星を追う子ども(映画)のネタバレ解説まとめ

『星を追う子ども』とは、2011年5月に公開された長編アニメーション映画である。監督は「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」などで知られる新海誠で、制作会社はコミックス・ウエーブ・フィルム。この物語は、主人公の少女「アスナ」が、秘密基地で出会った少年「シュン」の死を乗り越え、強く生きていこうと決心するまでの冒険を描いたファンタジー作品である。

リサの魂を肉体に注入されたことによって、魂だけとなったアスナは、かつて森崎とリサが暮らしていた部屋にいた。そこには死んだはずのシュンとミミがいて、アスナは彼らと話をしていた。シンがクラヴィスを砕いたことにより、魂が肉体に戻ることを感じたアスナは、シュンとミミに「さよなら」と別れを告げ、部屋を後にする。そして、アスナが肉体を取り戻して目覚めたとき見たものは、リサを再び失って生きる気力を無くし嗚咽する森崎だった。森崎はシンに殺してくれと懇願するが、シンは「喪失を抱えて、なお生きろと声が聞こえた。お前にも聞こえたはずだ。」と言い、森崎を手にかけることはなかった。シンが聞いた声はシャクナ・ヴィマーナの声だった。シンは森崎に喪失を抱えて生きることが「人に与えられた呪いだ。」と告げるのだった。そんな二人を見ていたアスナは「でもそれは、祝福でもあると思う」と、森崎を抱きしめた。

それから三人は今後を生きるための旅に出た。目的地はアガルタに入ってきたときに通った「狭間の海」だった。完全に視力を失った森崎を気遣いながらも、アスナとシンは笑顔で旅を続けた。次第に森崎もそんな二人につられて、生きる気力を取り戻していく。そして旅の最後には、アスナは地上へ帰り、シンと森崎はアガルタに残って、それぞれ歩み続けようと決めるのであった。

『星を追う子ども』の登場人物・キャラクター

渡瀬 明日菜(わたせ あすな) / アスナ

山の上にある秘密基地で、鉱石ラジオを聞いて日常を過ごす小学生の女の子。仕事で忙しい母親の代わりに家事をし、学校では学級委員長を務める真面目な性格。だがその優秀さゆえに、クラスメイトからは「ガリ勉」と言われ距離を置かれている。ある日、鉱石ラジオから聞こえた「不思議な歌」をきっかけに、地下世界アガルタから来たシュンと仲良くなった。

【声のキャスト】
金元 寿子(かねもと ひさこ)

シュン・クァーナン・プラエセス

アスナが秘密基地に行く途中に出会った、アガルタから来た少年。アガルタにある村、カナンの長老から能力を認められ期待されていたが、病を患っている自分の寿命が残り少ないことを悟り、以前からの憧れだった地上にやってきた。そしてシュンは、アスナに出会った後その命に幕を下ろす。

【声のキャスト】
入野 自由(いりの みゆ)

シン・クァーナン・プラエセス

シュンの弟で、アスナが「記憶を失ったシュン」だと勘違いするほどシュンと似ている。カナン村の長老の命令により、シュンがアガルタから持ち出したクラヴィスを回収するため、地上にやってきた。過去に起こった地上人の襲撃依頼、人口が減り子供が生まれにくくなったことで、自分たちを滅びゆくさだめと受け入れ、緩やかな死を迎えることを美徳とするアガルタ人のなか、シンは一人、その生き方に疑問を抱いている。

【声のキャスト】
入野 自由(いりの みゆ)

森崎 竜司(もりさき りゅうじ) / モリサキ

アスナの学校へやってきた国語教諭で、アスナにアガルタについて教えた。戦場へ赴き家を不在にしていた間に、最愛の妻リサを失ってしまう。それ以来悲しみが癒えず、リサを生き返らせるため、アガルタの英知を追い求める組織「アルカンジェリ」に所属し、アガルタの禁術「死者を蘇らせる方法」を探している。

【声のキャスト】
井上 和彦(いのうえ かずひこ)

ミミ

アスナが秘密基地のある山で出会った、猫のような生き物。実はアガルタの生物で、神の子が宿る「ヤドリゴ」という動物だった。アスナをアガルタに導くのが使命であり、地上ではアスナにしか懐かなかった。

【声のキャスト】
竹内 順子(たけうち じゅんこ)

明日菜の母親

夫を早くに亡くしており、アスナを女手一つで育てている。看護師をしているため不規則な生活をしており、アスナとはあまり一緒にいられない。

【声のキャスト】
折笠 富美子(おりかさ ふみこ)

森崎 リサ

森崎の亡くなった妻。体が弱く、自分が長く生きられないことを知っていたため、森崎には自分がいなくなった後もしっかり生きてほしいと伝えていた。リサは森崎が任務で不在の間に、たった一人で息を引き取ってしまった。

【声のキャスト】
島本 須美(しまもと すみ)

マナの祖父 / アモロートの老人

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