あそびあそばせ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あそびあそばせ』とは、涼川りんによる漫画作品。白泉社の漫画雑誌『ヤングアニマル嵐』2015年6号に読み切り作品として掲載後、白泉社のWebコミックサイト『ヤングアニマルDensi』にて2015年6月26日より連載開始された。
2018年7月からアニメ化されている人気作品だが、かわいらしい表紙とは裏腹に凄まじい顔芸の連続で普段の絵柄と激しいギャップがあり、そのギャップにはまった読者によってSNSで話題となった。

『あそびあそばせ』の概要

『あそびあそばせ』とは、涼川りんによる漫画作品で、白泉社の漫画雑誌『ヤングアニマル嵐』2015年6号に読み切り作品として掲載後、白泉社のWebコミック配信サイト『ヤングアニマルDensi』にて2015年6月26日より連載開始された。
第30話からは同社の『ヤングアニマル』に移籍した。

主人公達が様々な遊びに挑戦したり、議論しながら新しい遊びを開発したりする日常を描いており、作品のコンセプトは「美少女×お遊戯コメディ」となっている。

表紙になっている少女達のかわいらしい絵柄でほのぼのした内容の美少女作品という印象を与えるが、蓋を開けたら「変顔」と呼ばれる顔芸の連続に、女子中学生らしからぬ下ネタ発言など、表紙とは凄まじいギャップがあり、そのギャップにはまった読者によってSNSで拡散され一躍人気作品になった。

2018年7月からアニメ化されるが、作品の最大のセールスポイントである絵柄と内容のギャップを公式自ら「表紙詐欺」と呼ぶCMを流すなど、世間の評価を利用した宣伝をしており、こちらもSNSを中心に大きな話題となった。
アニメの放送時には「#あそびあそばせ」に「#asobiasobase」といった『あそびあそばせ』に関するハッシュタグがTwitterでトレンド入りするなど、2018年夏アニメ屈指の人気作品として大きな成功を収めた。

『あそびあそばせ』のあらすじ・ストーリー

ある日の放課後、教室に残って読書をしていた野村香純は、同じく教室に残ってあっちむいてほいをして遊んでいた(というより騒いでいた)本田華子とオリヴィアにうるさいと注意する。
華子は素直に謝る一方で、オリヴィアは特に悪びれる様子もなく、香純に対して「一緒にあっちむいてほいシマショウ」と誘う。
オリヴィアがあっちむいてほいのルールを無視して華子にビンタしていた光景を見ていた事もあり、香純は「嫌」と冷たい態度で突き放す。
香純が引き受けてくれないとまた自分がビンタされるハメになってしまうため、華子は香純に「一回だけ相手してください」とお願いし、香純も一回だけと仕方なく引き受ける。

ビンタする気満々のオリヴィアは早速じゃんけんに勝つと、巨乳である香純の胸に強烈なビンタをかます(ちなみに、華子の場合は空振りだった)。
次のじゃんけんは香純が勝ち、さっきの仕返しと言わんばかりにオリヴィアに強烈な鼻フックを決める。
そして「これが本当のあっちむいてほいよ」と言い残して教室を立ち去った。

その後、華子とオリヴィアは廊下で鉢合わせした香純から相談があると声を掛けられる。
その相談内容とは、中間テストで2点という壊滅的な数字を残した英語を何とかするために、オリヴィアに英語を教えて欲しいというものだった。
勿論、ただ単にお願いするのでなく、さっきあっちむいてほいに付き合った事を盾に、お礼として教えて欲しいと香純は迫る。
一見すると英語のネイティブスピーカーに見えるオリヴィアだが、実は両親が外国人というだけで日本生まれの日本育ちであり、英語もまともに話せない、金髪碧眼という外見以外はほぼ日本人同然だった。

「隣の席の華子がアホそうだったため、カタコトキャラを演じてからかっていた」などと正直に話せるはずもなく、加えて「英語を教えろ」という香純の鬼気迫るオーラから「実は英語が話せません」と白状出来るはずもなく、オリヴィアは八方塞がりになっていた。

「異文化の遊びに興味があって、日本の遊びを調べているから時間がない」と苦し紛れに言い訳して逃れようとするが、香純が日本の遊びを教える代わりにオリヴィアが英語を教えるという条件を提示され、完全に逃げ場を失ってしまう。

次の日、香純は手軽にスリルを味わえるようペンで指の間を突く遊びを教える(香純もオリヴィアも無駄に突くスピードが速い)。
遊びはペンからコンパスへとエスカレートし、恐怖心でオリヴィアはギブアップしてしまう。
そして、負けた罰ゲームとしてアメリカ人がよく使う日常会話を教える事になるが、英語が出来なければアメリカ人でもないオリヴィアは当然教えられるはずもなく、苦し紛れに"Give me chocolate"と適当な言葉を教える。
香純はそれが本当に日常会話なのか疑うが、アメリカ人は毎日チョコをせがむというオリヴィアの適当な言い訳を華子が信じた事により香純も納得する。

その後、テニスが上手くなってもリア充にはなれないという理由で部活を辞めた華子は、部活を作ろうと提案する香純に賛同して三人で部を立ち上げる事になる。
部の名前と活動内容に関して、自分が主導で英語を教える事になってしまうため英語研究会は嫌とごねるオリヴィア。リア充っぽい名前にして欲しい(遊んでいるイメージが希望)という華子の要望を合わせて香純は「遊び研究会」を提案し、一度はそれに決まるが、最後の最後で華子が「遊び研究会じゃちょっとダサい」との理由で「遊び人研究会にしよう」と意見する。

わざわざ名前に「人」を加える必要性はあるのかと香純は難色を示すが、自分の部を立ち上げた喜びで他の事は何も見えていない華子は、香純を強引に振り切って部の名前を「遊び人研究会」と命名する。
こうして、あそ研こと遊び人研究会が誕生し、オリヴィアも英語のテストの成績が25点と悲惨だった事から英語が出来ず、日本語がペラペラである事があっさり判明するのだった。

『あそびあそばせ』の登場人物・キャラクター

遊び人研究会 / あそ研

本田華子(ほんだはなこ)CV:木野日菜

作品の主人公であるあそ研メンバーの一人。

テストでは学年上位、所属していたソフトテニス部ではエースとして活躍と文字通りの文武両道。実家は金持ちのお嬢様で、性格も明るく活発。

プロフィールや彼女の設定だけ見ると、クラスの人気者になる要素しかなく、自身が夢見ている、学校内外で充実した「リア充生活」を謳歌する人生の勝ち組のように見えるが、リア充を嫌う嫉妬深さと、奇抜すぎるファッションセンスを初め一般人とは色々な意味でズレている残念な思考回路のせいで人生を大きく損している。

リア充っぽいという理由からソフトテニス部に所属していた。部員が他校の男子との合コンを楽しむ中、自身は練習と試合に追われる日々でテニスが上達してもリア充になれない事に嫌気がさして退部する。
その後、オリヴィア、香純とともにあそ研を立ち上げるが、学力だけ無駄に高いが思慮の浅い行動が目立つ「勉強が出来るバカ」であり、彼女の行動からトラブルや面倒事が起きるため(話を転がすトリックスターとしてトラブルを起こし、最終的に損をするのが彼女の「役割」であるため気の毒ではあるが)リア充とは程遠い日常を送っている。

オリヴィア(Olivia)CV:長江里加

作品の主人公であるあそ研メンバーの一人。

実は転校生で、転校の挨拶の際、緊張してカタコトになってしまい、隣の席になった華子に挨拶したところ自分以上に緊張する姿を見て「アホそうだからこのままカタコトキャラとしてこいつをからかって遊ぼう」と日本語がペラペラ(というか日本生まれの日本育ちのため日本語がむしろネイティブ)であるにも関わらずカタコトキャラとして華子達に接する(教師達はオリヴィアが日本語ペラペラである事を認識しており、何故日本語で話さないのかと教師から注意を受けている)。

後で返って来た英語のテストが25点とボロボロだった(中間で2点だった香純は1点と更に悪化している)事が発覚し、華子と香純には英語が話せず日本語ペラペラという事がすぐにバレてしまうが、華子も香純も彼女を見放す事はせず、友達として、同じ部の仲間としてこれまで通りに接してくれる事に感謝する(3人で仲良く抱き合う一方で、華子はカタコトキャラで自分をからかっていた事やあっちむいてほいの理不尽なビンタなどオリヴィアからの仕打ちに腹を立てていた)。

華子の行動が色々な意味で常識外れなため相対的にまともな「常識人」ポジションであり、日本語がペラペラという事が発覚してからは華子達の奇行に対して読者の声を代弁するツッコミ役として活躍する。

クラス内で見せるカタコトキャラや、成績が悪い(編入試験では国語90点とむしろ優秀なはずだが、期末では全教科赤点の快挙を達成している)事以外は常識的な言動が多いが、両親の国(国名は不明)で開発されている、細菌を発見して捕まえるゲームや、かわいらしい動物キャラクター同士が殺し合うゲームなど、一般人の常識では理解出来ない謎のゲームが絡むと逆に華子達がツッコミ役に回るほどのテンションを見せる。

また、金髪碧眼の美少女を体現したような容姿からは想像出来ない、強烈なワキガ(華子曰く「それ…教室にいればみんな気付くレベルだから!!!」)の持ち主であり、罰ゲームとしてオリヴィアの腋の臭いを嗅いだ華子が「アポクリン汗腺!」と叫びながら悶えるなど強烈な臭いを発している。

本人も自分が臭い事を気にしており、後述する『バナナ文書』によって自分のワキガが機密扱いになっていた事を知ると、誰かが自分を売ったと逆上するが、もう慣れたという華子達のフォローになっていないフォロー(臭い事は否定していない)によって立ち直った。

野村香純(のむらかすみ) CV:小原好美

作品の主人公であるあそ研メンバーの一人。

常に敬語で話す礼儀正しい性格で当初はクールな雰囲気だったが、徐々に穏やか物腰で話すようになる。恥ずかしがりな一面もあり、よく赤面している。
普段は大人しそうな表情だが、怒ると顔付きが豹変し、オリヴィアに鼻フックを決めるなど恐い一面を見せる。

英語の成績は2点(期末は1点)と壊滅的に悪く、オリヴィアに遊びを教える代わりに英語を教えてくれるよう頼んだ事からあそ研としての活動が始まる。
オリヴィアが英語を話せない事が発覚して英語を教わるという目的は頓挫するが、オリヴィアが大事な友達である事に変わりはないと、3人で色々な遊びを楽しむあそ研としての活動は継続している。

BL小説の執筆を趣味としており、ゲームや漫画、小説などの二次元で妄想を楽しんでいるが、実際の男性は苦手で慣れるまではまともに話せないほど苦手(そもそも前多やオリヴィアの兄など作中で登場する男性キャラクターの大半はまともではないため、香純に限らず慣れるまで彼らと普通に接するのは難しい)。

壊滅的な英語を何とかしようと努力はしている(華子も香純の努力「だけ」は認めている)が、一向に結果が出る気配がない(一番英語が出来るのは華子だが「ネイティブとは違う受験英語は教わりたくない」という上から目線の無意味に高いプライドが邪魔している)。
ちなみに、全教科赤点のオリヴィアは「勉強なんて赤点回避出来ればいい」というスタンスで勉強も赤点回避の努力もしていないため、華子と香純から呆れられている。

超常現象科学部 / 超学部 / オカ研

岡るう(おかるう) CV:金澤まい

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