SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(隻狼)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』とは、2019年3月22日に発売されたアクションアドベンチャーゲームである。開発はフロム・ソフトウェアとアクティビジョン。プラットフォームはPS4、PC、XBox One。舞台は戦国時代末期の雪深い小国・葦名。プレーヤーは片腕を失った忍「狼」を操り、囚われの身となった彼の唯一の主「御子」を救い出す為に単身葦名城へと乗り込む。御子は人を不死にする力「竜胤の力」を持つ。葦名の将・葦名弦一郎と狼による竜胤を巡る戦が始まる。

狼は桜竜の涙を御子に飲ませ、不死斬りにて御子を殺害する。不死斬りによる御子の殺害はすなわち、竜胤断ちの達成を意味する。御子は死に、狼に宿っていた不死の呪いも消える。時は過ぎ、狼は荒れ寺であの仏師のように仏を彫り続けるようになった。いずれ現れる、腕を失った忍にその義手を与えられる様に。

人返りエンド

狼は「最後の不死を、成敗いたす」「人として、生きてくだされ」と言い残し、不死斬りで自らの命を絶った。竜胤はその力を宿した従者を絶つことによってでもその力を絶つ事が出来る為、狼の死によって御子は普通の人間に戻った。御子は人として生きてゆくため、葦名を去り旅に出た。

竜の帰郷エンド

狼は変若の御子(竜胤の研究によって生み出された人工的な竜胤の御子)によって、竜胤が本来西方より来た物であると知る。竜胤の力を帰郷させるために、竜胤の力を変若の御子の中に封印し、変若の御子と狼は西方の国を目指す旅に出る。御子はその体を失ったが、変水の御子の体にその精神と竜胤の力を宿したのであった。

バッドエンド:修羅エンド

このエンディングは葦名一心戦後の選択肢による分岐ではなく、「源の香気」を纏うための道具を揃えている最中に挿入されるイベントによって分岐する。

葦名城・天守。そこには狼の育ての親・梟の姿があった。梟は言う。「父が命じる。主を捨てよ」。梟は竜胤の力を手中に収めることで葦名を乗っ取ろうと画策しており、狼を加担させんと提案してきたのであった。「主を…御子を捨てまする」。狼は応える。御子を捨てた狼は天守にてエマ・葦名一心を討ち取る。葦名を手中に収める足掛かりを得た梟。その梟の体を一振りの刀が貫く。背後にいた狼の一突きである。梟は「修羅…!」と言い残して事切れる。葦名を乗っ取る野心が狼の中に芽生えたか、ただ殺戮を愉しむ修羅に染まったか、狼の真意はわからない。梟の刀を拾い上げた狼の義手には、ただただ赤く燃える怨嗟の炎が纏わっていた。

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のゲームシステム

プレイヤーは狼を操作し数多の敵をその剣戟によって倒しながら進んでいく。狼の動きは非常に軽やかで、ダッシュやジャンプ、壁蹴り上がり、鉤縄による飛翔など3次元的な移動が可能である。また、本作はステルスアクション的な要素も持っており、敵の会話を盗み聞きしたり、気付かれないように茂みや物陰から近づいて暗殺するといった行動も行うことが出来る。

「体幹」と「忍殺」

狼は主に日本刀を用いて敵と戦う。狼側と敵側にはそれぞれ「体力ゲージ」と「体幹ゲージ」がパラメーターとして設定されており、刀を打ち合うことでこれらのゲージを削りあう。本作の特徴的なシステムがこの「体幹ゲージ」だ。体幹ゲージはそのままキャラクターの「体幹」、つまりバランスの状態を表しており、体幹ゲージが溜まれば溜まるほど、バランスを崩している状態である事を表している。体幹ゲージは攻撃をガードすることで溜まっていき、ゲージが最大まで溜まるとキャラクターは態勢を崩す。態勢を崩した所に「忍殺」という一撃必殺の攻撃(ボス相手には複数回忍殺を行う必要がある)を行う、というのが本作の戦闘の流れだ。

危険攻撃

数々の強敵の攻撃の中にはガード不能の「危険攻撃」が存在する。下段なぎ払いであればジャンプで回避し、突き攻撃であれば攻撃を見切りタイミングよくボタンを押すなど、攻撃の種類に応じて的確な判断と操作を行う必要がある。これらの危険行動への対応と激しい剣戟へのガード、弾きを繰り返すことでダイナミックな剣戟にリズム感が生まれ、単調な戦闘になることを回避している。また危険攻撃発生の際には画面上に「危」の文字でアラートが表示される。

回生

狼はその体に「竜胤の呪い」という不死の力を宿しており、その能力によって体力が無くなって死んでしまった後にその場で蘇る(回生する)ことが出来る。敵キャラクターは狼を倒した事を確認し背を向けていることもある為、一度死んで敵を油断させた後に回生し、背後から敵を殺害する、といった戦略をとる事も可能である。
回生を行える回数は専用のゲージによって決まっており、回生を行うごとにそのゲージが消費される。ゲージは敵を倒すことで回収できる。ゲージが空の状態で体力が尽きた場合には回生は行われず、所持している銭と経験値の半分を失い、拠点である鬼仏から再開となる。

義手忍具

左手の義手に仕込まれた忍具によって、狼は様々なアクションを行う。中でも最も特徴的な忍具が「鉤縄」である。義手から鉤のついた縄を発射しマップ上の様々な箇所に括り付けることで、高いところに飛び乗ったり遠くまで素早く移動するといったことが可能である。
鉤縄以外にも「手裏剣」や「斧」「爆竹」などバリエーション豊かな忍具が用意されており、それぞれに固有の機能が用意されている。また忍具は強化して機能を拡張することも出来る。

難易度

本作はFROM SOFTWAREの擁する「DARK SOULS」「BloodBorne」の後継作品と言われ、それらの作品の難易度の高さから発売前時点で高難易度となることが予想されていた。実際にゲームが発売されると、それらの作品よりもさらに高難易度であるという評価が多くなされ、話題となった。敵の攻撃は立て続けに行われ、また攻撃力も高い。敵の挙動をしっかりと観察し、対応した反撃行動をとらなければすぐに死に至ってしまう。
高難易度となった要因としてはオンラインによる協力プレイの廃止やレベルアップシステムの撤廃が挙げられる。プレイヤーは強敵に直面した際にそういった救済措置に頼らず、自らのプレイスキルを地道に高めることが求められる。プレイヤーにかなりの負担をかけるゲームバランスだが、苦闘の末に強敵を打倒した時の達成感はほかの作品に代えられない物がある。

エンディングの分岐と周回

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@kiyomizu86enginneer0

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