機動戦士クロスボーン・ガンダム(漫画)のネタバレ解説まとめ

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『機動戦士クロスボーン・ガンダム』とは、『月間少年エース』1994年12月号から1997年3月号にかけて連載された漫画作品。『ガンダムシリーズ』の中でも『クロスボーン・ガンダムシリーズ』と呼ばれるシリーズの第一期作品である。
交換留学生として木星圏を訪れたトビア・アロナクスは、地球圏侵攻を目論む木星帝国、そしてそれを阻止せんと戦う宇宙海賊軍の存在を知る。宇宙海賊軍の一員となったトビアは、木星帝国の野望を阻む大きな力へと成長していく。

『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の概要

『機動戦士クロスボーン・ガンダム』とは、原作・富野由悠季、作画・長谷川裕一による漫画作品。『月間少年エース』の1994年12月号から1997年3月号にかけて連載され、角川書店から全六巻が刊行されている。略称は『クロボン』。
宇宙に進出した人類が人型兵器MS(モビルスーツ)に乗って戦う、宇宙世紀と呼ばれる世界観を描いた『ガンダムシリーズ』の作品の一つ。後にキャラクターを引き継いだ続編『機動戦士クロスボーン・ガンダム鋼鉄の七人』、『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』などが作られ、『クロスボーン・ガンダムシリーズ』として好評を得ている。
民間人の少年が戦争に巻き込まれる中で成長していく、というガンダムシリーズ定番の物語ながら、少年漫画のように熱い展開が特徴。主人公トビアの勇気とまっすぐな心、長谷川裕一が描く異形のMSたち、様々な想いを抱くキャラクターたちが戦場で交錯する痛快なSF作品。
ガンダムの原作者の一人である富野由悠季が製作に関わっているため、映像化はされていないものの準オフィシャルの作品として扱われている。

『機動戦士クロスボーン・ガンダム』のあらすじ・ストーリー

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愛する少女を救うため、トビア・アロナクス/クロスボーン・ガンダムX3発進

交換留学生として木星圏を訪れたトビア・アロナクスは、宇宙海賊と木星の軍隊の戦闘に巻き込まれる。混乱の中、自分たちの乗ってきたシャトルが危険な兵器を輸送していたことを知ったトビアは、木星帝国を名乗る者に襲われるもクロスボーン・ガンダムを駆る宇宙海賊軍のエースパイロット・キンケドゥに命を救われる。

トビア「何が起こっているんですか?ぼく達の知らないところで…いったい…」
キンケドゥ「お前の取るべき道は二つある。ひとつは何も聞かず地球に帰り全てを忘れ貝のように口をつぐむこと。そしてもうひとつは、我らと共に真実に立ち向かうことだ!」

木星圏の国家、木星帝国。彼らは豊かな資源を求めて地球圏侵攻の野望を抱き、密かにその計画を進めていた。女艦長ベラ・ロナ率いる宇宙海賊軍(クロスボーン・バンガード)は、木星帝国の野望を阻止するために活動していたのである。

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地球から遠く離れた木星圏で、トビアたちの戦いは続く

密航者の少女ベルナデット共々宇宙海賊軍に保護されたトビアは、自国の民をも苦しめる木星帝国の暴虐を目の当たりにして、それを止めるべく自身も人型機動兵器MS(モビルスーツ)に乗って戦う道を選んでいく。
キンケドゥに導かれ、また親しくなったベルナデットを守りたい一心で、人として戦士として成長していくトビア。衛星イオの戦いでついに木星帝国の指導者クラックス・ドゥガチを追い詰めるも、それは彼の人格をコピーしたバイオ脳の一体に過ぎなかった。基地の自爆に巻き込まれそうになるトビアたちだったが、ベルナデットが解除コードを入力したことで自爆システムは停止、窮地を切り抜ける。驚く一行の前で、ベルナデットは自分の素性を明かす。彼女はドゥガチの娘、つまりは木星帝国の姫君だったのだ。
ドゥガチと、政略結婚させられた地球の良家の娘。そんな夫婦の間に生まれたベルナデットは、地球を悪し様に言う父の言葉を信じられず、いつしか母の生まれた星を見たいと願うようになった。偶然から宇宙海賊軍に保護された彼女は、トビアたちとの交流を通して父の言葉は偽りだったと確信、彼らに協力することを決意したのである。
宇宙海賊軍がベルナデットを仲間として受け入れることを決定した頃、ドゥガチは木星帝国の主力軍を率いて地球侵攻作戦を開始。トビアたちもまた木星を離れ、ドゥガチを追って遠く地球圏へと向かうこととなる。

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キンケドゥとザビーネ、機動戦士ガンダムF91から続く因縁の対決

しかし地球圏に向かう旅の途中、宇宙海賊軍の一部が反乱。ベルナデットを奪還に来た木星帝国の部隊に、トビアは彼女共々捕まってしまう。処刑されかかったところをなんとか切り抜けるものの、ベルナデットは「もう一度父と話をしたい、必ず説得してみせる」と木星帝国の宇宙船に残ることを選択。二人は一時離れ離れとなる。
合流し、再び地球圏を目指すトビアたち。そこで彼らを待っていたのは、支援者であったはずのコスモ・クルス教団の裏切りだった。“宇宙海賊”として、罪人として地球統一政府である地球連邦に降伏を迫られる宇宙海賊軍。正規軍と戦うわけにはいかず、また何も知らない彼らに真実を伝えるチャンスと降伏を受け入れようとするも、かつて反乱を起こした元仲間が木星帝国の手引きによって一行を急襲。済し崩し的に戦闘が始まってしまう。
トビアはコスモ・クルス教団からクロスボーン・ガンダム三号機を奪取し、戦意高揚のためにむりやり戦場に立たされたベルナデットを救出。その一方でトビアたちの母艦マザー・バンガードは撃沈、キンケドゥも撃墜され、宇宙海賊軍は壊滅してしまう。
ベルナデットやベラと共になんとか離脱したトビアは、戦場の混乱を利して地球へと逃れる。

ドゥガチ「これより48時間後、われらは地球に直接核攻撃を開始する!」
地球連邦軍将校「バ、バカな…!?なぜ…そんなことを!?」

目の上の瘤だった宇宙海賊軍を排除したドゥガチは、地球圏侵攻の真意を明らかにする。豊かな資源を持つ地球の存在こそ争いの源であり、地球が無くなればそれを巡る戦いも起こりようがない。地球が無くても水も空気も自らの手で作り出すことができる、木星帝国の存在がそれを証明している。人類の支配に地球など不要、故に豊かさの象徴である地球そのものを滅ぼす。それがドゥガチの真の目的だったのだ。
地球滅亡のカウントダウンが迫る中、追っ手に襲われたトビアたちを助けたのは撃墜されたはずのキンケドゥだった。死の縁から生還した彼は、木星帝国の暴挙を阻む乾坤一擲の策を携えて散り散りになった仲間を集めていたのだ。

キンケドゥ「行くぞ、トビア…奇跡を見せてやろうじゃないか!」

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いざ決戦の地へ、前代未聞の奇襲作戦

大気圏上空で核攻撃の準備に入っている木星帝国主力艦隊に、地球上から直接ロケットでMSを打ち上げて接近する電撃作戦。かつて敵対した地球連邦軍の部隊までもがそれに協力し、トビアたちは木星帝国主力艦隊に決定的な一撃を加える。しかし、ドゥガチはそれでも野望の成就を諦めず、巨大な機動兵器モビルアーマーに乗り込み地球へと降下。自らの手で核ミサイルをバラ撒き、地球を死の星に変えようとする。
キンケドゥが、他の仲間たちが、それぞれに戦場で命を懸ける中、トビアただ一人がドゥガチを追撃。どことも知れぬ洋上で、地球と人類の命運をかけた最後の戦いが始まる。

トビア「もうやめろ、ドゥガチ! 何故そうまでして地球を滅ぼそうとする!!」
ドゥガチ「きさまごときに何が分かる! わしはひとりで木星圏を大きくしてきたのだぞ!」

地球から隔絶された土地、水も空気も自分で作り出すしかない木星。70年以上もの年月をかけて、ドゥガチはそこを人が住める場所へと変えていった。そしてようやく国と呼べるほどの力を持つようになった時、地球から政略結婚を持ち掛けられた。
地球に住む者たちの傲慢。政略結婚と分かって断れない屈辱。何より妻となった女の持っていた、豊かな環境の中でしか育まれない自然な優しさ。その何もかもが、ドゥガチの人生を否定するものだった。

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トビアvsドゥガチ、地球の命運を賭けた最後の戦い

地球不要論など言葉の飾り。自分の人生を、木星圏のために費やした全てを否定するあらゆる存在を、自らの手で滅ぼし尽くす。それがドゥガチの真の目的だったのだ。

トビア「たったそれだけのことで、こんな戦争を起こしたのか!?」
ドゥガチ「そうだとも! わしが真に願ってやまぬものは唯ひとつ! 紅蓮の炎に焼かれて消える、地球そのものだ!」

ドゥガチの怨念をどこにでもいる人間の妄言と言い切り、トビアは相打ちに近い形ながら彼の乗る大型モビルアーマーを撃破。駆け付けたキンケドゥにとどめを刺される形で、ドゥガチの野望は潰える。
全てが終わった後、キンケドゥとベラは地球に残り、トビアは彼のガンダムを譲り受けて生き残った仲間たちと共に宇宙へと上がる。物語はここで一度終焉を迎えるものの、クロスボーン・ガンダムを巡る宇宙世紀の伝説はまた別の形で続いていくのだった。

『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の登場人物・キャラクター

※声優は全てゲーム版のものです。

宇宙海賊軍(クロスボーン・バンガード)

トビア・アロナクス(CV:山口勝平)

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本作の主人公。15歳。地球圏のコロニーの生まれで、交換留学生として木星圏を来訪。そこで木星帝国の野望の一端を知ってしまい、始末されかかったところで宇宙海賊軍に保護される。当初は戸惑うも、木星帝国の野望の危険性やその暴政に苦しむ木星の人々を見て、自らの意志で宇宙海賊軍に参加。木星帝国との戦いに身を投じる。
ガンダムシリーズの主人公としては珍しく、前向きでバイタリティに溢れ、歳相応の未熟さと柔軟さを持つ、心根のまっすぐな少年。家族を愛し、兄貴分のキンケドゥを慕い、自分よりも他の誰かに向けて振るわれる理不尽な行いに怒り、ベルナデットを守るために奮闘する姿は、古き良き少年漫画のヒーローそのものである。
MSパイロットとしての腕前は、一言で言うと「波がある」。数か月でキンケドゥと並ぶ宇宙海賊軍の主力に上り詰めるだけの才能はあるが、実力がテンションに左右されやすく、強敵を圧倒することもあれば、あっさり窮地に陥ることもあった。
作中何度かニュータイプ(優れた直感や共感力を持つ、宇宙世紀において“少しだけ進化した人類”と定義される存在)の片鱗を発揮するが、その力に頼ることも、飲み込まれることもなく、人間として戦い抜いた。

ベルナデット・ブリエット / テテニス・ドゥガチ(CV:夏樹リオ)

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本作のヒロイン。13歳。物語冒頭、地球への密航を企てるも見つかってしまい、彼の下に逃げ込んでくるのがトビアとの出会い。
お淑やかで礼儀正しく、優しくて聡明。お姫様らしい上品な雰囲気の少女。キャラクターデザインには作画担当の長谷川裕一の趣味が多分に発揮されており、嗜好の異なる富野由悠季からは何度かデザインの変更を提案されたという。
木星帝国総統クラックス・ドゥガチの実の娘で、本名はテテニス・ドゥガチ。ベルナデットという名前は、咄嗟に名乗った地球生まれの母親の旧姓名である。
敵国の姫君というどちらの勢力にとっても重要な人物で、周囲に明確な味方がいない中、ひたすら彼女のために奔走するトビアと親しくなっていく。
父の真意を知るべく、母が教えてくれた地球の姿を自分の目で見ようと地球行きを望む。偶然から宇宙海賊軍に保護された後は、トビアとの交流を経て父の野望は間違いであると悟る。それでも父は本当は優しい人間で、心の底では自分を愛してくれているのではないかと密かに希望を抱き続けた。
最終的には彼や生き残った宇宙海賊軍の仲間たちと共に、宇宙へと旅立っていった。

キンケドゥ・ナウ(CV:辻谷耕史)

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