かくりよの宿飯(第6話『あやかしお宿で食事処はじめます』)のあらすじと感想・考察まとめ

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開店の日を翌日に控えた葵の小料理屋「夕がお」。天神屋の従業員達も手伝って、店の準備は順調に進んでいた。その夜、葵は何者かに斬りつけられる。葵を襲ったのは、濃い紫の頭巾を被った黄色く目の光る大男。そしてその葵を助けたのは、小柄なカマイタチのサスケ。サスケは史郎の昔馴染みだった。翌朝、大旦那や銀次と一緒に街へ繰り出して葵は騒動を起こすことになる。
今回は「かくりよの宿飯」第6話『あやかしお宿で食事処はじめます』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「かくりよの宿飯」第6話『あやかしお宿で食事処はじめます』のあらすじ・ストーリー

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松葉が書いた「夕がお」の看板

暁は、葵の小料理屋の入り口の上に、「夕がお」と書かれた看板を取り付けていた。
「夕がお」の文字を書いたのは、天狗の長老、松葉様だった。
銀次「夕方から開くから夕がおとはいい名前ですね」
葵「うん、松葉様にお礼言わなきゃ」
葵の店の開店準備は、天神屋の従業員達も手伝い、着々と進んでいった。

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従業員たちを労う葵

葵は従業員たちに食事を振る舞い、店の開店準備を手伝ってくれたことをねぎらった。
従業員たちは皆、カレー味のおにぎりを喜んでたくさん食べた。
大旦那も様子を見に来て「いよいよ明日から開店か」と言い、葵におにぎりをもらい、おいしそうに頬張った。池で水遊びをしていた手鞠河童のチビも、戻って来て葵のおにぎりを食べた。
葵たちの様子を、遠くの物陰から達磨の板前(*)たちが見ていた。

*:達磨の板前とは、天神屋の厨房で板前を務める達磨のあやかしのこと。変化すると赤い達磨の張子のような姿になる。

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敷き詰められたバナナの皮

夜になり、夕がおの掃除をしていた葵は、天神屋の渡り廊下に続く石畳に、バナナの皮が敷き詰められているのに気づいた。それは「板前長の料理より、葵の料理の方がおいしいと困る」と思った達磨の板前たちが、葵に滑ってけがをさせ、料理を作れなくするために敷いたものだった。葵は達磨の板前達の姿を見つけ、板前たちの後ろに立って言った。
葵「引っかからないわよ。厨房の仕事は終わったの?」
板前たち「うるさい、おいらたちには偵察という大事な任務があるのだ。万が一にも、お前が作った料理が板前長の料理よりうまいことはないだろうが、目障りなものは目障りだ。開店早々天狗の予約があるんだってな?まずい料理でも出して、店がペシャンコになるまで暴れてもらうといい、いい気味だ」
そう言って達磨の板前たちは逃げ出そうとした。
葵「ああ、ちょっと。片づけてから行きなさいよ」
板前たちは葵の言葉に耳を貸さずそのまま逃げてしまった。

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何者かに斬りつけられる葵

葵がバナナの皮を片づけていると、いきなり何者かが葵を目がけて斬りつけて来た。
葵を斬りつけた者は、濃い紫の頭巾を被り、目が異様に黄色く光る大男だった。
その時突然、小柄な忍び手拭いを口に巻いた男が現れて、頭巾の男の刀を小刀で受け止めた。
手拭いを巻いた男は「葵殿は早く安全なところに」と言って頭巾の大男に向き合った。
まだ地面に残っていたバナナの皮に足を取られて転んだ葵は、はずみで、持っていた天狗のうちわを頭巾の男と手拭いの男に向けて、大きく振り下ろしてしまった。2人の男は空高くに吹き飛ばされて行った。

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葵を助けたサスケ

しばらくして、2人の男は空から地面に落ちて来た。地面に打ち付けられ苦しそうな頭巾の男は、手拭いの男に向けて棒手裏剣(*)を投げた。手拭いの男は棒手裏剣を小刀で払ったが、棒手裏剣が頬を少しかすめて傷を負った。頭巾の男はそのまま逃げてしまった。

*:棒手裏剣(ぼうしゅりけん)とは、真っ直ぐなナイフのような手裏剣。投げずに小型の刀のようにして使うこともできる。

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傷を負うサスケ

手拭いの男「お怪我はないでござるか、葵殿」
葵「ええ、あなたはいったい?」
手拭いの男「拙者、天神屋にてお庭番を務めるカマイタチのサスケ(*)と申すでござる。お庭番とは我らカマイタチ一族の家業なのでござる。仲間たちと交代で、主に朝と昼は庭掃除を、夜は警備をしているでござる」
そう言って倒れている葵に手を差し伸べた。
起き上がった葵は、サスケが頬にけがをしているのに気づいた。

*:サスケとは、カマイタチのあやかしのこと。天神屋でお庭番を務め、庭掃除から曲者退治、護衛を行う。見た目は中学生位にしか見えないが、年齢は葵より年上。史郎とも一緒に遊んだことがある。「ござる」を付けて話をする。詳しくは用語を参照

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傷の手当てをする葵

葵はサスケを夕がおに招き入れ、傷の手当てをした。サスケは葵に礼を言った。
葵「お礼を言うのはこっちよ、あなたがいなかったら今頃串刺しだった」
サスケ「いや、こちらが不届き物の侵入を許したことがそもそもの原因でござる」
そう言い終えた時、サスケの腹が鳴った。「失礼したでござる」と照れるサスケに葵は「もしよかったらメニューの味見をしていかない?」と言った。
「いくでござる」と喜ぶサスケに葵は手早く料理を作った。
「お待たせしました」と葵は言ってロコモコ丼(*)をサスケの前に置いた。

*:ロコモコ丼とはハワイ料理の1つで、ご飯の上にハンバーグと目玉焼きをのせて、グレービーソース(肉汁を煮詰めたソース)をかけたもの。ロコモコが日本語化してロコモコ丼になった。

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サスケにロコモコ丼を振舞う

葵「ロコモコ丼にポテトサラダを添えてみたの」
サスケ「滅茶苦茶うまいでござる」
サスケは史郎とも仲が良く、一緒に厨房でつまみ食いをしたり、お客を脅かしたり、女湯を覗いたりと、史郎との楽しい思い出を葵に語って聞かせた。
サスケ「葵殿、あなたはとてもよく似ているでござる、史郎殿に」
葵「また言われたー!」
今までに何度も史郎に似ていると言われていたので、葵はため息をついた。
破天荒な史郎に似ていると言われることが、恥ずかしかったのである。

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葵を護衛すると約束するサスケ

サスケ「ここらは護衛を固めるので、安心してお休み下さいでござる、では」
葵がありがとうと言う間もなく、サスケは一瞬のうちに姿を消した。
葵「さすが、カマイタチね。私もまた何かあった時のために、うちわの素振りでもやっておこうかしら」
そう心の中で葵は呟いた。

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『鬼嫁あらわる』と書かれた新聞

翌朝、夕がおで今夜の開店に向けて仕込みをする葵を、大旦那と銀次が訪ねて来た。
大旦那と銀次は葵を銀天街(*)に連れ出した。
街を歩く葵は何にでも興味を抱いて、ひとりであちこち行きたがり、迷いそうになって、大旦那と銀次を困らせた。
休憩を取った茶屋の女将に『天神屋に鬼嫁あらわる』と書かれた新聞を見せられた葵は、自分のことが新聞に書かれていることに驚いた。しばらく歩いて面屋を見つけ、店の中を見て回っていた葵は、気になる面を付けたあやかしが店から出ていくのを見かけた。その面は、葵が子供のころ、葵に食事を与えて助けてくれたあやかしが着けていた面だと葵は思った。思わず葵は1人で走り出し、そのあやかしを追いかけた。

*:銀天街(ぎんてんがい)とは福岡県北九州市小倉北区にある魚町銀天街のアーケード下の商店街の愛称。「かくりよの宿飯」の中で、うつしよにいた頃の葵が暮らしていた街の、モデルとなった街と言われる。
ここではかくりよの北東の地の、賑やかな繁華街の名前である。

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首を伸ばす六助

街のはずれの板塀の所で、面を被ったあやかしに追いついた葵は、そのあやかしの前に回って行く手を塞ぎ面を見た。
だがそれは、葵が子供のころに見た面とは違っていた。
急に葵に止められたあやかしは驚いて、首を長く葵にまとわりつくように伸ばして「人間の娘、この匂い」と葵に言った。
葵は身の危険を感じ、帯に挟んでいた天狗のうちわに手をやった。
その時、葵を追いかけていた大旦那と銀次が葵に追いついた。大旦那は「そのあやかしは、天神屋に野菜や果実を卸している六助という男だ」と葵に説明した。前に銀次が天神屋から譲り受けた「さくらんぼジュース」を作ったのもこの六助である。六助は、大旦那と銀次に挨拶をした後「ではまた今後ともごひいきに」と言って帰って行った。葵は無礼の詫びも忘れて「はい、よろしくお願いします」とひと言六助の背中に向けて言った。

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天満食堂で食事を摂る葵たち

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