天使なんかじゃない(天ない)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『天使なんかじゃない』とは、矢沢あいによる漫画作品。少女漫画雑誌『りぼん』1991年9月号から1994年11号まで連載された。全8巻の単行本に加え、完全版コミックス全4巻、文庫本全6巻、さらに全8巻の小説が刊行されている。1994年にはOVA化された。創立されたばかりの私立聖(ひじり)学園の生徒会を舞台に、主人公冴島翠を中心とした生徒会の面々が繰り広げる、高校生の恋と友情を描いた青春群像劇である。ベテラン漫画家として知られる矢沢あいの出世作であり、その完成度から芸能人のファンも多い。

生徒会役員選挙

夏休み明けにある行事。
このために、一学期の終わりごろから立候補者を募る。

第一期生徒会選挙の時、冴島翠のクラスはこの行事をすっかり忘れており、人が集まってなかった。
なので仕方なく、その日学校を休んでいた翠に白羽の矢が当たった。
翠は半ば押し切られる形で全校生徒の前に出て、見事生徒会副会長になった。
この時、立候補者は9人だった。

第二期生徒会役員選挙では、立候補者が25人も出る大盛況となった。
しかしそのほとんどが瀧川秀一目当ての女子であった。

立会演説

生徒会選挙立候補者のアピールの場。応援演説の後に立候補者が演説を行う。
演説の順番はくじ引きで決めるが、冴島翠は不運にもトップバッターを引いてしまう。

生徒会

夏休み明けに行われる生徒会役員選挙の立候補者の中で、票の多かった順に5人選ばれる。
どの役職につくかも同じく票の多さで決まる。

役職は会長、副会長、会計、書記2名。
第一期生徒会メンバーは会長が須藤晃、副会長が冴島翠、会計が瀧川秀一、書記が河野文太と麻宮裕子。
第二期生徒会メンバーは会長が原田志乃、副会長が江ノ本真一郎、会計が鈴木正夫、書記が谷口マコと陣内稔だった。

赤のチェック

生徒会役員選挙の時に冴島翠がはいていたパンツの柄。

翠は立会演説を終え、舞台裏に下がろうとした時にマイクコードにつまずき、転倒。
その時、運悪く全校生徒にパンツを見られたのだった。

しかしその後、赤いチェックのパンツをはいた、自身のキャラクターである「エンジェル冴島」を生み出し、赤っ恥をうまく笑いに変えた。

エンジェル冴島

冴島翠の通り名。

第一期生徒会役員の演説時、応援演説のために登場したトン子の「翠はA組の天使です!」という発言により生み出された。
派生として「デビル冴島」というあだ名もある。

デビル冴島

きっかけは、柴田広子の誕生日プレゼントにした『デビルちゃん』というぬいぐるみが冴島翠に似ていたから。
その後、新入生歓迎会の時の『シラけた姫と七人分の大男』にて、翠は『デビル』という役を演じ、『デビル冴島』というキャラクターを生み出した。

スドーザウルス

須藤晃をモデルにした怪獣キャラクター。

第一回聖祭のアイデア募集ポスターが誕生のきっかけ。
作成者は冴島翠。

このポスターのせいで、晃はさんざんほかの生徒に笑われることになる。

タキガワマン

瀧川秀一をモデルにしたキャラクター。
瀧川とウルトラマンを掛け合わせている。

スドーザウルスと同じく、第一回聖祭のアイデア募集ポスターより生まれた。
作成者は冴島翠。

聖学園祭

第一回聖学園祭は10月15日に行われ、第一期生徒会の初仕事に選ばれた。

学園祭第一の目的は校内親睦。
そのために第一回聖祭では部外者は呼ばずに内輪だけで行われた。

企画はアイデア投票箱に入ってた「ダンスパーティー」「屋台」「お化け屋敷」「軽音部の生演奏」「全校生徒でねるとん」という要望を少しずつ取り入れた。

バイク通学

聖学園では原則バイク通学は禁止されている。
もし見つかった場合は初犯で謹慎、2度目で退学を言い渡される。

ただ、牧博子が足をねんざしたときに、バイク通学の許可が通ったことがある。
申請をすればあっさり通るようだ。

コーヒー専門

須藤晃はコーヒー党。
冴島翠が自販機で、生徒会メンバーのための飲み物を買っているとき、翠をさえぎってコーヒーのボタンを押した。

タキガワマン消しゴム

タキガワマンの消しゴム。
消したことが現実になる魔法の消しゴム。

冴島翠は机に「スドーザウルス」と「エンジェル冴島」の相合傘を描いた。
貸してもらった「タキガワマン消しゴム」でその落書きを消した後、須藤晃と冴島翠はめでたく結ばれることになる。

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@niwatori10218

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