装甲騎兵ボトムズ(VOTOMS)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

装甲騎兵ボトムズ(Armored Trooper VOTOMS)とは、日本サンライズ(現・サンライズ)制作のロボットアニメである。テレビシリーズが1983年4月1日から、1984年3月23日までテレビ東京系で放送された。テレビシリーズは全52話である。
テレビシリーズの後日談や、サブエピソードを描いた小説、漫画、OVA作品が制作、発表され続けている。
アーマードトルーパー(通称AT)と呼ばれる、大量生産の安価なロボット兵器が、主役機、敵機、関係なく次々と撃破されていく姿は、圧巻である。

全高
4.022 m
基本待機重量
8.302 t
装甲厚
6~15 mm
巡航走行速度
43.0 km/h

ギルガメス軍の地上戦用ヘビィ級AT。ATとしてはかなりパワーがあり、ミサイルなどの重武装が売りとなっている。
作中ではギルガメス軍の兵器というより、秘密結社が運用するATとしての印象が強い。

スナッピング・タートル

クメン編で登場したイプシロン専用機。スタンディングタートルがベースとなっているが、PSの高い能力を十二分に活かすため徹底的な改良が施されており、性能は非常に高い。その機体色から、アッセンブルEX-10の傭兵たちは「ブルーAT」と呼んでいた。
ちなみに「スナッピングタートル」とは、英語で「カミツキガメ」を意味する言葉である。

ベルゼルガ

全高 4274mm
基本待機重量 8333kg
装甲厚 8~14mm
巡航走行速度 42.0km 35.0km(スワンピークラッグ使用時)
クエント星の首都ゴモルの技師が開発した、カスタムAT。H(ヘヴィー)級に属する機体。
クエント素子を使用した金属探知レーダーや、パイルバンガー(金属の杭を火薬などで勢いよく打ち込む兵器)等、特徴的な装備を持つ。
一説にはギルガメス軍の技術を参考にしたとされ、ギルガメスATを改修、パーツの流用らしき節があり、下半身の技術に共通する部分がある。
アニメ本編では、クメン編でル・シャッコがWPタイプ(湿地戦用)に搭乗した。クエント編ではフィアナが、DTタイプ(砂漠戦用)に搭乗した。

ストライク・ドッグ

形式番号 X ATM-02
PS専用機
全高 4250mm
基本待機重量 7750kg
装甲厚 6~14mm
巡航走行速度 60.0km/h

PS(パーフェクトソルジャー)であるイプシロン専用の機体。大破したスナッピング・タートルに代わってイプシロンが搭乗する。
外観は従来のドッグ系ATだが、より大型のH級(ヘヴィ級)に属し、ボローも間近で見た時は長時間行動が望めると述べていた。
しかし設定では逆で、稼働時間は通常のATの10分の1程度である。これは新型のマッスルシリンダーを採用したため、PR液の劣化が早い為とされている。

H級の中でも突出した巨躯の機体だが、稼働時間には問題点もあり、通常のATの半分以下である。背部にある推進機関を使い、短時間ながら大気圏内でも飛行が可能。また、宇宙空間でもラウンドムーバー(宇宙空間用機動ユニット)を装備することなく、戦闘が可能である。
初登場時は左腕のアイアクローと、同じく左腕に内蔵された11mmマシンガンで、カン・ユー率いるAT部隊を苦しめた。大型火器のソリッドシューターはサンサ編から使用した。

ラビドリー・ドッグ

主人公キリコ・キュービーが最後に搭乗したAT。ラビドリードッグとは“狂犬”という意味を持つ。
ワイズマンの天体プラントで開発された、ストライクドッグの量産機仕様。この機体はTV版、ラストを飾るキリコ・キュービー唯一の専用機である。
ロボットアニメでは当たり前の主人公用の高性能機だが、『装甲騎兵ボトムズ』では本編終盤、最終決戦前での初登場となる。
しかしキリコはこの機体の扱いに関して、他の機体と変わらず最終的には乗り捨てている。

『装甲騎兵ボトムズ』の用語

ボトムズ

本作の主題である“ボトムズ”だが、劇中ではアーマードトルーパーとその乗り手の事を指す名称である。
軍部の公式見解では“ボトムズ”の名称の由来は、「Vertical One man Tank for Offence and Maneuver S 攻撃と機動のための直立一人乗り戦車」略してVOTOMSだと公表している。主に陸専用兵器として開発されたアーマードトルーパーだが、武装の変換や小規模の改造で、湿地帯、寒冷地、宇宙空間と、あらゆる環境で活動が可能であるり、非常に汎用性の高い機体である。

しかし前述した通り装甲が極めて薄く、実戦でのパイロットの生還率が非常に低い。機体の装甲が薄いのは、機動性を高める為と言われているが、その薄さは小火器に耐えうる10ミリ前後の薄さである。
このため前線の兵士からは軍部の公式見解とは別に、自分達の命よりも効率を優先させた“最低の野郎ども”を指す言葉、“Bottomz=ボトムズ”と呼んでいる。“最低の野郎ども=ボトムズ”は、劣悪な機体と、過酷な任務に携わるパイロット達の、素行の悪さにも係っているという説もある。

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@6eyamapon6623

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