スペースバグ(第1話『おはよう!ミッジ/失われた楽園』)のあらすじと感想・考察まとめ

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地球から遠くはなれた宇宙ステーション。コオロギのハカセと、トタテグモのマルボは、新鮮な食べ物がある宇宙農場へ行くため、ネムリユスリカのミッジを長い眠りから起こす。飛ぶことのできるミッジの力を借りて、農場へたどりついたが、植物は枯れ果て、野菜も果物も見あたらない。ロボットのドクターハンプティによると、農場は現在可動していないという。原因は水分供給システムのポンプが停止したからだった。
今回は「スペースバグ」第1話『おはよう!ミッジ/失われた楽園』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「スペースバグ」第1話『おはよう!ミッジ/失われた楽園』のあらすじ・ストーリー

地球から遠くはなれた宇宙ステーション。その第三飼育庫で、トタテグモ(クモの一種)のマルボが昼寝をしていると、そばにあった箱の中で何かが動き出した。エイリアンだと思ったマルボは、コオロギのハカセに大急ぎで知らせる。現場へ向かったハカセとマルボ。
箱から出てきたのは、ネムリユスリカ(蚊の一種)のミッジだった。ミッジは、3年5ヶ月16日間も眠っていたのだ。目を覚ました場所が、草原を見渡せる見晴らし岩の水たまりではないことに疑問を持ったミッジに、ハカセは説明した。
ここは地球から4.9パーセク(距離の単位)離れた太陽系の外にある、宇宙ステーションEISSの中。EISSは人類がはじめて太陽系の外に作った有人宇宙ステーションで、太陽系外の宇宙の調査、研究をする目的で開発されたのだ。人間たちは生き物に与える生物学的な影響を研究するために、さまざまな動物たちを宇宙へと送ってきた。ハカセとマルボはその子孫、つまりこの宇宙ステーションで生まれたのだ。
ミッジはというと、ネムリユスリカという地球のアフリカに生息する昆虫で、その幼虫はカラカラに干からびても、水を与えれば生き返ることができる特殊な能力をもっている。さらに、熱湯にさらされてもマイナス200℃に冷やされても、生き返るという不死身の体をもっているのだ。それゆえミッジは、過酷な実験にさらされる運命にあった。人間たちは幼虫のミッジを太陽系外の惑星に落とし、きびしい環境下でも生き残れるかどうか確かめようとしたのだ。
だが、すべての宇宙開発事業を行なっていたクワティ社という多国籍企業が、突然いっさいの宇宙開発から手を引き、この太陽系外開発計画も中止になる。人間たちはここをとっくに脱出してしまい、今では無人宇宙ステーション担っていた。幸いここには、人間たちが残していった宇宙食がいっぱいある。おまけに天敵もいないため、ハカセはゆっくりと読書や研究に没頭できる。マルボは食べてばかりだが。しかしミッジは、土も草も水もない、こんなところはイヤだと言い張った。そこでハカセは、幼虫のミッジに水をたらして、わざわざ長い眠りから起こした理由を話す。
偶然、手に入れたステーション内の地図から、このフロアのはじに宇宙農場があることがわかり、天井の排気口をつたって、そこへ行くというのだ。宇宙農場とは宇宙で食物を自給自足するための、技術研究所として作られた実験室で、野菜や穀物、果物などがたくさん栽培されている。土や水もちゃんとあり、地球とそっくりな環境を再現しているらしい。新鮮な食べ物が、いっぱいあるのだ。
排気口まで、ハカセのジャンプ力では届かないし、マルボは太って壁をよじ登れない。羽のある、ミッジの力が必要なのだ。ハカセはミッジに、排気口まで飛んで、自分たちを宇宙農場へ連れて行ってくれるよう頼んだ。ミッジは、ハエやハチなど羽の生えた、ほかの虫に頼めばよかったじゃないかと返す。ところがこの部屋には、ハカセ、マルボ、ミッジしかおらず、他の虫たちは別の飼育室にいるようなのだ。ミッジは引き受けることにする。
ロープを持って排気口まで飛んだミッジは、床へロープをたらした。まずハカセが、ロープをよじ登った。次にマルボが、登りはじめる。だが、体が重すぎて登ることができない。マルボはクモなのに、自分で糸は出せないのかというミッジの問いに、宇宙生活のストレスで、出せなくなってしまったらしいとハカセは答えた。ミッジは、マルボの体にロープを巻きつけさせると、ハカセと一緒にマルボを引き上げた。
農場の排気口を見つけたミッジたちは、ロープをたらし地面におりたった。土の匂いをかぎ、感激するミッジ。しかしハカセとマルボは、植物が枯れていることにショックを受ける。

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コオロギのハカセ

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トタテグモのマルボ

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ネムリユスリカのミッジ

宇宙農場の植物は枯れ果て、野菜も果物も見あたらない。「一生ここで宇宙食を食べて生きていくなんて、絶望的だ。こんな壁と天井に囲まれたニセモノの世界なんて、イヤだ。地球に帰りたい」とミッジは駄々をこねる。果物や草が枯れても、根菜や穀物なら、どこかに落ちているはずだ。米があるはずだとハカセは力説する。部屋の一角にあるはずの田んぼエリアを手わけしてさがしていると、マルボが白い米らしきものを発見した。さっそく食べようとしたマルボを、ハカセがとめる。それは米ではなく、稲を病気から守る殺菌剤だったのだ。自分たちのような体の小さい虫が食べたら、やられてしまう。
そのとき、丸い形をしたロボットのドクター・ハンプティが近づき「ご用件は、なんでしょう」とたずねてきた。ドクター・ハンプティは、宇宙ステーションに滞在する人間たちの相手として持ち込まれた、あらゆる情報がインプットされていて乗組員のトラブルに対応するテクニカルサポーターだ。
ハカセは、農場にあったはずの果物がどうなってしまったのか質問した。ドクター・ハンプティによると、農場は現在可動していない。なぜなら、バッテリーの消耗により電力供給が遮断。植物に与えるべき水分供給システムのポンプが停止したからだ。バッテリーは消耗品だ。総数は8つ、そのうち3つはすでにその役目を終えており、電力を使い終わり次第、順次切れていくというのだ。現在の電力を維持したままだと、3年以内にすべてのバッテリーが切れる。
電気がなくなったら空気の供給も止まり、自分たちも干からびてしまう。早くこの宇宙ステーションから、出たほうが良さそうだとミッジは主張した。
ミッジ「こんなところにずっといるのは、ごめんだね。オレは帰る」
マルボ「帰るって、どこに」
ミッジ「地球さ。オレたちの故郷は地球だろ」
ハカセ「わたしたちは、ここで生まれたんだ。この宇宙ステーションが故郷だ」
ミッジ「じゃあずっと、ここにいればいいさ。オレは帰るぞ。オレは人間の実験道具なんかじゃない、地球の大自然で生きる虫なんだ」
『虫』という言葉にドクター・ハンプティが反応する。
ドクター・ハンプティ「宇宙農場に害虫探知。ただちに殺虫作業にはいります」
あわてて排気口へと逃げるハカセたち。その様子をモニター越しに見ている者がいた。それは、久しぶりの生のエサに舌なめずりをする、カエルたちだった。

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ロボットのドクター・ハンプティ

「スペースバグ」第1話『おはよう!ミッジ/失われた楽園』の感想・考察

「スペースバグ」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

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