宇宙戦艦ヤマト2199(アニメ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『宇宙戦艦ヤマト2199』とは日本を代表するアニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリブート作品。後に総集編『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』及び、劇場版オリジナル『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』が公開された。
西暦2199年、謎の異星人ガミラスの侵略により滅亡の危機に瀕した地球を救うべく、宇宙戦艦ヤマトが16万8000光年の彼方にあるイスカンダルへ旅立つ。タイムリミットはわずか一年。これは艦長である沖田十三を筆頭にしたヤマト乗組員999名の奮闘を描く物語である。

第二次ヤマト捕獲作戦(だいにじヤマトほかくさくせん)

第25話。
ヤマトを手に入れると言うデスラー側の意図により決行された作戦。亜空間ゲートを利用し亜空間内でヤマトに接舷後、ガミロイド部隊による白兵戦を仕掛けヤマトを占拠するのがおおよその骨子である。
作戦の初期は順調に推移したものの、ガミロイド”オルタ”の分析で対ガミロイド用電子ウイルスの開発に成功していたヤマト側に流れが傾き占拠を断念。荷電粒子砲による攻撃に切り替えるも亜空間内ではビームが霧散してしまい、ヤマトにダメージを与えることが出来ずデスラー砲による攻撃に踏み切るも、ヤマトからの実体弾(三式弾)砲撃の前にデウスーラは大破轟沈してしまう。

計画

ヤマト計画(やまとけいかく)

ヤマトの航海の主目的がこの計画に基づいて策定された。地球より16万8000光年の彼方イスカンダルに存在すると言われている汚染浄化システム『コスモリバースシステム』を受領し、地球環境を回復させ、人類の生存を図るという計画。確かに国連主導の計画であるが、ガミラスの攻撃により各ブロックが寸断されているため、実質上は極東管区(主に日本)が主導している(ちなみにヤマト乗組員999名総てが日本国籍を持つ理由もここに起因する)。ただしヤマト発進に際しては、波動エンジンを起動させるべく世界各地からマイクロウェーブなどでエネルギーが送られた。
また、地球に遣わされたユリーシャ(ならびに本来存命であればサーシャも含まれる)を故郷のイスカンダルへ送り届ける目的も含まれている。

イズモ計画(いずもけいかく)

ヤマト計画の前身となった地球脱出計画。当初はごく一部の人類のみを選抜の上で脱出させ、世代を継ぎつつ、第二の地球を探しながら長期間にわたり当てもない航海を行う計画であった。しかし、2198年に来訪したイスカンダルからの使者がもたらした情報と技術提供などにより、例え実施したとしても成功する望みの無い本計画は破棄され、ヤマト計画へと移行された。

イズモ計画派の反乱(イズモけいかくはのはんらん)

主犯格の伊東・新見を筆頭に、保安部を始めとするイズモ計画派の一派により勃発した反乱。
ビーメラ4へ向かう途中沖田が過労で倒れた事を好機として、航海長である島を味方につけ、副長である真田を拘束した上で「艦長や副長の許可を得た」と偽り、ヤマト計画の打ち切りを一方的に宣言。「ビーメラ4の情報を地球へ持ち帰る」と言うイズモ計画への転換再起動を企てる。
しかし、実際には島が藤堂長官の命により内偵を進めていた星名と通じており、地球への帰還の段階で反抗に転じる。それに対し伊東と新見の間で意見の相違に伴う対立が露呈、伊東は島のみならず新見すら射殺しようとするも星名に阻止される。さらに混乱した状況下沖田が復帰、事態は一気に収束へ向かった。

惑星・天体(太陽系)

地球(ちきゅう)

太陽系第3番惑星。ガミラス側呼称は“ゾル星系第3番惑星テロン”。後1年程で人類の生存に適さなくなると言われ、その打開策として“ヤマト計画”実施に踏み切った。

火星(かせい)

第4惑星。本作においてはテラフォーミングが施されており、一部地表には海が存在している。かつてはアルカディアシティーと呼ばれる都市があったが、第二次内惑星戦争において火星側が無条件降伏したため火星の住民は総て地球へ強制移住させられ、その後のガミラスによる攻撃の結果2199時点では廃墟と化したのである。
また、旧作にあった観測所などは存在せず。古代と島は最初から回収要員として火星に降ろされたと言う設定になっている。

木星(もくせい)

第5惑星。ガミラス呼称は「ズピスト」。
ヤマトが天王星軌道を目指して人類史上初のワープテストを行った際、原因不明の緊急ワープアウトが起こり(劇中真田の発言では何らかの障害物の存在が示唆されてはいたものの、詳細については未だ明言されていない)、ここ木星がワープアウト地点となった。
後にヤマトの波動砲の余波により表面のガス層が大きく抉れた姿となる。

浮遊大陸(ふゆうたいりく)

第3話に登場。木星の大気圏内に存在する、最大長3622kmに及ぶオーストラリア大陸に匹敵する規模を誇る大陸。本作ではガミラス植物の生育環境としてガミラスが太陽系外から移送してきた人工大陸という設定になっている。アナライザーの分析によると大気成分は木星表面とは大きく異なりメタンが67%、二酸化炭素が21%、窒素が6%となっており、その他にもアルコールやエタノールも含まれている(真田も来たるべきガミラスフォーミングの為のものではないかと推測している)。大陸を浮かせている重力制御フィールドの影響により、大陸の周囲にも多数の岩塊が浮遊している。その上浮遊大陸に設営されている補給基地もあり、司令官のサレルヤ・ラーレタ以外の基地要員は艦艇搭乗員を含めて全てガミロイド兵で編成されていた。その後戦闘においてヤマトの波動砲試射を兼ねた実戦テストにより原子レベルまで粉砕され、浮遊大陸諸共消滅する。

土星(どせい)

第6惑星、規模は木星に次ぐ大きさを持つ木星型惑星の一種。一方ガミラス側は「ゼダン」と呼称し、ヤマトに関する情報を得るため、ここに配備されていた強襲揚陸艦を捕虜確保作戦に投入した。

衛星エンケラドゥス(えいせいエンケラドゥス)

土星の第2衛星。直径498 km、土星からの距離は約24万km、土星の周りを33時間ほどで公転している。“カッシーニ探査機”による調査の結果、僅かながら大気の存在も確認されており、南極付近には有機物の存在も確認されている。そして“Tiger Stripes”の愛称を持つ地質活動を証明する罅割れもある(太田が「ひび割れた鏡餅」と称していた)為生命の可能性を持つ衛星として知られる。劇中では“コスモナイト90”と言うレアアースを採掘できる唯一の場所としてヤマトが立ち寄る形で登場した(第4話)。

天王星(てんのうせい)

第7惑星。木星、土星に次ぐ太陽系に於いて3番目に大きい惑星である。なお、この惑星の公転軌道がヤマトのワープテストにおける本来の目的地だった。また、2191年に太陽系へ侵入してきたガミラス艦を最初に発見したのは、この惑星の監視ステーションである。ちなみにあまり目立たないが木星や土星のような環(リング)が存在する上衛星も5つ(アリエル、ウンブリエル、チタニア、オベロン、ミランダ)存在している。

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