鹿楓堂よついろ日和(第3話『スイーツトラップコレクション』)のあらすじと感想・考察まとめ

Davjikvuqaavij2

デパート催事のコーディネーターを名乗る角崎という男が、鹿楓堂にイベント出展を依頼する。三日間の約束で出ることを決めたものの、角崎から聞いた話と食い違いがあった。スイたちは、角崎のペースに巻き込まれて、目が回るような三日間を過ごすことになる。
今回は「鹿楓堂よついろ日和」第3話『スイーツトラップコレクション』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「鹿楓堂よついろ日和」第3話『スイーツトラップコレクション』のあらすじ・ストーリー

Dbjukg1u8aat5bk

開店前に静岡まで往復したぐれ(右)の土産に驚く椿(中)とときたか。

開店前の鹿楓堂に、ぐれの姿がない。ときたかと椿が気にかけながら準備をしていると、いちごの箱を担いだぐれが帰ってきた。ぐれは、ジョギングの途中で見かけた老婦人を静岡まで送り届け、いちご狩りをさせてもらったという。

Dbjvlzjvqaauacd

椿(右)の腕を見込んでスイーツのイベント出展に誘う角崎(右)。

椿とぐれが、仕事をしながら、先日食べたスイーツの話をしている。ベリコの焼きショコラとイーストサイドグランデのエクレアは、どちらも絶品だった。特に、エクレアは類がないほどシュー生地がサクサクして印象深かった。
店内では、若い男性の客が緑茶シフォンを頼んだ。別のテーブルの母子も緑茶シフォンを注文するが、男性の分で品切れだった。男性は、ぐずる子どもにシフォンを譲った。
店内に男性客一人になったところを見計らい、スイと椿は急場を救ってくれた礼を述べた。男性客は、椿がパティシエであることを確認すると、今食べた抹茶ロールケーキを「あれなら合格点かな」と奇妙なほめかたをする。男性客は角崎と名乗り、デパートの催事の仲介をしているという。感謝の気持ちがあるなら、来週の催事に出展してくれと、角崎は恩着せがましく頼んだ。出展辞退があり、代わりの店を探しているという。スイは期日を三日間に減じて、出展することを決めた。

Dbylaztu8aabwy1

派手なイメージ戦略に使われたチラシ。各人の写真の修正もはなはだしい。

催事とは、銀座の百貨店で行われるスイーツコレクションだった。前日、準備のために百貨店に乗り込んだ鹿楓堂の面々は、なみいる有名店に混じることに気遅れする。元々出展が予定されていたのはベリコだという。鹿楓堂が入るのは、ベリコのために用意されていたブースであり、催事場でも目立つ場所にあった。
人目で作業するのが苦手な椿は、ガラス張りの厨房スペースに臆していた。もし椿が動けなくなるような事態になったら、グレはラテアート、ときたかは陶芸用のろくろを回して人目をひいてやると冗談めかした。名だたる店のなかで目立つはずがないと、鹿楓堂の面々は思おうとしていた。

初日、鹿楓堂の前に長蛇の列ができる。
催事のチラシには、鹿楓堂四人の顔写真と、「隠れ家的名店」「三日間限定」という購買意欲をかきたてるコピーが載せられていた。鹿楓堂の四人は、角崎が仕掛けたことだと気付いた。ささやかな催事であり、椿が作業するスペースも四方が囲まれている、と聞いた話も、間違ってはいないが正確な情報ではなかった。派手な営業が角崎の好みであるとあきらめて、スイたちは仕事をこなした。

Db482jwvaaafejp

いつにない混雑で、鹿楓堂の四人は自分たちのペースを崩されてしまう。特に椿はガラス越しの人だかりに緊張し、頭が真っ白になる。体が動かなくなった椿を、ときたかがカフェスペースに連れていく。客層は違っていても、椿の作る甘味に舌鼓を打つ人たちの表情は同じだった。「お客様の笑顔が元気の源です」と、ときたかは励まし、椿もいつも通りの手さばきに戻った。
椿は初日の忙しさで口もきけないほど疲れていたが、翌日はメニューを差し替えた。静岡のいちご尽くしメニューの評判も上々だった。椿は機械的に作業に没頭することで、人目を意識せずにいられた。角崎は、客対応をそつなくこなすスイを、離れたところから観察していた。

Dbjwbg4vwaa x4q

天才パティシエ角崎英介がコーディネーターの正体だった。

三日目、鹿楓堂出展の最終日に、TV取材が入った。カメラを向けられて硬くなる椿に、ぐれとスイが助け船を出す。店主のスイにもマイクを向けられた。リポーターに有名企業の血縁者というプライバシーに踏みこまれ、スイは言葉を詰まらせた。ときたかがこの店にはもっとすごい秘密があると間をもたせ、気持ちを立て直したスイは、看板猫のきなこの写真を出して店の宣伝をするのだった。
出展者たちが、角崎に気付いた。「イーストサイドグランデの角崎」という各ブースのスタッフたちの囁きに、ぐれと椿は驚く。さっくさくの極上エクレアを作るパティシエが、自分たちを翻弄していたのだ。
帰り際に、角崎は、スイに「たまには連絡してあげてくださいね、弟さん」と囁いていく。最初から自分の出自を知って出展を持ちかけたのかと、スイは角崎の言動を思い返した。

Dbylwpjv4aaj1yc

スイの双子の兄・東極八京。ホテルイーストサイドグループの副社長である。

上機嫌の角崎が向かったのは、オフィスの一室だった。個室で仕事をする、スイにそっくりな男を、角崎は「キョウ」と呼んだ。キョウは、ホテルイーストサイドグループの副社長であり、スイの双子の兄だった。角崎がスイにちょっかいをかけた顛末を話すのを、キョウは疎ましそうに聞いていた。

「鹿楓堂よついろ日和」第3話『スイーツトラップコレクション』の感想・考察

cocoa13
cocoa13
@cocoa13

Related Articles関連記事

鹿楓堂よついろ日和(第5話『迷える子羊に愛の手を』)のあらすじと感想・考察まとめ

タウン誌の編集者・砂金は、自分が企画したスイーツ特集に頭を悩ませていた。若い女性ばかりのしゃれた雰囲気に気後れして、カフェに足を踏み入れることができないのだ。そんな砂金の目の前でカフェに入る、男性一人客がいた。一週間後、砂金は鹿楓堂でその男性客と再会する。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第5話『迷える子羊に愛の手を』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第9話『不器用ヒーロー / モンブラン男子』)のあらすじと感想・考察まとめ

秋になり、鹿楓堂でも季節限定のモンブラン販売を開始する。モンブランを食べにやってきた角崎の一挙手一投足を、鹿楓堂の面々は、息を詰めて見つめる。招かざる客の一方で、来店が待ち遠しい常連もいる。編集者の砂金は、意中の女性を鹿楓堂に連れてきたいと相談したきり、しばらく顔を見せなかった。スイたちが心配しはじめたころ、砂金は女性を伴ってやって来た。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第9話『不器用ヒーロー / モンブラン男子』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第2話『お茶屋の秘密』)のあらすじと感想・考察まとめ

スイの祖父の代から鹿楓堂を支えてくれた伊藤さんが、店を閉めることになった。伊藤さんが紹介してくれたお茶屋は、少々問題があるという。 早く新しいお茶屋を決めなければならないと、スイも焦りはじめたころ、鹿楓堂に女子中学生がお客様としてやってくる。彼女は、鹿楓堂が伊藤さんのお茶を使っていることを言い当てた。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第2話『お茶屋の秘密』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第6話『はじまりはオムライス』)のあらすじと感想・考察まとめ

今から数年前、スイはいつか自分が鹿楓堂を再開したいと思いつつ会社勤めを続けていた。多忙をきわめるスイは、思わぬところで中学時代の同級生・ときたかと再会する。ときたかもまた、自分の生き方を模索していた。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第6話『はじまりはオムライス』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第4話『天丼サバイバー / ハプニングにゃー』)のあらすじと感想・考察まとめ

ときたかは、陶芸教室の講師もつとめている。ある日、教え子たちと海鮮丼を食べに行くと、店の前には長蛇の列ができていた。食べたかったものを食べられなかった教え子たちの無念に、ときたかは翌日になっても心を痛めていた。ときたかはその夜、同じように楽しみにしていた天丼を食べられず、空腹で倒れてしまったサラリーマンの柴野を助ける。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第4話『天丼サバイバー / ハプニングにゃー』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第7話『I 愛 アイス / ベジタブルパワー』)のあらすじと感想・考察まとめ

お茶屋の孫娘・小鶴の大好きな友達は、アイスが好きでお茶が苦手。近々友達が引っ越してしまうと知り、その前にお茶の良さを知ってもらおうと、小鶴は抹茶アイスを作ることを思いつく。アイスを上手に作るために、小鶴は椿に協力を仰いだ。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第7話『I 愛 アイス / ベジタブルパワー』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(アニメ全話)のネタバレ解説まとめ

『鹿楓堂よついろ日和』とは、清水ユウ原作の漫画、及びそのアニメ作品である。 和風喫茶・鹿楓堂は、都会の一角でひっそりと営まれている。時代に置き去りにされたようなレトロな空間で、おもてなしをするのは四人と一匹の猫。様々な悩みを持つお客様との触れ合いや、一癖ある訪問者の厄介事に振り回されつつ、鹿楓堂の時間は今日もゆったりと過ぎていく。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第8話『エスプレッソ・エスプレッシーヴォ』)のあらすじと感想・考察まとめ

ぐれは毎朝のランニングで見かける中学生の洋を気にかけていた。あるきっかけでぐれと話した洋は、世の中を妬むようなことを口にして、にこりともしない。日を置かず、洋は朝の公園に現れなくなった。洋が何か問題を抱えているのではないかと心配していたぐれは、夜の公園で洋を見つける。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第8話『エスプレッソ・エスプレッシーヴォ』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

鹿楓堂よついろ日和(第1話『喫茶 鹿楓堂へようこそ』)のあらすじと感想・考察まとめ

鹿楓堂は、町の喧騒から置き去りにされたようなたたずまいの甘味処である。 ある日、つばさは鹿楓堂を見つける。仕事がはかどらず、苛立っていたつばさは、レトロな店構えとラテになごまされる。鹿楓堂に行っても集中できないとわかっていても、つばさは連日店に通うようになる。 今回は「鹿楓堂よついろ日和」第1話『喫茶 鹿楓堂へようこそ』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

目次 - Contents