かくりよの宿飯(第23話『封じられた力と開かれる心』)のあらすじと感想・考察まとめ

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雷獣のひねくれた策略によって、声と味覚を奪われた葵。海宝の肴作りは鶴童子たちが引き受けてくれることになった。雷獣に再び襲われた葵は、あやうく食われそうになる。その時、雷獣の苦手とする白夜が突然現れ、葵は雷獣から逃れることが出来た。白夜が招待した縫ノ陰様と律子様の持つ掛け軸の中に、蓬莱の玉の枝があると教えられた乱丸と葵。2人は蓬莱の玉の枝探索のために、掛け軸の中に旅立つこととなった。今回は「かくりよの宿飯」第23話『封じられた力と開かれる心』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「かくりよの宿飯」第23話『封じられた力と開かれる心』のあらすじ・ストーリー

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葵を気遣う銀次

子供の頃にあやかしに助けられた夢を見ていた葵は、銀次の呼ぶ声で目を覚ました。
銀次「ご気分はいかがです?」
葵は布団の上でゆっくり身を起こした。
銀次「すみません。お酒に慣れていない葵さんに、かくりよの刺激の強い天然酒を飲ませてしまって」
葵は水を飲んだが激しい喉の痛みを感じた。
時彦「喉が痛いのだろう。強い霊力を宿す酒が体内に注がれたのだ、意識だって飛ぶ」
葵は眉間を押さえ、これが二日酔いなのかと感じた。葵の側で時彦が手拭いを絞っていた。
銀次「折尾屋の医務室です、時彦さんが筆頭湯守と医者を兼任しています」

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味噌汁を運ぶ鶴童子たち

鶴童子たちが二日酔いにいいと言う、しじみの味噌汁を作って持って来た。
葵は一口飲んで異変を感じ、もう一度味噌汁を飲んでみた。そして銀次に何か喋ったが声が出なかった。
銀次「もしかして声が出ない?」
葵は小さく頷いた。

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筆談をする葵

時彦が帳面と筆を用意した。葵は渡された帳面に『味が分からない』と書いた。
戒、明「味が分からない?」
時彦「おかしいなあ。人間が強い霊酒で体調を崩すことはあるが、味覚を失うなどあり得ない。何か特殊な呪いとしか。酒を飲む前、何かに触れたり口にしたりしなかったか?」
葵は雷獣に飴玉を口に入れられたことを思い出し、『雷獣が私にあめを』と帳面に書いて時彦に見せた。

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乱丸に謝る葵

時彦「飴は、秘酒の霊力に反応して味覚を縛る呪いの種だったんだ」
銀次「許せない。儀式の見届け人だとしても、私はあの人をこの宿から追い出します」
怒りと共に立ち上がった銀次の手を時彦がつかみ、銀次を引き留めた。そこへ乱丸がやって来て葵の惨状を見た。
乱丸「ひでえ有様だな。もう無理だ津場木葵、おまえに肴は作れない任せられない」
銀次は一時的なものかも知れないと乱丸に言ったが、乱丸は時間が無いからと、海宝の肴は鶴童子たちに任せることにした。
葵は帳面に『ごめんなさい』と書いて乱丸に見せた。
乱丸「別にてめえが謝る必要はねえよ、やってくれたのは雷獣様だ。俺たちの警戒も足りなかった、結果としておまえには任せられなくなっただけだ」
乱丸はそう言って部屋を出て行った。

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葵を寝かしつける銀次

銀次「あなたがいつも強く何だって華麗に解決してしまうから、私たちは期待を押し付け忘れていた。あなたが普通のか弱い人間のお嬢さんなのだということを」
葵は声を出せないので、黙って銀次の言うことを聞いていた。
葵「悪いのは私だ、警告されていたのに。その本人にやられてしまったのだから」
葵は心の中で呟いた。銀次は仲居に呼ばれて折尾屋に戻って行った。

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オムライスを作った葵

少し歩けるようになった葵は、旧館の台所に戻りオムライスを作って食べてみたが、味は分からないままだった。そこへ雷獣が突然やって来た。
雷獣「今の君はあやかしにとって、ただの食料だね。味覚を封じられて驚いたかい?」
葵「私の声を、味覚を返して!」
葵は心の中で叫んだ。
雷獣「聞こえなーい!少しはわかったかな?あやかしってのはそんなに人には優しくないんだよ」
雷獣は「折角だし、俺も君の手料理を味わっておこうかな」と葵の作ったオムライスを食べ始めた。

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オムライスを食べる雷獣

雷獣「これは酷い、やばいって葵ちゃん。うーんまずい、本当にまずいなあ」
雷獣は言葉とは裏腹に、葵の作ったオムライスを平らげてしまった。
雷獣「海宝の肴はおろか、天神屋の夕がおの営業も、借金の全額返済なんて永久に無理。ああまずい、まずい。はっはっはっはっはっはっは」
チビ「葵ちゃんをいじめるなです」
チビが叫びながら、きゅうりを持って走って来た。そして雷獣の足をきゅうりで殴りつけた。チビは雷獣の人差し指で空の彼方に弾き飛ばされてしまった。「チビ―!」と声無く叫ぶ葵の手を、雷獣が掴んで引き寄せ、葵の頭を両手で抱え込んだ。

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葵を食おうとする雷獣

雷獣「さあて、一番いいところで君を食ってしまおうか?天神屋の大旦那には悪いけど、いつも飄々としている奴を怒らせるのもまた一興」
銀次「葵さんから離れろ!」
銀次はやっと雷獣を見つけた。葵にかけた術を解いてもらおうと、銀次は部屋からいなくなっていた雷獣を探し回っていたのだ。
銀次「葵さんから離れて下さい、葵さんは大旦那様の大事な許嫁。その葵さんを食うだなんて、この私が許さない」
雷獣「へえいいのかなあ、300年前も君が盾突いたから、磯姫様は死んだんだよね」
銀次は過去のことに触れられ、言葉に窮した。
雷獣「この儀式は俺の気分次第で簡単に崩壊する。君だって一度は考えたんじゃない?津場木葵を食いたいって」

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雷獣に立ち向かう銀次

銀次「くだらないゲームには乗りません。私が葵さんを食いたい?そんなこと一度たりとも考えたことはない。私にとっての葵さんは希望、あの幼かった葵さんが今も生きて、温かな料理であやかしを幸せにしてくれる。それだけで私は、確かに救われているのだから」
葵は、やはり銀次が幼い頃に助けてくれたあやかしでは、と思った。
雷獣「あやかしってほんと温い存在に成り下がったよね。昔は容赦なく人間を食らい、恐怖と力で支配する闇に生きる存在だったのに!」
銀次は雷獣の言葉に圧倒され、立ち尽くしていた。

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白夜の登場

白夜「相変わらずのゲス具合だな、雷獣」
秘かに南の地を訪れた白夜が、被っていた笠を取りながら旧館に入って来た。
白夜「時代に適応できぬ愚か者め、私の顔を忘れた訳ではなかろう雷獣」
雷獣「びっ白夜!なぜここに?」
雷獣は白夜の顔を見るなり取り乱して、葵を突き放し、鍋の蓋を取って白夜に向けて盾にした。
白夜「以前刺客を使い葵君を襲わせたのも、貴様だと調べはついている。根性の腐りきったゲスめ無職め、葵君は契約上我らが大旦那様のもの、お仕置きの覚悟は出来ているかな?」

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自身の放った稲光に打たれる雷獣

雷獣「う、うるさい」
雷獣はそう言って、白夜に向けて稲光を放った。しかし白夜はこれを跳ね返して、雷獣は自分の放った稲光に打たれて悲鳴を上げ、走り去って逃げた。
白夜「逃げたか、腑抜けめ。次に会ったらタコ殴りにしてやる」
銀次「十分言葉のタコ殴りでしたよ。しかし雷獣様の白夜さんアレルギーは凄いですね」
白夜「あれは長生きをこじらせた化石だ。私のように健全な労働に勤しんでいればああはならん。それよりも、今日は客人を連れてきた」

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縫ノ陰夫妻の来館

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