偽物語(Nisemonogatari)の名言・名セリフまとめ

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「偽物語」は、西尾維新による小説「物語」シリーズの第三弾、及びそれを題材としたアニメ作品。
第一弾「化物語」の続編であり、主人公「阿良々木暦」の夏休みを描いたもの。
二人の妹「火憐」と「月火」が「怪異」と呼ばれる怪奇現象に巻き込まれ、それを暦が解決する、という形式で、妹達それぞれをメインとした二部構成となっている。偽物、本物、正義、といった奥深いテーマで展開される本作には、様々な名言が存在する。

『偽物語』の概要

「偽物語」は、西尾維新によって講談社BOX(講談社)から刊行された、小説「物語」シリーズの第三弾。および、それを題材としたアニメ作品。イラストはVOFANが担当している。2012年にアニメ化された。

シリーズ第一弾「化物語」の続編であり、5月と6月を描いた「化物語」に対し、本作は夏休みを描いている。
この作品内では、病気であったり化け物として実体をもっていたりなど、怪談や伝承に沿って様々な形で引き起こされる「怪異」と呼ばれる怪奇現象が存在する。
二人の妹「火憐」と「月火」が怪異にまつわる事件に巻き込まれ、それを暦が解決するという形式で、妹達それぞれをメインとした二部構成となっている。タイトルはそれぞれ、火憐の話である「かれんビー」、月火の話である「つきひフェニックス」。
「かれんビー」は、上の妹の火憐が、町の学生の間で噂となっている不穏な「おまじない」の調査を始めるところから始まる。その「おまじない」は単純に、人が人を呪うためのものであり、その効果が本物であるかどうかはともかくとして、人間関係が歪になったりといった弊害が学生間で起こっていた。そして、その「おまじない」を意図的に広めている黒幕がいるらしいと、火燐と月火は知る。
「ファイヤーシスターズ」と異名を持つ火憐と月火は、「正義の味方」を自称しており、そのような悪意の漂う事件があればすぐに首を突っ込んでいた。そしてついに「おまじない」を広めた張本人である男・貝木の下へと火憐は辿り着くのだが、怪異を用いられ返り討ちに遭ってしまう。それを聞いた暦が事件解決に立ち上がるストーリー。
「つきひフェニックス」は、怪異の専門家だという二人・影縫と余接に会い、「月火は実は怪異そのものである」という衝撃の事実を暦は聞かされる。月火を退治しようとする二人に、暦が主従関係の吸血鬼である忍とともに立ち塞がり奮闘するストーリー。
正義とは、偽物とは、そんなテーマで展開される本作には、数多くの奥深い名言が存在している。

『偽物語』の名言・名セリフ

正義の第一条件は正しいことじゃない。強いことだ。だから正義は勝つんだ。いい加減それくらいわかれよ。それがわからないうちはおまえたちのやっていることはいつまでたっても――ただの正義ごっこで。偽物だ。

1

暦の妹二人は、ファイヤーシスターズの異名を持ち、正義の味方を自称している。
「おまじない」と呼ばれる呪いのようなものが地元の学生たちの間で噂になっており、その呪いの効果はともかくとして人間関係等に悪影響が出ているという。そんな「おまじない」を広めた黒幕を、正義の味方として追い求める火憐に、暦が投げかけた厳しいセリフ。
理想ばかりで塗り固めたものは所詮偽物でしかなく、現実をちゃんと知るべきだという、「正義」について深く考えさせられる名言である。

確かにお前は正しいんだろうお前はいつも正しい。それは否定しない――だけどな、それは正しいだけだ。お前は、いつも強くない。

13

前述の名言と同じ場面での暦のセリフである。
強くなければ自分の正義なんか押し通すこともできない。正義を主張するからにはまずそれを押し通すだけの強さが必要であり、前述の通り、それができないのならばそれはただ理想を理想として吹聴しているだけに過ぎない。正義を語る人間はまず理想よりも現実を見て強さを得るべきであると示した名言である。

力が強くっても意味なんかねーよ。本物に必要なのは――意志の強さだ。

14

「おまじない」の黒幕のもとへ向かおうとする火憐と、それを止めようとする暦の言い争いは、やがて強引に押し通ろうとする火憐と、強引に止めようとする暦の激しい喧嘩に発展した。その中で前述した二つの名言も登場しているのだが、暦は「強さ」に関する前述のようなセリフを主張しながらも火憐に全く太刀打ちできずボロボロの状態である。ボロボロの兄に「強くない」と言われて当然納得のいかない火憐だったが、そんな火憐に暦が続けて発したセリフである。
色々と考えさせられる展開や奥深い名言が続いていた一連の場面だが、そこで「正義」というものを考える上で基本に立ち返らせてくれるような、そんな本質を突く名言である。

試合に負けて、勝負にも負けて――それでも、自分に負けなきゃ、負けじゃねー。それがあたしの武道なんだよ。

2

武道を習っている火憐は「おまじない」を流行させた黒幕・貝木のもとへ単身乗り込むが、「蜂」の怪異を用いられ返り討ちにあってしまう。「蜂」の怪異は火憐の体に病のような症状を引き起こし、火憐は苦しみながら寝込むのだが、それでもなお寝込んだまま暦に言い放った強気のセリフである。武力だけでなく精神力も強い火憐の、決して折れない心の強さが分かる。

笑わすな。理由を他人に求める奴が正義であってたまるものか。

4

困っているみんなのために、と言って、まだ回復していないフラフラの体のまま、暦の制止を振り切って貝木のもとへ向かおうとする火憐。そんな火憐に、暦が放った厳しい一言。
自分の意志じゃなく他人を理由に動くのなら、その行動が失敗したときに責任が全て他人に圧し掛かってしまう。正義などという価値観の押し付けを行おうとするのなら、全て自己責任でなければならない、そう主張する奥深い名言である。

行くなら一緒に行こう。お前は僕を守ってくれ――僕はお前を守ってやる。

3

貝木は暦の彼女である戦場ヶ原と浅からぬ因縁がある様子だった。戦場ヶ原は貝木と会わせたくない一心で、一時は暦を監禁してまで守ろうとしていた。そんな戦場ヶ原が、町から手を引くよう話をつけるべく、一人で貝木へ会いに行こうとしているところへ、暦が投げかけたセリフ。
互いに支え合って生きていく、二人の絆のすばらしさを表す名言である。

僕はお前たちが大嫌いだ。だけど、いつだって誇りに思っている。

5

火憐と月火に向けた、暦のセリフ。長く付き合っている家族なのだから嫌いな部分は当然あり、しかしそれでもなお誇りに思える妹を持った、そんな兄心をストレートに正直にぶつけるのはそうそうできることではない。兄から妹へ向けた、偽らざる正直な気持ちをぶつけた名言である。

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