ワンダー 君は太陽(Wonder)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワンダー 君は太陽(Wonder)』とは2017年のアメリカ合衆国のドラマ映画。原作は、2012年に発表された新人作家R・J・パラシオの処女作「ワンダー」である。
外見からわかる先天性の障害がある少年が様々な困難に立ち向かい、周囲の考え方を変え、周りと共に成長していく。少年の視点だけでなく、複数の登場人物の視点が導入されている。「見た目ではなく中身を見る」という事の大切さを伝えている物語。

オーガスト(オギー)・プルマン(演:ジェイコブ・トレンブレイ/日本語吹替:加藤央睦)

生まれつき顔の障害を持ち、普通とは少し違った容姿を持つ10歳の少年。母親のイザベルと父親のネートと姉のヴィアと犬のデイジーと暮らしている。スター・ウォーズが大好きで、宇宙飛行士に憧れ、ゲーム好き。自分の容姿が普通ではないと理解しているので外出の時はいつもミランダからプレゼントしてもらった宇宙飛行士のヘルメットを被る。家ではイザベルに勉強を教えてもらっていて、小学校に入学してからも理科が1番得意であった。今まで友達は犬のデイジーだけだったが、小学校で何人もの友達ができる。いつも支えてくれるヴィア、いつも笑わせてくれるネート、絶対に途中で諦めないイザベル、心温かい家族に囲まれ成長していく。

イザベル・プルマン(演:ジュリア・ロバーツ/日本語吹替:深見梨加)

オギーの母親。オギーが生まれてからはオギー最優先の生活を送り、論文の執筆活動や好きだった絵を描く事も諦めてしまった。オギーの将来の事を思い、小学校に入れる決意をするが、家族の中で誰よりも1番心配していた。何かあれば直ぐに学校に駆けつけ、オギーの話をいつも聞き「あなたは絶対に醜くない」と伝えていた。オギーに構いっぱなしで、いつのまにかヴィアが演劇サークルに入り主役をしていた事を初めて発表会で知り、娘の成長に感動する。家族の中では主導権を握っており、しっかり者のお母さん。

ネート・プルマン(演:オーウェン・ウィルソン/日本語吹替:森川智之)

オギーの父親。家族の中ではムードメーカー的な存在。オギーとテレビゲームで遊んだり、スター・ウォーズのライトセーバーで遊んだりと少年ぽい所もあるが、オギーにいつも勇気づける言葉をかけてあげる頼もしい父親でもある。オギーの事を心配して学校に入れる事を最初は賛同していなかったが、イザベルの主張にいつも負けてしまうため渋々オギーを学校に入れる事にした。イザベルに怒られてしまう事もあるが、とても仲良しな夫婦。「オギーの顔を見ていたいんだ」とオギーに伝え、顔が好きだよと伝える事を大切にしている。

オリヴィア(ヴィア)・プルマン(演:イザベラ・ヴィドヴィッチ/日本語吹替:川井田夏海)

オギーの姉。家族からは「世界1手のかからない子」と言われるほど、オギーが生まれてからは自分の事は自分で全て解決してきた。オギーの事でいっぱいいっぱいの両親に迷惑がかからないようにしていた。しかし、ヴィアにもヴィアなりの悩みがあり、自分の事も気にかけてほしいといつも何処かで思っていた。オギーの事は本当に大好きで、オギーがイジメられた時は自分の悩みよりもオギーの事を優先し元気付けてあげていた。ミランダと気持ちのズレで一時的に疎遠になってしまうが、新しく演劇サークルのジャスティンと仲良くなり恋をする。

トゥシュマン先生(演:マンディ・パティンキン/日本語吹替:糸博)

オギーの学校の校長先生。オギーが初めて学校の見学会に来た時に、自己紹介の際に名前に「お尻」という単語が入っているため皆からよく「お尻先生」とからかわれるんだとオギーに言い、空気を和ませた。ジュリアンがオギーをイジメていた事が校長先生にバレて、ジュリアンと両親が学校に呼び出された時に「オギーの見た目を変える事はできません。私たちが見方を変えなければいけないのです」と寄り添い合わないといけない事を伝える。終業式では、オギーが入学して1年を経て周りの生徒の偏見を無くしたという素晴らしい影響力のある存在だとオギーを讃える。

ブラウン先生(演:ダヴィード・ディグス/日本語吹替:金城大和)

元はウォール街で働いていたが、長年の夢であった教師を呆れめ切れず夢を叶えた。生徒達に格言をよく教えており、格言好きでもある。オギーがある生徒からイジメを受けているという証拠写真を見つけ、校長先生に相談して事が発覚する。

ミランダ(演:ダニエル・ローズ・ラッセル/日本語吹替:石井未紗)

ヴィアの幼稚園からの親友。オギーの事を弟のように大切に思っている。家族全員が仲良く温かいプルマン家が憧れであった。元はヴィアの家族と家族ぐるみで仲が良かったが、高校生になる前にヴィアの両親が離婚してからは母親がお酒に逃げて荒れてしまい、家族間での交流が無くなってしまった。高校生になる前に参加したサマーキャンプで憧れだったヴィアに成り切り家族の話等をしているうちに注目の的になり、改めてヴィアの偉大さを実感すると共に嫉妬心からかヴィアを避けるようになってしまう。時間が経つにつれヴィアと前の仲良かった頃に戻りたいと思うようになり、自分からヴィアに近づいていくようになる。

ジャスティン(演:ナジ・ジーター/日本語吹替:奥村翔)

ヴィアと同い年の演劇サークルの一員。高校初日に演劇サークルメンバー募集のポスターの前でヴィアと出会い、演劇に誘う。ヴィアと演劇で一緒に練習するうちに好意を持つようになる。ヴィアの家に招待され、オギーとも仲良くなり家族にも歓迎される。ヴィアとミランダの関係を気にする心優しい少年。

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