君の名前で僕を呼んで(Call Me by Your Name)のネタバレ解説まとめ

『君の名前で僕を呼んで(Call Me by Your Name)』とは、2017年に公開されたルカ・グァダニーノ監督による青春・ラブロマンス映画。17歳エリオは大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーとひと夏を共に過ごす。そんなエリオの初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描いている。本作はアンドレ・アシマンが2007年に出した小説『Call Me by Your Name』を原作としている。今作では原作の物語の途中までしか描かれておらず、続編の構想が明かされている。

オリヴァーはミラノに調査に出かけ、それが済むとイタリアには戻らず、そのままアメリカに戻る予定だった。その旅に、両親の勧めでエリオが同行し、ミラノで二人は山道を走ったりと、2人だけの旅を満喫する。しかし、楽しい日々も一瞬で過ぎ去り、終わりを告げようとしていた。
別れの日、駅のプラットホームで二人は長い間、悲しさのあまりかける言葉も出て来ず、別れを惜しんでいた。やがて出発のベルがなり、オリヴァーは列車に乗り込んでいく。エリオは夢中でオリヴァーに「エリオ、エリオ」と呼びかけるが、列車は静かに走り出す。
一人駅のベンチに座るエリオ。公衆電話のダイヤルを回し、悲しみから助けてもらうかのように家に電話し、母親に「迎えに来てほしい」と頼む。
エリオは迎えに来てもらった車の中で、寂しさに堪えきれず泣く事を抑えきれなかった。
街に戻ってきて、マルシアが車の中のエリオに気がつき近寄り、泣き腫らしたエリオを見つめながら「私怒ってない。本当よ。あなたが好きよ。ずっと友達でいてくれる?」とエリオの気持ちを察したかの様に優しく告げた。エリオは「一生?」と問いかけ、2人は再び友達の関係となる。

父から息子への言葉

父親から失恋の助言をもらうエリオ

家に戻っても悲しみは収まるはずもなく、悲しそうにソファーに座っているエリオに父親が「早く立ち直ろうと心を削ってはいけない。痛みを葬るな」と言う。父親は2人のことに気付いて静かに見守っていたのだ。父親は自分自身も同じ経験があることを告白し、「私は逃してしまった、お前たちが得た経験を。何かが妨げた。私はお前を羨ましく思う」と静かに、息子に語りかけた。

2人の恋の終わり

オリヴァーからの電話で結婚報告を聞くエリオ

季節は移り、クリスマス目前となっていた。外出していたエリオが家に戻ると電話が鳴った。受話器をとると、聞こえてきたのは久しぶりに聞くオリヴァーの声だった。
嬉しくて弾んだ声を出すエリオに、オリヴァーは「知らせておきたいことがあって」と言う。エリオが「結婚するの?」と半ば冗談で応じると、オリヴァーは「結婚するかもしれない」と言う。オリヴァーにはくっついたり、離れたりを繰り返し、2年以上付き合っていた女性の恋人がいたのだ。エリオは心にもないが祝福の言葉を送った。両親がもう一つの受話器を取り、オリヴァーと話し始める。父親は近況報告等をして楽しそうに話した。オリヴァーは婚約したことを告げ、両親は祝福の声を挙げていたが、エリオの事を心配してか一瞬浮かない表情を浮かべる2人だった。再び、エリオとオリヴァーだけの会話になり、エリオが「両親は全部知っていた」と言うと、「そうだろうと思っていた」とオリヴァーは返す。そして「お父さんの口ぶりからわかった。まるで義理の息子のように丁寧に接してくれた。君は恵まれている。うちの父親が知ったら僕は矯正施設行きだっただろう」と告げた。
受話器を置き、暖炉に近づいたエリオの瞳にはうっすら涙が浮かんでいた。口元は久しぶりにオリヴァーと話せた喜びで、まだ笑みを浮かべているようにも見えたが、やがて、涙が溢れ、笑みは消えていった。
彼の後ろには食事の支度をしている母親の姿があった。長い間、暖炉を見つめ、悲しみにくれるエリオ。徐々におちつき始めた時、母親が彼の名前を呼び、エリオは振り向く。

ここで映画は幕を下ろす。

『君の名前で僕を呼んで』の登場人物・キャラクター

エリオ・パールマン(演:ティモシー・シャラメ / 日本語吹替:入野自由)

考古学者の父親、古代ギリシャ文明や芸術を好む母親の元で育った17歳の少年。毎年夏は、母親が持つイタリアの避暑地の別荘で過ごしていた。両親の影響でイタリア語、フランス語、英語を操り、ピアノ、ギターをも弾ける秀才であり、別荘でも読書やピアノを弾いて過ごしたりしていた。今回、父親が別荘にインターンを招き、生徒として来たオリヴァーに恋心を持つようになる。初めて男性に対して抱く恋心に戸惑いつつも、同性愛に対して偏見を抱かない両親の助言から、エリオは初めての恋愛、失恋を経験する。

オリヴァー(演:アーミー・ハマー / 日本語吹替:津田健次郎)

博士課程である24歳の大学院生。厳格な両親の元に生まれ、どこか自信家っぽい雰囲気に周りの女性達の注目を集めるセクシーさがある青年。エリオの父親のインターンに選ばれ、別荘に訪れる。今までの生徒の中で1番知性があり、周りとの馴染むのも早かったため、直ぐに人気者になっていった。エリオが自分に対して気持ちがある事を分かりつつも、抑えるように促していたが、オリヴァー自身の気持ちも抑える事ができず、エリオと強く愛し合い短い夏を過ごす。帰国後、オリヴァーは長年付き合ったり別れたりを繰り返していた彼女と結婚する事になったとエリオに告げる。

Mr.パールマン(演:マイケル・スタールバーグ / 日本語吹替:星野充昭)

大学で考古学を教えている教授。同じ様に芸術を好む妻アネラと一人息子のエリオの3人家族。夏が訪れると、イタリアの別荘にインターンを招き生徒と共に研究を行っている。息子がオリヴァーに対して特別な感情を抱いている事を察し、オリヴァーと離れ離れになってしまった息子に対して「お前が感じた喜びをその痛みとともに葬ってはいけない、お前達が羨ましいよ」と語り、慈愛と理解に満ちた父親。オリヴァーの事も義理の息子にように接していた。

アネラ・パールマン(演:アミラ・カサール / 日本語吹替:沢海陽子)

奥に座っている女性がアネラ

芸術作品を観たり詩を読んだりすることが好きなMr.パールマンの美人妻。ドイツ語や英語など数ヶ国語の言語が話せる翻訳家。息子のエリオにも古代ギリシャの本を読み聞かせ、芸術に触れさせていた。別荘では友人の同性愛者カップルを招き食事会を開いたりと、偏見を持たない寛大な心の持ち主。息子が抱く恋心に気づいており、オリヴァーと別れた後の息子を駅まで迎えにいき、泣き続ける息子をそっと見守っていた。

マルシア(演:エステール・ガレル / 日本語吹替:下山田綾華)

エリオの女友達の1人。ダンスパーティーでエリオと一緒に踊り、関係を持つようになる。エリオはマルシアの事を好きになろうとしていたが、オリヴァーの事が気になってばかりいた。そんなエリオと恋人関係にあると思っていたマルシアは、どこか上の空になってしまっているエリオから離れていくようになる。オリヴァーが街を去った後、エリオの辛そうな様子を見てオリヴァーに対して特別な感情があった事を察したのか「私達、一生友達でいましょう」と優しく話しかける。

ムニール(演:アンドレ・アシマン / 日本語吹替:宮崎敦吉)

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