極東学園天国(日本橋ヨヲコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『極東学園天国』とは、『週刊ヤングマガジン』にて連載された、日本橋ヨヲコによる日本の漫画作品である。荒くれ者の巣窟、五色台(ごしきだい)学園に転校してきた主人公・平賀信号。彼は転入早々、この学園を統べる3年・城戸信長の号令により、突如学食優先権を賭けた学年対抗の戦争に巻き込まれていく。全4巻。2013年に新装版が発売され、巻末におまけマンガが新しく追加された。

この物語の架空舞台『極東』におけるすべての学園、学校を管理する機関のこと。
この機関によって必要のない学校であると見なされれば、廃校になってしまう。

保護指定文化学園

極東にあるすべての学園、学校は『極東最高教育委員会』と呼ばれる機関の管轄下に置かれる。
しかし保護指定文化学園に選ばれた学園は、例外的にこの機関の管轄から解放される。
この保護指定文化学園に選ばれれば、才能豊かな学生を生み出せる場所として、どのような教育方針であろうとも潰されることはない。

城戸信長は五色台学園を保護指定文化学園にするべく、才能のある武藤利一に絵を描くように迫った。

監査員

素行不良の生徒を監査し、『極東最高教育委員会』に報告する役目を担っている。
城戸信長の姉・国分寺シマがこの監査員にあたる。

総代選考

城戸信長たちSAVANT(サヴァン)メンバーによって、『学食争奪戦』の裏で進められていた計画のこと。
その計画とは、信長が高校を卒業するまでにSAVANTの次期リーダーを決めるというもの。

『学食争奪戦』を通して、武藤利一と平賀信号の2名まで絞られたが、『強制排除』が終了した時点で信号に決まった。
総代になった信号には学園の全権と、SAVANTのデータが詰まったMDディスクが贈られた。

ちなみにこの計画は、信長が親友であり学長でもある間宮純から頼まれたものである。

極東地域の学校の完全国公立化

『極東最高教育委員会』の会議で出された議案のこと。

その内容は、『極東』の国公立高校が問題児の受け入れ策を取り、不良児の溜まり場となっている私立の高校をを廃校にしようといったもの。
その中には五色台学園も含まれており、五色台の学長・間宮純の下にも廃校措置の検討書が送られてきた。

五色台廃校の裏には、高城高校の学長である城戸栄源がからんでいる。
彼は息子である城戸信長のテリトリーを排除すべく、強行策を取ったのだった。

これに異を唱えた平賀信号の養父・平賀白線は危険分子と見なされ、学長によって軟禁されることになった。

この廃校措置案に抗うために、監査員の国分寺シマは五色台を潰せなくなるような独自の価値を作るよう、生徒たちに指示。
これにより、保護指定文化学園化は取り逃がしたものの、廃校案は撤回された。

学力テスト

学園の教育レベルを測るテスト。
赤点を取ってしまうと3年の時点で更生施設に転入させられてしまう。

平賀信号は仲間を守るため、疎まれることを覚悟で勉強を教えようとする。

極東S級試験

学力テストの点数が上位の者だけが受けられる試験のこと。
ここ数年は高城高校の生徒がトップを取っており、高城が保護指定文化学園に決まったのはこのS級試験の影響が強かった。

五色台学園を廃校から守るため、国分寺シマによってけしかけられた平賀信号はこの試験を受け、見事トップを取る。

S級の証拠

五色台学園の『保護指定文化学園』入りのため、国分寺シマが用意した切り札のこと。

世界遺産である染井吉野の所持。
美術界の重鎮の孫・武藤利一が描いた作品。
元SAVANTメンバーによる高レベルの授業。
S級試験トップを平賀信号が獲ったこと。

以上が『S級の証拠』の内容である。

一時は五色台を廃校にしようとした城戸栄源によって隠蔽されるが、『極東最高教育会議』にて平賀白線がこの『S級の証拠』を携えて登場。
これにより、五色台は惜しくも『保護指定文化学園』化を逃すが廃校案は撤回されることになる。

第二十四回極東最高教育会議

この会議が行われたのは2月4日。午前9時から。
城戸の音楽大学受験と日時が同じである。

この会議で、五色台学園の学長・間宮純は五色台廃校案の撤回を確定させた。
これは『S級の証拠』を集めた国分寺シマと、『S級の証拠』を間宮に届けた平賀白線の功績が強い。

英国王立音楽大学

城戸信長の受験した音楽大学。受験日は2月4日。
五色台学園は閉鎖空間なので、映像による遠隔地入試となった。

信長の入試番号はAー3251番。
課題はベートーヴェン『ピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31の2「テンペスト」第3楽章』。

試験当日は英国王立音楽大学の実技試験施行委員会が取り仕切った。

2月4日の強制排除

高城高校学長である城戸栄源は、息子の城戸信長のいる五色台学園を強制的に廃校にするため、『極東最高教育委員会』に働きかけた。
そして、五色台から生徒を強制的に追い出すため、とある作戦を思いつく。
それは学生運動処理班に協力を依頼し、武力によって生徒たちを沈静化させるというものだった。

この日は城戸信長の音楽大学受験日と同じ日でもあり、真の目的はこの受験を妨害するために決行された。

ゲート

五色台は唯一の出入り口を、厳重なゲートで閉ざされている学園である。
一度そのゲートをくぐった生徒は、卒業するまで外には出られない。

大学入試も校内から出られないので、遠隔地入試という方法を採っている。

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