こみっくがーるず(第12話『いってらっしゃいませ、立派な漫画家さまたち』)のあらすじと感想・考察まとめ

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退寮まで、あと十日。家へ帰るべく準備を進めていた小夢、琉姫、翼、怖浦。しかし薫子は、緊張とプレッシャーで身も心も弱ってしまい、まったく原稿が手につかない。そしてとうとう、ひとりぼっちになってしまったとき、母親が訪ねてくる。甘い声をかける母親に薫子は、寮にいるあいだに自分の力で原稿を終わらせたいと伝える。
今回は「こみっくがーるず」第12話『いってらっしゃいませ、立派な漫画家さまたち』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「こみっくがーるず」第12話『いってらっしゃいませ、立派な漫画家さまたち』のあらすじ・ストーリー

薫子(かおす) 「このあいだの前編、評判いいんですか」
編沢 「はい。編集部では、レベルが上がったって好評ですよ。背景が上手い、モブ(群衆)カワイイと」
薫子は青ざめた。背景もモブも自分で描いたのではなく、小夢たちに手伝ってもらったのだ。

寮の前で、花園に記念写真を撮ってもらう寮生たち。
花園 「あと十日で、この寮ともお別れね。しばらく、みんなと会えなくなると思うと、さびしくなるわ」
翼 「また、ヤツの城にとらわれるのか」
琉姫 「実家でしょう」
小夢 「わたし、もうすぐパパの誕生日だから、みんなより先に寮を出ないとなんだ」
琉姫 「わたしも家族旅行の予定があって、早めに戻ることになりそうなのよね」
怖浦 「わたしも、お墓参りに。今日、もう実家に戻るの」

食堂に集まった薫子、小夢、琉姫、翼。
小夢 「かおすちゃん、だいじょうぶ?」
琉姫 「顔、真っ青よ」
翼 「もしかして後編、詰まってるの?」
薫子(かおす) 「またしても緊張とプレッシャーで、ペン入れ、ひとコマも進んでいません」
小夢 「ごはん食べて元気だそう」
薫子(かおす) 「ストレスで胃が弱っていて」

そんな薫子を心配した琉姫は、体操をすすめる。
琉姫 「原稿、煮詰まったときは、体を動かすのが一番。さ、真似してやってみて」
並んで同じ動きをする薫子。
琉姫 「どう? 緊張が、ほぐれるでしょう」
薫子(かおす) 「はい、そんな気がしてきました」

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琉姫 「原稿、煮詰まったときは、体を動かすのが一番。さ、真似してやってみて」

夕食の時間、花園が薫子を気づかう。
花園 「胃にやさしいもの作ったから」
『みなさん、やさしいです。なんとか、わたしを元気づけようと』 と思いながら薫子は部屋でタブレットに向かった。しかし 『体の緊張はほぐれたのに、頭は真っ白です』 と、まだ描くことができない。

家へ帰る小夢、琉姫、翼を薫子は見送る。
翼 「かおすは、まだ家に戻らないの?」
薫子(かおす) 「わたしは、おかあさんが迎えにくるので」

電話で話す、薫子と編沢。
編沢 「そろそろ後編のチェックをしたいんですが」
薫子(かおす) 「すみません、まだ」
編沢 「そうですか、もうあんまり余裕ないですよ、しっかりしてください」
薫子(かおす) 「すみません、なんか心が。いえ、ペン入れが……。さみしい。みんないなくて、部屋にひとりで」
編沢 「みなさん、すでに寮を出られたんでしたね」
薫子(かおす) 「でも編沢さんとお話できて、だいぶ元気がでまじだ」
泣きじゃくる薫子の声を聞き、編沢は『かおす先生のメンタルで連続ゲストは、まだ無理だったか』と考えた。
薫子(かおす) 「つらいときも締め切りが待ってくれないって、まんが家さんバカって、ちょっと嬉しい」
苦境を楽しむ薫子の様子から、心配はないと編沢は判断する。

描こうという気持ちとは裏腹に、薫子は居眠りをしてしまう。そのとき、花園が来客を知らせた。居間で待っていたのは薫子の母だった。
薫子(かおす) 「お迎えの日、一週間後じゃ」
母 「間違えちゃった。他の先生方は、いらっしゃらないんですか」
薫子(かおす) 「みんな先に家に帰られたので、今はわたしひとりです」
母 「それは残念ですね。みなさんにお見せしたくて、たくさん写真を持ってきたんですが」
花園 「見たいです」
母 「縄跳びが跳べなくて、からまってしまった、かおす先生。豆まきの鬼がコワくて、保育園から逃げてきてしまった、かおす先生」
なぜか娘のことを、かおす先生と呼ぶ母。どの写真の薫子も、泣きべそをかいている。
花園 「ずっと泣いてたのね」
母 「お絵描きするときだけは、泣きやんだんですよね。嬉しかったな、好きなこと見付けてくれて。すごく没頭して描いてて、しかもこれが本当に上手で、まんがも世界一面白いし、わたしはとんでもない天才を生んでしまったのだと」
薫子(かおす) 「わたしより上手い人は星の数ほどいるんです。その上で、みなさんすごく努力されてて、どんどん置いていかれ、運良くデビューできただけで」
母 「お絵描きも、つらくなっちゃったんですか? 苦しいなら帰ってきてもいいんですよ」
薫子(かおす) 「もう少し、ここにいます。まだ、やり終えてない原稿があるんです。ここにいるあいだに、自分の力で終わらせたいんです」
母 「では、お家で待っていますね」

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薫子(かおす) 「お迎えの日、一週間後じゃ」 母 「間違えちゃった」

タブレットに向かう薫子。
薫子(かおす) 「やっぱり手が動きません。この前は、みんながいてくれたから。そうだ、こういうときは前編の原稿を見直して」
データを開き、まんがをながめた薫子の目から涙が落ちる。
薫子(かおす) 「幸せが、あふれています。こんな夢みたいな世界を、無意識のうちに描いていたなんて」
『自分を受け入れてくれる友だちが、まわりにいること、当たり前じゃないんです。みんな一緒にまんがを描ける日々は、一日一日、奇跡なんです』と薫子は心の中で力説した。
スマホの着信音が鳴る。小夢や翼からのメールだ。
小夢 『さっき本屋さんで、かおすちゃんの載ってるきらら(まんが雑誌)買ったよ』
翼 『私もさっき、るっきーとコンビニいったから本買った』
薫子(かおす) 「みんなの顔が見えました。だいじょうぶ、一緒にいます」
笑顔を取り戻した薫子は、原稿を描き上げる。

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小夢 『さっき本屋さんで、かおすちゃんの載ってるきらら(まんが雑誌)買ったよ』

家へ帰る日がきた。
薫子(かおす) 「寮母さん、本当にお世話になりました」
花園 「無事に終わって良かったわ。これから提出にいくの?」
薫子(かおす) 「いえ、メールで送りました」
花園 「たいへんだったでしょう。ひとりでやりきって偉いわ」
薫子(かおす) 「でも、売れっ子まんが家さんの気分が味わえた気がして、ちょっと楽しかったです」
花園 「そう」
薫子(かおす) 「じゃあ、いってきます」
花園 「いってらっしゃい」

電話で話す、薫子と編沢。
編沢 「原稿いただきました。またギリギリでしたね。締め切りがあるときに限って遅れるクセ、直してくださいね」
薫子(かおす) 「たいへん申し訳ありませんでした」
スマホを地面に置いた薫子は、その前に正座して頭を下げる。
編沢 「でも、とても良かったです。すごく、いいまんがでしたよ。今までより絵が上手で、話も面白い。かおす先生らしさが出ていて、今までで一番いい原稿になったと思います」
驚きと嬉しさで、言葉も出ない薫子。

重い荷物を手からぶら下げヨロヨロと坂道を上る薫子は、寮につながる階段の前で立ち止まると、その新しい建物を見上げた。
小夢 「ピカピカだねえ」
いつのまにか、小夢がとなりに。
薫子(かおす) 「小夢ちゃん、会いたかったです」
小夢 「わたしもだよ。また一緒に、がんばろう」
階段から、琉姫と翼が姿を現す。
琉姫 「かおすちゃん、元気そうで良かったわ」
翼 「これでみんな、そろったな」
小夢 「かおすちゃん、まんがは順調?」
薫子(かおす) 「実は、その後またネームがボツ続きで、連載への道は、まだまだ遠いです」
翼 「道は遠いほど、がんばりがいがある。道は、けわしければ、けわしいほど」
小夢 「さあ、まんが描こう」
薫子(かおす) 「はい」

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小夢 「さあ、まんが描こう」 薫子(かおす) 「はい」

「こみっくがーるず」第12話『いってらっしゃいませ、立派な漫画家さまたち』の感想・考察

「こみっくがーるず」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

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