嘴平伊之助(鬼滅の刃)の徹底解説まとめ

嘴平伊之助(はしびら いのすけ)とは、『鬼滅の刃』に登場する鬼狩りの剣士である。
主人公である炭治郎の同期の剣士の一人で、炭治郎と行動を共にする主要人物の一人である。
『獣の呼吸』の使い手で、触覚が異常に発達している。
赤子の頃に山に捨てられ、その後、猪に育てられた。その為、常識を知らず、非常に粗暴な性格をしている。

伊之助、炭治郎、善逸は音柱の宇髄天元と鬼が潜んでいると思われる吉原に向かう。伊之助たちは鬼を見つけ出すために、女装して遊郭に潜入させられた。伊之助は顔が良かった為にすぐに遊郭に入ることができた(最後まで売れ残ったのは善逸)。
吉原には上弦の陸である堕姫が潜んでいた。堕姫は綺麗な女を食い物にしていた。堕姫は帯を操る鬼で、吉原に作った抜け穴から帯を移動させ、女たちを捕えていた。伊之助は気配からその帯の存在に気付いた。抜け穴は頭しか入らないほどに狭かったが、伊之助は全身の関節を外して穴の中に侵入した。そこには前もって潜入してた宇髄の妻や、堕姫と接触して捕らえられた善逸が帯の中に閉じ込められていた。伊之助は帯からの攻撃を避け、捕らわれていた者たちを救い出した。善逸や宇髄の妻たちも戦いに参戦し、さらにそこに宇髄も現れて帯を切り刻んだ。一同は堕姫と戦っている炭治郎の元へ向かう。

堕姫の首を落とした伊之助

宇髄は伊之助たちよりも早く炭治郎の元へたどり着いた。宇髄はあっけなく堕姫の頸を落としていた。しかし、堕姫の身体の中から妓夫太郎という鬼が現れる。上弦の陸は堕姫と妓夫太郎の2匹からなる鬼だった。堕姫と妓夫太郎は同時に頸を落とさなければ死ぬことはなかった。妓夫太郎は炭治郎と宇髄が相手することになり、伊之助と善逸は堕姫と戦う。

堕姫と戦い始めた伊之助たちだったが、堕姫の帯の攻撃に加え、妓夫太郎から無数の血の斬撃が飛んでくることにより苦戦していた。妓夫太郎の血の斬撃には猛毒が含まれており、伊之助はその危うさを肌で感じていた。伊之助たちが四苦八苦しているところに、炭治郎が吹き飛ばされてくる。そこでまずは三人で堕姫を狙う事にした。堕姫の頸は帯のように柔軟なために簡単には斬れなかったが、伊之助の二刀流で複数の方向から挟むようにして斬り落とされた。伊之助は妓夫太郎の頸が落とされるまで堕姫の頸を抱えて逃走しようとするが、背後に妓夫太郎が迫っており胸を串刺しにされる。宇髄は妓夫太郎に敗れ倒れていた。その後、炭治郎や善逸は建物の倒壊に巻き込まれ、絶体絶命となってしまう。

しかし、炭治郎は諦めることなく、鬼に有効な藤の花の毒が付いたクナイを妓夫太郎に刺し、妓夫太郎の首を落とそうとする。それに合わせ宇髄が炭治郎をサポートした。堕姫がそれを止めようとするが、善逸が堕姫の頸に迫ろうとする。伊之助も同時に復活し、堕姫の頸に斬りかかった。伊之助は柔軟な身体を活かし、内臓をずらして妓夫太郎の攻撃から致命傷を避けていた。そうして堕姫と妓夫太郎は同時に頸を落とされた。
伊之助は妓夫太郎の攻撃により猛毒に侵され、死の淵に立っていたが、禰󠄀豆子の血鬼術により毒は燃やし飛ばされた。

上弦の弐・童磨との戦い

天井から現れ、カナヲの危機を救った伊之助

刀鍛冶の里へと向かった炭治郎は、そこで上弦の肆である半天狗と、上弦の伍である玉壺を倒した。その戦いにより禰󠄀豆子が太陽を克服する。鬼の首魁である鬼舞辻無惨は、太陽の克服を目的としているために禰󠄀豆子の奪取に全力を尽くすことが予測された。それに備え、鬼殺隊では柱による訓練『柱稽古』が実施された。その最中、鬼殺隊の長である産屋敷耀哉の元へ無惨が現れる。耀哉は家族を犠牲にして自爆し、無惨にダメージを与えた。そこに炭治郎や柱が駆け付けるが、一同は『無限城』という異空間に落とされてしまう。

伊之助と同期の鬼殺隊士である栗花落カナヲは、上弦の弐である童磨と戦っていた。カナヲは童磨に日輪刀を奪われ、絶体絶命となっていた。そこに天井を破壊して伊之助が現れ、カナヲの危機を救った。

しのぶが死んだことを知った伊之助

カナヲは童磨との戦いでボロボロになっていた。それを見た伊之助は「おまっ…ボロボロじゃねーか!何してんだ!怪我したらお前アレだぞ!しのぶが怒るぞ!すげー怒るからなアイツ!」と言った。するとカナヲは今にも泣きそうな顔をした。しのぶはカナヲの前に童磨と戦い、童磨に喰われていた。「死んだのか?しのぶ。」と伊之助がカナヲに聞くと、童磨が「まさか!死んでないよ。彼女は俺の中で永遠に生き続ける。俺が喰った人は皆そうだよ。救われてる。もう苦しくない、つらくもない。俺の体の一部になって幸せだよ。」とのたまった。伊之助はしのぶに手当てして貰っていたことを思い出していた。そして伊之助は「咬み殺してやる塵が。」と告げた。

幼い伊之助と、その母親の琴葉

伊之助は童磨と戦いを始める。童磨は伊之助の戦いを見て「アッハハ!滅茶苦茶な技だな!刃毀れした刀に変な太刀筋。それで成立してるんだから。ほんと面白い!」と評した。伊之助はその一瞬の斬り合いの中で、カナヲの日輪刀を取り返していた。童磨はそんな伊之助の事を褒めていたが、伊之助に気付かれずに猪の被り物を奪った。そして伊之助の素顔を見た童磨は「あれー?何か見覚えあるぞぉ。君の顔。」と笑顔で告げた。

童磨は『万世極楽教』という宗教の教祖を務め、その宗教の信者を食い物にしていた。
ある日、『万世極楽教』に赤子を連れた琴葉という女性がやって来た。琴葉は夫や姑から暴力を振るわれ、そこから逃げ出した末に『万世極楽教』へと辿り着いた。その赤子こそが伊之助だった。童磨は琴葉を殺さないつもりだったが、勘の鋭い琴葉は童磨の正体に気づいてしまった。それにより童磨に追われ、琴葉は生きてくれる事を願って伊之助を崖から投げた。

童磨は「骨まで残さず喰べてあげたよ!家に戻っても旦那に殴られるし、一人じゃ何もできないから母子で野垂れ死だし。不幸だよねぇ琴葉。幸せな時ってあったのかな?何の意味もない人生だった。」と笑顔で言い放った。
それを聞いた伊之助は母親の事を思い出した。伊之助はずっと前にしのぶに会ったことがあるような気がしていた。しかし、それはしのぶではなかった。伊之助はしのぶに母親の面影を見ていたのだった。伊之助は「本当に奇跡だぜ。この巡り合わせは。俺の母親と仲間を殺した鬼が目の前にいるなんてなァア!謝意を述べるぜ!思い出させてくれたこと!ただ頸を斬るだけじゃ足りねぇ!テメェには地獄を見せてやる!」と叫んだ。

童磨を倒した後、母親のことを思い出して涙する伊之助

伊之助はカナヲと一緒に童磨を攻撃するが、童磨は血鬼術『結晶ノ御子』を使用する。『結晶ノ御子』は小さな童磨の形をした氷の人形を作り出す血鬼術で、御子は童磨と遜色ない血鬼術を自在に使うことができた。伊之助とカナヲは御子を相手にするのがやっとで、童磨を狙う暇もなかった。さらに童磨は5体の御子を追加し、無限城に入ってきた鬼殺隊の隊員を殺そうとした。その時、童磨の身体が突然溶け始めた。しのぶは自身が使う毒が上弦の鬼に通じない事を知っていた。そこでしのぶは毒を摂取し続け、自身を毒の塊へと変えていた。しのぶは自らを喰わせて童磨を倒そうとしていた。
しのぶの毒が効き始めた事を悟ったカナヲは伊之助と一緒に童磨を攻め立てる。しかし童磨は『霧氷・睡蓮菩薩』という血鬼術で巨大な氷の菩薩像を作り出した。伊之助はその菩薩像に掴まれて身動きが取れなくなってしまう。その時、カナヲは『花の呼吸 終ノ型 彼岸朱眼』を使用する。『花の呼吸 終ノ型 彼岸朱眼』は周囲がスローモーションに見えるほど動体視力を引き上げることができるが、その後、失明してしまうという技であった。カナヲは菩薩像を駆け上がり、童磨の頸に日輪刀を振り下ろした。しかし、背後から菩薩像に冷気を吹き付けられ、頸の途中で日輪刀が止まる。しかし、そこへ伊之助が日輪刀を投げ、カナヲの刀を押し込んだ。それにより童磨の頸は落とされた。

伊之助は塵となって消え去る童磨を踏みにじり「仇は討ったぜ!ワーハハハハ!」と勝ち誇っていたが、疲労困憊で倒れてしまう。その時、伊之助は炭治郎たちとの会話を思い出した。伊之助は炭治郎に「誰にでもいるよお母さんは。」と言われていた。それに対し伊之助は「だったら俺は捨て子だ。母親は俺がいらなかったんだ。」と返した。そんな伊之助に炭治郎は「そんなふうに言わないであげてくれよ伊之助。伊之助のお母さんはきっと、伊之助のことが大好きだったと思うよ。」と話した。
伊之助は母親のことを思い出して涙を流し、「母ちゃん…。」と呟いた。

その後、伊之助はカナヲと一緒に無限城の奥に進んだ。

無惨との死闘

無惨と柱の戦いに駆けつけた伊之助

その後、伊之助たちは善逸と合流した。そして愈史郎の札を身につけて姿を消し、柱と無惨の戦いに参戦する。無惨は即座に姿が見えない人間がいる事に気付き、攻撃を放って伊之助たちが付けている札を斬り裂いた。柱たちは伊之助たちが参戦した事で多少余裕が生まれる。柱たちはその隙に赫刀を顕現させて無惨を攻撃した。伊之助はそれを見て自身も赫刀を出したいと発言するが、カナヲに「そんなに簡単にできるものじゃないから!」と咎められた。その時、無惨が轟音と大きな振動を引き起こして攻撃する。それにより、伊之助だけではなく、柱たちも戦闘不能となってしまった。

涙を流し無惨に斬りかかる伊之助

その後、炭治郎と伊黒が無惨と死闘を繰り広げる。無惨は珠世の薬により体力の限界を迎えており、血鬼術により炭治郎と伊黒の動きを封じて逃走しようとしていた。意識を取り戻した伊之助は、そんな無惨に斬りかかる。無惨と向き合った伊之助は「よくもやってくれたなぁ。許さねぇ。俺たちを庇って数珠のオッサンの足と、半々羽織りの腕が千切れた。あっちこっちに転がっている死体は一緒に飯を食った仲間だ。返せよ、足も手も命も全部返せ。それができないなら百万回死んで償え!」と涙ながらに話し、再び無惨に斬りかかった。無惨は腕を地中から伸ばして伊之助を捕らえるが、善逸がそれを助ける。伊之助と善逸は互いにフォローし合いながら戦いを続けた。そこに炭治郎も加わり、無惨を逃さないように休む事なく攻撃を加えた。
炭治郎は『日の呼吸 陽華突』を繰り出し、無惨に日輪刀を突き立てて壁に押し当てる。無惨は逃れようとして炭治郎に攻撃を加えるが、伊黒、甘露寺、実弥が現れ、無惨の動きを封じた。その時、遂に夜が明けた。

太陽に顔を灼かれた無惨は自身の肉体を守るために肉の鎧によって瞬時に膨れ上がり、巨大な赤ん坊の姿になった。炭治郎は近くにいた義勇を突き飛ばし、ただ一人赤ん坊の肉の中に呑まれてしまう。赤ん坊が日に灼かれながらも逃走を始めると、生き残っていた鬼殺隊の隊士や柱たちはそれを食い止めようとして闘った。しかし、赤ん坊は止まらず地中に潜って逃げようとする。その時、赤ん坊の中にいた炭治郎が日輪刀を握った。赤ん坊は血を流して絶叫すると、太陽に灼かれて消滅した。

鬼になった炭治郎を前に涙を流す伊之助

鬼殺隊の隊士たちは無惨の消滅に歓喜の声をあげた。そしてすぐに負傷者たちの治療が行われた。
伊之助の手当をしていた隊士は「いってえ〜っ!猪に噛まれたあ!」「めっちゃ元気コイツ!」「やばいやばい吐血した!死にそう!」と大騒ぎしていた。そんな時、義勇が声を上げる。義勇は「動ける者ーっ!武器を取って集まれーっ!炭治郎が鬼にされた!太陽の下に固定して焼き殺す!人を殺す前に炭治郎を殺せ!」と叫んでいた。
無惨は死ぬ間際、全ての血と力を注ぎ込んで炭治郎を鬼にし、鬼殺隊を滅ぼさせようとしていたのだった。義勇は太陽で炭治郎を灼き殺そうとするが、炭治郎は太陽を克服し、陽光灼けを止めて義勇を攻撃する。そこに現れた伊之助は「何してんだーっ!」と言って炭治郎の攻撃を弾いた。伊之助は「半々羽織り(義勇)だぞ!仲間だぞ!」と呼びかけるが、炭治郎は完全に理性を失っており伊之助に攻撃を仕掛ける。その時、伊之助は炭治郎の言葉を思い出していた。柱稽古をしている時、炭治郎は「俺たちは仲間だからさ、兄弟みたいなものだからさ、誰かが道を踏み外しそうになったら皆で止めような。どんなに苦しくても、つらくても、正しい道を歩こう。」と話していた。伊之助は炭治郎に刀を振るうが、その時「伊之助、これも食べていいよ。」と言って笑う炭治郎を思い出し、「斬れねえ。だめだ炭治郎。できねえ。」と言って涙を零した。

炭治郎が人間に戻り、歓喜の声をあげる一同

その時カナヲが現れ、炭治郎の攻撃を受けながらも、鬼を人間に戻す薬を投薬することに成功する。カナヲはしのぶからその薬を託されていたのだった。その薬によって炭治郎は人間へと戻り、意識を取り戻す。伊之助は「お前にやられた傷なんか…たいしたこと…ねえぜ…。」と話し、わんわん泣きながら炭治郎にしがみついた。

戦いの後

アオイと伊之助

無惨との戦いから三ヶ月後、伊之助達は蝶屋敷にいた。炭治郎の左腕と右目は機能しなくなっており、多くの人々が毎日見舞いに訪れる。腹が減った伊之助がその人混みをすり抜け、台所へ向かうと、台所では蝶屋敷に住む神崎アオイが料理を作っていた。伊之助が密かにつまみ食いをしていると、アオイはそれにすぐに気が付き、「あっ!また盗み食いして!」と伊之助を叱る。伊之助が「何でコイツすぐ俺に気づくんだ。もしかして強えのか…。」とアオイに驚いていると、アオイは「お腹すいたならこっち食べて。このお盆に乗っているものはあなた専用ね。これだけはいつでも食べていいから。だから盗み食いはやめてね。」と言って伊之助専用の料理が乗ったおぼんを差し出した。伊之助は料理を続けるアオイの後ろ姿を見つめながらも、おぼんの料理を嬉しそうに食べた。
無惨との戦いが終結した事で鬼殺隊は解散となった。伊之助は炭治郎、禰豆子、善逸と共に戦死した仲間達の墓、全てに花を供え、炭治郎の家へと向かった。そして4人は炭治郎達家族の墓に手を合わせ、家を掃除して風呂に入り、皆で笑いながらご飯を食べた。

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