攻殻機動隊ARISE(Ghost in the Shell: Arise)のネタバレ解説まとめ

攻殻機動隊ARISE(Ghost in the Shell: Arise)とは、Production I.Gが制作を務める、士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」を原作としたアニメ作品である。本作は主人公の草薙素子が公安9課を結成する前の物語に焦点が当てられており、バトーやトグサら9課の仲間たちがどのような形で素子と出会い、彼女と行動するようになったかが描かれているのが特徴となっている。

クルツと行動を共にするパイロマニア。彼は極秘裏にクルツの後押しを受けており、ホヅミと草薙たちを倒すべく米軍の兵器とサイボーグ部隊をハッキングで掌握して襲いかかる。

しかしその矢先、荒巻からパイロマニアが脱走したという急報が草薙たちにもたらされる。そしてそのパイロマニアの脱走は、クルツによる手引きのものだった。クルツは実はファイア・スターターに傾倒していた人物であり、ファイア・スターターを用いて「第三世界」と呼ばれる高度のネットの世界への道を開ける計画を企てていた。そして、その計画の延長にパイロマニアがいたからこそ、クルツは密かに彼と協力関係を結んだのだった。
ホヅミを移送する草薙たちを、パイロマニアのハッキングを受けた無人攻撃ヘリと米軍のサイボーグ部隊が強襲をかけてきた。バトーたちとロジコマも総力をもってこれらの迎撃に出て、大乱戦が勃発する。その大乱戦の最中、草薙は再びパイロマニアとネット上での再戦に臨んだ。ネット上で対峙した際、草薙は彼にはゴーストがないことに気づいた。

ネット上で草薙の前に姿を現わすパイロマニア。彼の正体は、ファイア・スターターに感染した人間たちの擬似記憶の集合体だった。

「私はガルベスであり、エマであり、ムラサカである……全てのゴーストが、私だ……」と、語りかけてくるパイロマニアに草薙は、彼の正体はファイア・スターターが生み出した他者の擬似記憶の集合体だと悟る。そしてパイロマニアは、自分はファイア・スターターから啓示を受けた身であり、ファイア・スターターの脅威となるもの全ては排除しなければならないと語った後、再び大量のファイア・スターターのクローンを生み出し、草薙にぶつけてきた。
「私と有線しろ……そして死んだ後も生き続けるのだ……」と、ネットを通して自分に記憶を差し出し、自分の一部になるよう草薙に迫るパイロマニアは、一気にファイア・スターターを彼女の脳に入れ込もうとする。その時、「残念だけど、私は現実世界をそこまで悲観していないわ。死後のことを考えるような年でもないしね」と、パイロマニアの背後に草薙が現れ、彼とファイア・スターターの動きが止まった。

大量のウイルスのクローンによる猛攻で窮地に立たされるも、パイロマニアとの会話の最中に作り出した囮を使って草薙は形勢逆転を果たした。

草薙はパイロマニアとの会話の間に自らの複製を作って囮とし、そして入れ替わって彼の背後に回り込んでいたのだ。「終わりよ、パイロマニア。もう消えなさい」と、草薙はそう言い放ち、指鉄砲を作って撃つ仕草をとった。その瞬間、パイロマニアの姿がファイア・スターターのクローンと共に消え去った。彼を形作っていた擬似記憶が、草薙によって消去されたのだ。
ゴーストとなっていた擬似記憶の総体が草薙に消されたことで、現実にあったパイロマニアの体は抜け殻となり、無人攻撃ヘリとサイボーグ部隊も機能を停止する。そしてクルツは、「御苦労だったな」という一言と共に、用済みとなったパイロマニアの体を、乗ってきた車の外へと放り出した。こうしてホヅミも無事に米国へ移送され、事件は幕を閉じたのだった。

『攻殻機動隊ARISE』の登場人物・キャラクター

独立攻性部隊

草薙素子(くさなぎ もとこ)

CV:坂本真綾

本作の主人公で、元特殊部隊「陸軍501機関」所属の女性サイボーグ。全身が人工部品でできた「義体」となっており、生まれた時から生身の肉体を持ったことがない。
また、システムの操作技術やハッキングのスキルは「ウィザード級」と呼ばれるトップランクとされており、弱冠14歳にして軍部のデータを書き換えたと言われている。

自分を育てあげた恩人であるマムロ・ギイチが、謎の死を遂げる前に生前書き残した推薦状によって501機関より独立し、軍関係者を対象としたフリーのコンサルタントとしての活動を開始した。
その後、バトーやトグサ、イシカワらを有望株をメンバーとして集めて自身がリーダーを務める「独立攻性部隊」を設立し、荒巻を仲立ちとして政府からの正式な特殊部隊としての認可を得るために雇われ部隊として実績を残そうとする。

バトー

CV:松田健一郎

両眼が義眼となっていることから、「眠らない眼」の異名で知られている陸軍空挺特科第一出身の大男。強面だが情に厚い一面を持っており、なにかと一言が多く、ひょうきんな一面も持っている。
軍人として多くの戦場を渡り歩いてきた百戦錬磨の猛者であり、さらに電子戦にも精通している。戦場で草薙と何度か出会っていて、顔見知りの間柄となっている。

トグサ

CV:新垣樽助

従軍経験を持つ新浜県警刑事部の刑事で、独立攻性部隊のメンバーの中でも最年少。正義感の強い性格の持ち主で、ひとりの妻と娘を持つ一家の長でもある。刑事時代の経験を活かした推理考察を得意としており、さらに刑事時代からの愛銃であるリボルバーを用いた射撃の腕前もかなりのものである。その素質を見込んだ草薙から引き抜きを受け、新人として独立攻性部隊に参加することになる。
第三部のラストで草薙からスカウトを受けている最中、電話で妻が第二子を出産するという知らせを受けると共に驚き喜んで、スカウトの返事を後回しにする形ですぐさま妻の病院へと飛んでいった。

イシカワ

CV:咲野俊介

髭面が特徴的な元陸軍情報部の大尉。主にハッキングやネットの情報解析などの任務や支援を行い、防壁からウィルス、ワクチンの作成など、独立攻性部隊の中でも電子戦においてトップクラスの腕前を持っている。
草薙のことを「メスゴリラ」「ゴリラ女」呼ばわりしており、独立攻性部隊に参加してからもその呼ばわりは変わっていないが、彼女の実力と素質は認めている。

サイトー

CV:中國拓郎

かつて海兵隊で名を馳せたエース・スナイパー。「タカの目」と呼ばれる狙撃支援システムを内蔵した義眼を左目に嵌め込んでおり、気象条件などを瞬時にフィードバックすることであらゆる状況での狙撃を可能としている。
かなりのギャンブル好きで、ロシアンルーレットに勝ち残ることで多額の報酬を得て、同時に命の駆け引きを楽しんでいる様子がある。

草薙から破格の報酬を持ちかけられて独立攻性部隊に参加するが、第二部でそのギャンブル好きの性分を見抜いたバトーから草薙が持ちかけた分よりさらに上乗せした報酬を持ちかけられてあっさりと寝返った。その際、激怒した草薙から「ギャンブル狂いの傭兵野郎」という罵倒と共にロケットランチャーの洗礼を浴びせられている。

ボーマ

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