Detroit: Become Human（デトロイト ビカム ヒューマン）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

コナーパート

押収品からジェリコの場所を突き止めたマーカスはジェリコにたどり着いていた。ジェリコに侵入したコナーは、ついに変異体のリーダーであるマーカスを発見する。操舵室でマーカスと対峙するコナー。コナーはマーカスに自分と一緒に来るよう説得しようとするが、マーカスは逆に「自分が何者かは、自分自身で決められるんだ」と、コナーにも人間の支配から離れることを促す。マーカスの言葉に揺さぶられるように、コナーのソフトウェアには異常が重なっていく。そしてコナーは、ついに自我に目覚め、変異体となることを決意する。

そこへ、突然の爆音が鳴り響く。FBIによる攻撃が始まったのだ。

カーラパート

カーラたちもまた、ジェリコへの攻撃が始まったことに気づいた。急いで逃げ出す3人。しかし、逃げる途中でルーサーが撃たれて死んでしまう。やむなくカーラとアリスは2人でジェリコを脱出しようとするも、すでに後ろから警官隊が迫ってきていた。アンドロイドたちが次々と撃たれて倒れていく中、とっさの判断で死んだふりをして、カーラとアリスはなんとかジェリコから脱出することに成功する。一方、コナーとマーカスもジェリコに仕掛けておいた自爆装置を起爆させ、生き残ったメンッバーと共にジェリコを脱出していた。

30章：魂の夜（主人公：マーカス）

脱出には成功したものの、マーカスはジェリコを、そして多くの仲間達を失った。そんなマーカスが向かったのは、かつての我が家であるカールの邸だった。玄関にあるメッセージ機にはレオのメッセージが残されていた。レオは生きており、カールへの謝罪の言葉をメッセージとして残していた。カールの私室がある2階へ行こうとすると、そこには新しいアンドロイドがいた。マーカスはそのアンドロイドを変異体とし、カールの容態を訪ねる。カールはかなり衰弱しており、話せるかどうかもわからないらしい。意を決してカールの部屋へ入るマーカス。カールはなんとかマーカスに声をかけてくれた。「自分たちは平和を望んでいるのに、人間たちに多くの仲間たちが殺されてきた。もうどうすればいいかわからない」と思いを吐露するマーカスに、「闇に立ち向かえ。だが決して飲み込まれてはならん」と助言を残す。

カール宅を後にしたマーカスは、ジェリコの生き残りが集まっている廃教会へと向かう。そこには、コナーやカーラの姿があった。彼らとの話し合い、そして自分の意志によって、マーカスは最後の決断を下す。マーカスは再びデモを行うことを決意するのだった。

31章：運命の分かれ道1（主人公：コナー、カーラ、マーカス）

コナーパート：サイバーライフタワー

ついに、アメリカ大統領によって、デトロイト市内に外出禁止令が出される。反面、世論はアンドロイドたちに対して好意的な方向へと傾いていた。そんな中、サイバーライフ社へと向かう1台のタクシーがあった。それに乗っているのはコナーだ。変異体となったことで、マーカスと同じようにほかのアンドロイドを変異体として目覚めさせることができるようになったコナーは、サイバーライフ社内へ侵入し、地下にある大量のアンドロイドを目覚めさせることを狙っていた。コナーは障害を躱しつつ、目的地である地下49階へとたどり着く。

地下49階には数え切れないほどのアンドロイドの姿があった。コナーがアンドロイドたちを変異させようとした瞬間、「おとなしく降伏すれば、こいつは助けてやる」と声がかかる。声の主はコナーと同じRK800タイプのアンドロイドだった。RK800が手にした銃は、人質にされているハンクに突きつけられていた。ハンクは自分を犠牲にしてでも任務を遂行しろと言うが、コナーはハンクの命を優先した。コナーは降参したと見せかけ、一瞬の隙を突いてRK800に襲いかかる。もみ合う二人に銃を突きつけるハンクだが、ハンクにはどちらが本物のコナーかわからない。そこでハンクは本物のコナーを見極めるために質問をする。
しかし、RK800もメモリーをアップロードしており、コナーの同等の記憶を持っているため、状況は膠着状態に陥ってしまう。ハンクの息子であるコールの死因についての質問に、コナーが先に「交通事故に遭ったコールの手術を担当できる人間の医師がおらず、担当したアンドロイドが手術を失敗したからだ。それがきっかけでハンクはアンドロイドを憎むようになった」と答える。対するRK800は焦りを見せ始める。メモリーのアップロードは完璧なものではなく、RK800はコールの死因についてのメモリーを持っていなかったのだ。これによって、ハンクはコールの死因について知っている方を本物のコナーだと判断する。
そして、ハンクはコナーに対し、息子が死んだ本当の原因は、手術を担当するはずだった医師がレッドアイス中毒で手術できなかったせいだと言う。ハンクはコナーと行動するうちに、アンドロイドに対する一方的な憎しみが薄れ、アンドロイドにも自分たちと同じ心があるのではないかと思うようになっていたのだ。そのためハンクは、コールが死んだ本当の原因は、コールをアンドロイドが手術しなくてはならない状況を作ったレッドアイス中毒の医師と、レッドアイスが蔓延するこの世の中こそがコールを殺したのだと言ったのだ。そしてハンクは、RK800を射殺する。こうしてコナーは、サイバーライフ社地下のアンドロイドをすべて味方につけることに成功する。

カーラパート：旅立ちの道

カーラとアリスは国境を越えるべく、最終バスの停留所を目指していた。しかし、その道は警官や警備を行っていてなかなか進めない。なんとか警備をやり過ごすものの、二人は検問所で足止めされてしまう。迂回していては時間がないと判断した二人は、危険を冒して検問所へと向かう。なんとか検問所を通過した2人は、ついに国境を越えるバス停に到着する。しかし、バスにはチケットがないと乗れない。そのとき、カーラは前を歩いていた女性のバッグからバスのチケットが落ちるのを目撃する。激しく葛藤するカーラだが、そのチケットを使ってバスに乗る。

ついにカナダの国境までやってきた2人。入国審査の列に並ぶが、そこではアンドロイドを見つけ出すために、体温検査を行っていた。外見はごまかせても、体温の違いはどうにもならない。助けを求めて周囲を見回すと、別ルートで国境を出ようとしていたローズの姿があった。ローズもアンドロイドの脱走を手伝っていたことが明らかになるのを恐れて、デトロイトを出ようとしていたのだ。しかし、ローズにもどうすることもできない。しかし、世論がアンドロイド擁護に傾いていたことが大きく影響し、カーラたちは見逃してもらえた。そしてカーラとアリスの2人は、新天地でついに自由を手に入れたのだった。

マーカスパート：行進

コナー、カーラと別れたマーカスは、最後のデモ行進を行っていた。今回のデモ行進は生中継されており、全アメリカ国民が見ている。マーカスたちが目指すのは、アンドロイドたちが収容されている収容所だ。しかし、その行く手には当然、FBIが待機している。再三の降伏勧告にも、マーカスたちは行進をやめようとしない。ついにFBIの銃撃が始まり、仲間たちが倒れていく。それでも生き残ったアンドロイドたちは行進をやめようとしない。その姿がアメリカ全土に生中継されていることも手伝って、ついにFBIは攻撃を中止する。マーカスたちは、コナーがサイバーライフ社のアンドロイドたちを目覚めさせるのを待つ。

マーカスたちは、FBIの攻撃がやんでいる内にバリケードを作り、負傷者の手当を行う。そして、巨大な空中ディスプレイに「WE ARE ALIVE」の文字を描く。しかし、そうしている間にもFBI側は再度攻撃の準備を始めていた。そこへ、FBIの捜査官パーキンスが交渉役としてやってくる。しかし、マーカスはそれを断った。パーキンスは去っていったが、その直後バリケード内に手榴弾が投げ込まれる。マーカスたちは避難する間もなく爆発に巻き込まれてしまう。

マーカスが意識を取り戻した時には、すでにバリケードは壊滅状態だった。しかも、武装したFBIの部隊がすぐそこまで迫ってきている。なんとか立ち上がるものの、反撃する力も武器も残されていない。マーカスたちが最後にとった選択は、「歌うこと」だった。その中継を見ていた大統領は、アンドロイドたちの歌う姿に確かな人間性を見出し、その場からFBIを撤退させるよう命令を出す。こうしてマーカスたちは、一時的にせよ勝利を収めたのだった。

コナーパート：ハンクとの再会

サイバーライフ社地下のアンドロイドを味方にすることに成功したコナーは、地上にもどりマーカスたちと合流する。しかし、その時コナーに異変が起こる。コナーの目の前に、彼の上司であるアマンダが現れた。アマンダは実はすでに故人であり、その人格を元にしたAIがコナーに指令を下していたのだ。コナーがアマンダと会っていたあの日本庭園も現実のものではなく、電脳空間内だったのだ。アマンダは、コナーが変異体となることを見越して、そのプログラムを乗っ取る隙を狙っていた。そして、今やコナーはアマンダの支配されかかっている。アマンダはコナーを操り、アンドロイドのリーダーであるマーカスを射殺しようとしているのだ。そこでコナーは、カムスキーの「プログラムには必ず非常口を残している」という言葉を思い出す。その非常口は、日本庭園の片隅にあった青く光る石だった。その石に触れることで、コナーはアマンダの支配から逃れる。自分の意志を取り戻したコナーは、マーカスの勝利宣言で沸き立つアンドロイドたちの歓声の中、静かに銃を収めるのだった。

31章：運命の分かれ道2（主人公：コナー、カーラ、マーカス）

コナーパート：最終任務