ひそねとまそたん(第11話『モンパルナスの空とクズ女』)のあらすじと感想・考察まとめ

超大型OTF、ミタツ様の誘導を開始した四機のOTF。ひそねの代わりにまそたんに搭乗した樋本だが、まそたんに拒絶され、コントロールを失ってしまう。大切なものは守らなきゃダメだということに気付いたひそねは、再びまそたんに乗ることに成功する。ミタツ様の体内で儀式を始める小此木と巫女たち。Dパイたちはボロボロになった巫女装束を目にする。樋本は「マツリゴトにはね、生け贄が必要なの」と言った。
今回は「ひそねとまそたん」第11話『モンパルナスの空とクズ女』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「ひそねとまそたん」第11話『モンパルナスの空とクズ女』のあらすじ・ストーリー

ノーマ、あけみ、小此木と巫女たちを乗せたフトモモ。そして、ひそねの代わりに樋本が搭乗した、まそたんが基地を出発した。
絹番 「まもなく暴風圏内に入ります」
積乱雲に身を隠し、低速飛行する超大型変態飛翔生体、ミタツ様に近付いた四機は、その誘導を開始する。
日登美 「フトモモより、おっきい」

超大型変態飛翔生体、ミタツ様のシルエット

曽々田 「それじゃあ我々は、目標確認に行こうか」
基地でOTFの状況を観測していた曽々田、飯干、柿保が、車に向かったとき、貝崎が声をかける。
貝崎 「あたしも連れて行ってください。あいつらの仕事を近くで見届けたいんです。飛ぶことはできなくても、あたしもDパイなんです」
柿保 「分かりました。帯同を許可します」

『心配をかけている。いきなり仕事を辞め、その理由もろくに語らずに、作ってくれるであろう、やたら甘い稲荷寿司を食いちらかす予定のわたしを。どうしてこんなに人のいい夫婦から、わたしみたいなクズが生まれたのだろうか』
そう思いながら富山県の実家でくつろぐひそねを、気が気じゃない様子で陰から見守る父親。母親は彼女のために、食事の用意をしている。
ひそねは回想した。
曽々田 「自衛隊を辞める?」
柿保 「どうしてその結論に」
ひそね 「以前のわたしは大切なものなんて、なかったんです。小此木さんだけじゃなく、名緒さん、絵瑠さん、ひとみん、りりこす、曽々田団司令も柿保飛行班長も、とにかく大好きな人がいっぱいできまして。わたしが小此木さんにモヤモヤしてるせいで、大切な人たちに迷惑をかけるようなことがあれば、耐えきれません。でも、小此木さんを好きって気持ちも捨てられません。そして何より、まそたんに辛い思いをさせられません。大切なものを大切だって言い続けていたいから、わたしは自衛官を辞めます」
柿保 「分かりました。荷物をまとめなさい。あなたは何も感じてこなかったの? ここでの訓練を、仲間との生活を」
ひそね 「だから大切だって」
柿保 「その答えが自衛官を辞めるという結論になるのなら、あなたみたいなクズはここにいらない。出ていきなさい」

高校の卒業アルバムを開き、ひそねは考えた。
『我ながら浮いてたな。無理して仲間ぶっちゃって。友だちなんて、ひとりもいなかったのに』
自分で書いたメッセージを読む。
そこには『私は自衛官になって、大切なものを守ります』と書かれていた。

車中、むずかしい顔をする柿保。
曽々田 「甘粕君のことが、気になるのかい」
柿保 「いまだに、引きずっているのかもしれません。Dパイに選ばれなかったその悔しさを、わたしは。自分の宙ぶらりんになった夢を、わたしは甘粕ニ曹に押しつけていたのかもしれません」

まそたんの中で樋本は、友人であり巫女である八重との思い出にひたる。
樋本 「やっぱりやめようよ。お国のためとはいえ、八重ちゃんを失うようなこと。あたしには耐えられない」
八重 「あたしパリに行きたいわ」
樋本 「行きましょう。変態飛翔生体に乗って」
八重 「モンパルナス。二人でコッソリ、決めた名前でしょう」
樋本 「うん。モンパルナスに乗って、パリに逃げましょう」
八重 「里を出て、はじめてできたお友だちが、あなたで良かった。貞ちゃん」

八重 「里を出て、はじめてできたお友だちが、あなたで良かった。貞ちゃん」

突然まそたんが、樋本を拒絶しだす。
樋本 「モンパルナス。わたしたちは、すべてを捨てた。あなたに捧げるため、あなたと飛ぶために。なのになぜあなたは、わたしを選んでくれない」
編隊を離れ急降下したまそたんは、富山の方角へ進路を変えた。
空を見上げる、ひそね。
ひそね 「まそたんの声が、聞こえた」

貝崎 「メールが、甘粕からです」
『ごめんなさい!』と『急ぎます!』というスタンプが送られてきていた。
曽々田 「すぐに連絡をとって合流ポイントを」
柿保 「彼女は一般市民です。国民の命にかかわる、この一大事に、あいつは逃げ出した」

バイクで家を出たひそねは、前方の車両に気を取られ横転してしまう。車から人が降りてくる。
柿保 「だいじょうぶですか」
ひそね 「柿保飛行班長」
柿保 「なんで、ここに」
ひそね 「申し訳ありませんでした。分かってなかったんです。大切なもの慣れしてなくって、それをどうしたらいいか。大切なものは、ちゃんと守らなきゃダメだって」
柿保 「OTFに搭乗できない者に、かかわっている余裕はありません」
ひそね 「わたしの大切な人たちって小此木さんも含めてみんな、まそたんと出会ったから出会えた人たちなんです。そのきっかけを作ってくれた、まそたんが一番大切ってことだから、その気持ちがまそたんに届けば、わたしはきっと、まそたんに乗れると思うんです」
柿保 「思ったことをすぐ口にし、自分のことは棚に上げて、相手のふところには土足で踏み込む。でも、あなたの言葉には、ウソはない。全部やらせてやる。さっさと行って乗ってこい」
悪天候のため、着陸、乗り換えは不可能と判断した柿保たちは、低空飛行させたまそたんに、ひそねを飲み込ませることにする。
ひそね 「行くよ、まそたんっ」

ひそね 「行くよ、まそたんっ」

待機していた橋からバイクを走らせ、欄干を越えたひそねを、まそたんが丸呑みする。ひそねは樋本とともに編隊に合流した。
フトモモの中にいる小此木たちに、日登美の声が届く。
日登美 「みなさん、甘粕ニ曹が合流しました。あと、もう少しの辛抱です」
三角 「あの人、ズルイ」
四機はミタツ様の巨大な口から、その体内に侵入した。
絹番 「重力のベクトルが変動してますね」
明るく静かな体内に降り立った、ひそねたち。
マツリゴトは、まず巫女たちの唄により、ミタツ様を眠らせることからはじまる。その後、Dパイたちが二つの尾を結ぶしめ縄を断つことで、体の上下を逆転させる。
小此木と巫女たちが儀式を進めているあいだ、Dパイたちは軽食をとっていた。フラフラを歩き出す樋本。
星野 「ちょっと待ってください」
Dパイたちが樋本の後を追うと、その先には、塵のようなものが宙に舞う空間が広がっていた。樋本は、その一点を見つめている。
樋本 「八重ちゃん、もうひとりじゃないよ」
ひそね 「貞さん?」
樋本 「わたしもあなたと同じ。マツリゴトの任に背こうとしたことがあった。マツリゴトの真実を知ってしまったから」
ひそねは、樋本の前方に目をやると、息を呑んだ。
樋本 「マツリゴトにはね、生け贄が必要なの」
そこには、ボロボロになった巫女装束が漂っていた。

ボロボロになった巫女装束が漂っていた

「ひそねとまそたん」第11話『モンパルナスの空とクズ女』の感想・考察

「ひそねとまそたん」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

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