ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲(God of War II)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲』とは、ソニー・コンピュータエンタテインメント SCEサンタモニカスタジオからPlayStation2にて発売された、ゴッド・オブ・ウォーlの続編である。日本では、2005年10月25日に発売された。軍神・アレスを撃破し、軍神の座に就いたクレイトス。オリュンポスの神々の手の内で踊らされていることに憎悪を募らせ、オリュンポスの神々を滅ぼすことを誓う。タイタン族の力を得るために、彼は再び、復讐の旅に出る。

『ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲』の概要

『ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲』はゴッド・オブ・ウォーシリーズの2作目にあたる。プラットフォームは前作に引き続きPlayStation2にて発売された。北米では2007年3月13日に発売され、日本版と違ってディスク枚数は2枚組であった。1枚目はゲーム本編、2枚目は特典映像といった内容であったが、日本版はゲーム本編のディスクのみで販売された。付属内容が異なったのは、llが発売された時点で、日本での知名度があまり高くなかったためであると推測される。
Iよりも更に美麗に進化したグラフィック、謎解き要素、操作性及び物語のボリュームにおいても、全てが前作よりも上回った作品となっている。武器やギミックなどの数も増え、ますます遊び応えのある作品となった。もちろん、一作目に引き続き、クリーチャーを倒した際の爽快感も、より洗練されたものとなっている。

『ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲』のあらすじ・ストーリー

オープニング

クレイトスは軍神アレスの討伐後、自らの手で妻子を殺してしまった記憶に苛まれ自殺をはかるが、オリュンポスの神々はクレイトスを死なせなかった。その上、アレスを倒したことにより空席となった、軍神の座に就かせた。完全にオリュンポスの神々の手中に収められたクレイトス。神々への憎悪は日に日に募っていく。その憎悪は、クレイトスを軍神アレスよりも残虐無比な神と変貌させた。

オリュンポスの神々の守護下にある地上の都市を次々に破壊することに明け暮れるクレイトス。そんな中、クレイトスはロードス島に侵攻する。地上の守護都市をクレイトスに破壊されたオリュンポスの神々の怒りは、もはや限界に達していた。それを見かねたオリュンポスの女神・アテナはクレイトスを止めるために説得を試みるが、クレイトスは説得に応じなかった。

説得に応じないクレイトスに対して、女神・アテナはクレイトスの神の力を少し奪った挙句、建造中の巨像に力を与え、クレイトスを攻撃させる。少しとはいえ、神の力を奪われたとあっては、歯が立たず苦戦するクレイトス。そのとき、天空から大剣が飛来する。同時に天空から、オリュンポスの最高神・ゼウスの声が聞こえた。「この大剣に残りの神の力を全て注ぎ込むのだ」と。巨像に太刀打ちできないクレイトスは命じられるがままに、大剣に力を注ぐ。力が注がれた大剣で見事巨像を撃破するものの、油断したクレイトスは、崩れ落ちた巨像の掌に潰されてしまう。

虫の息のクレイトスの前にオリュンポスの最高神・ゼウスが現れる。クレイトスの目の前で、クレイトスの神の力が吸収された大剣を振りかざし、そのまま、クレイトスを殺害するゼウス。またしても、ゼウスの策略にはめられてしまった。溢れんばかりの憎悪を抱き、オリュンポスの神々を皆殺すことを誓うクレイトス。クレイトスの魂は冥界へと落ちていった。

冥界に落ちていくさなか、「あなたはまだ死んではいけない」と何者かの声が聞こえた。声の主はタイタン族の長・ガイアであった。
はるか昔に起こった、オリュンポスの神々とタイタン族との戦争にて、タイタン族は大敗し、ガイアはゼウスにより地中深くに幽閉された。ガイアもまた、ゼウスに恨みを持っていた。自らと同じようにゼウスに憎悪を抱く人間を利用してオリュンポスの神々を滅ぼし、タイタン族の栄光を取り戻すといった目論見を胸に抱き、クレイトスに、神々を滅ぼす力を与える事を約束するガイア。そのためには4人のタイタン族のもとに行き、力を授かる必要があった。そして、ゼウスがクレイトスを殺す前の時間に戻るための術として、この世の時を管理している運命の三女神を倒す必要があった。ガイアはクレイトスにペガサスを与え、タイタン族の解放及び運命の三女神を倒すために冥界から脱出させる。

クレイトスの復讐の旅が再び始まる。

タイタン族の住処

ペガサスに誘導されながら、目的地へ向かうクレイトス。道中、敵の猛攻を受けながら進んでいると、氷に覆われた大空洞が見えてきた。大空洞に入った瞬間、巨大な手が現れ、ペガサスが挟まれてしまい、身動きが取れなくなり、これ以上ペガサスに乗って進むのは無理であった。

ペガサスを解放するため、タイタン族の力を得るために、単独で奥へと進むクレイトス。すると、先程の巨大な手のもう片方の指に拘束されている男がいた。名をプロメテウスと言い、生きながら怪鳥に内臓を食べられるという刑を永遠に繰り返していた。内臓を一旦全て食べられても、何事もなかったかのように一瞬で内臓が復活する…それの繰り返しによって生き地獄を与えられていた。
プロメテウスは元々はオリュンポスの神々の一人であったが、困っていた人間にオリュンポスの炎を与えてしまった(人間に火を使うことを教えてしまった)ために、ゼウスの怒りをかってしまい、そのような刑に処されている。
プロメテウスは終わることのない苦痛から解放されることをクレイトスに懇願する。プロメテウスの拘束を解くと、巨人の指から首を吊る形となってしまった。プロメテウスはまだ生きており、足元にはオリュンポスの炎が燃えていた。現時点では、それ以上、どうすることもできなかったため、クレイトスは奥へと進むことにした。

大空洞の最深部に進むと、タイタン族・テュポンの顔が見えた。タイタン族はクレイトスに対して友好的ではなく、入ってきたものは皆、敵とみなしていた。狭い足場で氷の息を吹きかけてくるテュポン。テュポンの左目には、魔法「テュポン・ベイン」が埋め込まれていた。氷の息をやり過ごしながら、テュポンの顔に近づくクレイトス。左目に埋め込まれた魔法を抜き去り、その魔法をテュポンの右目へと打ち込んだ。その攻撃にテュポンがひるむことにより、道が開けた。大空洞はテュポンの体で構成されていたのであった。

再びプロメテウスの元に戻ってきたクレイトス。プロメテウスを拘束している鎖に向かって、魔法「テュポン・ベイン」を撃つと、見事鎖が切れ、プロメテウスはオリュンポスの炎の中へと落下し、生き地獄から解放された。燃え尽きて灰となったプロメテウス。その灰はクレイトスの体にまとわりついた。苦痛を終わらせてくれた、クレイトスへのお礼として、プロメテウスから「レイジ・オブ・タイタン」という必殺技が与えられた。

テュポンがひるんでいる隙に、ペガサスを助け出し、クレイトスは次の目的地へと向かう。

ラケシスの神殿

ペガサスに誘導され、次に向かうは、運命の三女神の一人であるラケシスが奉られた神殿であった。
ラケシスの神殿には、『時の軍馬』という、自らの運命を変えることのできる遺物が配置されている。『時の軍馬』の元へ向かうクレイトス。クレイトスの前にテセウスが立ちはだかった。
テセウスはかつては地上で「英雄」と呼ばれる程の偉業を成し遂げた。その活躍がゼウスの目に留まり、『時の軍馬』の管理を行う神官としての役割を与えられたのであった。神に仕える立場である自分と神の力を無くしても、尚、神に戦いを挑もうとするクレイトスを比較してあざ笑うテセウス。クレイトスを挑発したテセウスであったが、クレイトスに返り討ちに遭わされてしまう。
クレイトスは、見事、『運命の軍馬』を操作し、運命を変える下準備を整えることができた。

再び、神殿内を進むクレイトス。神殿の中心部に設置されている女神像を破壊すると、『運命の心室』という場所に移動した。
『運命の心室』には『忘却の沼』という、自らの呪縛が暴露される作用のある沼があった。沼に近づくと、スパルタ兵時代に軍神アレスに神の力を与えられて倒したはずの蛮族の長・バーバリアンキングが現れた。再びバーバリアンキングと一戦交えるクレイトス。猛攻の末、バーバリアンキングを撃破する。バーバリアンキングを倒したことにより、バーバリアンキングとの呪縛は解放された。

歩みを進めていくと、廃墟、川を経た先に次の神殿が見えてきた。

エウリュアレの神殿

神殿の最深部に進むとゴルゴン族の母である、エウリュアレが待ち構えていた。今までに戦ってきた、メデューサの母であり、何人もの子供を殺したクレイトスに深い憎悪を抱いていた。今までのメデューサとは比べ物にならない巨体であり、石化光線も広範囲であった。苦戦しながらも、なんとかエウリュアレを倒し、その首を手に入れることに成功する。エウリュアレの首を使うことにより、石化魔法が発動する。

新たな力を得たクレイトスは、再び歩みを進める。

アトロポスの神殿

アトロポスの神殿の神殿の中庭へとたどり着くクレイトス。そこには、運命の女神の大司祭が待ち構えていた。息つく間もなく、攻撃を仕掛けてくる大司祭に苦戦しながらも、大司祭を撃破する。中庭を進んでいくと、神殿の一角に位置する扉が現れた。扉を開けると、そこは大浴場であった。水面が揺れた瞬間、何者かからの攻撃を受けた。それは、魔力を宿した仮面を身に着けたペルセウスであった。仮面の魔力により、ペルセウスの姿は見えない。姿の見えないペルセウスの動きを水の波紋により把握して、どうにか仮面を破壊し、ペルセウスを撃破することに成功する。大浴場から出て、もと来た道を戻り、中庭へと戻る。ペルセウスとの戦いで得た盾を利用することにより、新たな道が開け、クレイトスは中庭を脱出する。

歩みを進めていくと、朽ち果てた橋が目の前に架かっていた。橋を渡ろうとしたその瞬間、橋の下から、背中に羽をまとった小男が現れた。小男の名はイカロスといい、クレイトスの進路を妨害するための刺客であった。イカロスはクレイトスを抱え、橋の下の亀裂へと落そうとする。空中でもつれ合いながらも、クレイトスはイカロスの羽を奪うことに成功する。羽を奪い取られたイカロスは、そのまま地面に叩きつけられ、死亡。クレイトスは奪い取ったイカロスの羽によって、空中を滑空することが可能となった。気流に乗り、ゆっくりと落ちていったその先には、タイタン族のアトラスが捕えられている地下牢があった。

タイタンの地下牢

出典: www.famitsu.com

地下牢はほとんど、タイタン族のアトラスの巨体で埋まっていた。アトラスの体には、幾十もの鎖が埋め込まれており、話をするのも困難な状態であった。クレイトスはアトラスの束縛を解き、アトラスの前へと降り立った。アトラスはクレイトスが敵であると認識してしまい、クレイトスを指で押し潰そうとする。アトラスの指を押しのけて、アトラスとの会話を試みるクレイトス。その結果、アトラスはクレイトスに力を与える事を約束し、魔法「アトラス・クエイク」をクレイトスに与えた。しかも、地上へと戻る手助けまでしてくれたことにより、クレイトスは再び、地上での旅を再開できることになった。

運命の宮殿

アトラスの手助けにより、運命の神殿へとたどり着くクレイトス。アトラスより、運命の三女神と会うには、二人の女神に宣誓を行う必要があることを教えられた。

運命の神殿内の仕掛けをかいくぐり、内部へと進んでいくと、神官の姿があった。女神への宣誓を行うには、神官が書物を読む必要があり、書物を読んだ神官の血が必要だと神官は語り、死にたくないと部屋の片隅で震えていた。クレイトスは微動だにしようとしない神官を抱え上げ、書物が設置している部屋へと向かう。部屋に向かうまでに、宣誓を行うことを妨害する敵に襲われたが、神官を守りつつ、敵を撃破することに成功する。
無事に書物までたどり着いたは良いが、神官は書物を読むことを拒否する。拒否をすることに痺れを切らしたクレイトスは、神官を書物の前まで引きずり、書物の前で押さえ付け、無理やり書物を読ませた。その際にも、神官の抵抗は止まらない。その結果、クレイトスに、書物の台座に頭を打ち付けられる神官。神官の頭から少しずつ血が流れ、最後の一文を読んだと同時に神官の頭は完全にクレイトスに潰された。神官の血が部屋の床の溝にながれ、一人目の女神への宣誓は完了した。

更に宮殿内を進んでいくと、庭園にたどり着いた。そこには、クレイトスの進行を妨げるためにケルベロスが待ち構えていた。激闘の末、ケルベロスを撃破した。その直後、神々を滅ぼそうとするクレイトスを説得するために、オリュンポスの女神・アテナが現れるが、神々への憎悪で満ち溢れたクレイトスは聞く耳を持たず、更に宮殿内を進んでいく。

宮殿内を進んでいくと、二人目の神官が目の前に現れた。しかも神官は、宣誓のために血を流さないといけないのであれば、自殺をした方がマシだと窓から身投げをする。宣誓を行うためには、神官が必要なため、神官の自殺を何としてでも阻止しなければならない。部屋の内部には鏡があり、入ってみると、神官が自殺する直前に時間が巻き戻った。どうやら、宣誓以外では神官は死なないようになっているらしい。神官が身投げをする瞬間に、神官の体を抱え込み、宣誓の書物の前へと引きずり出すクレイトス。一人目の神官と同じ要領で、抵抗をしたら台座に頭を打ち付け、最後の一文で神官の頭を完全に潰し、神官の血を捧げることに成功した。これで、二人目の女神への宣誓も無事完了した。

運命の神殿に行く準備は整ったと思われたが、宮殿内の書物によって、運命の神殿に渡るためには、不死鳥の灰を見つけ出し、伝説のフェニックスを蘇らせなければならなかった。
棘で埋め尽くされた部屋を突破し、どうにか不死鳥の灰を手に入れることができたクレイトス。不死鳥の灰を火にくべ、フェニックスを復活させた。復活したフェニックスは宮殿の最上部へと舞い上がっていった。フェニックスを追って、宮殿の最上部へ向かったクレイトスであったが、またも行く手を阻まれる。クラーケンが宮殿の下から這い上がってきたのだ。クレイトスは苦戦を強いられながらも、クラーケンを撃破する。

フェニックスの背に乗り、運命の宮殿を後にし、最終目的地である、運命の神殿へと歩みを進める。

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