パンズ・ラビリンス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『パンズ・ラビリンス』とは、「パシフィック・リム」「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督による、内戦後もゲリラ戦が続くスペインを舞台にしたダークファンタジー。母の再婚相手である軍人が暮らす山奥の砦にやって来た少女が、つらい現実から逃れるため童話の世界に浸っていく物語で、現実世界と少女が見る幻想世界が巧みに絡み合うストーリー展開。06年スペイン・メキシコ・アメリカ製作ながら第79回アカデミー賞で撮影賞・美術賞他を受賞。07年・日本公開。

メルセデスの弟でゲリラのリーダー格。
姉の協力を頼りにしているが、反面、自分の敵の砦に彼女がいることに心配している節もある。

パン(演:ダグ・ジョーンズ、吹替:山口りゅう)

オフェリアがおとぎ話の世界に浸ったときに現れる、迷宮の守護神。地下の王国の番人でもある。ヤギのような大きな角を持ち、両足もヤギの形をしている。
オフェリアが地下の王国の王女であることを確認するために、彼女に3つの試練を与える。
オフェリアに対して、穏やかに接するときもあれば、威圧的な態度をとることもある。

ペイルマン(演:ダグ・ジョーンズ)

オフェリアが第2の試練で出くわす緩んだ肌をした異様な風体の怪物。顔に目がなく、皿に乗った目玉を両手に手のひらに埋め込み、顔に当てることで相手を見ることができる。
普段は、椅子に腰かけて静止しているが、誰かがテーブルの料理を口にすると立ち上がって食べた者を襲い食い殺そうとする。
オフェリアは、ついブドウを摘まみ食いしたことでこの怪物に襲われ、彼女を助けようとした妖精達が噛み千切られて食われてしまう。

大ガエル

オフェリアが第1の試練で、イチジクの大樹の下に潜り込んだときに出くわす大ガエル。
オフェリアの頬を這う虫を長い舌を伸ばして取り、彼女をちょっと驚かせる。でも、彼女の策略で魔法の石を虫と間違って飲み込んでしまい、白くてドロリとした内臓の塊のようなものを口から吐き出してペチャンコになってしまう。

ナナフシ&妖精

オフェリアが、砦へ行く途中で目にした昆虫。
砦まで飛んで来て、オフェリアがおとぎ話の本に描かれた妖精の絵を見せると、その姿に変身する。そして、彼女を迷宮の守護神人パンのところまで導く。

妖精に変身するナナフシ。

『パンズ・ラビリンス』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「世の中は残酷なのよ。それを学ばなくては。たとえ傷ついても」

母のベッドの下入れたマンドラゴラの根をヴィダルに見つけられたとき、母のカルメンがオフェリアに言うセリフ。
現実に目をそむけて、おとぎ話の世界に夢中になる娘に言い聞かせる言葉だが、先の夫を戦争で失い苦労を重ねて再婚した母だけに説得力がある。だが、オフェリアにとって現実は辛い事ばかりだけに、母の言葉を素直に受け入れることが出来ないところも妙に納得してしまえる。彼女にとって、おとぎ話の世界に浸ることが唯一の心のよりどころだったから。

「豚は さばいてやる」

ヴィダルに掴まり拷問されそうになったメルセデスが、エプロンに巻き込んでいたナイフで縄を解き、彼を刺して口に突き入れる場面でヴィダルに向かって吐くセリフ。
「腐った豚め、あの子(オフェリア)に手出しはさせない。豚はこうやってさばいてやる」と言い放ってヴィダルの唇を一気に引き裂く、メルセデスの勇ましさが際立つシーンでもある。
唇を切り裂かれたヴィダルが、自分で傷口を縫う場面が後に出てくるが、この場面は見ているだけで生理的にヒリヒリしてしまいそう。

切り裂かれた唇を縫うヴィダル。

「無垢なる者の代わりに君は血を流した。それこそが最も重要な最期の試練だった」

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