新世紀エヴァンゲリオン(Neon Genesis Evangelion)のネタバレ解説まとめ

『新世紀エヴァンゲリオン』とは、監督・庵野秀明が率いるGAINAXによるTVアニメ作品および登場する巨大人型兵器の名称。略称『エヴァ』。
本作を原作とする劇場版、漫画、ゲーム作品などの派生作品が存在する。本記事では1994年10月から翌3月まで放送されたTVシリーズについて記述。
90年代に社会現象とまで言われた国民的アニメの一つ。ストーリーは主に少年少女の苦悩が描かれ、人類の敵「使徒」との闘うにつれ、使徒やエヴァの正体など多くの謎解きが展開されるが、すべては説明されずに完結した作品。

主要キャラクター / エヴァパイロット

碇シンジ(いかり シンジ)

声 - 緒方恵美

本作の主人公。EVA初号機パイロットにして、サードチルドレン(第3の少年)。14歳。
性格は内気でおとなしい優等生。全キャラクター中で最も精神的な不安定さが強く、躁鬱の傾向がある。
周囲に心を開かず自身の内面を守ることに必死であり、無気力に周囲に従うことで自分を守っていた。本編での闘いで徐々に成長し心を開いていくが、同時に精神を病んでいき、場合によっては更に閉塞的になることもある。初期は「逃げちゃ駄目だ」と自分を奮い立たせるような言葉を呟くことが多かった。
母は自身が3歳の頃に他界、父とは疎遠で離れて生活していた。父と離れている間は「先生」という人物の下で暮らしていたという。父のゲンドウとの相性は最悪であり、自分からコミュニケーションをとろうとすることはほとんどなく、苦手としているが、同時に愛してほしいとも願っている。第拾弐話で父から「よくやった」と言われた際は明確に喜びを表し、自身がエヴァに乗ることへの価値を見出し始めた。しかし、その矢先に参号機の事故が起き、再び父を信じられなくなり一度はNERVを離脱。
NERVから個室が用意されていたが、一人きりにしてはおけないと判断したミサトの家に同居することとなる。
上記のような育ちから家事全般が得意な他、チェロの演奏ができる。

綾波レイ(あやなみ レイ)

声 - 林原めぐみ

EVA零号機パイロットにして、ファーストチルドレン(第1の少女)。データ上は14歳。
幼い頃からエヴァの専属操縦者として特殊教育・訓練を受けている。
性格は無口・無表情で、感情を表すことが滅多にない。ゲンドウの指示に盲目的に従っていたが、徐々に感情が芽生え始め、シンジに恋愛感情を抱くようになり、変化が表れる。後の作品では似たような性格のキャラクターが「綾波系」と呼ばれることもある。
本作の最大のキー・キャラクター。
その正体は、シンジの母・碇ユイの遺伝子と第1使徒・アダムの遺伝子により作られたボディに第2使徒・リリスの魂が移植された存在。ユイと容姿が酷似しているのはそのため。
本来の体はNERV地下のリリスであるが、ロンギヌスの槍で無力化されているため元の体に戻ることができない。性質上、レイの肉体が破壊されても魂さえサルベージできれば別のクローンボディに再移植することで復活が可能。劇中では3人目まで登場している。故に正確な年齢は曖昧である。

惣流・アスカ・ラングレー(そうりゅう・アスカ・ラングレー)

声 - 宮村優子

EVA弐号機パイロットにして、セカンドチルドレン(第2の少女)。14歳。
日本人とドイツ系アメリカ人のクォーター。レイと同様に幼い頃からエヴァの専属操縦者として特殊教育・訓練を受けている。
レイとは対照的に強気で負けず嫌いの少女。
後にシンジとレイのクラスに転校してくる。口癖は「あんたバカァ?」。
加持リョウジに好意を抱いていたが、恋愛感情というよりは憧れに近い。日本に来てからはシンジと共にミサトの家で同居することになり、共に行動するうちに惹かれていく。

一見強気で快活だが、その本質はシンジと同様にかなり不安定な精神の持ち主。
幼少時、彼女の母はエヴァの接触実験の失敗の後遺症で精神を病み、人形を娘と思い込むようになってしまい、更にはその人形と一緒に自殺してしまう。そのようなヘビーな過去の経験から、「自分はエヴァに乗るしかない」「他者から見てもらえる自分でなくてはならない」といった強迫観念にも似た考えを持つようになる。加持に憧れたのも「早く大人として認めてもらいたいから」という欲求から来た背伸びのようなもの。
エヴァのシンクロ率は当初はシンジやレイを抜いてトップだったが、後半ではシンジに抜かれて自信を失っていき、その後の使徒との闘いも敗北が続く。後に第15使徒アラエルとの戦闘で精神汚染攻撃を受け、自身の過去を追体験させられる。その後は徐々に精神を病んでいき、エヴァの起動すら不可能になる。更に加持の死により完全に精神が崩壊し、寝たきりの廃人となってしまった。

渚カヲル(なぎさ カヲル)

声 - 石田彰

エヴァンゲリオン弐号機のパイロット(フィフスチルドレン)。15歳。
話で突然シンジの前に現れ、精神的に病んでいたシンジの癒しとなり、友人となる。
飄々としたミステリアスな性格で、哲学的な言い回しが多い。
その正体はアダムの魂を仮の体に宿した存在で第17の使徒タブリス。体の由来は不明で、製作スタッフは「特に設定はない」と答えている。
浮遊能力やA.T.フィールドを展開させる能力を持ち、本来の体であるアダムと邂逅するために無人状態の弐号機を操りセントラルドグマへと向かう。しかしそこにあった体はアダムではなくリリスだった。その後何かを悟ったらしく、初号機に乗ってシンジに「未来を与えられる生命体は一つしかない、君たちは消えるべきじゃない」と言い残し、抵抗をせず倒された。人類を「リリン」と呼ぶ。
その後、アダムの魂はどこに行ったのかは不明。

<以下、誕生経緯>
セカンド・インパクトで消えゆくアダムが生みだした最後の使徒で、その時点では人間の遺伝子とアダムは融合させられていたため、肉体は使徒と人類の両方を性質を兼ね備えている。体内には使徒の活動源であるS2機関を内蔵し、同時に人間と同様に心臓や脳を持つというかなり特殊な存在。
本来アダムが自身が生み出した使徒に魂を与える南極の《ガフの部屋》はセカンド・インパクトの時点では機能を停止していたため、他の使徒のように魂を持っていなかった。故にアダムは自身の魂をカヲル(タブリス)に与えたという。
一方、破壊されたアダムの体の方は人間により胎児まで復元され、ゲンドウの手に移植されている。

NERV(ネルフ)

碇ゲンドウ(いかり ゲンドウ)

声 - 立木文彦

特務機関NERV最高司令官。碇ユイの夫で、シンジの実父。妻の姓である碇姓を使用しており、旧姓は六分儀(ろくぶんぎ)。48歳。
常にサングラスをかけて笑みを見せることも滅多にない冷酷な男。目的のためならどんな手段でも躊躇わない。息子のシンジに対しても非常に冷たく、愛情はまったくない。
人類補完計画の責任者だが、真の目的は人類の救済などではなく妻の碇ユイに会うこと。ゼーレを裏切り、本来とは違った形の計画を画策している。
アダムとリリスを融合させた後に覚醒した初号機を取り込むことで初号機コアに眠るユイと再会できると考えている。つまり「妻に会うためだけに全人類を巻き添えにして神に近い存在になることが目的」という最悪の人物。

冬月コウゾウ(ふゆつき コウゾウ)

声 - 清川元夢

NERV副司令官。60歳。趣味は将棋。
もとは京都の大学で教授をしていた学者で、碇ユイは教え子。
形としてはゲンドウの部下だが互いに呼び捨てで呼び合っており、ゲンドウに意見できる貴重な存在。ゲンドウが耳を貸し比較的普通に接する数少ない人物。

葛城ミサト(かつらぎ ミサト)

声 - 三石琴乃

NERV戦術作戦部作戦局第一課所属で階級は一尉。第拾弐話で三佐に昇進。EVAの戦闘指揮官。シンジの保護者にして直接の上司。29歳。
性格は楽天的で、あまり軍人らしくない。戦闘においては直接シンジ達に指示を出し、そのほとんどで作戦を成功させているが、指示の内容は突飛な内容や理不尽な内容のものも多い。例として、第参話の第4使徒シャムシエル戦で、シンジに訓練通りの射撃を行うよう指示し、シンジがそれを実行したところ「バカ!爆煙で敵が見えない!」と怒鳴るなど。
シンジを一人にさせることを心配し、独り暮らしだった自身のアパートに彼を招き、同居生活を始める。
私生活はかなりズボラであり、アパートはほぼゴミ屋敷と化している。
大酒飲みで、劇中ではエビスビールや獺祭を愛飲している。

前半は「明るくて面倒見のいいお姉さん」という印象だったが話が進むにつれ余裕がなくなり、ほとんどゲンドウと変わらない「冷たい大人」となっていく。

赤木リツコ(あかぎ リツコ)

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