ハイスクール・フリート(はいふり)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ハイスクール・フリート』とは、プロダクションアイムズ制作によるテレビアニメ作品。
国土の多くを水没によって失い、海上交通が発達した別次元の日本が舞台で、海上の治安と安全を守る「ブルーマーメイド」になる事を目指す少女達の成長を描いた物語。
少女達は実弾を搭載した戦闘艦での海洋実習中に事件に巻き込まれ、味方に砲撃した反乱分子としてブルーマーメイドから追われる立場となってしまう。
同級生である乗組員達と数々の困難を前向きに乗り越えていく中からは、様々な名言が生まれている。

こんなドユルイ船見た事が無い

第五話からミーナのセリフ。
晴風の新たな仲間となったミーナの歓迎会を催す晴風乗組員。
明乃がパーティーの主賓であるミーナに挨拶の一言を求めた事に対して、ミーナが語った挨拶の一言。
晴風の乗組員と打ち解けているからこそ言えた一言であり、ミーナと晴風乗組員の距離の近さを窺わせるセリフである。

いい加減にしろ! 毎度毎度自分の船をほったらかして飛び出す艦長がどこの世界にいる! 海の仲間は家族じゃないのか!

第五話からましろのセリフ。
母親がブルーマーメイドの生きる伝説である現横須賀女子海洋学校校長の宗谷真雪であり、姉二人もブルーマーメイドの現役保安官であるブルーマーメイド一家のましろ。自身も立派なブルーマーメイドになる為、常に自らの行動を律し、いつか自身が艦長になった時の為に「艦長は常に艦橋にいて状況を分析し、的確な判断を下すもの」という理想の艦長像を持っていた。
しかし上官となった明乃はましろの理想とする艦長像とは相反し、事件が起きる度に艦長としての職務を人に任せ、率先して現場に飛び込む。ましろは日頃からその事を苦々しく思っていた。
そんな中、行方不明であった武蔵を探していた東舞高教員艦が武蔵と遭遇して交戦状態となり、消息が途絶える事態に陥る。
現場に最も近い位置にいる晴風に、学校から状況確認の命令が下り、晴風は現場に向かう事になる。
武蔵と遭遇する晴風。
武蔵の艦長で、幼馴染であるもえかの身を案じる明乃は艦長としての責務をましろに任せ、単身、水上バイクであるスキッパーで武蔵近づき乗り込もうと考えるが、艦長としての職務を果たさず、またしても現場に単身で乗り込もうとする明乃に、ましろの我慢は限界を超え、上記名言で自制を促した。
艦長になれなかった事に対するライバル心から、時折り明乃に厳しい物言いをするましろであったが、この一言からは優しさが感じられ、明乃をはじめとする乗組員たちと共に過ごすうちに、心境に変化が起きていた事を感じさせるセリフである。

昔から言うだろ! 神輿は軽くて馬鹿がいいって!

第六話から機関長・柳原 麻侖(やなぎわら まろん)のセリフ。
ましろの制止を振り切り、スキッパーに乗り込み単身で武蔵に向かう明乃であったが、途中で漂流物に乗り上げスキッパーは横転し、その間に武蔵は遠ざかり、何も出来ずに晴風に戻る明乃。
明乃を待っていた鈴は、ずぶ濡れの明乃に風邪を引くからと入浴を勧める。
脱衣所へ入る明乃であったが、その時間は機関科の入浴時間帯であり、機関科には、ましろこそが晴風の艦長にふさわしいと思っている機関助手の黒木 洋美(くろき ひろみ)がいた。
日頃から明乃に厳しい物言いをする洋美は、明乃が単身で武蔵に向かい何も出来ずに帰った事を知り、「他に艦長に向いている人が居る」と言い始める。
反論の余地なく、更に落ち込む明乃であったが、洋美の幼馴染みであり、機関長の麻侖は上記名言を以て明乃を庇い、場を収めた。
千葉県出身でありながら江戸っ子気質の麻侖は、時折り洋美の通訳が無ければ周囲が理解不能の助言をするが、この名言は彼女なりの優しさが感じられる一言である。

私待ってる間ずっと苦しかった。シロちゃん、ずっとごめんね!

第七話から明乃のセリフ。
武蔵に単身で乗り込もうとした一件で言い合いになった明乃とましろ。
二人の関係はギクシャクしたまま、学校からの指示で、行方をくらませた武蔵の捜索をする事になる晴風であったが、水不足が発覚する。
幸運にも霧の海域に入った事で降雨に遭遇して水不足は解消されたが、雨は嵐へと発達し、大荒れの海域を進む事になる晴風。
そんな中、晴風は座礁した商店街船「しんばし」からの救難信号を受信する。
救助に向かう晴風は救助班を編成し、明乃は指揮を執る為に救助班へ加わろうとするが、ましろに「艦長は船に残るべきだ」と言われた言葉を思い出し、救助隊の指揮をましろに任せ、自身は晴風に残る。
救助は無事終わるかに見えたが、救助者から幼い子がまだ残されている事を知ったましろとミーナは、座礁した船体の限界が近い事もあり、二人だけで要救助者の捜索に当たる。
要救助者を見つけたましろが、残されていたのが子猫と知った途端、座礁した「しんばし」は大きく傾き沈没を開始する。
ミーナは「しんばし」からの脱出に成功するが、ましろは子猫と共に船に取り残される。
ましろが行方不明になった知らせを受ける明乃であったが、不安を隠し、気丈に、乗組員達に救助者の手当の指示を出すなか、ブルーマーメイドが到着。ましろと子猫はブルーマーメイドにより、無事に救出される。
救助されたましろと対面した明乃が、駆け寄って抱き付き、涙ながらに言ったセリフ。
明乃が現場に駆け付けている間、ましろがどの様な気持ちでいたか身を以て知った明乃のセリフであり、二人の信頼関係が深まった一言である。

私はみんな助けたい! 比叡の子達もトラックの人達も。海の仲間は家族だから!

第八話から明乃のセリフ。
晴風は偶然拾った漂流物の中から、ネズミに似た生き物を回収する。
病原菌の保持を心配する美波は検査を開始するが、美波は検査の過程で、この生き物の周辺で電子機器が異常動作を起こす事と、またこの生き物は特有のウイルスを持ち、感染した者は常軌を失い、攻撃性が異常に増す事を発見した。
更に美波は、このウイルスを志摩の体内からも発見し、志摩が突如凶暴化してブルーマーメイドの船に砲撃した要因であると突き止め、行方不明の複数の艦艇が遭遇する船に対して行っている問答無用の発砲も、乗組員達のウイルス感染による可能性が高い事を学校に報告する。
報告を受けたブルーマーメイドが調査を開始する最中、晴風はウイルスに感染した生徒達が操船すると思われる比叡と遭遇する。
問答無用の攻撃を受ける晴風は比叡から距離を取り事なきを得るが、比叡の向かう先には居留人口が1万を超え、1日平均千隻の船が出入りする、この世界における交通の要所であるトラック諸島がある事が判明する。
比叡の乗組員のウイルスがトラック諸島の人々に移れば、世界規模の感染拡大は免れず、晴風から連絡を受けた学校は晴風に対し、ブルーマーメイドの艦艇が到着するまで距離を取り、監視に務める様に指示を出す。
しかしブルーマーメイドの到着が4時間後なのに対し、比叡がトラック諸島へ着くまでに要する時間は3時間であった。
比叡がトラック諸島へ着く前に策を施したい晴風乗組員達であったが、比叡は武蔵より小型とは言え、火力は武蔵と互角。一歩間違えばケガ人が出るだけでは済まず、戸惑う晴風の乗組員であったが、明乃は上記名言で、自分の気持ちを乗組員達に伝えた。
人々の暮らしを守るブルーマーメイドを目指す明乃の覚悟と、目の前に困っている人が居るなら誰でも助けたいと思う、明乃の優しい心根が見える一言である。

一度舐められたら終生取り返しがつかんのがこの世間よのう。時には命張ってでもっちゅう性根がなけりゃ女が廃るんだわ!

第九話から記録員 納沙 幸子(のさ こうこ)のセリフ。
学校にアドミラルティ諸島沖合に大型艦の目撃情報が報告され、学校から確認の指示を受けて向かう晴風。
晴風はそこで、ミーナが副長を務めていたドイッチュラント級小型直接教育艦アドミラルシュペーと遭遇する。
アドミラルシュペーは、以前にボートで逃走するミーナに対して砲撃した異常行動から、比叡と同様にウイルス感染が推測され、近づけば実弾砲撃を受け可能性が高く、しかも比叡より小型で小回りが利く上に、晴風が搭載している主砲では打ち抜く事が出来ない分厚い装甲と、晴風を一撃で沈める火力を持った主砲を備えていた。
そんな中、晴風の乗員を危険に晒してしまう事を理解した上で、ミーナはアドミラルシュペーに乗る同級生達を助けて欲しいと、明乃達に頭を下げる。
やる気満々の組員達の中、ミーナと同じく日本の任侠映画好きの幸子が、晴風の乗組員の思いを代表するかの様に言い放った一言。

艦長は今まで通り決断して行動して運を引き寄せて。その代り他の事は私が、いや晴風のみんながなんとかする!

第十一話からましろのセリフ。
行方不明の武蔵を警戒し、出現の可能性が高いフィリピン沖合に主力部隊を展開していたブルーマーメイドであったが、武蔵は監視の包囲網をくぐり抜け、紀伊半島の沖合に到達していた。
比叡がトラック諸島に向かった時と同様に、武蔵が日本に入れば、乗組員に感染していたウイルスが国内に蔓延する事は避けられなかったが、武蔵の足止めが可能な船は偶然東京湾沖合にいた晴風だけであった。
しかし、晴風が学校から与えられた指示は武蔵の監視だけであった。
数々の格上の難敵を退け、武装も新調してもらった晴風の士気は高く、晴風の乗組員の中から、同級生である武蔵の乗組員の救出を訴える声が上がる。
決断を迫られる明乃であったが、今回の相手は今までとは比較にならない攻撃力と防御力を備えた超大型戦艦の武蔵であり、乗組員にケガ人や死者が出る可能性は格段に高く、明乃は武蔵の乗組員である幼馴染みや同級生達を救いに行きたい気持ちと、晴風の乗組員を危険に晒したくない気持ちとの間で揺れ、答えを出せずにいた。
そして明乃の心中を察するましろも、明乃に決断を迫る事が出来ずにいたが、ましろは機関長の麻侖から「お互いの足りない部分は仲間同士で補い合えば出来ない事は無い」と背中を押され、上記名言で「武蔵の乗組員救出」の為の説得を明乃に試みた。
明乃に対するライバル心や、自分の不幸を呼び寄せる体質を嘆く、マイナス感情のセリフが多かったましろであるが、仲間達と困難に立ち向かい、乗り越えた事による、成長を感じさせる一言である。

風が吹いた、希望の風が

第十二話から知名 もえか(ちな もえか)のセリフ。
武蔵の乗組員達もネズミに似た生き物がばら撒いたウイルスに感染していた。
しかし艦長であるもえかは、数名の乗組員と共にバリケードを作って指揮所に立てこもり、ウイルスの感染を免れていた。
もえかは手持ちの照明灯を近づく晴風に向け、モールス符号に沿った点滅パターンで逃げる様に知らせるが、逆に晴風から探照灯による点滅パターンで信号救出に向かうと知らされる。
果敢に武蔵に挑む晴風であったが、戦力差は歴然で足止めすら出来ず、苦境に立たされる。
武蔵からの攻撃を受け、次々損傷を受けて行く晴風。
その姿を指揮所から見ていたもえかが取り乱す中、晴風に乗組員を救われた「比叡」、「アドミラルシュペー」、そしてウイルスに感染して晴風への攻撃を命じてしまった指導教官・古庄 薫が指揮するブルーマーメイドの船の「天神」が、晴風を掩護する為にやって来る。
掩護をもらい、救出作戦に転じる晴風の姿に、もえかが思わず口にしたセリフ。
晴風の圧倒的不利な状況下に訪れた奇跡の光景に、もえかが希望の光を見た一言である。

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