Caligula Overdose(カリギュラ オーバードーズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Caligula Overdose』とは、フリューから発売されたPSvitaのRPGソフト「Caligula -カリギュラ-」のリメイク版であるPS4作品である。ストーリーはPSvita版と同じ、主人公とその仲間たちが現実に帰還するべく「帰宅部」を結成し、仮想世界からの脱出を図る物語となっているが、本作では帰宅部の宿敵的存在「オスティナートの楽士」のストーリーが追加されているのが大きな特徴となっている。

そしてソーンは、現実世界における自分の想い人を見捨てた笙悟に怨みを蹴りという形でぶつける。

ソーンに暴虐を振るわれ続ける笙悟。Lucidは見ているだけで止めようとせず、仲間たちも止めたくても、その力はもう残されていない。

ソーンに連れられてLucidが立ち去った後、主人公は自分たちを裏切ってなんかいないという幻想に縋る鈴奈の涙声が、その場に虚しく響く。

激しい怒りと憎しみに支配され、心からの罵声を浴びせながら一気呵成にLucidを攻め立てる帰宅部だが、Lucidはそんな彼らの猛攻を物ともせず、逆に一人で帰宅部を容赦なく、完膚なきまでに捩じ伏せたのだった。失意と悲しみに顔を歪め、瀕死になって次々と倒れていくメンバーたちと、それをソーンと共に冷然と見下ろすLucid。アリアはこの無残な光景に怒りと悲しみに震え、「こんな……最低な人間がいるなんて知らなかった……人間は、なんて身勝手で恐ろしい生き物なんだっ!!!」と、Lucidを糾弾するように叫ぶ。そこへ琴乃、維弦、鼓太郎が息絶え絶えにμを止めてくれと訴えてくる。それに泣きそうになるのを必死に堪えながらも、アリアはμを追ってメタバーセスへと向かった。それを冷たく一瞥した後、ソーンは笙悟に近づいた。「どこまでも無様な奴……なぜこいつが選ばれた? なぜこいつなんだっ!!!」と、ソーンは笙悟を痛罵し、容赦ない蹴りをこれでもかとばかりに浴びせる。Lucidは当然見ているだけで止めようともせず、帰宅部のメンバーも止めたくても動くことはできない。やがて気が済んだのか、ソーンは「……アリアを追うぞ」とだけ言って、Lucidを連れてメタバーセスへと向かう。そうして遠ざかっていくLucidの後ろ姿に、鈴奈は弱々しく手を伸ばし、涙声でこう呼びかけた。「せんぱい……嘘、ですよね……嘘なん、ですよね……? なにか……作戦が、あるんですよね……? なにか……」

元の姿に戻り、メタバーセスのμの元へ駆けつけるアリア。「現実を壊しても誰も幸せにならない」と、悲痛に叫ぶアリアだが、その声と思いは無情にもμには届かない。

そしてアリアも、Lucidに無慈悲なとどめを刺され、無念と怨嗟を叫びながら斃れていく。

戦いの後、メビウスでは何事もなかったかのようにループする学園生活が再び始まるが、現実の崩壊が進行していくたびに住人が消えていき、確実な終焉の足音となり始める。

やがてメビウスも完全に静寂に包まれたのを機に、ソーンも静かにあの世へと旅立った。

瀕死の帰宅部から最後の力をもらったことで、元の姿へと戻ったアリアは、メタバーセスでμと対峙する。現実を壊しても誰も救われないし、メビウスも消えてしまう。アリアは声を枯らして悲痛な叫びをぶつけ続けるが、虚ろに歌い続けるμにはその思いは届かない。そしてついに、アリアは目から涙を溢れさせながら、μに向かってこう叫んだ。「アタシはアンタを壊すっ!!!」帰宅部の仲間たちを、現実世界を守るために、自らの手でμを殺してでも止めるという、最も辛く悲しい決断をアリアは下したのだった。しかしそこへ、ソーンに連れられてLucidが再び現れる。「μの邪魔をするな……!」と叫ぶソーンに反応し、アリアはゆっくりと振り返る。止まらない涙で濡れたアリアの顔は、Lucidを視線の先に捉えると、怒りと悲しみに大きく歪んでいった。「アタシはアンタを許さない……っ! μより先に、壊れて散ってぇぇぇっ!!!」その血を吐くような叫びと共に、アリアはLucidへ猛然と襲いかかった。
怒りと悲しみの全てをぶつける勢いでアリアはLucidと壮絶な一騎討ちを繰り広げるが、Lucidはそんなアリアの怒りと悲しみを軽々とあしらい、最後は無慈悲な一撃を彼女にも与え、とどめを刺した。悲鳴と共にその場に仰向けに崩れ落ちるアリアは、涙と怒りと悲しみで顔を歪めながら、μを止められなかったことを帰宅部に深く詫び、そしてLucidに向かって「くや、しい……。なんで……なんでアタシは、アンタなんかにぃっ……!!」と、怨嗟を叫び続けた。ソーンは、一凛となった自分が生きるメビウスが現実に置き換わるという願いが実現したことの喜びに、「やった……やったぞ……!!」と、声と体を震わせるのだった。こうして、帰宅部が壊滅し、アリアも倒れたことでメビウスは崩壊を免れ、ループする学園生活がまた始まったが、現実世界での崩壊が進行していくたびに徐々にメビウスからも人間が消えていき、そしてソーンも自分の想いを成し遂げられたことで、満足した表情でランドマークタワーの屋上から身を投げて命を絶った。こうして、最後にメビウスに残ったのは主人公とμだけとなった。

現実が崩壊し、現実にある全ての住人の肉体が死に絶え、住人が全て消え去ったことで完全なる静寂に包まれたメビウス。μは誰もいなくなった楽園を見回し、悲しげな表情になる。

最後に残った主人公も、今にも消滅しそうになっていた。

そしてμの悲痛な叫びも虚しく主人公も消滅してしまい、メビウスにはμの慟哭が響き渡ったのだった。

元の姿に戻ったμは、悲しげな表情で無人になった街を見回し、「どうして、みんないなくなっちゃうんだろう……」と、つぶやいた。現実を崩壊させてみんなを絶望から解放したはずなのに、そのみんながどうしてメビウスからいなくなってしまうのか。それが理解できず、μはただ悲しげな表情になる。そこで後ろを振り返った先に主人公がいたが、その主人公も体の大半が黒く染まり、今にも消滅しそうになっていた。「あなたまで行っちゃうのっ……!? わたし、あなたを幸せにできなかったのっ!?」と、悲痛な叫びをあげながらμが駆け寄ろうとした瞬間、主人公の体はゆっくりと消滅していき、ついにメビウスから消え去ってしまった。そしてついにひとりだけとなってしまったμの慟哭が、誰もいなくなったメビウスに悲しく響き渡ったのだった。

『Caligula Overdose』のゲームシステム

フィールド

本作はVita版と同じく、「デジヘッド」と呼ばれる敵キャラと他の一般生徒(楽士ルートでは「ラガード」と呼ばれる敵キャラとなる)が混在した状態で行動しており、生徒と会話していると近くをデジヘッドが横切り、会話が終わった直後にエンカウントして戦闘に突入することがある。

そしてセーブは、フィールドの各所にあるセーブポイントか「エントランス」と呼ばれるフィールドのスタート地点でのみ行える。また、セーブポイントではエントランスへの移動や、他のセーブポイントへのワープが可能となっている。

生徒との会話

フィールドにいる一般生徒は主人公たちと同じようにメビウスに引き込まれた人間であり、話しかけることで知り合いとなることができる。何度も話しかけることで友好度が上昇し、関係が0から「★」の4段階まで進展する。
また、多くの生徒は知らない人である主人公に話しかけられても警戒して拒否されてしまうが、生徒同士の人間関係を示す「因果系譜」で隣り合う人物を2段階の友好度へランクアップさせると会話することができる。

また、名前の横には「侵食度」と呼ばれる円グラフとパーセンテージが表示されており、近くで戦闘が行われたり、楽士の曲が流れている場所で少しずつ上昇していく。そして、この侵食度が50%以上になるとデジヘッド化してしまい、接近すると従来のデジヘッドと同じようにエンカウントして戦闘に突入する。そのため、撃破して侵食度を下げないと会話が不可能となり、侵食度の減少量は主人公たちと相手とのレベル差で変動する。

そして、ある程度ストーリーを進めると、友好度ランクが2段階以上の相手をパーティに加えることができる(レベル・武器・習得スキルは個別となる)。そして、関係が第3段階に進むとそのキャラの「秘密」が、最終段階の「★」に進むと本性と実年齢が開示されるようになる。

デジヘッド(ラガード)との遭遇

フィールドのデジヘッド(楽士ルートではラガード)に接触することで戦闘に突入する。近くにデジヘッドやラガードがいる場合はまとめて戦闘対象となり、さらに戦闘中に別のデジヘッドやラガードが戦闘エリアに進入してきた場合はそれも増援として戦闘に参加する。

一部、名称に「NM」と付くデジヘッドやラガードは他の個体よりもさらに強化されており、ストーリーの進行に関わったりスティグマの球体を封印したりしている。また、フィールドにはどの程度のレベルのデジヘッドやラガードがいるかは決まっていないが、時折そのレベルを20〜30以上も上回り、圧倒的に強化されたステータスを持っている個体がいるので注意が必要である(基本的な目印として近くにスティグマの球体があることが多い)。

トラウマクエスト

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