天使なんかじゃない(天ない)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『天使なんかじゃない』とは、矢沢あいによる漫画作品。少女漫画雑誌『りぼん』1991年9月号から1994年11号まで連載された。全8巻の単行本に加え、完全版コミックス全4巻、文庫本全6巻、さらに全8巻の小説が刊行されている。1994年にはOVA化された。創立されたばかりの私立聖(ひじり)学園の生徒会を舞台に、主人公冴島翠を中心とした生徒会の面々が繰り広げる、高校生の恋と友情を描いた青春群像劇である。ベテラン漫画家として知られる矢沢あいの出世作であり、その完成度から芸能人のファンも多い。

谷口マコの持っているコレクション。
河野文太のことが好きなマコは、文太がクマに似ていることからクマグッズを集めているという。

『S中の須藤』

中学時代の須藤晃の通り名。
金髪で横浜の暴走族をやっていた。

現在は酒を少々嗜むが、昔よりだいぶ更生したらしい。

ケンさん

麻宮裕子が中川ケンを呼ぶときの呼び名。
時代劇を想像してしまい、ケンと冴島翠がずっこけた。

ビーバップ

大流行した映画、「ビーバップ・ハイスクール」のこと。

ラグビー部の練習試合の際、学ラン姿を披露した須藤晃。
その恰好がもろに「ビーバップ・ハイスクール」に出てきそうなヤンキー姿であったことから、瀧川秀一がこのように評した。

エグチむすび

ラグビー部の応援の際、瀧川秀一は学ランに一つまとめにした髪型を披露した。
その恰好を須藤晃は「エグチむすび」と評した。

「エグチ」とは俳優の江口洋介のことであり、当時ロン毛が一代ムーブメントになった。
瀧川秀一の髪型は、昔の江口にどことなく似ている。

N高の男

中川ケンのこと。
河野文太に言われてラグビー部の試合を見に来ていた。

この時、別れたはずの冴島翠と須藤晃が密着していたが、慌てて翠は晃と離れてケンと一緒にいた。
しかし、これを見ていた聖学園の生徒たちが「冴島が浮気している」と噂を立て、翠はいじめを受けることになった。

晃の”サミシイ"のサイン

須藤晃は傷つくことがあると、大切な人に声を掛けられても無視をしてしまう。
それは傷つけられることがあるたびに、心を閉ざしてしまう一種の癖のようなものだ。

晃が休学届けを出したのを、牧博子は「将志に会いたかったためでは」と語った。
晃が辛いとき、その辛さを解消してくれたのはいつも坂本将志であった。

晃の休学届

冴島翠と中川ケンが別れた直後、麻宮裕子によって須藤晃が休学したという報せがあった。

何でも、F組の担任の机に休学届けが置かれているのが今朝分かったという。
理由は不明で学校の許可も取っておらず、さらに本人の行方が分からないということで学校は大混乱に陥った。

許可なしで長期休学することは、下手をすれば退学処分と言うこともありえた。
しかし、そこは生徒会顧問の足立が上手くフォローしたという。

ちなみに留年しないで済む最長の休学日数は3か月ほどで、休学届けには一応3か月と書いてあったという。

先週から晃は掛け持ちしていたバイトを全部辞めたり、アパート「中井荘」を退去している。
そして「金がたまった」と第二期生徒会の陣内稔に呟いていた。

事の真相をお知らせすると、それはすべてパリで坂本将志を探すためだった。

「シラけた姫と七三の小人」

第二期生徒会メンバーによる新入生歓迎会の出し物。
第一期生徒会による傑作劇「シラけた姫と七人分の大男」を語り継ぎ、これからの生徒会劇のお約束にしようという意味を込めて、生徒会長原田志乃が企画した。

劇の配役は
白雪姫…原田志乃
王子様…江ノ本真一郎
天使、悪魔…谷口マコ
地上げ屋…陣内稔
七三の小人…鈴木正夫

冴島翠達の時代では河野文太が七人分の大男役だった。
しかし、今回の大男役であった鈴木は小柄で、大男というポジションには向かないので急遽志乃がアレンジを加えた。

これを大真面目に語った志乃に、翠は大爆笑した。

”主人が隠してきたある秘密"

柴田広子の母が抱えている秘密。
それは、須藤父が浮気をしていると誤解していたことだった。
これを機に広子ママは須藤家を出て行き、息子である須藤晃は母に置いてかれてしまった。

晃のトラウマ

家を出る際の柴田広子ママが、引き留めようとして縋った須藤晃(当時小学生)の手を跳ねのけてしまう。
これが、高校生になった晃を未だに蝕んでいた。

その後、広子ママは落ち着いたら晃を呼ぶつもりでいた。
しかし、真っすぐに自分を見るであろう晃の瞳に怯え、どうしても切り出せなかった。

これを広子ママはずっと後悔していたのだった。

晃の夢

フランスの田舎町に住むこと。
妹の柴田広子そっくりの子どもと、冴島翠と3人で野菜を作って生活したいという須藤晃に、何ともジジくさい夢だと渡瀬は評した。
坂本将司も「子ども生んであーゆーとこで育てたい」と真面目な顔をして語っていたという。

niwatori10218
niwatori10218
@niwatori10218

Related Articles関連記事

冴島翠(天使なんかじゃない)とは【徹底解説・考察まとめ】

冴島翠(天使なんかじゃない)とは【徹底解説・考察まとめ】

冴島翠(さえじまみどり)は矢沢あい作の漫画『天使なんかじゃない』の主人公。元気で明るく、お調子者である。周りから「エンジェル冴島」と呼ばれることも。聖学園の1期生として入学し、副生徒会長を務めた。絵を描くことが得意であり、2年生からできた美術部に所属している。同級生であり生徒会長を務める須藤晃(すどうあきら)に一目惚れし、付き合うことになるが、1度別れる。お互いの大切さに気付き、再度付き合うことになった。高校卒業後は美術系の大学に進学し、美術の先生となり母校である聖学園で働く。

Read Article

NANA(ナナ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

NANA(ナナ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『NANA』とは矢沢あいによる音楽と恋愛を描いた長編漫画。実写映画化、アニメ化もされた人気作。1999年から『Cookie』にて連載、2009年8月号から作者急病のため休載している。大雪で足止めされた新幹線の中で、同じ名前で同い年の2人が偶然隣り合わせる。それぞれ目的を抱え東京へ向かっていた2人だったが、ひょんなことから同居することになるのだった。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナのふたりを中心に、喜びや悲しみ、挫折と成功を繰り返す「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる作品である。

Read Article

Paradise Kiss(パラダイス・キス)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

Paradise Kiss(パラダイス・キス)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Paradise Kiss』とは1999年より矢沢あいが女性ファッション雑誌『Zipper』に連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ、映画作品である。母親の期待に応えるため受験勉強に明け暮れていた早坂紫が、矢澤芸術学院服飾科のジョージ、美和子、嵐、イザベラたちパラダイス・キスのメンバーと出会い、モデルを目指す物語。恋愛と将来の夢、家族との関わりを通して、成長していく姿と作中のオシャレな服が魅力的。ジャンルは少女漫画。矢沢あいの作品『ご近所物語』の続編作品である。

Read Article

ご近所物語(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ご近所物語(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ご近所物語』とは1995年から矢沢あいが雑誌『りぼん』で連載した漫画、及びそれを原作としたアニメ作品である。自分のブランドの店を持つことが夢の実果子。矢澤芸術学院(通称:ヤザガク)でファッションに関する勉強に励んでいる。実果子は幼馴染で同級生のツトムとは友達以上恋人未満の関係。二人を中心に個性豊かなキャラクターたちが、夢のためにどう生きていくか、愛とはなにかなどを学んでいく。大人になる途中の男女が、将来のために何をしていくべきなのかを考えながら成長していく青春恋愛バラエティ漫画。

Read Article

下弦の月(矢沢あい)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

下弦の月(矢沢あい)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『下弦の月』とは、矢沢あいが『リボン』で連載していた日本の漫画およびそれを原作とした映画作品。自分の居場所を失った女子高生の望月美月は、ある日街でギターを弾いているイギリス人のアダム・ラングと出会う。互いに惹かれ合い、古い洋館で暮らし始める2人。しかし美月は交通事故に遭い、恋人のアダムのこと以外すべての記憶を失ってしまう。ダークかつミステリアスで先の読めない展開が魅力的な作品であり、矢沢作品の中でも異色の傑作といわれる。実写映画では美月役を栗山千明、アダム役をHYDEが務め、話題となった。

Read Article

NANA(ナナ)の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ

NANA(ナナ)の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ

『NANA』とは、矢沢あいによる少女漫画及びそれを原作としたアニメ・実写映画。この記事では、『NANA』のアニメに使われた歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、実写映画の主題歌・挿入歌を紹介する。アニメの主題歌は土屋アンナが歌唱を担当したことでも話題となった。実写映画の主題歌についても、日本レコード大賞特別賞を獲得するなど高い評価を受けている。

Read Article

NANA(ナナ)の恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ

NANA(ナナ)の恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ

『NANA』(ナナ)とは、 矢沢あい原作の少女漫画及び原作を基にする関連作品群である。主人公のナナと奈々(なな)が偶然出会い、ひょんなことから同居生活を始める。そしてナナが所属するバンド・ブラストやそのライバルであるトラネスのメンバーなどを交えて、様々な恋愛が描かれている。奈々はノブとタクミの間で気持ちが揺れてどちらの子か分からずに妊娠したり、ナナは喧嘩のあとに夫のレンを亡くしてしまうなど、重たいシーンも多く登場する。

Read Article

NANA(ナナ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

NANA(ナナ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『NANA』とは矢沢あいによる音楽と恋愛を描いた長編漫画で、実写映画化、アニメ化もされた人気作だ。最初は2話のみの読み切りとして描かれていたが、「連載して欲しい」という要望が多数あったため連載がスタートした作品。1999年から『Cookie』にて連載、2009年8月号から作者急病のため休載している。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナのふたりを中心に、喜びや悲しみ、挫折と成功を繰り返す「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる作品である。

Read Article

ご近所物語の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ご近所物語の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ご近所物語』とは、1995年から矢沢あいが雑誌『りぼん』で連載した漫画、及びそれを原作としたアニメ作品。コミックは全7巻。自分のブランドの店を持つことが夢である主人公の幸田実果子と、彼女が通う矢澤芸術学院(通称:ヤザガク)でファッションに関する勉強をする個性豊かなキャラクターたちとの学生生活を描く。自分の夢や将来、そして恋愛などについて高校生の男女が、悩みながら成長していく青春恋愛漫画。

Read Article

Paradise Kiss(パラダイス・キス)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

Paradise Kiss(パラダイス・キス)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『Paradise Kiss(パラダイス・キス)』とは、雑誌『Zipper』にて連載された矢沢あいの漫画作品である。進学校に通う早坂紫が、矢沢芸術学院生「パラダイス・キス」のメンバーからファッションショーのモデルになるよう誘われる。夢を追う彼らに刺激を受け、紫も人生への考え方に変化が表れてゆく。ファッションへの情熱やキャラクター達の人生観、恋愛模様が凝縮され、今でも人気の高い作品。ファンの心を射抜く矢沢あいの名言や名シーンを紹介する。

Read Article

【NANA】ネタバレあり!22巻の途中までのあらすじ・ストーリーまとめ

【NANA】ネタバレあり!22巻の途中までのあらすじ・ストーリーまとめ

若い女性を中心に絶大な人気を誇る漫画『NANA』。2005年には映画化され、大きな話題になりましたよね。そんな中、作者が療養を発表。2009年から2022年現在に至るまで休載されており、再開が待ち望まれています。コミックスとしては22巻の途中までにあたるところでストップしているので、そこまでのあらすじ・ストーリーをまとめてみました。ネタバレを含むので、まだ読んでいない方は閲覧注意!

Read Article

目次 - Contents