かくりよの宿飯(第21話『折尾屋の若女将と若旦那』)のあらすじと感想・考察まとめ

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海宝の肴を任された葵は、銀次や鶴童子たちと食材を吟味していた。一方、折尾屋には天神屋のお涼が客として泊まりに来ていた。折尾屋であった酔い客の騒動を手際よく鎮めたお涼だったが、若女将のねねはお涼に嫉妬し、落ち込んで火鼠の姿になってしまった。葉鳥からねねのことを頼まれた葵は、気分転換にねねを連れ出し2人で市場へ出かけた。ねねと時を過ごした葵は、ねねの心優しい素直な一面を見ることが出来た。
今回は「かくりよの宿飯」第21話『折尾屋の若女将と若旦那』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「かくりよの宿飯」第21話『折尾屋の若女将と若旦那』のあらすじ・ストーリー

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笛を吹く雷獣と乱丸

折尾屋の一室に笛の音が響き、雷獣と乱丸が秘かに話をしていた。
雷獣「へえ、人魚の鱗が手に入ったんだあ、考えたねえ津場木葵を使うなんて。海宝の肴もあの子に頼んじゃったりしてえ?」
乱丸「準備は滞りなく進んでおります」
雷獣「じゃあ後は蓬莱の玉の枝だけかあ、300年前のあの時と同じだねえ。うまくいくといいねえ、うっふふふふ」

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海宝の肴の食材を吟味する葵たち

折尾屋の旧館に銀次と、鶴童子の戒と明が集まり、葵と共に海宝の肴の食材を吟味していた。
銀次「海宝の肴は天狗の秘酒と一緒に出すので、合いそうなものを持って来てみました」
戒「わあ、カニカマだ」
明「とろろ昆布もあるよ」
銀次「葵さん、何か案はありますか?」
葵「海坊主の好き嫌いが分からないとねえ、前はどんな物を出したの?」
銀次「焼き辛子レンコンや天ぷら盛り合わせ、ウニ焼き、サザエの酢味噌和えなどを出していたと思います」
葵「記録って見られたりしない?」
銀次「ええ、大丈夫ですよ。取りに行きましょう」
その時、太一が「大変だ、折尾屋にあんた達の仲間が」と言って走って来た。

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秀吉に詰め寄るお涼

天神屋からやって来たのはお涼で、ロビーにいた秀吉に詰め寄っていた。
お涼「いいから泊めろって言ってるのよ、私は葉鳥さん達をちゃんとおもてなししたわよ。あんた達にはそれが出来ないわけ?」
秀吉は言葉に窮し、歯ぎしりをした。
葵と銀次が折尾屋に駆け付け、お涼と再会を喜びあった。騒ぎを聞きつけ乱丸もやって来た。乱丸は「葉鳥が世話になったのだから」と、お涼の宿泊を許した。

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いがみ合うお涼とねね

お涼たちの様子を見ていた折尾屋の若女将ねねが、お涼に向かって皮肉を言った。
ねね「ちょっと天神屋の雪女、乱丸様が許可を出したからっていい気になるんじゃないわよ」
お涼「あーら、折尾屋の乳臭い子ネズミちゃんじゃない?」
ねね「何よ、降格された年増の雪女が!」
お涼「年増?あんた今年増って言った?」
ねね「年増の雪女、 年増の雪女、 年増の雪女ぁー!」
お涼「その若くてぷりぷりした肌にしもやけ作ってやる」
ねね「私に触ったら火傷するんだから」
お涼は手から冷気を、ねねは炎を出して互いに威嚇しあった。葉鳥が2人の仲裁に入った。
葉鳥「まあまあ2人とも、折角のいい女が台無しだぜ」
お涼とねねは揃って「うるさい堕天狗!」と叫び、葉鳥を退けた。

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料理を被った大ガマ

ねねは気を落ち着けて若女将としての仕事に戻り、お涼を部屋に案内した。
乱丸は「妖都に行く」と秀吉に告げ、出かけて行った。折尾屋には団体客が入り、慌ただしく従業員達が立ち働いていた。海宝の肴の資料を持って廊下を歩いていた銀次と葵は、葉鳥から団体客のことを聞いた。
葉鳥「ちょっとやっかいな団体客が来てるんだ。何処で聞いたのか知らないが、折尾屋(うち)に泊めたら蓬莱の玉の枝を売ってくれるって言ってなあ」
銀次「本物なのですか?」
葉鳥「それはまだ分からねえ」
葵と銀次は襖の隙間から客間を覗き見た。
団体客をもてなしていたねねだが、酔った客の一人に手を掴まれた。その手を振りほどいた時に体勢を崩し、料理を運んでいた仲居とぶつかった。仲居の持っていた料理が宙を舞い、酔った客の頭に落ちた。
秀吉とねね、仲居が謝ったが「これが折尾屋のもてなしか?」と酔った客はわめいて騒ぎ始めた。

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お涼の機転で機嫌を直す大ガマ

お涼がやって来て「ここは私に任せなさいな」と、心配そうに覗いていた葵と銀次に言って、客間に入って行った。
客間で騒いでいたのは、お涼の知っている大ガマのあやかしの団体だった。「お前は誰だ」と尋ねる大ガマの酔った客に、お涼は親しみを込めて近寄った。
お涼「お涼ですよ、天神屋のお涼。こんなとこで会うなんてすごい偶然ですわねえ」
お涼は透かさず仲居たちに酒を持ってこさせ、「さあ、まず一杯」と大ガマの酔った客に酌をして、愛想を振りまき、酔った客の機嫌を直してしまった。
ねね「何よ何なのよあの人」
ねねは、折尾屋の若女将の自分を差し置いて場を治めてしまったお涼に、嫉妬交じりの複雑な思いを抱いていた。大ガマたちの宴会は楽しく続いた。

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秀吉の手を噛む火鼠のねね

翌朝、ロビーで探し物をしている秀吉を見つけた葵は、何を探しているのか尋ねた。
秀吉「赤くてふわふわして丸っこい奴だ」
葵「ふわふわ?何よそれ?」
葵は、ロビーにある大きな花瓶の側に小さな赤い生き物を見つけた。触ろうとするが、火傷をしそうなほどに熱いので驚いた。秀吉が捕まえ、手のひらに乗せた。
秀吉「おいこらねね。てめえ、こんな時にへたれこんでんじゃねえ。もう直ぐ儀式だってのに、おめえがへばってどうすんだ」
秀吉の口の悪さに怒ったねねは、思い切り秀吉の手を噛んだ。

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秀吉と話す火鼠のねね

葵「そう言えば火鼠なんだっけ?どうしていつもの姿じゃないの?」
秀吉「こいつ一回落ち込むとこうなるんだ」
ねねはもう一度秀吉の手に噛みついた。
ねね「簡単に戻れたら戻ってるのよ。馬鹿猿、馬鹿猿!」
秀吉「この野郎、海に放り投げるぞ」

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首になるのか心配するねね

葉鳥が「おいおい何やってんだ?客に迷惑だろうが」と心配してやって来た。
葉鳥「ねねちゃん、君は今日休みだ。乱丸に連絡したらそうしろってさ」
ねね「もしかしてクビ、クビなの私?」
葉鳥「そうじゃなくて、花火大会の時に若女将がいなかったら困るから、今のうちに休んでおいてくれってことだ」
ねね「でも、でも…」
葉鳥は葵に向かって聞いた。
葉鳥「なあお嬢ちゃん、よかったら今日、ねねちゃんの事頼めないか?」
葵は少し驚きはしたが、引き受けることにした。

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クラムチャウダーを啜るねね

旧館に戻った葵は料理を作り、ねねに食べさせることにした。おにぎりを食べさせた後で葵は、クラムチャウダーをスプーンに取り、ねねに啜らせた。
ねね「変な味」
葵「美味しくなかった?」
ねね「ううん、美味しいけど。はまぐりの入った牛乳の汁物なんて、変なのって思っただけ」
ねねがそう言うと、ねねの身体が大きくなり、葵の背丈の半分ほどになった。しかし姿は火鼠のままだった。
葵「おっ、回復して来た。でも火鼠のまま」
ねね「戻りたくても戻れないんだってば」
葵は「精神的な問題なのかもしれないわねえ」と思った。そしてこういう時は、とある考えが浮かんだ。

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市場を歩く葵とねね

葵の考えは、気分転換にねねを外に連れ出すことだった。
葵とねねは、新鮮な魚介類が集まる市場を連れ立って歩いた。葵は大旦那にもらったあやかし除けの笠をかぶり、ねねは火鼠の姿のまま歩いた。
ねね「無理やり連れて来るなんて酷いじゃない」
葵「折角お休み貰ったんだし、気晴らしでもしましょう。私も食材見たいし」
ねね「私帰る。なんでこんな姿で人前になんか」
葵「誰も気にしてないじゃない」
ねねは周りを見回してみた。
ねね「ほんとだ、誰も気にしてない」
葵「ほら行きましょう、きっと気分転換になるから」

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