グランディアIII(Grandia III)のネタバレ解説まとめ

『グランディアIII』とは、2005年スクウェア・エニックスよりPlayStation 2用ソフトとして発売されたRPGゲームである。グランディアシリーズの第4作目にあたるが、今までの作品とは全く異なった舞台である。幼い頃、飛行王「シュミット」に憧れた主人公ユウキは、飛行機による大陸横断を目指す中で神人(コミュート)のアルフィナと出会う。行方不明の兄を探すアルフィナを助けるため共に旅立ったユウキは冒険の中で聖獣と神人の宿命を知り、世界の真理に触れ成長していく。

『グランディアIII』の概要

『グランディアIII』とは、2005年8月4日スクウェア・エニックスよりPlayStation 2用ソフトとして発売されたRPGゲームである。『グランディアシリーズ』のナンバリングとしては第三作目として作られたこの『グランディアIII』は、『グランディアII』の発売から約5年の時を経て、ゲームアーツ開発により発売された。PlayStation 3のゲームアーカイブスにて配信もされていたが、2015年1月15日に終了している。
本作では特に3Dグラフィックスに重点が置かれており、当時のRPGゲームの中でクオリティの高い演出が評価されていた。バトルシステムや魔法、アイテムなどのゲームシステムは、初代「グランディア」から続くシステムを継承しており、シリーズファンも納得のいく仕上がりとなっている。舞台や世界観は1、2とも異なる世界を描いており、主人公の年齢は前作2とほぼ同じである。今作は「空」を舞台とし、初代グランディアを思わせる冒険活劇となっており、聖獣と呼ばれる神の化身を巡った争いや、兄弟の絆、仲間との信頼など、人間関係や心の機微の描写がふんだんに盛り込まれたストーリー展開となっている。
また、今作では有名俳優が声優を務めており、それも魅力の一つである。主題歌は歌手のmizが歌う『In The Sky』でファンからの支持も熱く当時高い評価を得ていた。

『グランディアIII』のあらすじ・ストーリー

旅立ち:神人アルフィナとの出会い

試作機を操縦するユウキ(右)後部に紛れ込んでいたミランダ(左)

山間部にある壺作りの村・アンフォグに住む主人公ユウキは母親のミランダと二人で暮らしていた。ユウキは幼い頃見た映画に登場した有名な飛行機乗りである飛行王・シュミットに憧れ、いつか空を飛ぶことを夢見ていた。
ユウキは同じ夢を見ている親友のロッツと共に日夜飛行機制作に勤しみ、ついに試作機19号機を完成させる。試運転決行の夜、大陸目指して離陸したユウキだったが、後部座席に紛れ込んでいたミランダのせいで重量オーバーとなり森へ墜落しそうになってしまう。
その時、森の中で馬に乗った兵士たちに追われている馬車を見つけたユウキたちは、その馬車に女の子が乗っていることに気づいた。彼女を助けようとするが飛行機は遂にコントロールを失い馬車のそばに墜落してしまう。何とか怪我無く助かったユウキとミランダに兵士たちが襲い掛かるが、2人で協力し気絶させることに成功した。馬車に乗った女の子を助けようと近くを探索するが、肝心の少女が見当たらない。さらに森の奥を探すと少女は黒づくめの怪しい男・デュンケルに詰め寄られていた。ユウキたちの登場によってデュンケルは立ち去ったため、ひとまず少女をアンフォグの村へ連れ帰ることにした。
アルフィナと名乗ったその少女を探しに、翌日アンフォグの村へ兵隊長のコーネルがやってくるが、ユウキとミランダは撃退し追い返す。アルフィナから話を聞くと、彼女は人々に豊かさをもたらすといわれている神の化身・聖獣の意思を人々に伝える「神人(コミュート)」と呼ばれる種族で、人が聞くことのできない聖獣の声を聞き人々に伝える儀式を行うため海の向こうの大陸にあるアークリフへ向かうところだったという。事情を知ったユウキたちは大陸への船が出ている港町メンディまで彼女を送ることにした。

船探し:ギャンブラー・アロンソとの共闘

アルフィナ(中央)に馴れ馴れしく迫る、樽詰めにされていたアロンソ(左)にミランダ(右)は呆れている

サバタール海岸の船着き場だった場所を訪れるが、そこはすっかりさびれていて、長いこと使われていないようだった。誰もいない海岸から人の声が聞こえてきたので辺りを探索すると、樽の中から声がする事が分かった。ミランダがその樽を開けると中から男が現れた。その男はアロンソと名乗り、助けてくれたお礼に何でもする、と言った。大陸に渡りたいとアルフィナが言うと、「俺の船で届けてやる」とアロンソは意気揚々と答えたのだった。
港町サバタールへ行くとアロンソは姿を消してしまう。町の中を探し回ると彼はカジノ場にいた。カジノ場の女主人ビアンカに再戦を申し出るアロンソ。彼は自分の船や服、所持品などの一切を賭けの担保に奪われていたのだった。アロンソはいつの間にかくすね取ったアルフィナのブローチを賭けてビアンカに挑むが、またも負けてしまいブローチも奪われてしまう。後がなくなってしまったアロンソは「次の勝負で負けたらビアンカと結婚する」と言って翌日の勝負に全てを賭けるのだった。
翌日の勝負、最後の一手の瞬間ミランダはアロンソにキスをするフリをした。アロンソに惚れていたビアンカはその様子に激怒、一瞬のスキが生まれアロンソはイカサマを暴くことに成功した。こうして無事船と服、ブローチを取り戻すことができたユウキたちは大陸へと出航することができたのだった。

飛竜使いのウル:不思議な世界・バース界へ

飛竜乗りのウルと出会う

アロンソの船で海を渡るユウキたちは、飛竜乗りのウルと出会った。
ウルは、最近謎の地震が発生していること、地震が発生すると黒い渦が現れ、その渦がバース界につながっているということ、バース界は死の世界らしいという噂があることを教えてくれた。バース界は聖獣の故郷で、豊かな楽園であると聞いていたアルフィナはその情報に動揺してしまう。
一方でユウキが飛行王シュミットに憧れていることを知ったウルは、シュミットが大陸の町メンディにいること、彼に会いに行くならば途中のランドート島にある彼の好物・レムの実を持っていくといいと助言する。ユウキ達はランドート島でレムの実を手に入れた。ちょうどその時、謎の地震が発生し、黒い渦が現れる。渦に飲み込まれたアルフィナを追おうとするユウキをミランダが止めるが、彼女の制止を振り払ってユウキも渦へ飛び込んだ。
渦の先には全てがガラスでできている不思議な世界が広がっていた。生き物の気配がないその世界を2人が進んでいくと、背中に羽の生えた少女に出会う。少女はバイオリンを弾きながら「この世界は忘れられるべきなのです」と言い、バイオリンの力で2人を元の世界へと返そうとした。少女も一緒に連れて行こうと彼女の手に触れたアルフィナだったが、その冷たさに驚き手を離してしまった。2人は無事ミランダ、アロンソと合流することができ、メンディの町へとたどり着くのだった。

飛行王シュミットとの出会い:ユウキの本当の旅立ち

飛行機を作ってくれることになった飛行王シュミット(右)

メンディの町に着いたユウキがシュミットの元を訪れると、シュミットは「昔はレムの実を持ってきた者にだけ飛行機を作っていたがここ最近は誰も持ってきていない。それにお前のような若造に…」と告げ、ユウキに飛行機を作ってやることを渋った。しかしユウキはレムの実を渡し、熱意を伝えると、シュミットは「飛行機を作ってやる」と頷いてくれたのだった。
一方でランドート島においてユウキが自分の手を振り払ったことにショックを受けていたミランダは、「ユウキの母親でいられる自信がない。子供のことは何でも分かると思っていたのに」と不安な胸の内をアロンソに打ち明ける。アロンソは「男はいつか自分の翼で飛び立たなくちゃならない瞬間が来るものだ」と言い、親離れの時期が来ていることを伝えるのだった。それを理解したミランダはアークリフまでアルフィナを送り届けたいというユウキの気持ちを尊重しつつ自分とアロンソはついていかずこのまま船旅に出ることを宣言する。そしてユウキはシュミットから貰った飛行機に乗って、アルフィナと共にアークリフを目指すのだった。

アークリフ神殿:儀式の失敗

アークリフ神殿での儀式に臨むアルフィナ

シュミットから貰った飛行機に乗ってアークリフへ向かうユウキたちの前に、乱気流と共に巨大な蛇が現れた。蛇の上に佇む人影を確認しようとすると、それがアルフィナが探していた彼女の兄であるエメリウスであることが分かる。しかし声をかけようとしたところで機体が蛇の身体に接触し破損、それが原因で墜落してしまう。それでも何とかアークリフ神殿にたどり着いたユウキとアルフィナは儀式の準備の為に神殿に泊まることになった。そこでユウキは、元々は兄のエメリウスが神人を継いで儀式を行うはずだったことをアルフィナから聞かされる。兄が失踪し、今は自分の役目となったことに不安をこぼすアルフィナに「ここまで自分で選んできたんだろう」と元気づけるユウキ。
翌日、アルフィナは儀式を行い聖獣グリフを召喚する。グリフはアルフィナに「どんな時も愛を忘れるな」という言葉を告げる。しかしそこに兄のエメリウスが乱入し、「聖獣などいらない、人の世界は全て人のもの。我こそがこの世界に君臨する」と宣言した。そしてグリフを殺し、黒いオーブを取り出して稲妻を呼び大地に根のようなものを張り巡らせて神殿を破壊した。壊れゆく神殿から脱出しようとする2人の前に現れたのはデュンケルだった。「これはお前の判断が招いた結果だ、アルフィナ」と責めるデュンケルは「エメリウスに関わるな」と言い残し姿を消した。
2人は何とかメンディまで逃げ戻ったが、アルフィナはショックで寝込んでしまった。ユウキはウルと再会し、もう一度シュミットに飛行機を作ってもらうべくレムの実を取りに行く。無事レムの実を手に入れてもう一度飛行機を作って欲しいと頭を下げるユウキに、シュミットはユウキが持ち込んだ設計図の通りの飛行機を作ってやるのだった。ユウキたちが奔走している間にすっかり具合が良くなったアルフィナは、ウルから「飛竜の谷に聖獣がいる」との情報を得てそこへ向かうことを決める。それは、グリフの遺言である「他の聖獣たちに自分の死を伝えて欲しい」というメッセージを伝えるためだった。

飛竜の谷:聖獣ドラクとの出会い

オーブを授けてくれた聖獣ドラク

聖獣ドラクに会うために飛竜の谷を目指すユウキたち。しかし谷を守るガードたちに襲われてしまう。元々飛竜の谷出身のウルだったが、故郷を捨てた裏切り者扱いされ、容赦ない攻撃を受ける。なんとか飛竜の谷の入り口に来たユウキたちだが、門を守る飛竜の民たちは「もう何年も神人が現れず聖獣の声を聞けない我々ができることは聖獣を守ることだけだ」と言ってユウキたちを追い返そうとした。しかしドラクの呼びかけによって開門され、アルフィナはドラクと会うことができたのだった。
ドラクは、エメリウスの持つ力は「ゾーンの力」と呼ばれるものであることをユウキたちに教える。そして「アルフィナ、お前はまだ未熟だが、時の流れを信じよ」と告げると、自分の力を込めたオーブをユウキたちに授け、「東の砂漠にも聖獣がいる」と教えるのだった。ユウキたちは東へと向かうことになった。

バクラの集落:族長ダーナとデュンケルの過去

バクラの集落族長のダーナ(左)はかつて恋人がおり、それがデュンケル(右)だった

東にあるバクラの砂漠の中心にあるバクラの集落に到着したユウキたち。彼らを出迎えたのは族長のダーナだった。精霊のカードによる占いでユウキたちの来訪を知っていたダーナは快くユウキたちを出迎えた。しかし、聖獣グリフの最期の言葉が「どんな時も愛を信じよ」であること、それは愛を忘れてはいけないという意味だと思うとアルフィナが告げると、何かを思い出したように態度を一変させ「愛は悲しみを生むだけ」とユウキたちを追い返し引きこもってしまった。ユウキたちが仕方なく宿に泊まると、その日の夜、ヨウトの像の前で歌を歌うダーナを見つける。ダーナは、かつて自分に恋人がおり、その恋人がバクラの族長であったこと、その恋人が3年前突然失踪してしまったことを告げた。アルフィナはダーナがまだその恋人のことを想っていることを悟る。
そんな彼らの前にデュンケルが姿を現す。するとダーナは彼を見て明らかに動揺した。デュンケルこそがダーナのかつての恋人でありバクラの元族長だったのである。デュンケルはダーナに「バクラを捨てろ。お前にだけは生き延びて欲しい」と思いを告げ、ダーナを抱きしめた。しかし聖獣ヨウトの像を睨みつけると、「かつての親友エメリウスによる聖獣殺しという凶行を止める」という、自らに課した宿命を思い出したのか、彼女を離しその場を去ってしまう。デュンケルが生きていたことに希望を見出したダーナは、ヨウトがいる遺跡へとユウキたちを案内するのだった。
ユウキたちが遺跡の最深部へ向かうと、奥へ向かう門が破壊されているのを発見した。嫌な予感を覚えたユウキたちが奥へ進むと、そこにはヨウトの命を狙うエメリウスの部下コーネルとヴィオレッタの姿があった。彼らを撃退した後、ユウキたちはヨウトと遭遇する。ヨウトは「生きるとは失うこと。真実は失われたものの中にある」と告げ、オーブを託すのだった。
バクラの集落に戻ったユウキたちはダーナから、デュンケルは失踪直前エメリウスと共に集落北にあるヘルアセルからバース界に旅立ったことを教えてもらう。その足取りを辿ることで、なぜエメリウスが聖獣を殺すに至ったかが分かるかもしれないと思ったユウキたちは、デュンケルを追いかけたいダーナも仲間に加えヘルアセルへ向かい、バース界への扉を開く鍵となる「族長の証」を使ってバース界へ旅立つのだった。

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