ヒカルの碁(ヒカ碁)のネタバレ解説まとめ

『ヒカルの碁』とは、ほったゆみ(原作)と小畑健(漫画)による日本の少年漫画。集英社「週刊少年ジャンプ」にて連載された人気漫画作品である。囲碁を題材にした作品で、小学生を中心に囲碁ブームを巻き起こした。
テレビアニメ、小説、ゲームなど、様々な形でのメディアミックスも行われている。
平安時代の最強棋士・藤原佐為に取り憑かれた進藤ヒカルが、囲碁を通して出会った人々との中で神の一手を目指して成長する物語。

saiとのネット碁での対局で、saiの強さを思い知り、タイトル戦でなくても、棋士でなくても本気の碁が打てることを知った塔矢行洋は、ネットでの対戦の後に病室を訪れたヒカルにもう一度saiと打ちたいと感情をあらわに言い募った。
ヒカルに頼まれた当初は乗り気でなく、名を明かせと高圧的な態度を取っていたが、saiがかけがえのない好敵手と理解した行洋は、saiとの再戦を強く望んだ。
「saiともう一度打たせてくれ、ネットでいいから、名をあかせとは言わぬから」

正体を隠されたままでももう一度対戦したいという塔矢行洋の強い気持ちが伝わる名言。

引用:ヒカルの碁 14巻

オレにも打たせろっ

ヒカルが子供囲碁大会で大人でも迷う死活をちらっと見ただけで答えたと聞き、塔矢アキラを破った子供としてヒカルの謎めいた強さに注目し、観察し続けてきた緒方。ネットの中のsaiとアキラの対戦でsaiの強さを感じ、自分も対局したいと強く願っていた。
しかし、アキラとの対局後、ネットの中にsaiはいなくなっていた。

師である塔矢行洋がsaiと対戦し、それを仕組んだのがヒカルではないかと疑った緒方は、行洋の病室でヒカルと行洋がsaiの話をしているのを聞いた。
緒方に聞かれたヒカルは逃げ出したが、緒方はヒカルを追いかけ壁際に追い詰めた。ヒカルの胸ぐらを掴んで言った一言。
「オレにも打たせろっ」

いつも落ち着きはらい動揺したり激高したりした姿を見せない冷静な緒方が、なりふり構わずヒカルを追いかけ追い詰めた。緒方の真剣さ、saiと打ちたいと切望する強い気持ちが伝わる名言。

引用:ヒカルの碁 14巻

キミって上ばっか見てるな 下にもコワイのがいるの知らないだろ

佐為との対局後、十段防衛戦最終局を終え、十段位を緒方に明け渡した塔矢行洋。いつもの行洋らしくない囲碁だったと倉田はヒカルに話した。佐為との対局で調子が崩れてしまったのではと危惧するヒカルに、碁が若返り進化した碁だったと倉田は語った。
その直後、塔矢行洋引退の報が入った。テレビでその報を知った倉田は塔矢行洋の家に行き、対局を願った。
「また来ます」と言って帰る倉田を見送るアキラは、倉田に倉田目指して頑張ると宣言した。すると倉田はアキラを振り返り「キミって上ばっか見てるんだな。下にもコワイのがいるの知らないだろ。下っていうか、キミのすぐ後ろにいるんだよ。オレを脅かしに来るのはキミとソイツだ。今年プロになった進藤ヒカル」

上ばかり気にして下からの追い上げを気にしていなかったアキラに苦言を呈した倉田の名言。
アキラにヒカルに対する危機感を覚えさせた。

引用:ヒカルの碁 14巻

19路の碁盤がいつもより狭く感じる!フシギだ 負ける気がしない

倉田と一色碁を打ち、力を認めてもらったヒカル。佐為と塔矢行洋の対局で、行洋の逆転の一手を発見できたヒカルに周囲もヒカルの力を認め始めてきた。
自分でも調子の波に乗れているように感じ、いつもは広く感じている碁盤を狭く感じるようになっていた。
「19路の碁盤がいつもより狭く感じる!フシギだ、負ける気がしない」

ヒカルが急速に成長し、好調の波に乗っているとわかる一言。

引用:ヒカルの碁 14巻

虎次郎が私のために存在したというならば、私はヒカルのために存在した。ならばヒカルもまた誰かのために存在するのだろう。その誰かもまた別の誰かのために。千年が二千年がそうやって積み重なってゆく。神の一手に続く遠い道程。私の役目は終わった。

塔矢行洋との対局をヒカルに見せた佐為は、ヒカルの成長を目の当たりにし、神はこの対局をヒカルに見せるために自分を長らえさせたのだと気づいた。
その瞬間から佐為の止まっていた時が進み出し、自分がこの世にいられる時間はもう僅かだと悟った。
佐為がヒカルに自分はもう消えてしまう、と告げてもヒカルに本気にしてもらえず、わずかな時間でもヒカルと打ちたいと、囲碁イベントで疲れているヒカルを誘い対局した。

疲れて眠そうなヒカルと対局しながら、一手一手大事そうに打つ佐為。
自分のために存在した虎次郎とヒカルの為に存在した佐為、ならばヒカルも別の誰かのために存在し、これからもその絆は続き、そうしていつかは神の一手に届くはず。
神の一手を極めるために長らえたが、次代のヒカルにそれを託し自らの役目を終えた佐為が思った一言。神の一手に繋ぐ道筋のひとつとなった佐為の名言。

ヒカルに最後の声をかけるがその声が届かないうちに佐為は消えてしまった。

引用:ヒカルの碁 15巻

因島から早く東京に帰りたいヒカルが早打ちでアマチュアNo.1と対局するシーン

ヒカルに何も言わず佐為は消えてしまった。
佐為を探してヒカルは虎次郎が住んでいた因島までやってきた。
本因坊秀策の墓や縁のある場所に足を運ぶが佐為の姿はどこにもない。
東京に戻ろうとするが、碁会所で賭け碁をしていた河合が相手と揉めたため、ヒカルが代わりに一局打つことになってしまった。
対局の最中に、東京にも本因坊秀策の墓があると聞いたヒカルは、今すぐにでも帰ろうとするのだが、対局が終わらなければその場所は教えてもらえない。
早く帰りたいヒカルは、ノータイムで打ち返す早碁で打ち合った。
相手は関西のアマチュアNo.1、手強い相手だが、ヒカルは一瞬も気を抜かず打ち切り勝利した。

一刻も早く佐為に会いたいというヒカルの強い気持ちが伝わる名シーン。

引用:ヒカルの碁 15巻

神さま!お願いだ!はじめにもどして!アイツと会った一番はじめに時間をもどして!!

因島や東京、本因坊秀策縁の場所はほとんど探したが、佐為を見つけることができなかったヒカル。最後にもう一箇所、日本棋院にお化けが出そうな所があると聞き資料室に行ってみた。
そこにも佐為の姿はなかったが、古い棋譜はたくさんあった。
そこで、本因坊秀策の棋譜を読んだヒカルは、佐為が本物の天才であったとやっと気づいた。
碁の知識が全くなかったヒカルは、佐為の強さ、偉大さに気づくことができなかったのだ。
しかし、今になってようやく佐為の凄さを理解した。

虎次郎は碁打ちを目指していたから佐為の凄さに気づき、体を借した。ようやくそのことに気づいたヒカルは佐為を失った悲しみと自分の愚かさに慟哭した。
「佐為に打たせてやればよかったんだ、はじめっから…。誰だってそう言う、オレなんかが打つより佐為に打たせた方がよかった!全部!全部!全部!!オレなんかいらねェ!もう打ちたいって言わねェよ!だから、神さま!お願いだ!はじめにもどして!アイツと会った一番はじめに時間をもどして!!」
しかし、奇跡は起こらず、資料室にはヒカルの泣き声が響いた。

佐為を失ったヒカルの悲しみ、後悔が伝わる切ない言葉。

引用:ヒカルの碁 15巻

伊角が、感情のコントロールが習得できる技術だと言われ、開眼した瞬間

プロ試験において、ヒカルとの対局でハガシの反則をして動揺し、それを言い出せず迷った伊角。結局、ヒカルに声を掛けられる前に投了したものの、後味の悪い対局となってしまった。
その対局が原因で調子を崩し、立ち直るまでに3連敗し、それがひびいてプロ試験に落ちてしまった。
この年以外でも、院生ランク1位と言われながらも伊角は何度もプロ試験に落ちていた。伊角の弱点は精神力の弱さだった。

院生も終了を待たずに辞めたが、所属する九星会の棋士たちに誘われ、中国棋院に修行にやってきた伊角。まだ若い趙石に負けたことが納得いかず、帰国を伸ばし中国棋院で修行することになった。
しかしそこでも言葉は分からず、周りの目が気になって、気持ちが落ち着かず良い碁が打てなくなっていた。
そんな時、日本語が堪能な楊海が伊角に、宿泊代がもったいないから自分の部屋を貸すと声をかけてきた。
卑屈になっていた伊角は一度その話を断るのだが、日本のプロ試験をもう一度受けるためにはなりふり構っていられないと思い直し、楊海の部屋を間借りすることになった。

楊海は、同郷の年少の棋士・楽平にやる気を出させるため、伊角を利用しようとし、伊角を鍛え始めた。
その中で、割と強いのにプロになれない伊角の弱点は心のコントロールだと気づいた楊海は、それは習得できる技術なのだと指摘した。

そんなふうに考えたことがなかった伊角はハッとして、開眼することができた。
楊海の助言を受けた伊角は、プレッシャーを感じている自分を第三者のように見つめるもう一人の自分を心の中に作り出し、落ち着くという技術を身につけた。

院生1位と何年も言われ続けたものの、プロ試験に落ち続けた伊角が弱点を克服した瞬間の名シーン。

引用:ヒカルの碁 16巻

いた…どこを探してもいなかった佐為が…こんな所にいたー

佐為を失ったヒカルは、もう二度と碁は打たないと決めていた。打ちたいと思って碁を打ってしまったら、佐為は二度と戻らないような気がしていたからだ。

若獅子戦を欠席したヒカルを心配して塔矢アキラが葉瀬中にやってきた。アキラがヒカルを説得しようとしてもヒカルは逃げ出し、和谷義高が家の近所まで来てヒカルに説得しようとしてもヒカルは聞き耳を持たず、ついには、プロを辞めようとまで考えていた。

ある日、学校から帰ると伊角が家に来ていた。
中国棋院での修行を終え、プロ試験に臨む前に、昨年、伊角が犯した反則により中途半端に終わってしまった碁をやり直すため、ヒカルとの対局をきっちりと打ち切ってプロ試験に臨みたいという伊角の願いを叶えるため、ヒカルは碁盤に向かった。

1年前に比べお互いに強くなったと実感し対局を進めていたが、ふと、ヒカルの手が止まり目から涙がこぼれだした。
ヒカルが打ってきた盤上に佐為の打ち筋を見たのだ。

「いた…どこをさがしてもいなかった佐為が…こんなところにいたー。佐為がいた。どこにもいなかった佐為が、オレの向かう盤の上にオレの打つその碁の中にこっそり隠れてた。おまえに会うただひとつの方法は打つことだったんだ。佐為、オレー打ってもいいのかな」

佐為を失い、自分の行いを悔み絶望し、佐為を取り戻すために碁を打つのを止めたヒカルだったが、自分の碁の中に佐為を見つけた。
絶望の中から光を見つけたヒカルの名言。

引用:ヒカルの碁 16、17巻

オレ碁をやめない

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