ニル・アドミラリの天秤(第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

769787 615

ツグミは、学術書を燃やされた医学生・鷺澤累と知り合う。書物を燃やしたのは、カグツチを名乗る一団だった。同じころ、ツグミはカラスの存在を知る。カラスは、稀モノを作る技術を持ち、悪意でそれを利用しているという。
今回は「ニル・アドミラリの天秤」第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「ニル・アドミラリの天秤」第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』のあらすじ・ストーリー

Na ep03cap 0028

鷺澤累は、暴漢に医学書を奪取されて燃やされたところを、フクロウに助けられる。

朝、「青い眼の人形」を口ずさみながら、ツグミが料理をしている。台所をのぞくフクロウ三人や紫鶴に、ツグミは朝食をふるまうことにした。四人は口を揃えて、ツグミの手料理と歌をほめた。
フクロウの職員アパートでは食事は用意されない。隼人たちは朝食は近くの定食屋でとっているという。
仕事終わりに隼人がツグミたちをカフェに連れていった。カフェの主人は隼人の留学時代の友人で、店の名前はフラマンローズという。四人で夕食をとりはじめると、外で言い争う声が聞こえた。
ツグミたち四人が見に行くと、路地で学生らしい数名が本の奪い合いをしていた。隼人たちは学生らを追いかけ、ツグミは後に残った。
若い男が一人路地に倒れ、書物が燃やされていた。男は、ツグミに帝都大学医学部の鷺澤累と名乗った。「危険な本は燃やし尽くす」という名目で、男たちは鷺澤の医学書に火をつけたという。鷺澤は面倒事を嫌い、警察には届けなかった。
ツグミたちフクロウは帝国図書館に戻り、朱鷺宮に報告した。その最中、警察官が訪れる。警視庁保安部の燕野太郎という若い巡査である。今後、燕野は警察との連絡係となり、フクロウを補佐するという。自分たちの監視に来たのかとからかう隼人たちに、燕野はカグツチの件で協力体制をとりたいのだと生真面目に答えた。
カグツチとは、稀モノと思われる書物を燃やす活動家たちである。市民から被害届を出され、警察も手を焼いている。

Dby6 r6u8aewpi9

警察から派遣された燕野太郎(右)を紹介する朱鷺宮

ある日、ツグミは一人で巡回に出かけた。立ち寄った万屋で、ペリが万華鏡を持ち出して遊びはじめた。万華鏡を作っているのは医学生だという杙椰の話を聞いていると、制作者が納品に来た。万華鏡を作っていたのは鷺澤だった。
二人は、フラマンローズで話をする。
鷺澤は、稀モノ自体を知らなかった。先日の鵜飼首相の子息の自殺未遂が引き金となり、世間では所持すると自殺するという本が一層怖れられていた。鷺澤は、稀モノやフクロウについて知りたがった。

Dbjuelkuwaawg2u

地下鉄に飛びこんだ男が遺した稀モノとカラスの羽根。

隼人たちとツグミが合流すると、目の前を稀モノを抱えた男が通り過ぎて行った。男は、何かに怯えているようだった。隼人たちが追いかけると、男は地下鉄の構内に逃げこみ、轢死する。
回収された稀モノは、研究部に預けられた。研究部の猿子と隠が、保管されていた別の稀モノを持ち出してきた。二冊の稀モノは、似たようなどんよりと澱むようなアウラを放っていた。
研究部では、二冊の稀モノは意図して作られたものと見なしていた。本来の稀モノは、著者の情念が偶発的に宿ったものである。暗いアウラを持つ稀モノの事件には、烏の羽根が残されている。作られた稀モノに関わるものたちを、管理局ではカラスと呼んでいた。
別の日の早朝、ツグミは自宅から連絡を受ける。弟のヒタキが意識を取り戻したという。

Na ep03cap 0075

ツグミ(左)に生い立ちを話す鷺澤累。

ツグミが一人で巡回していると、柾小瑠璃に声をかけられた。幼なじみの小瑠璃は、帝都新聞で記者見習いをしている。小瑠璃は、ツグミがフクロウの制服を着ていることに気付いた。話ははずんだが、小瑠璃は書店から出てきた男を追って去った。
小瑠璃を見送るツグミに、鷺澤が声をかける。鷺澤は、ツグミに万華鏡を渡したくて巡回しそうな場所で待っていたのだ。先日、フラマンローゼでツグミが話したフクロウや稀モノについて、鷺澤は自分でも調べたという。稀モノの見分け方に疑問を持つ鷺澤に、ツグミは、自分には判別する能力があり、それを活かすためにフクロウに入ったと話した。
鷺澤は、ツグミと親しくなりたい、名前で呼んでほしいと頼む。頬を染めながら「累」と呼びかけるツグミに、鷺澤は生い立ちを話した。町医者の父親と助産師の母親は、三年前に事故死したという。鷺澤は、両親の背中を見て医師を志したということだった。

B94aa2df

カグツチのリーダーはツグミを仲間に引き入れようとする。

その夜、燕野がカグツチ出現を知らせに来る。
銀座八丁目のビルの一室に、カグツチはいた。その中の一人が、稀モノを手にしていた。男たちは逃げ、隼人が一人で追った。別室を調査中の鴻上たちに応援を頼みに行く途中、ツグミは、人気のない部屋に置かれた稀モノを見つけた。
隼人に追い詰められた男は、外からの合図で、ガラス窓を蹴破って逃げた。男がロープを伝って下りた部屋には、ツグミがいた。
男は、「本当にわかるんだね?」と、床の稀モノを取り上げた。ツグミは保管と研究のためにフクロウに渡すように言うが、男は、それは理想論だといなす。月明かりに照らされて、ツグミは男が鷺澤だと気付いた。
鷺澤は、カグツチは稀モノを悪用するカラスを排除すると主張し「僕たちには、いや、僕には君が必要だ」と、ツグミにカグツチに誘う。ツグミは、カグツチの正義は間違っていると批判し、拒否した。
隼人が部屋に駆けこんでくると、鷺澤は本を放り投げ、仲間とともに逃げ去った。残された稀モノは燃え、アウラを失っていた。

「ニル・アドミラリの天秤」第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』の感想・考察

「ニル・アドミラリの天秤」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

cocoa13
cocoa13
@cocoa13

Related Articles関連記事

ニル・アドミラリの天秤(第2話『第弐章 帝国図書情報資産管理局 -フクロウ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

帝国図書館情報資産管理局・通称フクロウに入ったツグミは局員に歓待される。 はじめての任務は巡回だった。深窓の令嬢だったツグミには、仕事とはいえ男性と街中を歩くこともためらわれた。稀モノが一冊も見つからないことも、ツグミに不安を募らせる。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第2話『第弐章 帝国図書情報資産管理局 -フクロウ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

ニル・アドミラリの天秤(第7話『第漆章 雨降り映畫館 -ナミダ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

休日に映画館に出かけたツグミは、期せずして滉と同席することになる。滉の隠された一面を知り、ツグミは彼への親しさを増した。 議員の不審死は続き、鵜飼首相周辺の警戒が強まるなか、ツグミは四木沼喬に接触される。四木沼は「フクロウの巣に烏がいる」と、裏切者がいることをツグミに告げた。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第7話『第漆章 雨降り映畫館 -ナミダ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

ニル・アドミラリの天秤(第4話『第肆章 小夜啼鳥の舞踏会 -ナハティガル-』)のあらすじと感想・考察まとめ

鵜飼首相の子息・昌吾がフクロウの職員アパートで暮らすことになった。自殺未遂で不安定な時期とはいえ、昌吾はフクロウたちになじもうとしない。特にツグミに対しては男尊女卑が加わり、昌吾の当たりが強い。 稀モノの事件は相変わらず続いていた。カラスの作る稀モノには、高級ダンスホール・ナハティガルの関与が濃厚だったが、フクロウは捜査すらできずにいる。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第4話『第肆章 小夜啼鳥の舞踏会 -ナハティガル-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

ニル・アドミラリの天秤(第8話『第捌章 恋火の彩 -ヒゲキ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

滉の裏切りは、ツグミたちフクロウを動揺させた。カラスの暗躍は依然として活発だった。ナハティガルに潜入捜査していた警察官が惨殺され、帝都大学では稀モノを作ることが研究されているという。帝都新報の葦切は、カラスの真相に迫るため、危険をかえりみずに取材を続けている。隼人や小瑠璃たちは、葦切を心配しつつも止めることができない。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第8話『第捌章 恋火の彩 -ヒゲキ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

ニル・アドミラリの天秤(第5話『第伍章 紅月の夜 -ライラック-』)のあらすじと感想・考察まとめ

ウエノ公園で連続殺人事件が起こった。猟奇的な手口と、現場に汀紫鶴の著作が残されていることで、世間の興味を集めている。ツグミたちの心配をよそに、紫鶴は、いつも通り飄々と過ごしていた。ついに、三件目の殺人が起こり、紫鶴は重要参考人として警察に連行されてしまう。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第5話『第伍章 紅月の夜 -ライラック-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

ニル・アドミラリの天秤(第1話『第壱章 稀モノの煌き -アウラ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

大正25年、華族令嬢の久世ツグミに結婚話が持ち上がる。弟のヒタキは、身売り同然の縁談に反発する。ツグミが真意を語ろうとした矢先、ヒタキは焼身自殺を図った。ショックを受けるツグミの前に現れた、帝都図書館情報資産管理局の男二人は、自殺の元凶が稀モノであると教える。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第1話『第壱章 稀モノの煌き -アウラ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

ニル・アドミラリの天秤(第6話『第陸章 母の俤 -カワセミ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

万屋の杙椰は、ツグミと翡翠に、ヨコハマの遊女が書いた本について聞かせる。本に執着を見せる翡翠のために、ツグミは一人で本の行方を追う。遊女の本は、ナハティガルの四木沼薔子の手に渡っていた。 今回は「ニル・アドミラリの天秤」第6話『第陸章 母の俤 -カワセミ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

目次 - Contents