歪みの国のアリス(歪アリ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『歪みの国のアリス』とは、携帯電話向けホラーゲームである。サンソフト内のGセクション部が「ナイトメア・プロジェクト」名義で開発。2006年に配信を開始し、2015年にスマホ向けリメイクされた『歪みの国のアリス~Encore(アンコール)』を配信。配信当時の携帯電話向けゲームの中でも有名なヒット作となった。主人公「葛木亜莉子(かつらぎありこ)」通称「アリス」は、目を覚ますと学校の教室にいて、フードを被った男「チェシャ猫」と共に「シロウサギ」を探す事になる。

亜莉子の幼い頃からの親友。クラスメイト。
亜莉子に優しく接するが、正体は亜莉子の歪みを吸い取るために側にいたシロウサギ。
実際に存在していたわけではなく、亜莉子が必要とした時に現れるイマジナリーフレンドで、周りからも見えていない。
そのため亜莉子のクラスメイトや担任は雪乃を認知していなかった。
また、亜莉子や雪乃と会話している間は周りから亜莉子の存在も認識外となるため、あまり問題にならない。
しかし亜莉子が雪乃以外の友達がいるかどうかの描写が無いため、亜莉子は周囲から浮いていたと思われる。

葛木由里(かつらぎ ゆり)

亜莉子の母。
亜莉子のせいで夫を失ったと思っており、幼い亜莉子に度々手を上げ虐待してしまう。
影ではそれを悔いており、どうしてこうなってしまうのかと悩んでいた。
夫を亡くし実家に帰った後、父から亜莉子の虐待に対して一方的に厳しく叱咤され、亜莉子を連れて家を出て行った。
情緒不安定からくる虐待であり、繊細な性格である事が伺え、その性格は亜莉子にも受け継がれている。
何らかの理由で再婚相手の武村を刺し、現場を目撃した亜莉子を殺そうとする。
トゥルーエンドでは恐らく武村が由里ではなく亜莉子の事が好きであったことが臭わされ、これが武村を刺した理由なのではないかと思われる。
さらに亜莉子が自殺を計った事で正気に戻り、「私がこれ以上この子を傷つけないように」とシロウサギに自分を殺すように言う。
シロウサギに首を切られ、その際に「ごめんね」と告げた。
亜莉子はその事実を知らず、その後雪乃から渡されたプレゼントの中身として母の首と対面する。

包帯女(ほうたいおんな)

顔面を包帯で覆った女。
亜莉子に対して憎悪を抱き、亜莉子が一人になったタイミングなどに現れ追いかけてくる。
母・由里と似ているという描写があり、正体が由里であることを臭わせている。

葛木寿生(かつらぎ ひさお)

亜莉子の父。
先妻な妻を暖かく包み込む優しい性格で、亜莉子の明るさは父から引き継いだもの。
火事の中、亜莉子を守って亡くなってしまう。

武村正晴(たけむら まさはる)

由里の再婚相手。
由里に刺されて入院している。
事あるごとに亜莉子に近づき、母を亡くした亜莉子を引き取ろうとしている。
その言動は胡散臭く、事件の夜の事も口を割らない。
亜莉子に対する強い執着が見えており、由里ではなく亜莉子のことが好きで、亜莉子に近づくために由里と結婚したと思われる。
所謂ロリータコンプレックスのような性癖を持っているのではないかと思われる。
本作のコラムでは「エロ親父」と言われた。
そう言った胡散臭い行動が目立つため、和田からは不信感を抱かれている。
本人曰く、それなりに裕福。

和田康平(わだ こうへい)

亜莉子の母方の叔父。
亜莉子の母・由里とは、お互いに連れ子で血縁関係はないが、歳の離れた姉弟の関係になる。
由里と寿生に可愛がられていた。
寿生の死後、実家に帰ってきた由里と亜莉子と一緒に暮らす。当時は高校生。
由里が父と口論になると、亜莉子を神社の白木蓮の木に連れて行っていた。
亜莉子はこのエピソードをシロウサギが連れて行ってくれたと記憶違いしている。
追い詰められていく由里の心境に気づけなかったことや、深く関わろうとしなかった事を後悔している。
事件後、病院から脱走した亜莉子を探していたが記憶を一部失っていた亜莉子には不審者に見えたため逃げられたり、その後もシロウサギだと勘違いされて拒絶されるなどする。
亜莉子は父の事件前後の記憶がなく、和田の事を覚えていなかった。
そのため和田の事を知らず、「和田さん」と呼び、和田はその度に叔父面するなと責められている気持ちになっていた。
しかし亜莉子は和田をシロウサギだと疑っていたため心を開かなかっただけであり、後に「叔父さん」と呼ぶようになった。
見た目は怖く口調も荒いが優しくて面倒見の良い性格をしている。
大学時代の後輩が運営する探偵事務所に務めている。

歪みの国の住人

ビル

緑の髪をした青年。
下が蛇のように二つに割れている。
「真実の番人」という立場にあり、他の「歪みの国」の住人とは違い亜莉子を客観的に見ている。
亜莉子の失った記憶の番をし、裁判シーンではチェシャ猫と共に真実の箱を開けさせた。
初めは廃ビルで登場しウェイターの姿をしており、その後は記憶を取り戻しつつあった亜莉子の前に警官の姿で現れた。

女王様(じょおうさま)

首狩りの城に住んでいる女王。
ピンクのドレスを着て大きな鎌を持っている。
年齢は亜莉子より年下で、可愛い声をしている。
首が好きで、城の使用人など人間に限らず首を狩って城に飾っている。
しかし首から下には興味が無く、エントランスホールにほったらかしにしている。
首が無い時間くんを牢屋に閉じ込め、首を甲羅に引っ込めてしまうウミガメモドキを嫌う。
アリスが大好きで首を切断してずっと一緒にいたいと思っている。
また亜莉子がシロウサギを探す事に対しては否定的で、自分と一緒に居れば守ってあげられると亜莉子がシロウサギを探すのを止める側にいる。
チェシャ猫と逆の意見を持っているためか、それ以外でも仲が悪いのか、チェシャ猫と顔を合わせるたびに喧嘩になる。
喧嘩の延長戦でチェシャ猫の首を狩り取るが、チェシャ猫が死んだと思った亜莉子に大嫌いと言われると、ショックで涙ぐんだ。
その後鎌をチェシャ猫の胴体に持ち逃げされ、怒りながら追って行った。
物語では裁判シーンで再び登場し、ノーマルエンド「黒こげの天使」トゥルーエンド「真実の横顔」にも登場。

廃棄くん(はいきくん)

全身がカビたストロベリージャムパン。
元々は最高の出来のストロベリージャムパンだったが、ウカレウサギのせいで床に落ち汚れてしまったため廃棄処分になる。
しかしいつか自分を食べたいと言ってくれる人と出会えるはずだと、廃棄になる事を拒み続け、全身がカビだらけになってしまう。
熱血で情に厚く、口は悪いが「歪みの国」の中では常識人に分類される。
亜莉子と会話が噛み合う数少ないキャラクター。
亜莉子と出会い「廃棄くん」という名前をつけられた。
亜莉子と話した事で次の廃棄処分車に乗ると言うが、亜莉子に説得され公爵夫人に食べられる事を決意。
自ら公爵夫人の口の中へ飛び込み、夫人を小さくし且つ食中毒にして食事をやめさせた。

0tRoom373
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