君の膵臓をたべたい(キミスイ)のネタバレ解説・考察まとめ

『君の膵臓をたべたい』とは、2018年に公開されたアニメーション映画。
住野よる著の2015年の同名小説を原作とした作品であり、2017年には実写映画版が公開されている。スタッフは本作が初監督となる牛嶋新一郎が監督・脚本を担当。制作会社はスタジオヴォルン。
孤高な主人公の少年「僕」と膵臓の病で余命わずかの快活な少女の青春模様や、キャラクターの葛藤・成長が描かれる。劇中の経過時間は約4ヶ月ほどで、独特なタイトルの本当の意味が劇中終盤でようやく明かされる。

『君の膵臓をたべたい』の主題歌・挿入歌

オープニング、主題歌、挿入歌はすべてロックバンドsumikaが担当。
住野よるは以前からsumikaのファンだったため、起用の知らせを受け取った際にはとても嬉しかったと語っている。

主題歌:sumika『春夏秋冬』

本作の主題歌にして、エンドロールで歌詞の字幕付きで流れる曲。
作詞:片岡健太、作曲:sumika。sumikaの楽曲において、バンドメンバー全員で作曲したのはこの曲が初。

以下は歌詞の一部の引用。

ご飯の味 花の色 加工のない甘い香り
人肌を数字じゃなく 触覚に刻んでくれた
鼓膜にはAh 特別なAh 五感の全てを別物に変えてくれた

出典: www.oricon.co.jp

「僕」が桜良と出会ったことでどれだけ救われたかが表現されている。
「人肌」という歌詞については、劇中 病室で2人が抱き合うシーンで桜良が語っているように人のぬくもりを互いに与えあっていたことが示唆され、それをはじめとした、共に過ごした様々な時間が「僕」の五感を変えてくれたのだろう。

また、曲の終盤では春樹が桜良の死を乗り越え、前へ進んでいく心情が表現されている。住野は「終盤からラストまでは作品全体のテーマと本当に重なる」と語っている。

オープニング:sumika『ファンファーレ』

オープニング曲。作詞・作曲:片岡健太。

「幕開け感を出したい」と考え製作されたという。また、本作の主人公は高校生だが、片岡がバンド活動を始めたのもその頃からだったため、当時の気持ちを取り戻した楽曲になったと語っている。
住野は「毒の混ざった歌詞を、キャッチ―な曲調で歌う」というsumikaの魅力が表現された曲と評している。
牛嶋は「サビへ向かって助走をつけて一気に爆発するような、エネルギッシュな曲」と評しており、「曲が映像にのったとき、とても美しい化学変化を起こせたと思っています」と語っている。

劇中歌:sumika『秘密』

劇中歌。作詞:片岡健太、作曲:小川貴之。

中盤で春樹と桜良が打ち上げ花火を見るシーンで使用される。

歌詞は主に桜良の心情が表現されている。春樹と抱擁することで体温を感じる嬉しさや、彼に必要とされることの喜びが溢れている。同時に、この時点で桜良は病状が悪化していて、余命が半分に縮まっていたことを春樹に隠していた切なさも表れている。

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