『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』など、ヒット作を多数手がけてきた幾原邦彦が監督を務める、新作オリジナルTVアニメ。東京・浅草を舞台に、人と人との「繋がり」を描いた作品。2019年4月~6月まで、フジテレビノイタミナ他にて放送された。中学生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人は、謎のカッパ型生命体「ケッピ」と出会う。ケッピは、どんな望みでも叶えることが出来る「希望の皿」を生み出せる唯一の存在だった。希望の皿を手に入れて譲れない繋がりを守る為、3人はケッピの命令に従う。

一稀「今度こそ、このつながりを守らなければならない。その為なら、なんだってする。」

一稀は自分に3つのルールを課している。それは弟との繋がりを守る為だった。

第一皿の冒頭の一稀のモノローグのセリフ。
「この世界は繋がりで溢れている。でもその繋がりは、簡単に消えてしまう。僕はそのことを誰よりも知っている。今度こそ、この繋がりを守らなければならない。その為なら、なんだってする。」
一稀の人生観や人物像が伝わるセリフである。

燕太「俺達は、ガキの頃からのゴールデンコンビだろ!」

一稀が勝手にサッカー部を退部したことに怒る燕太。

一稀はサッカー部に退部届を提出していた。
それを知った友人の燕太は、自分に相談もなく勝手に部活を辞めた事に怒って問い詰めた。
「なんで俺に黙って退部届なんて出してんだよ!俺達は、ガキの頃からのゴールデンコンビだろ!?」と詰め寄るが、一稀からの返答はなかった。

悠「俺もお前も対して変わらない。欲しいものを手に入れるためには、なんだってする人間だ。」

悠は希望の皿を手に入れる為、一稀に拳銃を突き付けた。

カパゾンビを倒し、希望の皿を手に入れた一稀たち。
だが、一稀が手に持っていた「希望の皿をよこせ」と、悠は拳銃で脅した。
「奪われたら奪い返す。俺もお前もたいして変わらない。欲しいものを手に入れるためには、なんだってする人間だ。」と、悠は淡々と続けた。

春河「始めから終わりまで、まぁるい円で繋がっているよ。」

一人だけ家族と繋がりがないと知ってしまって傷ついた一稀だが、春河の言葉に救われた。

一稀は、自分だけが家族と繋がりがなかったことを知り、ショックを受けてしまった。
その衝動から、弟の春河とお揃いの服を勝手に捨ててしまう。
そんな一稀を春河が迎えに来て、「僕とカズちゃんは、始めから終わりまで、まぁるい円で繋がっているよ。」と、一稀の手を握りしめたのだった。

誓「ブスっといくぞ」

マンションの一室で、誓が男を恐喝している。

悠の兄・誓の脅し文句。
悠も真似をして言うことが多いセリフ。

誓「この世界は、悪いやつが生き残る」

幼い悠にも「この世界は、悪いやつが生き残る」と言い聞かせる誓。

悠の兄・誓がよく口にしていたセリフ。
両親は人が良く、他人に騙されて陥れられたことから、そういう風に考えるようになってしまった。

悠「お前らには飽き飽きなんだよ」

物語のラスト、3年の服役を終えて出所した悠が、自分を待っていてくれた一稀と燕太に告げたセリフ。これ以前にも同じ言葉を彼らに伝えていたことはあるが、その際は彼らとの“つながり”を拒むような口調だった。このシーンでは自分たちの“つながり”を受け入れ、満面の笑顔と共に言い放っており、悠たちの関係の変化が感じられる。
人と人の様々な関係を描いてきた本作の物語が辿り着いた、愛も欲望も内包した“つながり”を最大限に肯定する場面である。

名シーン・名場面

初めてカパゾンビを倒すことに失敗した3人(第五皿)

におい袋を集める「サシェゾンビ」の尻子玉を抜くことに成功した一稀と燕太と悠。
だがしかし、ケッピに尻子玉を転送する途中、一稀は尻子玉を手放してしまい、カパゾンビに戻っていってしまった。
初めてカパゾンビを倒すことが出来なかった3人。
カパゾンビを倒せなかった3人は、カッパの姿のまま戻れなくなってしまった。
一稀は自分のせいで2人も人間の姿に戻れなかったことに後悔する。

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