アクアマン(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『アクアマン』とは、アメリカ合衆国で2018年12月21日に公開されたスーパーヒーロー映画。日本では2019年2月8日に公開された。「DCコミックス」のアメリカン・コミック『アクアマン』の実写映画で、『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズの6番目の作品である。監督はジェームズ・ワン。海底王国アトランティス帝国の女王である母と、人間の父との間に生まれた主人公アーサー。人間として地上で成長したアーサーだったが、ある日を境に海底王国間の戦争に巻き込まれる事になる。

子供時代、アトランティスからやってきたバルコに母親アトランナが地上に逃げた事を理由に処刑されたと聴かされ、心に傷を負ってしまったアーサー。メラにアトランティス帝国の地上への攻撃を止めるよう依頼された時も、ハーフである自分には関係がないと一度は突っぱねてしまう。一方で、父親であるトムは、必ず戻ると話したアトランナの言葉を信じており、息子であるアーサーに対しても、アトランナの予言通り地上世界と海底世界の掛け橋となる存在となることを確信しており、2人で酒を酌み交わした際に「母さんはお前がふたつの世界をひとつにすると信じていた」とアーサーに話す。やがてアーサーはトライデントを手に入れ、アトランティスの王となり海底人の攻撃から地上を救うことになる。お互いを信じる強い家族愛、親子愛が表れるセリフである。

ヒーローとしての自覚

シチリア島で襲い掛かってきたデイビッド=ブラックマンタを撃退したアーサー。だがほぼ相打ちとなり、自分も気を失ってメラに助けられる。その後、海溝王国へ向かう途中の船の中で、アーサーは過去の自分の行いを後悔する。罪を犯した人間は報いを受けて当然と考えていたが、アーサーもまた、母親が規則を破って地上に来たことを罪として咎められ、処刑されるという過去を持っていた。悪人とはいえ命乞いをして助けを求めるデイビッドの父ジェシーを見殺しにしていなければ、デイビッドが復讐の鬼となることはなかった、と省みるアーサーは、トライデントを探す旅の中で次第に王・ヒーローとしての自覚を持ち、正義や人を守ることの大切さについて気づいて行く。

この海は俺が守る

地球のコアにたどり着き、母アトランナと再会したアーサー。いよいよ伝説の武器トライデントを手に入れようとする際にアーサーに問われたのは、戦闘力ではなく、凶暴な怪獣たちとも心を通わせ、心正しきものとして力を使うという真の王者としての資格であった。長年地球人と海底人のハーフであることがコンプレックスだったアーサーだが、トライデントを探す旅の中で自らの役割ついて考え、”陸海の懸け橋のような存在”として、地上と海を戦争に巻き込もうとするオーム軍から全ての海底人の平和を守る使命があることに気づく。武力による侵略でアトランティス国を発展させようとするオーム王ではなく、アーサーこそが真のオーシャンマスターである証のようなセリフである。

『アクアマン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『死霊館シリーズ』のアナベル人形が登場する

『アクアマン』の監督ジェームズ・ワンは人気ホラー映画「死霊館シリーズ」の監督としても有名。地上で暮らしていたアーサーがメラと共にアトランティスを訪れ、バルコの話を聴くために海底の隠れ家に向かう場面で、死霊館シリーズに登場する悪魔の憑依した人形「アナベル」が画面に映る。なお死霊館シリーズには本作のヴィランであるオーム王役のパトリック・ネルソンも出演している。

アクアマンは2人いる

アクアマンは、映画『ジャスティスリーグ』にも登場した本作のアーサー・カリーと、2006年に原作コミック「アクアマン・ソード・オブ・アトランティス」に登場したアーサー・ジョセフ・カリーの2人が存在する。

原作のアーサー・カリーはアトランナ女王と魔術師アトランの間に生まれており、イルカに育てられている。水棲生物とのテレパシー能力の他に時速160キロで泳ぐ、音波による探知などの能力もある。短気な性格で怪力、メラと結婚したが生まれた子供がブラックマンタに殺されている。もう一人のアクアマンであるアーサー・ジョセフ・カリーは海洋学者の息子で地上人。父親に変異原性の血清を打たれたことから水の中でも呼吸できるようになったという背景を持つ。

DC映画史上最高の興行成績

アクアマンの全世界興行収入は2019年2月の時点で11億ドルを突破し、これまでのDC映画でトップの興行収入を得ていた2012年公開の『ダークナイト・ライジング』の収入(約10億8500万ドル)を追い抜いた。イギリス、ブラジル、ロシア、メキシコ、中国などアメリカ以外の国での興行収入が特に好調で、シリアス路線であった過去のDC映画シリーズとは一転し、スター・ウォーズやインディ・ジョーンズの様な冒険活劇感、ユーモア、明るく派手な展開を取り入れているのが高評価の一因とされている。

アクアマンに最適のキャラクター、ジェイソン・モモアの魅力

アクアマン役のジェイソン・モモアは、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル生まれ、アイオワ州で育ちである。本人はハワイ州の先住民族、ドイツ系、アイルランド系、アメリカ州の先住民族の血を引いており、モデルとしても活躍している。ハワイで生まれアメリカ本土で育ったモモア自身も、海底人ながら地上で育てられたアクアマンの境遇に共感することが多いと述べている。タトゥーを入れ、鍛えられた逞しい体つきはアクアマンのイメージ通りであり、また大学では海洋生態系を学ぶなど、海とも関わりが深い俳優である。

タコのトポ・ザ・オクトパス

アトランティスを訪れたアクアマンがオーム王と炎のリングで決闘をする時に、8本の足で器用に太鼓を叩き音楽を演奏する巨大なタコが登場する。コミックス版ではトポ・ザ・オクトパスというアクアマンの相棒で、楽器を弾くタコが登場しており、このキャラクターのオマージュと言われている。

『アクアマン』の予告編動画

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

ワンダーウーマン(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワンダーウーマン』とは、2017年にアメリカで制作された実写映画。監督はパティ・ジェンキンス。 アメリカンコミックであるDCコミック『ワンダーウーマン』シリーズを原作としている。 女性だけが住む島、セミッシラで育ったアマゾン族の王女であり屈強な戦士であるダイアナは偶然「外の世界」からやってきたパイロット、スティーブ・トレバーを救出する。第一次世界大戦の最中、ダイアナは悲惨な戦いの元凶は神アレスと確信し、トレバーと共に「外の世界」へ旅立つ。

Read Article

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』とは2020年に公開されたDCコミックス作品で『スーサイド・スクワッド』で初登場して人気となったハーレイ・クインが主役となるスピンオフ映画である。 悪のカリスマ、ジョーカーと破局して、自由に生きようとするハーレイ・クイン。しかし、舞台となるゴッサムシティでこれまでに悪党から恨みを買っており、ついには街を牛耳る顔剥ぎが趣味のマフィアである最悪のサイコ、ブラックマスクに狙われる。彼女と同様に今の境遇から抜け出そうとする女性4人と手を組みブラックマスクと対決する。

Read Article

ジャスティス・リーグ(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジャスティス・リーグ』とは、2017年公開のアメリカ合衆国制作のヒーロー映画である。ワーナー・ブラザーズ、DCコミックスが展開するシェアワールド『DCエクステンデッド・ユニバース』の5作品目にあたる。コミックスの初登場は1960年であり、初めての映画化となる。 前作でスーパーマンが敵と相打ちしていなくなった地球。そこへ地球の環境を激変させ侵略しようとする敵が攻めてくる。スーパーマン亡き今、バットマンがヒーローチームを結成してそれに立ち向かう物語である。

Read Article

マン・オブ・スティール(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『マン・オブ・スティール』とは、2013年に公開されたアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。「DCコミックス」の人気アメリカン・コミック『スーパーマン』の実写映画作品である。『スーパーマン』シリーズを含めると、本作は通算第6作目の作品だ。科学や文明が発達して人工生育が常識である、地球から遠く離れた惑星「クリプトン」で、数百年ぶりに自然出産で「カル=エル」という子供が生まれた。のちに「スーパーマン」と呼ばれる彼は、子供のいなかった夫妻に育てられたのち、自分の出自を知るための旅にでる。

Read Article

ワンダーウーマン 1984(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワンダーウーマン 1984(DCEU)』とは、2020年に公開されたアメリカのスーパーヒーロー映画で、2017年世界中で大ヒットした『ワンダーウーマン』の第2作目である。1984年を舞台とし、人々の欲望を叶える「ドリーム・ストーン」を手に入れた実業家による陰謀で世界中に混乱を招くが、その陰謀を阻止すべくワンダーウーマンが立ちはだかる。人間の欲望、愛との狭間での苦悩を描きつつ、陸海空を舞台に壮大なアクションが繰り広げられる。

Read Article

スーサイド・スクワッド(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『スーサイド・スクワッド』とは、2016年8月にアメリカ合衆国で公開された、悪役だらけのヒーローアクション映画である。DCコミックスが刊行する人気アメリカン・コミックスシリーズ『スーサイド・スクワッド』の実写映画化されたものでもある。スーパーマンの死から数か月後、米国政府の高官・アマンダによる対メタヒューマン特殊部隊「タスクフォース」、通称”スーサイド・スクワッド”のメンバーになった元精神科医ハーレイ・クインが、恋人のジョーカーと複数の犯罪者たちと共に、世界崩壊の危機に立ち向かっていく。

Read Article

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』とは、2016年に公開されたアメリカ合衆国のヒーローアクション映画。「DCコミックス」から出版された人気アメリカン・コミック『バットマン』と『スーパーマン』を原作とした、実写映画作品である。『マン・オブ・スティール』で、地球の危機を救ったスーパーマンだが、その戦いでの被害は甚大なものであった。地球外から来た異星人は追放すべきだと世論が強まっていく中、バットマンも自社のビルを破壊されて社員を失ったことから、スーパーマンを危険視してしまう。

Read Article

シャザム!(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『シャザム!』とは、2019年に公開されたアメリカ合衆国のヒーローアクション映画。DCコミックスのクロスオーバー作品『DCエクステンデッド・ユニバース』の第7作品目として製作された、スーパーヒーロー映画である。DCコミックスの『シャザム』を主人公としている。家出を繰り返す孤児「ビリー・バットソン」が、魔術師・シャザムとの出会いをきっかけに、里親と一緒に暮らす子供たちと絆を築いて成長していく。その一方で、シャザムと会った事があるサデウスは、悪の道を歩み始める。

Read Article

ストリート・オブ・ファイヤー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ストリート・オブ・ファイヤー』とは、ウォルター・ヒル監督による1984年製作のアメリカ映画。ロックンロールを中心とした音楽が効果的に使用された、ミュージック・ビデオ感覚のアクション映画である。本国アメリカよりも、日本で熱狂的に受け入れられ、1984年の「キネマ旬報」人気投票では読者部門第1位を獲得した。リッチモンドの街を舞台に、ストリートギャング“ボンバーズ”に拉致されたかつての恋人を救うため、故郷に帰ってきたヒーローの活躍を描く。

Read Article

ジョーカー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジョーカー』とは、2019年にアメリカ合衆国で作成されたスリラー映画である。DCコミックス『バットマン』に登場するスーパーヴィランであるジョーカーが主人公となっており、2019年10月4日に日米同時公開された。舞台は、まだバットマンが誕生する以前の、不景気により治安の悪化する1981年のゴッサム・シティ。後のジョーカーことアーサーは、発作的に笑い出してしまう病と病弱な母親を抱えながら、一流のコメディアンを目指して貧しい生活を送りながらピエロのアルバイトを続けていた。

Read Article

ウォッチメン(Watchmen)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウォッチメン』とは、映像化不可能と言われたアメリカン・コミックを、「300/スリーハンドレッド」のザック・スナイダー監督が実写映画化した作品。かつてはスーパー・ヒーローだった男が何者かに殺され、彼の仲間だったヒーロー達が真相を突き止めようとする謎解きミステリー要素の強い2009年製作の異色ヒーロー・ドラマ。日本では映倫によりR-15指定を受けた。

Read Article

パディントン(Paddington)のネタバレ解説・考察まとめ

『パディントン(Paddington)』とは、イギリス作家マイケル・ボンドの児童小説「くまのパディントン」を実写映画化した2014年制作のファミリー映画。ペルーのジャングルから、住む家を探しにロンドンにやってきた礼儀正しいクマが、ブラウンさん一家と出会い、大騒動を巻き起こす物語。全世界で320億円超えの大ヒットを放った作品。

Read Article

スパイダーマン(サム・ライミ版)のネタバレ解説・考察まとめ

『スパイダーマン』とは、スタン・リーとスティーヴ・ディッコのアメコミが原作、サム・ライミ監督の2002年公開のアメリカ映画。全3部作の1作目である。高校生のピーター・パーカーは校外学習先で遺伝子操作された“スーパースパイダー”に偶然かまれ驚異的な力を手に入れた。幼なじみのメアリー・ジェーン・ワトソン(MJ)や友人のハリー・オズボーンとともに過ごしながら、ピーターが正義のために悪と戦うスパイダーマンになるまでが描かれている。

Read Article

ムーラン・ルージュ(Moulin Rouge!)のネタバレ解説・考察まとめ

『ムーラン・ルージュ』とは、2001年製作のアメリカ映画。ハリウッドを代表する2大スター、ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーを主演に、 『ロミオ+ジュリエット』のバズ・ラーマンが製作・監督・脚本を担当したミュージカル大作。劇中の楽曲には20世紀を代表するポップ・ナンバーがふんだんに使用されている。19世紀末の夜のパリを象徴する魅惑のナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”で繰り広げられる、若き作家と高級娼婦の悲恋物語を絢爛豪華にして幻想的に描く。

Read Article

デイブレイカー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『デイブレイカー』とは、オーストラリア出身のスピエリッグ兄弟の監督・脚本によるSFアクション・ホラー。人口の9割以上がヴァンパイアと化した近未来を舞台に、人間の減少により血液不足に陥った状況を解決するために代用血液の開発を進めていたヴァンパイアの男が、人間とヴァンパイアの双方を救う新たな道を探ろうとする。09年・オーストラリア・アメリカ製作。

Read Article

ジョン・ウィック(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジョン・ウィック』とは、2014年に公開されたアメリカのアクション映画。 監督はチャド・スタエルスキとデヴィッド・リーチ。 主演を務めたキアヌ・リーブスが製作総指揮も行っている。 引退した殺し屋が、大切なものを奪われたことで、たったひとりロシアン・マフィアに戦いを挑む復讐劇を描いており、R15+指定作品となっている。 ジョン・ウィックのアクションシーンが売りである。 日本版のポスター等で使われたキャッチコピーは「見惚れるほどの、復讐。」となっている。

Read Article

ダークナイト ライジング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

2012年に公開された、アメリカ・イギリス共同制作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。 ゴッサム・シティに平和が訪れ、ブルース・ウェインもバットマンを引退していた。しかしベインと名乗るテロリストが現れ、ゴッサムは再び壊滅の危機にさらされる。 バットマンとして復活したブルースが、窮地に陥りながらも、ゴッサムのために命を懸けて戦う姿が描かれる。

Read Article

ジョーカーも驚くバットマンと対決したヘンなヴィランまとめ

アクションもさることながらダークな世界観とリアルな人間描写で世界中のファンを虜にし続ける長寿アメコミ、バットマン。そんなバットマンが今まで戦ってきたヴィラン(悪役)たちは凶悪で残忍な犯罪者ばかり。だが、そんなヴィランたちの中にも一風変わった変なキャラクターがいる。バットマンの人気を支えた縁の下のヘンなヴィランを紹介する。

Read Article

バットマンの悪役はかっこいい!!

誰もが知っている、ブラックヒーロー「バットマン」。それはバットマンだけではなく、悪役がいて初めて成り立つ協奏曲のようなものである。だからこそそんな悪役に焦点を当てれば、圧倒的な存在感、さらには魅力的なコスチュームなど悪役ならではの魅力に満ちている。今回はそんなバットマンの悪役の魅力的なヤツに焦点を当ててみた!!

Read Article

目次 - Contents