毒姫(Dokuhime)のネタバレ解説まとめ

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『毒姫』とは、朝日新聞出版よりNemuki+コミックスで発売された漫画。全5巻。作者は三原ミツカズ。
全身が猛毒の暗殺用の寵姫「毒姫」のリコリスは隣国グランドルの国王を暗殺するためにグランドルへと送り込まれる。そこで出会う3人の王子との激動の運命を描く。
キャッチコピーは「誰も抱きしめる事のできない姫と誰にも抱きしめられなかった王子。ふたりが欲しかったものは自分以外のぬくもり」。

『毒姫』の概要

『毒姫』とは、朝日新聞出版よりNemuki+コミックスで発売された漫画。全5巻であり、作者は三原ミツカズ。
キャッチコピーは「誰も抱きしめる事のできない姫と誰にも抱きしめられなかった王子。ふたりが欲しかったものは自分以外のぬくもり」、「殺してしまう姫は誰よりも生きる事に執着した。殺さずにはいられない王子は誰より孤独を怖がった」。

「毒姫」の話数は「第○話」ではなく「Sin,○」(Sinは罪という意味の英単語)となっており、過去回想などで各キャラクターの「罪」が語られる。
主を裏切ったことで現在の地位を得る、薄暗い真相を隠して嘘をつく、よかれと思ってやったことが空回りした結果惨事を引き起こしたなど様々な「罪」が登場し、「毒姫」の物語は紡がれていく。

主人公はリコリスという名前の少女。彼女はミトラガイナ国の兵器の一つ「毒姫」であった。
毒姫とは暗殺用の寵姫(愛妾、側室)のことで、赤ん坊の頃から毒を与えられ、全身が毒で形成された女性である。涙や体液も毒になり、触れるだけ、抱きしめるだけで相手を死に至らしめてしまう。
この毒姫を敵国に送り込み敵国の王を暗殺し、指導者不在で混迷した敵国を攻め落とすというのがミトラガイナ国の得意の戦術であった。
リコリスはその毒姫として育てられ、ミトラガイナ国の隣国、グランドルの国王を暗殺するためにグランドル国へと送り込まれる。
グランドル国には国王の息子である3人の王子がおり、彼ら3人とリコリスの物語が「毒姫」のストーリーとなる。

また、Nemuki+にて、「毒姫」のエンディング後となる外伝「毒姫の棺」が連載されている。
「毒姫」本編では触れられなかったキャラクターの過去や、最終話後のその後の様子が描かれる内容となっている。

『毒姫』のあらすじ・ストーリー

毒姫というものについて

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毒姫であるがゆえに、誰かと愛し合えば相手は必ず死んでしまう。それゆえにベラドンナは自分に向けられる愛情を受け入れることができないでいた。

ミトラガイナ国に住む女性、ベラドンナは国王暗殺のためカラバッシュ国へと送られることになっていた。
カラバッシュ国は長年平和が続いており、比較的安定した政情であった。しかし平和というものは毒薬や兵器を裏で輸出するミトラガイナ国にとっては不必要なものであり、カラバッシュ国の平和を乱し、混乱を起こすことで毒薬や兵器を輸出しようというのがカラバッシュ国王暗殺の目的であった。
その暗殺のための秘密兵器が毒姫という存在である。

毒姫とは要人暗殺のための寵姫であり、薬草などの植物が主な産業であるミトラガイナ国の秘密兵器となっている。
毒姫は赤ん坊の頃から毒を与えられ、全身が毒で形成された女性であり、涙や体液も毒になり、触れるだけ、抱きしめるだけで相手を死に至らしめてしまうことができる。
毒姫の役目はミトラガイナ国にとって邪魔な国の要人のもとに寵姫として送られ、全身が毒という毒姫の能力で暗殺することである。こうして毒姫という存在はミトラガイナ国にとっての邪魔者を排除し、国に安寧をもたらしてきた。

国王暗殺ためカラバッシュ国に送られることが決まり、そのための準備をするためベラドンナは荷物をまとめていた。
そのベラドンナにいつも通り、花を贈る青年がいた。彼の名をアセビといい、アセビは鬼食い(国王や貴族などの権力者の毒見役)をする奴隷であった。アセビは一目惚れしたベラドンナの気を引こうと暇ができるたびにベラドンナに花を送り、「もっときれいな花を見せてやる」と言っていた。
しかしベラドンナはアセビからの花を受け取らず、冷たくあしらい続ける。それでもベラドンナの本心が見たいとアセビは花を送るのをやめなかった。

そんなある日、とうとうベラドンナがカラバッシュ国へと送られる日が来てしまう。
毒姫は、暗殺が露見すれば処刑され、暗殺を実行しないまま生活していれば裏切り者として処分されるという使い捨ての存在であった。
それを知ったアセビは単身カラバッシュ国へと忍び込み、ベラドンナに「逃げよう」と抜け道を教える。
しかしベラドンナは「帰って」と言い、アセビを冷たく突き放す。ミトラガイナ国に残している幼い仲間を人質に取られている上、暗殺に失敗すれば「同族狩り」の双子、ザクロが裏切り者の処分のためにどこまでも追ってくると分かっているからだ。
何より、ベラドンナは毒姫であり、愛する者を抱きしめることはできない。だからアセビの真っ直ぐな愛情も受け入れることはできず、突き放すしかできなかったのである。

アセビは翌日衛兵に見つかってしまい、捕らえられてしまう。
「ミトラガイナ国の密偵かもしれない」「ベラドンナ姫はスパイかもしれない」という疑惑があがるが、アセビは「こんな女(ベラドンナ)なんか知らない」とベラドンナをかばい、またベラドンナも本心を押し殺し「知らない」と答える。
アセビはその場で処刑されてしまい、そしてその晩、ベラドンナは国王の寝室に招かれる。
国王に口づけし、毒の唾液で国王を殺したベラドンナは、そのままアセビに教えてもらった抜け道を走っていく。その先には馬が1頭つながれており、馬のたてがみには1輪の花がくくりつけてあった。
「きれいな花を見せてやる」といつも言っていたアセビの声を思い出しながら、涙するベラドンナの手の中で花は枯れていく。

「私は毒姫。この腕は何も抱くことを許されない。愛しい者であればあるほど」とモノローグの背景で泣き崩れるベラドンナの背中のコマで第1話は終わりとなる。

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第1話の締めとなるモノローグのページ。

リコリスの出立

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「失敗すればお前もお前の仲間たちも死ぬ」と脅されるリコリス。

ある日、炎に焼かれる夢を見て目覚めたリコリスに役目が一つ言い渡される。
それは「焼け野が原」と呼ばれる平原に縛り付けられた同族(毒姫)の足元に火をつけるという役目であった。
毒姫は任務に失敗するか、もしくは逃亡すると「同族狩り」(任務を失敗した毒姫を処分する係)によって捕らえられてしまう。捕らえられた毒姫は焼け野が原で火をつけられ、殺されるのである。
その火をつける役目は同じ毒姫であり、こうすることによって毒姫たちを恐怖で縛り付け、裏切らないようにするのである。

ロウソクを持ち、焼け野が原に向かうリコリス。丘を登った先の処刑台に縛り付けられていたのはリコリスの先輩にあたる毒姫ベラドンナであった。
姉代わりに慕っていたベラドンナに火をつけて殺さなければならないという状況に泣きながら、リコリスはロウソクを薪に投げ入れる。
ベラドンナとの思い出を振り返りながら帰ったリコリスに新品のドレスが突きつけられる。
リコリスにドレスを突きつけたのは毒姫の世話係である老婆であり、老婆は「城から登城命令が下ったんだよ」と言う。
ついにリコリスが送られる国が決まったのである。

グランドル国でのリコリスの生活

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水槽に顔を押し込まれたリコリスの毒で魚が死んでしまい、リコリスが毒姫であることが露見してしまうシーン

そしてリコリスはグランドル国王の寵姫として、グランドル国に送られることとなる。
グランドル国王には3人の王子がおり、3人の王子たちについて、グランドル国の占い師によってある予言がなされていた。
その予言とは、3人の王子たちはそれぞれ「優秀な子」「守る子」「無能な子」であり、その内の一人が「災厄の子」となりグランドル国を滅ぼすだろうというものであった。
その占いのことを聞き、国王の隣に立つ第1王子ハルが「優秀な子」、ハルの毒見役を引き受けている第2王子マオが「守る子」、王子らしい威厳もなく泥だらけになって遊び回っている第3王子カイトが「無能な子」であるとリコリスは推理する。

王子たちとの顔合わせも済んだその晩、リコリスはグランドル国王の暗殺に早速乗り出す。
抱きしめるだけで人を殺すことができる毒姫の特性を利用し、寵姫として抱かれることで国王を暗殺しようと国王の寝室へと向かう。しかし部屋の前には王子たちが待機しており、「王は夜伽を好まない」とリコリスを追い返す。
こうして暗殺に失敗したリコリスだが、気を取り直し、次の暗殺を画策する。それは、近くに行われる豊穣祭のワインに自分の血を入れることで毒殺しようというものだった。見張りの兵士を昏睡させ、リコリスは自ら噛み切った指から流れる血をワインへと流し込む。
そして豊穣祭の日、国王は毒である血が入っているはずのワインを民衆の目の前で飲み干した。
第2王子のマオがワインを毒味したことでワインに毒が入っているということが見抜かれ、安全なものに替えられていたのだ(この時のマオについてどうなったは描かれていないが、別のシーンではハルの食事に盛られた毒によって悶え苦しんでいる様子が描かれており、リコリスの血液による毒ワインについても同じく悶え苦しんだのだろうと推測される)

そしてリコリスは魚の入った水槽に顔を押し込まれ、水槽の魚が死んでしまったことでリコリスは毒姫であることを看破されてしまう。
王の命を狙う刺客ならば処刑が妥当、と国王に剣を突きつけられ、冥土の土産として国王は自らの正体をさらす。それは国王に扮した第1王子ハルであった。国王はすでに死んでおり、政敵に政権を渡さないためにハルが国王に扮して政治を執り行っていたのだ。
そうして殺されそうになるリコリスだが、すんでのところで第3王子カイトが割り込む。リコリスをかばったカイトの意図は不明だが、この場で処刑するより人質として生かしておいた方が良いというマオの提案もあり、リコリスは一命を取り留める。
こうして、リコリスは人質としてグランドル国でひとり生き延びねばならなくなった。

捕虜となったリコリス

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突きつけられた剣で長い髪を無残に切られ、「捕虜であること」を徹底的に思い知らされるリコリス。この後も捕虜として苦しい生活を送ることになる。

暗殺に失敗し捕虜の生活を強いられたリコリスは、表向きは国王の寵姫として生活しつつ、夜な夜なハルによって様々な屈辱を受ける(四つん這いになって机の代わりとなる、素手でロウソクを持ち、溶けたロウを手で受け止めるなど)という生活を過ごすようになる。
そうした生活にも慣れ、自分や3人の王子だけでなく他の人間にも目を向けられるようになった頃、リコリスは城内に流れる不穏な空気を察する。
その不穏な空気の正体とは、前王(ハルが扮しているグランドル国王ではなく、その前の王)の息子であるガーレ率いる「王族派」の存在である。
前王はグランドル国の豊富な水資源を独占し、周辺国との諍いを起こしていた。その前王を反乱によって排除し、王位についたのが現在のグランドル国王(ハルたちの父親)である。グランドル国王は豊富な水資源を周辺国に分け与えることで戦を平定した。
しかし水資源を他国に無条件に分け与えるという方針に反発している王族派は反乱によってグランドル国王を追い落とし、王位継承権を持つハルが成人する前にハルを暗殺することでガーレを国王にし、再び権力を復活させようと考えていた(「王族派」はグランドル国王がすでに亡くなっており、ハルが国王に扮しているということは知らない)。

「王族派」の筆頭であるガーレにグランドル国王、そしてハルの暗殺を依頼され、また、「同族狩り」の柘榴に「裏切りには死を」と脅され急かされるリコリスだが、グランドル国王(に扮しているハル)の暗殺はかなわないままでいた。
そんな中、カイトが何者かに毒を盛られ、昏睡状態に陥ってしまう。朦朧とする意識で「リンゴが食べたい」と訴えるカイトだが、メイドが用意したリンゴのデザートは一切受け付けず跳ねのける。カイトが欲しかったのは、小さかった頃にハルのためにマオがもぎ取ったリンゴ、すなわち「自分のために誰かがもいでくれたリンゴ」(他者のぬくもり)であり、メイドによって用意される豪華なデザートではなかったのである。

カイトが倒れたと聞き、リコリスはカイトの見舞いに訪れる。「リンゴが食べたい」と言っていると聞いたリコリスは庭からもぎ取り持ってきたリンゴを差し出す。それはカイトのためにもいでくれたリンゴであり、カイトが真に欲しかったもの(他者のぬくもり)であった。
こうしてカイトと心を通じ合わせたリコリスだが、ある日突如として熱を出し倒れてしまう。その原因は毒を摂取しないことによる毒姫の劣化であった。
毒姫は生まれた時から毒を摂取して生きており、常に毒に耐性をつけている。そんな毒姫が毒を摂取しなければ自らの毒にやられ、いずれ死に至ってしまうのである。
毒姫として劣化し、弱っていくリコリスの姿を見たカイトは、リコリスのために毒姫から毒を抜く方法を探しに旅に出る。

ハルもまたリコリスに恋心を抱いており、ガーレに駒とされ使われかけているリコリスを権謀術数から遠ざけるため塔に軟禁する。
「ハルを王に」と狂気的に呟くマオは、ガーレを告発する証拠にできるリコリスを恋心故に遠ざけたハルを批判する。
こうして、リコリスの存在によって3人の王子の和は少しずつ歪んでいったのであった。

3人の王子にまつわる「優秀な子」「守る子」「無能な子」の占い結果であるが、ここに来て徐々にその真相が明らかになっていく。
ハル、マオ、カイトから順に「優秀な子」「守る子」「無能な子」であるという印象で描写されている序盤からうって変わって、真に「無能な子」はハルであるということがモノローグから明らかになる。
ハルは幼少時から何をしても出来が悪く、そのため人の何倍もの努力をしてきた。その結果「優秀な子」と間違えられるほどになっただけである。
真に「優秀な子」はカイトであったのだ。カイトは人よりも賢く、誰よりも突出した才能を持っていた。しかし優秀すぎれば2人の兄から引き離されてしまうと無意識に理解したカイトは幼少時から「隠さなきゃ」とその才能を隠してきたのである。
デザートの皿に描いた落書きに見える模様も実はグランドル国の水路の地図であったり、勉強の時にはノートを上下逆さにして数式を解くなど、異様ともいえる才能があった。
そして「守る子」のマオであるが、占いによって「災厄の子」となることが定められていた。その占いの通り、マオは少しずつ狂気をはらんでいき、ハルを国王にするということに固執し、そのためにリコリスを政治の道具として扱おうと主張しだし、道具なのだからどういう待遇をしても、それこそ死んだって問題ないと言うようになる。ハルの寝室に毒蠍が放たれたと聞けば、「衛兵は信用できない」と寝ずの番をしようとするなど、異常とみられる行動が増えていく。

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異常な執着をみせるマオに執事はついに疑問を口にする。しかしマオは答えなかった。

そんな中、ミトラガイナ国でも不穏な動きが起きていた。
戦争が起きることは武器商人の国であるミトラガイナ国も望むことであり、平和をもたらすグランドル国王を排除したいと願っていた。そのために毒姫リコリスを刺客として送りつけている。
グランドル国王を排除して戦争を起こし、各国に武器を売りつけたいミトラガイナ女王は争いを起こすため、グランドル国に隣接する砂漠の国イスキア国に刺客を差し向けようと画策する。
それは、グランドル国からイスキア国に流れる水路に毒を流すというものであった。

イスキア国の王はグランドル国から毒を流されたと思い込み、グランドル国へと兵を差し向ける。
戦争に突入したということを知り、カイトは馬を駆ってグランドル国へと引き戻る。
王子として兵を指揮しなければならないと理解はしているが、カイトはリコリスが気になっていた。
そして、王子である役目を捨て、リコリスを探しに国中を駆け回る。しかしリコリスの姿は見つけられないでいた。
リコリスの部屋には埃が積もっており、長らく使っていない様子があった。ということは(おそらくカイトが旅に出た直後)、リコリスは何処かへと連れ去られ、閉じ込められた。どこかに監禁されたとするならば、それをしたのはおそらくマオであろうと推測したカイトはマオの居場所を探すことにした。
イスキア国が攻めてきたことで混乱する王城を駆け抜けたカイトはマオの姿を見つけ、リコリスの居場所を教えろと迫る。
しかしマオはリコリスの居場所を教えず、「国中を探して死ね」と笑う。

一方ハルはというと、グランドル国王に扮し、グランドル国王として死のうとしていた。
グランドル国王が死ぬことで戦争は決着し、無用な血を流す前に民が生き残れるからとその道を選択するハルにマオは詰め寄り、マオがグランドル国王に扮して死ぬと身代わりを申し出る。「ハルを王にする」というマオの目的上、マオにとってハルは絶対に生かさねばならない対象である。ハルを生かし、ハルが国王になるためならここで自分が身代わりになることも厭わないとマオは主張する。

強引にハルから仮面とマントを奪い取ったマオはグランドル国王に扮したまま水路の門の前へと向かう。
遅れて水門にやってきたガーレを「水門に執着するお前ならこの状況でここに来ると思った」と笑い、マオはガーレの首をはね落とす。
その後イスキア国の兵士が水門へと到達し、グランドル国王(に扮したマオ)を発見し、殺害する。

カイトはようやくリコリスの居場所を突き止めるが、そこにもイスキア国の兵士が迫っていた。
どうにか退けたカイトだが、リコリスの部屋の扉にはマオが仕掛けた複雑な仕組みの鍵がかかっていた。
マオが作り上げた鍵ということはマオの思考が反映されている仕組みだと推理し、カイトは鍵をどうにか解錠する。しかし、その直後にイスキア兵に槍で貫かれてしまう。
瀕死となりながらもリコリスの部屋にたどり着くカイト。しかしリコリスは毒姫の劣化症状によって血を吐いており、長くはない状態であった。
互いに抱き締め合い、そして火の手が上がった塔の中で2人は息絶える。

ひとり生き残ったハルはどうにか逃げ延び、ここまで手引きした執事エシドラによってとある洞窟の中に案内される。
そこにあったのは遊びと称して賭けに明け暮れたマオが少しずつ貯めた金銀財宝の山だった。
国を建て直すには厳しく、王位を捨てて一般庶民として過ごすには十分過ぎる量の金貨を前に、好きな方を選べというマオの遺志を感じ、涙を拭ったハルは再び立ち上がり、グランドル国を建て直すことを誓う。

数十年後。見事再建を果たしたグランドル国の水路にはとある花が咲き乱れていた。
それは本来毒花であるが、不思議なことに水路の側に咲くものだけは毒がないという奇跡の花であった。
その花とは、彼岸花(リコリス)であった。

咲き乱れる彼岸花(リコリス)の中、手を取り合って笑い合うカイトとリコリスの姿を映し、「毒姫」のシナリオを締めくくっている。

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『毒姫』の登場人物・キャラクター

アトローパ・ベラドンナ=カンタレラ

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リコリスの先輩にあたる毒姫。
毒姫は貧乏な家庭から人買いによって買われた孤児たちであり、ベラドンナはその中でも年長にあたる。
ベラドンナより年上の娘たちは毒姫として出荷され(=他国に寵姫として送られ)ているため、第1話現在ではベラドンナが孤児たちの姉代わりとなっている。

毒姫として育てられたベラドンナは自らの役目を重々承知しており、「本当に愛する者ほど遠ざけるべきだ」(近づければ自分の毒で殺してしまうため)として愛しい者ほど冷たく突き放す傾向がある。
ベラドンナに好意を寄せていたアセビのことも本心では愛していたが、愛しい者を殺さないためにと好意を拒絶していた。
そのすれ違いが生んだ悲劇が「毒姫」の第1話となる。

アセビ

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