鹿楓堂よついろ日和(第6話『はじまりはオムライス』)のあらすじと感想・考察まとめ

今から数年前、スイはいつか自分が鹿楓堂を再開したいと思いつつ会社勤めを続けていた。多忙をきわめるスイは、思わぬところで中学時代の同級生・ときたかと再会する。ときたかもまた、自分の生き方を模索していた。
今回は「鹿楓堂よついろ日和」第6話『はじまりはオムライス』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。
「鹿楓堂よついろ日和」第6話『はじまりはオムライス』のあらすじ・ストーリー

数年前までスイは会社員だった。祖父の死に前後して店じまいした鹿楓堂にスイは一人で住んでいた。いつか鹿楓堂を再開するために、スイは夜な夜なメニューの研究を続けていた。しかし、記憶にある祖父の味には及ばず、鹿楓堂を継ぐ夢をかなえることを、スイは一日延ばしにしていた。

ある日、スイはクラフト作家が出店する市をのぞいた。店で使ってみたいと思った湯呑の作者が、ときたかだった。ときたかとスイは、中学時代の同級生であり、卒業以来の再会だった。
中学時代のときたかは、陶芸の天才少年としてもてはやされていた。今は表舞台に出ることはなく、バイトをしながら陶芸を続け、出店の機会があれば器を手売りしているのだった。
スイは、鹿楓堂を継ぐ決意が固まらないことを、ときたかに話す。「ずっと大切な場所だったから、自分が下手に手を出して、祖父が作ってきたものを壊してしまうんじゃないかと思うと、なかなか一歩が踏み出せない」と、ためらっているのだった。思い立ったが吉日とばかりに、即決即断で周囲を振り回していた中学時代のスイとは結びつかない慎重さだと、ときたかには感じられた。
ときたかは、店で使える食器を持って鹿楓堂に行くことを約束した。

スイ(左から二人目)のエプロン姿をほめ、店をはじめるのかとたずねる野中(右)
ときたかが来る日、スイは鹿楓堂を開けた。
ときたかは、孫を連れた男性と一緒に店に入ってきた。野中という男性は、スイと双子の兄の八京が揃って店に出入りしていた時代を覚えている昔なじみで、スイの祖父が亡くなったことを知らなかった。野中は店主と居心地がよい鹿楓堂を懐かしみ、「終わっちまったんだな」と残念がる。
鹿楓堂で食事をとるつもりで、野中は来店したのだ。野中が孫の哲郎と出て行こうとするのを、スイは軽食を用意すると呼び止めた。厨房についてきたときたかが、スイの代わりに調理すると申し出た。調理実習で、スイが火柱を上げて消火器を持ちだした武勇伝を、ときたかは忘れていなかった。この時点でのときたかは知らないが、依然としてスイは料理が下手であり、シンプルなオムライスも不思議な味に仕上げる腕前だった。
カウンターに戻ったスイは、心をこめてお茶を淹れる。野中は、普段はコーヒーでも、鹿楓堂では緑茶を飲んでいたという。祖父と同じお茶を出せなくても、野中をさびしい気持ちで帰らせたくない一心だった。
ときたかは、ありあわせで和風オムライスを作り、自分が作った皿に盛りつけた。魚嫌いの哲郎はジャコ入りのバターライスを「お兄ちゃんのお魚ライス、すごいおいしい!」と夢中でたいらげ、野中を驚かせた。
野中は、スイのお茶は店主だった祖父が淹れたものとは違うと言った。落胆するスイに野中はお代わりを頼む。祖父のお茶より苦みがなく飲みやすい、というのが野中の感想であり、スイが丁寧に仕事をしているのは祖父と一緒だとつけ加えた。

野中(左)と哲郎の笑顔が、スイとときたかの転機を決めた。
野中と哲郎が帰った後、客の笑顔が祖父の支えであったことを理解したと、スイはときたかに話す。この日の出来事で、スイは「いつかいつかって言ってるうちは、いつまで経ってもできないよな」と、鹿楓堂を再開する踏ん切りをつけた。ときたかも、自分の料理や器を使って喜ぶ姿を目の当たりにして感動し、スイの鹿楓堂を手伝わせてくれないかと頼んだ。

少年時代のスイと八京(キョウ)が使っていた湯呑
そして、現在。
鹿楓堂は総出で、大がかりな掃除をしていた。その最中に、ときたかは一対の湯呑茶碗を見つけた。片方の湯呑は割れていた。
壊れた湯呑は、八京のものだった。八京は親の決めた別の中学に進み、双子の進路は分かれていた。八京が久しぶりに鹿楓堂に来た日、スイは店を継ぐために祖父に色々教わっていると話した。八京も好きなことをすればいいと、スイが店の手伝いをしながら話していると、八京が湯呑を落とした。「捨てていいよ。もう来ないから」と八京は言い捨てた。
スイは、割れた湯呑を捨てずにしまっておくように、ときたかに頼んだ。ときたかは、八京とスイが鹿楓堂でお茶を飲む日が再び来ることを願った。
スイは、鹿楓堂の客が思い思いに過ごす様子をながめるのが、好きなこどもだった。幼いころ、祖父が「そんなにここ(鹿楓堂)が好きなのか?」と問われたときと、今もスイの心が変わらない。鹿楓堂で過ごす客の笑顔は、スイの原動力であり、祖父の思い出につながっている。
「鹿楓堂よついろ日和」第6話『はじまりはオムライス』の感想・考察
鹿楓堂よついろ日和 第6話観た。なれそめ。滅茶苦茶軌道に乗ってるところからアニメが始まったから盤石な感じだったけど、最初はだいぶ手探り感あったのね。店開けてからそんなに経ってない感じだし、常に変わっていく感じなのかも #アニメ鹿楓堂 #tokyoMX
— 鏑矢正伝 (@kab_studio) May 16, 2018
鹿楓堂のはじまりのお話。京水さんもときたかさんも苦しい過去があるのだな。グレさんと椿くんとの出会いのお話もあるといいなぁ。落ち着く居場所があるっていいな。
— mayoco (@yocovuta) May 16, 2018
和風オムライスおいしそうだった~。#鹿楓堂#鹿楓堂よついろ日和#rokuhoudou_anime
『鹿楓堂よついろ日和』6話>和風オムライスめちゃ美味そう。オムのポテンシャル高いのは周知の事実だけどお菓子は…甘い卵にすればいけるのか…?にぼし大丈夫か発言に対していきなりアレルギーという飲食店において深刻な問題ぶち込んでくるのかと思ったらさすがにそれはなかった普通にいい話だった
— やよい@ザリガニ (@sibayayoi) May 19, 2018
鹿楓堂素晴らしい///哲郎くんのオムライス食べてるあのスプーンの持ち方最高///どなたがパート担当されてるかなんか分からんしな……誰やろ……素晴らしいアニメーターさんだ///コンテからだった宮崎さん素晴らしい。あとスイの諏訪部さんの同じでは無いけどサラリーマン時代とのリンクが、縁やね//
— ほぽん (@honto_ponto) May 17, 2018
鹿楓堂6話!ほっこりする良い話だった。スイ、あそこでトキタカに再会できて良かったよね、じゃなきゃお店できなかった。スイとトキタカの出会いは分かったのであと椿くんとぐれさんとの出会いが知りたいです( *´艸`)特に椿くんなんて人見知りなのにどうスカウトしたんだろう。
— 薫@4th両日現地 (@TKaoru101) May 16, 2018
鹿楓堂よついろ日和6話 じゃこの入った和風オムライスは良い組み合わせですね〜。これは食べたい。ときたかは職人になりたかったのでしょうか。黙々と器を作る姿も想像するとおもしろいです。スイはよくあの腕で飲食店やろうと思ったな笑
— mako (@mako_honjoh) May 17, 2018
鹿楓堂よついろ日和:
— カメちゃん@アニメ感想用アカウント (@sirobuntyou) May 18, 2018
スイの作ったオムライス、いかにもな下手物料理じゃなくて、リアルに料理下手な人が作った感があったね。
彩りがいまいちでオムライスなのになぜか酸っぱい味がするという(^^;
鹿楓堂よついろ日和 第6話
— 苦蓬 (@ku_yomogi) May 17, 2018
酸っぱいオムライスで笑った。スイはいったい何を入れたのか?サラリーマン姿に違和感が。トキさんは中学の同級生か。昔のスイの様子に更に笑わせてもらった。少し意外。料理上手なトキさんが居て良かった。兄弟の問題は難しそうだが進展するといいな。 #アニメ鹿楓堂
アニメ「鹿楓堂よついろ日和」第6話
— まめ (@omoinotakewoiu) May 18, 2018
椿くんのぐれさんへの対抗意識(笑)
きなこちゃん(笹船)ご乗船(♡´艸`)
スイさんのフランベ(笑)
お店再開への不安や葛藤を抱えつつも逃げずに受け止め、夢を成就出来て良かった✨
心に染みる優しいお話💠
早く八京さんとも前みたいな関係になれると良いな…。
「鹿楓堂」第6話「はじまりはオムライス」AT-Xさんにてご視聴ありがとうございます。スイとときたかくんは中学時代の親友で、スイに「スイ」とあだ名をつけたのは中学時代のときたかくんなのです。そちらのお話しは原作最新刊8巻に掲載されておりますので宜しければご覧下さい!(´▽`) #アニメ鹿楓堂 pic.twitter.com/WPH2N5jXOj
— hiroto_yone (@nigo_016) May 15, 2018
「鹿楓堂よついろ日和」アニメ全話のネタバレ解説まとめ
鹿楓堂よついろ日和(アニメ全話)のネタバレ解説まとめ | RENOTE [リノート]
renote.jp
『鹿楓堂よついろ日和』とは、清水ユウ原作の漫画、及びそのアニメ作品である。 和風喫茶・鹿楓堂は、都会の一角でひっそりと営まれている。時代に置き去りにされたようなレトロな空間で、おもてなしをするのは四人と一匹の猫。様々な悩みを持つお客様との触れ合いや、一癖ある訪問者の厄介事に振り回されつつ、鹿楓堂の時間は今日もゆったりと過ぎていく。
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