ファイト・クラブ(Fight Club)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ファイト・クラブ』とは、1996年に発表されたアメリカの小説家チャック・パラニュークによる同名小説が原作となっている、1999年制作のアメリカ映画である。不眠症で悩む会社員「僕(エドワード・ノートン)」はある日火事が原因で住む家を失くし、謎の男タイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)の家に居候することになった。「泊めてもいいが条件がある。俺を殴れ」という突拍子ないタイラーの言葉をきっかけに、二人はお互いを殴り合う行為にハマっていく。

『ファイト・クラブ』の用語

自助グループ

不眠症の主人公は医者から睡眠薬を処方してもらえず、代わりに自助グループに行ってみるようにすすめられる。
「睾丸ガン患者の会合に出てみろよ。あそこにあるのが、本当の苦しみだ。」と医者は、彼に伝えた。

彼(ナレーター)は初めて自助グループを訪れる。

彼(ナレーター)は、睾丸ガン患者の会に患者と偽って出席する。
睾丸ガンの会合では、離婚した妻が新しい夫との間に子供を産んだ事を泣きながら話す男性患者がいた。
「だって…彼女は幸せになる権利がある。」と彼は皆に打ち明ける。そして彼の告白を聞いた他の出席者は、「打ち明けてくれてありがとう」と言うのだ。自助グループは、出席者が自身の苦しみを同じ仲間同士で語りあい、互いに共感する、病は治らなくとも魂の救済を得る場所なのだ。
主人公の親友となるボブ(ロバート・ポールセン)も睾丸ガン患者の会合に出席するメンバーの一人であった。
病に苦しむ赤の他人の悲痛な訴えは、彼(ナレーター)の心を揺さぶる。特にボブの大きな胸に抱きしめられた彼は、感激のあまり大泣きし、不眠症も一時的に改善する。
「きっと神の胸に抱かれるのも、こんな感じなのだろう。」とナレーターの独白が入る。

この事がきっかけとなり、彼(ナレーター)は皮膚がん、結核、リンパ腫、血液感染症、脳感染症と、他の自助グループの会合にも出席するようになる。彼(ナレーター)は、自らを患者と偽り、名前もコーネリアス、ルパート、トラビスと、毎回変えて別々の会に出ていた。他人の苦しみを聞き、自らの魂の救済を求める彼(ナレーター)の前に、マーラ・シンガーが登場する。

石鹸

博識のタイラーは、自家製の石鹸を作り販売している。
痩身クリニックから人間の脂肪を盗み出し、それを原料に石鹸を作る。
タイラーの石鹸はとても人気商品である。「美の追求で、金持ちの女どもが自分の脂肪を買い戻すわけだ」と主人公は言う。

とても人気商品よ。

タイラーは石鹸以外にも、自家製爆弾の作り方にも熟知している。
彼は「家庭にあるもので、どんな種類の爆弾も作る事ができる」とナレーターに話す。

本作ではタイラー・ダーデンにより、ダイナマイトの作り方を説明するシーンがある。
しかし監督のデヴィット・フィンチャーは意図的に、いくつかの説明を省略している。
映画を見て実際にダイナマイトを作る人物が現れるのを防ぐ為だ。

僕はジャックの○○です。

主人公のナレーションが頻繁に挿入されるのが本作の特徴だ。
その中で、映画中盤からよく使われるセリフがある。「僕はジャックの○○です」と彼(ナレーター)が呟くシーンがいくつかある。

○○の部分には、人間の臓器の名称が入る事が多いが、主人公(ナレーター)の心情だったり、その時の感情を表す単語が入ったりもする。
ナレーターが「僕はジャックの○○です」と頻りに呟くようになったのは、タイラー・ダーデンと共同生活を始めてからだ。
タイラーの住む廃墟には、前の住人の所有していた大量の本、雑誌が残っている。
雨の降るある晩、大量の本がある部屋で、ナレーターは読書をしている。
そして彼(ナレーター)の目の前をタイラーが自転車で通り過ぎる。彼は部屋から部屋へと走り回っている。
ナレーターは、大量の本の中から奇妙な内容の本を見つける。

タイラーの所有する廃墟には、山積みの本がある。

「何を読んでいるんだ?」とタイラーが自転車で通り抜けざまに問う。
その本の内容は、人間の臓器が一人称で語りかける小説だった。
本の奇妙な内容を、ナレーターはタイラーに語りかける。
「“僕はジャックの脳の延髄です。僕がいないとジャックは、心臓も血圧も呼吸も調節できません。”
“僕はジルの乳首です”
“僕はジャックの結腸”」
タイラーは本の内容に笑いだす。そして「僕はガンです。ジャックを殺す」と主人公(ナレーター)に言い放つ。タイラーはこの直後、自転車を壁にぶつけ前のめりに倒れる。
この出来事の後、主人公の独白に「僕はジャックの…」という表現が使われる様になる。

僕はジャックの怒れる胆のうです。

マーラ・シンガーがタイラーの廃墟に頻繁に出入りするようになる。マーラはタイラーとセックスをし、その喘ぎ声が家中に響き渡る。
彼(ナレーター)にとってマーラは“腫瘍のような女”であったが、一方で彼(ナレーター)はマーラと連絡先を交換し、彼女の存在を意識していた。なぜなら同じ悩みを共有し、二人は生の実感を求めて自助グループに通っていたからだ。
タイラーは彼(ナレーター)に、マーラとのセックスは最高だと説く。そしてナレーターに「お前もやったんだろ?」と問う。
ナレーターは、「やっていない」と答える。その彼の表情は、タイラーに彼女を奪われたと思ったのか、どこか悲しそうだ。
タイラーは「一度も?好みなんだろ?」と再び彼(ナレーター)に問う。
ナレーターは、「違う!あんな女お断りだ!」と強く否定する。その直後、「僕はジャックの怒れる胆嚢です」と主人公のナレーションが入る。

僕はジャックの怒れる胆嚢です。

「本当か?白状しろよ」とタイラーは尚もしつこく彼(ナレーター)に問う。
「本当に嫌いなんだ」とナレーターは、タイラーに反論する。
「僕の頭を銃でぶっ放して、壁に脳みそで絵を描きたい」と、彼(ナレーター)の心の独白がここでも入る。
この表現は「僕はジャックの~」の派生形の表現である。
マーラ・シンガーに対して正直な気持ちになれない、主人公の心の独白に「僕はジャックの~」が使われている。

僕はジャックの冷や汗です。

僕はジャックの冷や汗です。

タイラーと共同生活。そして二人で開催するファイト・クラブ。主人公の生活が一変した頃、警察署のスターン刑事から、一本の電話が入る。
電話の内容は、元自宅の高級コンドミニアムの爆破事故についてだ。
刑事は、「何者かにより玄関のカギにフレン(炭化フッ素)がスプレーされ、ノミを使いシリンダーが壊されていた」とナレーターに話す。
それを聞いた彼(ナレーター)は、「何も知らなかった」と答える。
そして心で「僕はジャックの冷や汗です」と呟く。彼の驚きを表現するため、「僕はジャックの~」が使われる。

僕はジャックの驚かない心です。

「僕はジャックの驚かない心です。」

タイラー・ダーデンからファイト・クラブのメンバーへの宿題。
「他人に喧嘩を売って、わざと負けろ。」という課題に対して、主人公は会社の上司のオフィスを訪れる。
「お話があります」とナレーターは上司に言う。
これに対して上司は、「いいだろう。どこから話す?無断欠勤の話か?それとも、そのだらしない格好の話か?給料にも響く」と彼に返す。

その時ナレーターは突然、「僕はジャックの驚かない心です」と呟く。
彼(ナレーター)は、上司の存在に動じる事なく、ファイト・クラブの宿題を遂行できると確信しているようだ。
彼(ナレーター)は、自身の動揺しない精神を確認すべく、「僕はジャックの~」という表現を使う。

僕はジャックの復讐心です。

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