ベイビー・ドライバー(Baby Driver)のネタバレ解説まとめ

『ベイビー・ドライバー』とは2017年にアメリカ合衆国で公開されたアクション映画である。主人公ベイビーが音楽を聴く事で驚くべきドライビングテクニックを発揮し、逃がし屋として活躍する姿を描いた作品。更にアクションだけではなく、一目惚れした彼女との初々しい恋愛をも描いている。監督はエドガー・ライト、主演はアンセル・エルゴートが務めた。
映像と音楽が完璧にシンクロするという今までになかった爽快アクション映画。

『ベイビー・ドライバー』の概要

『ベイビー・ドライバー』とは、2017年にアメリカ合衆国で公開されたカーアクション映画。音楽を聴きながら犯罪組織の片棒を担ぐ逃し屋のベイビーはウェイトレスのデボラと恋に落ちたことから犯罪の世界から足を洗うことを決めるが、更なる事件に巻き込まれていく。そんなベイビーの姿を、多彩な劇中音楽とともに描いた作品。第90回アカデミー賞において3部門(音響編集賞、録音賞、編集賞)でノミネートされた。第23回放送映画批評家協会賞で編集賞を受賞した。興行収入は約248億円を記録する大ヒットとなった。
監督は『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』や『ショーン・オブ・ザ・デッド』で知られるエドガー・ライト、主演は『きっと、星のせいじゃない』で脚光を浴びたアンセル・エルゴートが務めた。
エドガー・ライト監督がウォルター・ヒル監督の『ザ・ドライバー』にリスペクトを捧げた映画である。
映画の中で全30曲もの様々なスタイルの音楽が使われている。音楽のビートが始まるのと同時に車の動きだけではなく、人々の動きが曲と見事にシンクロするようになっている。カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』と称された映画でもあり、音楽と一体化した新感覚な作品である。

『ベイビー・ドライバー』のあらすじ・ストーリー

犯罪組織に加わり逃し屋の日々を送るベイビー

銀行強盗を終え、銀行から出てくる3人組。写真左から順にダーリン、バディ、グリフ。

アメリカ ジョージア州アトランタでベイビーは犯罪組織の逃がし屋をしていた。

銀行の前に車を置き、中で音楽を聴きながらリズミカルに体を揺らす若者ベイビー。
犯罪組織のボスであるドクの車を盗んだことで、借りができてしまい、ベイビーの類まれなる運転能力に目をつけたドクによって彼の犯罪の片棒を担がされていた。
銀行から3人組バディ、ダーリン、グリフの強盗犯が出てきて、ベイビーの車に乗り込む。
ベイビーは犯罪組織の逃がし屋をしていた。
パトカーとヘリコプターが何台も追いかけて来るが、ベイビーがイヤホンで聴いている音楽に合わせて華麗なドライビングテクニックで見事逃走に成功する。
あくる日、ベイビーはイヤホンから流れる音楽に合わせながら軽快なステップでコーヒーを買いに行く。
銀行強盗犯と約束していた場所に人数分のコーヒーを持って向かう。バディとダーリンはベイビーのドライビングテクニックを褒めるが、グリフは運転しかしていないベイビーが同じような分け前を貰う事が気にくわない様子だった。
報酬を受け取りそれぞれ帰っていくが、ベイビーは昔ドグの車を盗んだ事で借りがある分ドグに分け前を引かれる。

ベイビーは子供の頃に、母親の運転する車の中で交通事故に遭い、それ以来耳鳴りに悩まされていた。耳鳴りを消すために、彼は常にイヤフォンを身につけ音楽を聴いている。
その交通事故で両親は死亡、年老いて目と耳が悪い養父のジョセフによってベイビーは育てられた。
また必要な事以外はあまり喋らないベイビーの唯一の趣味はいろんな会話を録音し、それを元にリミックス音楽を作る事だった。
ジョセフもベイビーが犯罪組織に関わっているという事を分かっており、注意はしているが、ベイビーは「あと少しで借りを返し終わるから」と言い受け流していた。

デボラと出会う

レストランでデボラに一目惚れをするベイビー。

ベイビーは行きつけのレストランでウェイトレスのデボラと出会う。ベイビーはデボラの鼻歌に聞き惚れ、話しかけに行き共通の音楽の趣味で話は盛り上がり互いに惹かれ合う。そんな時、ドクから「この仕事で借金返済だ」と電話を受ける。

最後の仕事

マスクを被り、現金輸送車襲撃に向かう3人組。写真左から順にエディ、バッツ、JD。

ドクへの借りは次の仕事で全て返すことになるベイビーは、最後の仕事に向かう。
そこにはドクと初めて会う3人の男バッツ、JD、エディがいた。
そのメンバーの一人、バッツはベイビーの事を若いから未熟者と思い最初から気に入っていなかった。
強盗の説明中、黒のサングラスにイヤホンを付け音楽を聴いて無表情なベイビーを最初はおちょくる3人組だったが、ドクに計画の時間とルートを最適に答えていたベイビーを見てあっけに取られてしまう。

今回の仕事内容は現金輸送車襲撃だった。いつものように車の中で音楽を聴きながら待機するベイビーの所に、襲撃を終えた3人が警備員に追いかけられながらも、急いで車に乗り込んで来る。ベイビーがミラーに目をやると、車の後ろに拳銃で頭を撃ち抜かれ死んでいる警備員の姿があった。ベイビーはそれがバッツの仕業だと思った。人を傷つける事を嫌うベイビーは一瞬戸惑うが、車を発進させる。その後もベイビー達は警備員からしつこい追跡を受ける。追ってくる警備員が乗る車とベイビーが運転する車が並んだとき、バッツは追跡してくる運転手に向け、ショットガンを発砲しようとするが、ベイビーは銃口を弾いて狙いを外させる。ベイビー達はなんとか警備員を撒き、逃走に成功するが、邪魔をされたバッツは不機嫌だった。
ベイビーはドクから「これで完済、お前は自由だ」と言われるが、最後にドクから車を処分してくれと頼まれる。逃走中にヘマをした仲間のJDの死体がトランクに積まれており、ベイビーは車とJDの遺体を処分しに行く。

デボラとの楽しいひと時から一転

高級レストランでデートをしているベイビーとデボラ。

最後の仕事を終え、ベイビーは犯罪組織から足を洗う。
ベイビーはデボラの元に向かい、デートに行こうと誘う。
ジョゼフから、誰も傷つける事がないピザ配達の仕事を勧められて始めるベイビー。それから、デボラとデートをし、高級レストランで楽しいひと時を過ごす。会計時にベイビーが支払いを済ませようとすると、先にドクに支払われていた事に気がつく。ドクはベイビーと一緒に仕事をすると上手くいくと思っており、また次の仕事を一緒にしないかと誘いに来る。ベイビーは断りたかったが、ドクから「断れば大切な人達が傷つくことになる、新しい恋人も含めて」と脅され、仕方なく仕事に再び加わることになる。

再び犯罪組織に加わる

デボラが働いているレストランに向かった4人組。写真左手前から奥にバディ、ダーリン、右手前から奥にバッツ、ベイビー。

次の仕事は郵便局にある未使用の国際郵便小切手の強盗だった。メンバーはベイビーと前回参加したバッツ、そして前々回参加したバディとダーリンの4名。
犯行に及ぶ前に武器を調達しようと4人で取引相手のアジトに向かうが、バッツが取引相手の中に元警官が混じっていることに気がつき、相手を射殺する。銃撃戦の末、相手方を全員倒してしまう。
銃撃戦を終えてから、自分たちのアジトに戻ろうとする4人だったが「腹が減った」とバッツが言い、近くにあったレストランに入る事になる。そこはデボラが働いているレストランだった。
デボラもベイビーに気づくが、お互い周りに知られないよう他人のフリをする。ベイビーは会計の際、デボラに「午前2時に出る」というメモを残してレストランを去る。

4人でアジトに戻ると、取引がうまくいった際には必ず取引先からある連絡が今回はなかったことで疑問に思ったドクに全員が詰問をされる。
バッツは向こうから先に発砲してきたので仕方なく応戦した、と嘘をつく。仕方なくバディも「その通りだ」と話を合わせる。
デボラとの脱出に備えようと車に乗るベイビーだったが、ベイビーの行動を怪しいと思ったバディが逃げるのではないかと言い寄ってくる。バディと同じ様に怪しんだバッツもベイビーの後を追いかけてきていて、ベイビーが会話を録音しているICレコーダーをバッツが目の前に突きつける。バッツは自分達の会話が録音されていた事で、ベイビーが警察の手先かもしれないと疑ってかかるが、ベイビーは趣味で作っているリミックスの音源であると正直に答える。だが、バッツは信用せず、ベイビーの自宅に押し入りテープをすべて奪う。奪ったテープの中に「デボラ」と書いてあるテープがあり、レストランのウエイトレスとの関係がバレてしまう。
会話を録音されていた事を初めて知ったドクは、ベイビーを今回の仕事から外すと宣言するが、身の危険を感じたベイビーは「自分の運転が無いとこの計画は失敗する」と主張する。ドクはベイビーの運転能力の必要性を感じ、明日の計画にベイビーを入れて実行しようと思い直す。

襲撃の当日

警察に追われ、車から降りて逃げるベイビー。

郵便局襲撃の日、いつもと同じように車の中で待つベイビー。そこに襲撃を終え急いで車の中に乗り込む3人だが、追いかけて来た警備員をバッツは簡単に射殺してしまう。それを目の当たりにしたベイビーは驚きから固まってしまう。早く車を出せと焦る3人。バッツが車を出さないベイビーに焦って銃口を向けると、ベイビーは急発進をして車を前のトラックに激突させる。するとトラックから出ていた鉄の棒がバッツの胸に突き刺さり、バッツは死んでしまう。
警察が周りを囲み始め、ベイビーとバディとダーリンは車を出て逃走する。その途中、ダーリンが警察との銃撃戦の末、射殺される。バディはその責任はベイビーにあると激怒し、ベイビーが来るであろうデボラのレストランで待ち伏せする。
ベイビーがデボラを迎えにレストランに到着すると、バディが待ち伏せていた。恋人を失ったバディはベイビーに自分と同じ気持ちを味わわせてやろうとデボラを撃ち殺そうとする。しかし、ベイビーは隙を見てバディを銃で撃ち、デボラを連れて逃げる。
ベイビーとデボラは街を出る前に、作ったリミックス音楽のテープを取り返しにアジトに向かうが、そこでパトカーを奪ってやって来たバディが突撃してくる。
アジトにいたドクがベイビーを庇い助けようとするが、バディが運転するパトカーに轢かれて死亡する。
バディはパトカーから降り、ベイビーに襲いかかってくるが、デボラが近くにあった鉄パイプで殴りにかかり、バディが落とした銃をベイビーが拾いバディを撃ち殺す。

デボラとベイビーの逃走劇

仮出所で出てきたベイビーを刑務所の門の前で待つデボラ。

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