鹿楓堂よついろ日和(第2話『お茶屋の秘密』)のあらすじと感想・考察まとめ

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スイの祖父の代から鹿楓堂を支えてくれた伊藤さんが、店を閉めることになった。伊藤さんが紹介してくれたお茶屋は、少々問題があるという。
早く新しいお茶屋を決めなければならないと、スイも焦りはじめたころ、鹿楓堂に女子中学生がお客様としてやってくる。彼女は、鹿楓堂が伊藤さんのお茶を使っていることを言い当てた。
今回は「鹿楓堂よついろ日和」第2話『お茶屋の秘密』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「鹿楓堂よついろ日和」第2話『お茶屋の秘密』のあらすじ・ストーリー

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伊藤さん(右)がお茶屋をやめるために、鹿楓堂は新しい取引先を見つけることに。

お茶屋の伊藤さんが、店を畳むことになった。諸事情はあれど、流通やお茶の楽しみ方が変わった時勢に勝てないというのが、閉店の大きな理由である。伊藤さんと鹿楓堂は、先代であるスイの祖父・京之介の代からの長い付き合いだった。
業務の引き継ぎ先を、伊藤さんは紹介してくれると言う。店内が忙しくなってきたため、厄介であるらしい紹介先の詳細は聞けずじまいだった。話が中途半端になってしまったために、鹿楓堂では、勝手な憶測をしていた。ぐれは、危険な裏取引をしていると思っている。ときたかは、血で血を洗うような陰惨な事件に関わっているのではないかと、自分の妄想に震えている。ヤカンが飛んできたり、ガラスの破片が散らばっていたり、縄で縛られたりするという不穏な噂を、スイは知っていた。その物騒な噂のある店が取り扱っているお茶については、スイは何も聞いたことがなく、店の名前も覚えていないのだった。
鹿楓堂のお茶の在庫が尽きるのも時間の問題だった。新しい取引先を決めなければと、スイと、ときたかは話していた。そばにいたぐれが、お茶が出せないような非常事態になったら、自分がコーヒーで対処すると豪語し、椿に鼻でわらわれる。

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少女はスイに声をかけられおどおどする。

スイが、客を見送りに出ると、店の前にセーラー服の少女がいた。入るようにすすめると、少女はうろたえながら席についた。
少女は、注文を決めるときも時間をかけて悩みに悩む。挙動不審な少女を入店時から観察していた椿は、自分の作った甘味を心底おいしそうに食べているのを見て、気分を良くする。
食後のお茶には、少女は一瞬顔を曇らせた。
精算時にスイが話しかけると、少女は意を決したように、「ここのお茶って、伊藤のおじさんのお茶ですよね?」と切り出し、銘柄のブレンドも当てる。スイが詳しく感想を聞こうとしたところ、ぐれが少女に挨拶する。見た目は外国人であるぐれに、少女は荷物をばらまくほど驚いた。ぐれが流暢な日本語を喋っていることにも気づかず、少女は落し物をかき集めて、逃げるように出て行った。しかし、少女は、ポーチを拾い忘れていた。

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少女の様子をうかがう椿(左)とぐれ。ぐれはイタリア人と日本人の両親を持ち、本名はグレゴーリオ・ヴァレンティノ。

雨の降る休店日、スイは伊藤さんに紹介されたお茶屋に挨拶に赴くことにした。一度は鹿楓堂を出たスイは、先日のセーラー服の少女をともない、店に戻ってくる。少女は、落し物を取りに来たのだ。少女は、スイとときたかに祖父母の影響でお茶に詳しいことを話した。
スイに送られる道すがら、少女は、鹿楓堂のお茶の感想を洩らす。自分の祖父の扱う商品だったら嬉しいのにと思いながら、スイの淹れたお茶を飲んでいたという。

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偏屈な天神(左)に手を焼く、孫の小鶴と妻。

少女の自宅は、「あまがみや」というお茶屋だった。スイが伊藤さんに紹介された店であり、少女は店主の孫娘の天神小鶴だった。小鶴は、店のために自分にできることを模索し、ヒントを得るために鹿楓堂に出向いたのだ。
店内では、店主の天神が廃業すると息巻いていた。天神の妻によると、今まで取引していた喫茶店が安いティーバッグに鞍替えして、天神は気分を損ねているのだ。天神は、丁寧にお茶を扱う商売は時代遅れで不要なのだ、と自暴自棄である。妻と小鶴が天神をなだめている間、スイは店頭の茶葉を確認した。スイは、いらないものなら自分の店でもらうと申し出たが、「茶の味も知らん若造に、儂の茶をやれん」と天神は偏屈に拒む。スイもまた、「私もまだ、あなたのお茶が私の店にふさわしいと、認めたわけではありません」と挑発し、天神に勝負を持ちかける。
勝負は、一日だけ、鹿楓堂であまがみやの茶葉を使い、商品とサービスがお互いの店の格にふさわしいか判断するというものだった。
椿は、勝負のために新作スイーツの開発に余念がない。スイとときたかは、縁側で話をしている。ときたかは、「守っていきたいですね、誰かのために心をこめてお茶を淹れること。たとえ時代遅れでも、それは守るべきかけがえのないことのように思います」と語る。スイは、お茶を淹れる在りし日の祖父を思い出すのだった。

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あまがみの茶葉を使ったシフォンケーキと緑茶で勝負する。

勝負の日、天神は小鶴に連れられて鹿楓堂にやって来た。小鶴は、椿の作ったシフォンケーキに舌鼓を打ち、祖父にも食べさせる。店内の落ち着いてなごやかな雰囲気のなか、天神はお茶だけを飲み続ける。
客がいなくなった後、天神は孫娘と鹿楓堂のスタッフの前で話をする。昔、天神がお茶屋を継ごうか迷っていたときに、鹿楓堂に立ち寄ったことがあった。スイの祖父である京之介が淹れたお茶のあたたかさに、家業を続けるように背中を押されたような気がしたという。天神は、シフォンケーキを作った椿には、茶葉を活かし万人向けする使い方をアドバイスした。
「くやしいがいい店だ」と、天神は負けを認める。しかし、スイはあまがみやを訪れたときに、すでに勝敗は決まっていたのだという。茶葉の品質、店舗での商品管理は言うに及ばず、小鶴という若い世代にお茶の価値を伝えたことが、あまがみやの立派な業績だった。スイは改めて取引を申し込み、深々と頭を下げた。天神は「もう一度背中を押された気分じゃわい」と微笑んだ。

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「ぜひあなたのお茶を使わせてください」と頭を上げるスイ。

後日、あまがみやに、大口の商談が持ち込んだ若い男がいた。天神は、現在の商売に満足していると断り、隣町の鹿楓堂とつきあいができたことも話す。男は、鹿楓堂に興味を持ったようであった。

「鹿楓堂よついろ日和」第2話『お茶屋の秘密』の感想・考察

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