クロスゲーム(あだち充)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『クロスゲーム』とは、作者・あだち充による青春野球漫画である。「週刊少年サンデー」で連載されて、単行本は全17巻。小学館が主催している日本の漫画賞で、平成20年度第54回小学館漫画賞少年向け部門を受賞した。アニメにもなっており、人気の作品だ。
高校生になったコウは、若葉が最後に見た「コウがピッチャーで、赤石君がキャッチャー。舞台は超満員の甲子園。」という夢を叶えるため、野球部のエースとして奮闘する。甲子園を目指して、青葉とコウの運命の歯車が動き始める。

星秀学園高等部

校長は病気で入院中。校長代理(教頭)が経営を任されている。今まで野球部は甲子園に行ったことはないが、甲子園出場を夢見ている。

竜旺学院高校

夏の甲子園でベスト8まで進んだ強豪校。甲子園春の大会でも活躍した。 及川、三島がチームの中心となり、竜旺学院史上最強チームとなる。

聖泉女学園

滝川あかねが通う女子高校。変質者が学校周辺をうろつくこともある。あかねの登校と一緒になったとコウが、あかねの重そうな画材道具を持ってあげた。しかし、画材道具を返すのを忘れたコウは、学校まであかねの画材道具を届けた。女子高だったため校門で、コウは変質者と間違われた。あかねが変質者に襲われそうになったところを、コウが変質者に野球ボールを投げつけて退治した。

都立瀬名高校

星秀学園の野球留学生だった三木の転校先。野球の試合では、対戦相手のところに偵察に行き、データを集めている。野球では「無名校・都立瀬名」と他校から呼ばれているが、無名校だと言われないように三木が野球部を引っ張っている。

黒駒実業高校

星秀学園一軍解散後、大門監督を野球部監督として雇った。夏の地区大会では、1回戦で敗退。大門監督の自分勝手な采配は変わらない。

里見女子高校

里見女子高校には里見女子野球部がある。月島若葉も里見女子野球部に入れば、野球の公式試合に出られる。女子野球の強豪、桜花女子大と練習試合をした。
アニメのオリジナル高校である。

桜花女子大

女子野球の強豪と呼ばれている。里見女子高校と練習試合をして、勝利した。アニメのオリジナル大学である。

『クロスゲーム』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

樹多村光「そっか…かんたんなことなんだ…泣けばいいんだ。」

コウは、若葉と両想いであり、仲が良かった。小学校5年生の夏、若葉からキャンプに行く前の日に「帽子を貸して欲しい」と言われ、コウは若葉に帽子を貸した。若葉とコウは、帰ってきたら夏祭りに行く約束をしていた。しかし若葉はキャンプ中に溺れている下級生を助けようとし、激流に飲み込まれる。そして息を引き取り、帰らぬ人となった。
若葉の死後、帽子だけが帰って来た。コウは帽子をかぶって夏祭りに出掛けた。どうしても気持ちの整理がつかなかったコウは、月島家の前で泣いている赤石を見つけた。コウは心の中でセリフをつぶやき、涙を静かに流した。

樹多村光「甲子園に行く。160km/h出す。そして、月島青葉が一番好きだ!」

竜旺学院との決勝戦の当日。コウと青葉は、二人して朝早く目覚めてしまう。コウは「試合前にもう一度フォームを見てほしい」と青葉に頼む。マウンドには青葉が立ち、コウは青葉の投球を受ける。普段と違い、不安を抱えた青葉はコントロールが定まらない。青葉が「私とあかねさん、どちらが好き?」と聞いた。コウは青葉に「嘘ついてもいいか?」と前置きして、「甲子園に行く。160km/h出す。そして、月島青葉が一番好きだ!」と言った。
星秀学園は甲子園に出場する。表示はされていないが、決勝で4番・三島が見逃したコウの投球は160km/h出ていた。コウは月島青葉が一番好きである。

月島若葉「でも、…奪っちゃダメだからね」

小学校5年生の若葉にどんな男が好きなのかと聞かれた青葉は、「160km/hのストレートが投げられる男。」と答える。
若葉は、「コウが本気になれば、160km/hのストレートが投げられる」と言い、そして「奪っちゃダメだからね。」とも。
若葉からこのセリフを聞いた青葉は、コウのことが好きだという感情に蓋をする。青葉は姉・若葉のことが好きだったため、コウを若葉に譲る。青葉はコウを好きにならないように、コウに対して嫌われるような態度をとり続けている。

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