うちのメイドがウザすぎる!(ウザメイド)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『うちのメイドがウザすぎる!』とは中村カンコによる漫画作品。2018年10月にはアニメ化された。
2016年に『ピュア百合アンソロジー ひらり、』で『つばくま!』というタイトルで連載が始まったが、雑誌の休刊によって『月刊アクション』に移籍し、現在のタイトルに改名された。
母親を亡くしたロシア人小学生・高梨ミーシャと、彼女の家にやって来た家政婦・鴨居つばめの日常を描いており、ストーキングなどつばめの奇行に辟易しながらも、母親の死を乗り越えて明るい性格になるミーシャの成長が見どころである。

アルトゥール・アナトリエヴィチ・フォー・キン

ロシア人の絵本作家で、ミーシャの実の父親。

日本で人気の「クーマ」というキャラクターの生みの親であり、クーマを主人公とした絵本のシリーズの連載を手掛けている。
また、自身の絵本のキャラクターから派生したブランドである『KUUMA・KUMA』を展開するなど、幅広い分野で成功を収めている。
ちなみに、彼の娘であるミーシャもクーマシリーズの大ファンでクーマのグッズをたくさん持っている。

ミーシャの母親とは美術大学在学中に出会ったが、実家が金持ちであるのをいい事にまともに就職活動をしようとしなかった(「売れるまで絵本を描く」という立派な夢だけ語っていた)ため、彼女はアルトゥールに愛想を尽かし、卒業とともに彼の元を去った。

彼女の実家に連絡しても亡くなるまで居場所を教えて貰えず、彼女が亡くなってから初めて娘であるミーシャが生まれていた(在学中既にミーシャを妊娠していたらしい)事を知った。
来日してサイン会を開いたのもミーシャを探すためであり、日本の地で出会った実娘のミーシャを連れてロシアに帰ろうと申し出る。
悩んだ末に、ミーシャは育ての親である康弘と、母親との思い出が詰まった今の家を選んだ。(ちなみに、ミーシャがロシア行きを決めた場合つばめは一緒にロシアで暮らすためビザの取得も本気で考えていた)

日本が好きでカタコトながら日本語を話せるが、みどりとはサイン会で会った時に英語で普通に会話しており、日本語に限らず語学はかなり堪能である模様。

恰幅のいい体格に立派な髭とクマを連想する外見だが、美大在学中は細身の美男子であり、絵本作家として絵だけ描き続ける生活を送った結果8年で40キロ太ったと語っている。
外見的にはミーシャと全く似ていないが、親の金に甘えたニート気質(実家が金持ちだから大丈夫、康弘が死んだら保険金で食べていく)など、性格は確実にミーシャに遺伝しており、アルトゥールの体系を見たつばめとみどりから将来的にミーシャも太るのではないかと危惧されている。

現在は日本語通訳の女性と結婚しており、ミーシャの異母妹にあたるアルヴィナという4歳の娘がいる。

『うちのメイドがウザすぎる!』の用語

クーマシリーズ

ミーシャの実父であるアルトゥールが描いている絵本のシリーズで、人気が出てからは『KUUMA・KUMA』という名義で文具やアパレルといったブランド展開がされている。
日本でも人気が高く、実の父親が描いているとは夢にも思っていなかったが、ミーシャもクーマシリーズの大ファンである。

内容は、ちょっと気が弱くてアニメ好きの子熊のクーマが、友達のオコジョであるゴロクマーが転売する日本のアニメグッズを高値で買わされるという(ミーシャは「いつの時代も弱者が搾取されるというシンプルなこーぞーだよ」と気にしていないが)明らかに子供向けの内容ではない。

キャラクターはかわいいものの絵本として何処がいいのか理解に苦しむが、ファンはこのクーマの不憫なところがいい(ファンの中には「クーマの口座番号がわかればいくらでも振り込みたい!」というツワモノもいる)らしい。

ちなみに、クーマシリーズの他の作品は『クーマ連帯保証人になる』『クーマは多重債務者』『クーママグロ漁船に乗る』『クーマと記憶にないクレカ明細』など、やはり子供が読むような内容ではない。(一応、ミーシャはこの絵本から借金の恐さを理解したようなのである意味反面教師にはなっている)

GREAT CORMORANT BAYSIDE

みどりの実家であり、彼女の両親が経営している超高級ホテル。

みどりの部屋は最上階のスイートルームだが、厄介なドM気質のせいで高級ベッドに拒否反応として鼻血が出るようで、大理石の床にシュラフを敷いて寝ている。

みどりの好意でミーシャとつばめがみどりの部屋に泊まった時は折角だからと高級ベッドで三人で一緒に寝るが、ミーシャが目を冷ますとみどりは贅沢に対する拒否反応で鼻血を出してベッドが血まみれになるなど大惨事になっていた。

YONAOSHI GUILD

ミーシャが不登校時代にはまっていたオンラインゲーム。

(主に彼女の変態的行動が原因だが)一向に心を開いてくれないミーシャに近付くため、つばめもゲームを始める。

ネット上に存在する無数のユーザーの中から上手くミーシャを誘い出し、フレンドとして一緒にゲームを楽しむようになるが、つばめがチャットで「お嬢様」という言葉を使うなど早々にボロを出してしまったため、ネット上で築き上げた関係は脆くも崩れた。

なお、つばめがミーシャを探すためフレンド募集の掲示板に書き込んだ「夜鷹市在住のフェレットを飼っている小学生のフレンド募集」という内容は、個人情報の特定に繋がるためどのゲームでも禁止されており、言ってしまうとルール違反である。

ニャンスタグラム

森川ゆいが愛用している、小学生に人気のSNS。

名前はインスタグラムのパロディだが、通知音が猫の鳴き声など細かいところが凝っている。

なお、森川には「ローアングルおじさん」という名の通りローアングルからの写真をコメント欄で要求するフォロワーが付いていたが、つばめから「ローアングル」という言葉の意味を教えられた森川からブロックされ、程なくしてローアングルおじさんも逮捕された。

Y市(夜鷹市)

作品の舞台となっている都内の市。

原作ではY市となっているが、アニメでは夜鷹市となっており、ミーシャは市内にある都立の小学校に通っている。

日本語に支障がないという理由で康弘は通わせていたが、外国人である自分の外見を噂する声が苦痛になってミーシャは不登校になる。
その後、つばめの説得によってミーシャは不登校を克服し、増えすぎたハムスターの里親探しで見事な手腕を発揮した事でクラスから受け入れられた。

『うちのメイドがウザすぎる!』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

鴨居つばめ「仲良くなる前は外見で判断するしかありません 内面を知ってもらうには時間が掛かります」

夏休みが終わり9月になっても家にいるミーシャを見て、つばめはミーシャが不登校である事に気付く。

再び学校に行くよう説得するためミーシャの部屋に入ると、つばめは人がお互いを理解し合う事の難しさを説き、つばめの話を聞いたミーシャも、相手に対して自分の見た目以外を知ってもらう前に逃げていた事を反省する。
ここまで何一つ間違った事を言っていない、完璧な正論でミーシャを説得していたつばめだが、当然ながら話はこれで終わらない。

「私だってお嬢様の内面を知るために毎日観察を欠かしていませんよ」と、嫌な予感しかしない事を言い出すと、つばめはミーシャの使うトイレットペーパーが平均120cmである(つばめが予め用意したトイレットペーパーをミーシャが使った後に回収して、残った量からミーシャが使ったトイレットペーパーの長さを調べた)など、常軌を逸した行動を行っていた事をカミングアウトする。

つばめの恐ろしい行動に恐怖を感じたミーシャは「こんなうざきもい奴に日中ずっと粘着されるくらいなら学校行った方がずっとマシ!!」と、決して前向きな理由ではなかったものの見事に不登校を克服した。

鴨居つばめ「それでは二人三脚になりません 二人二脚です」

運動会でハクビシンに噛まれ負傷した森川に代わってミーシャのいる赤組に入ったつばめは、反則的な強さでチームに勝利をもたらしていた。(なお、相手チームからクレームが来たが腕を縛るなどのハンデを背負ってもつばめは勝っていた)

クライマックスの二人三脚でミーシャは「自分はつばめの脚にしがみつくから後はつばめの圧倒的スピードとパワーに任せる」という作戦を提案するが、つばめはそれを断る。

ミーシャを溺愛し、お嬢様の言う事は絶対というつばめにしては珍しい態度だが「こうしてお嬢様と一歩一歩ゴールまでの道のりを踏みしめていく 勝利以上に得難いものです」と、二人三脚で最も大事なお互いの協力の必要性を説き、ミーシャと一緒にゴールを目指す。

結局ミーシャとつばめのペアは3位に終わり、運動会でも赤組は負けてしまったが、今回の悔しい気持ちも大事な思い出としてミーシャの心の中に残るのだった。

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